現在も続くパンデミックは、人々が既にある人間関係を維持する方法を劇的に形作ったが、それだけでなくオンラインでの出会いを促進し、デートのプロセスにソーシャルディスタンスを加えるなど、恋愛への踏み出し方をも変革しつつある。コロナ禍はデーティングアプリ市場にとっても今まで経験したことのない試練なのである。
Bumble(バンブル)の創設者Whitney Wolfe Herd(ホイットニー・ウルフ・ハード)氏にとって、大きな変換点は彼女自身の役割が大きく変わった数か月後に訪れた。Badoo(バドゥ)の創設者Andrey Andreev(アンドレイ・アンドリーブ)氏が、自ら築き上げた出会い系アプリの複合企業の持ち株を売却した後、ウルフ・ハード氏は、MagicLab(マジックラブ、改めBumble)のCEOとなり、Badoo、Bumble、Lumen(ルメン)、Chappy(チャッピィ)などの出会い系アプリを含むデジタルデート帝国を引き継いだのだ。9月に開催されるDisrupt 2020にBumbleの創設者兼CEOであるウルフ・ハード氏が参加し、デーティングアプリ市場の今後について語ってくれることになっているのを、みなさんにお知らせしたい。
ウルフ・ハード氏はTinder(ティンダー)の共同創設者兼マーケティング事業部長として、デーティングアプリの世界でのキャリアをスタートさせた。ここで彼女はオンラインデートの印象を変えるため力を注いだ。セクハラや差別に対し訴訟を起こした後、和解をしたウルフ・ハード氏は、アンドリーブ氏から多大な投資を受け、Bumbleを設立するために同社での職を辞した。
2019年中頃、Badooの性差別的な文化と不祥事が明るみに出た後、アンドリーブ氏は持ち株をBlackstone(ブラックストーン)に売却した。ウルフ・ハード氏はMagicLab(現在のBumble)の統括責任者に任命され、デーティングアプリの世界で非常に大きな影響力を発揮している。
Bumbleはシリコンバレーではやや特異といえる方法で1億人を超えるユーザーを抱える企業に成長した。
リブランディングのニュースに加え、Bumbleは社長にTariq Shaukat(タリク・シャウカート)氏、親会社の最高技術責任者にRonen Benchetrit(ローネン・ベンチェトリト)氏、最高人事責任者にTran Taylor(トラン・テイラー)氏と、経営陣に新たなメンバーを迎えている。
米国時間9月14〜18日まで開催されるDisrupt 2020で、ウルフ・ハード氏が語るBumbleの創設にまつわるあれこれや、オンラインデートの今後について耳を傾けたい。
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(翻訳:Dragonfly)