テクノロジー教育のPluralsight、IPO当日に30%以上の高値

Pluralsightは上々の市場デビューを飾った。株価はIPO後の初取引から30%以上値上がりした。

昨夜になって当初の目標価格を引き上げたPluralsightは、IPOの調達金額を減らすのではないかという議論も多少あった。12~14ドルの予定だったIPO価格を15ドルにしたことで、引受会社向けの追加株式と合わせて3.57億ドルを調達することが見込まれた。しかし今日の高値は同社への期待の高さを表すとともに、もっと多くの資金を集められた可能性も示唆している。

ともあれPluralsightのIPOは最近上場したzScalarやDropboxと並んでかなりの成功とされるだろう。Pluralsightは、他の多くのエンタープライズ向け企業と同じく、気まぐれな消費者の行動に惑わされず着実に方法的に成長するビジネスモデルを投資家に示している。Dropboxはどちらかといえばハイブリッドモデルだが、エンタープライズIPOとして大きく成功したと考えられており、zScalarをはじめとする今年上場した他の企業も同様だ。

Pluralsightは、企業向けに従業員が新しいソフトウェアエンジニアリングのスキルを身につけるためのコースを提供している。社員数が無秩序に増大する大企業にとって、競争の激しい業界から人材を探すかわりに、社内でスキル不足の労働力を育てる機会を得られることは重要だ。その結果ユタ州のIT業界にあらたなユニコーン・スタートアップが生まれ、既存投資家へのうれしいリターンとともにリスキーな早期IPOを求めている投資家にもチャンスを与えることができた。

Pluralsightは2004年の創立後、ほぼ自己資金のみで賄ってきたが、2013年に最初の調達ラウンドを実施して以来、上場までに2億ドル近くを調達した。こうしたIPOの成功は、社員のモラル向上や気前のよい報酬パッケージで人材を呼べるという副次効果もある。PluralsightのIPO後の高騰や現在の実績は同社の成功の指標であり、ウォール街の関心は良い投資先であることの証だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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