米国もはやスマートスピーカー市場のリーダーではない。米国時間5月20日、Canalysが発表した最新データによると、中国のスマートスピーカー出荷台数は2019年Q1に500%成長し、米国を上回る市場シェア51%を占めた。
報告によると中国の出荷台数は1060万台で、それを支えているのは「お祭り騒ぎプロモーション」だという。
具体的には、Baidu(バイドゥ)は中国の旧正月前夜の新年番組で中国国営テレビのCCTVとスポンサー契約を結んだ。これは視聴者数最大のエンターテイメント番組だ。プロモーションではユーザーに「Baidu」アプリのダウンロードを促し、12億人の視聴者を対象にクーポン1億枚を配布して同社ブランドのスマートスピーカーの認知度を高めた。
バイドゥはQ1にスピーカー330万台を出荷し、Amazon(アマゾン)の460万台、Google(グーグル)の350万台に続いた。Alibaba(アリババ)とXiaomi(シャオミ)がいずれも320万台でこれに続き、これも中国の新年プロモーションの成果だ。
「中国の急速な成長は、メーカーがいち早くシェアを獲得するために大量の資金を注ぎ込んでいるからだ」とCanalysのモビリティー担当VPを務めるNicole Peng氏が声明で語った。「これは、バイドゥ、Alibabat(アルファベット)、Tencent(テンセント)などトラフィック獲得に数十億ドル費やすことをいとわず、インストール基盤の臨界点に到達する方法を知っているサービスプロバイダーたちが好んで用いる戦略だ」
その他のブランドの出荷台数を合わせると290万台になる。これにはApple(アップル)のHomePodも含まれているが、市場シェアが小さいため「その他」にまとめられている。
1060万台を出荷した中国は米国(500万台出荷)を上回り市場シェアを51%に伸ばした。一方米国の市場シェアは2018年Q4の44%から2019年Q1は24%に急落した。
全体では、Q1に世界のスマートスピーカー出荷台数は2070万台で年間成長率131%と3桁成長に戻った。2018年Q1はわずか900万台だった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )