クライアントサイトへのSEO導入講座 – 入門編

従来の有料リンク型SEOビジネスが崩壊し、SEO事業そのものから撤退する企業も増えている日本のウェブ業界ですが、同時にSEO自体のニーズは増えており、SEO会社はより総合的なSEOサービスの提供を求められ、またこれまで以上にSEOを依頼されるウェブ制作会社も多いのではないでしょうか?そんなサービス側企業のために、SEOの正しい導入法を説明した記事をSEO Bookか。SEO Japanの読者には参考になる情報かもしれません? — SEO Japan

クライアントのサイトを最適化する取り組みに慣れていない方のために、あるいは、復習したい方のために、この取り組みのガイドラインを作成することにした。各トピックの最後に、参考になる詳細な記事を紹介する。

SEOのエキスパートによって、アプローチは異なるものの、大半のクライアントのプロジェクトにおいて、共通する領域を挙げていく。

ルールがない

私が知っているSEOの最高のルールは、SEOには「絶対的なルール」がほとんど存在しないと言う原則だ。Googleは、ブラックボックスであり、完璧なデータを得ることは不可能である。そのため、原因と結果を特定することは難しく、多くの実験と推測が必要になる。うまくいったら、継続する。うまくいかなかったら、中止する。

チャンスは、「ルール」に網羅されていない経緯で姿を現すことが多い。多くの機会は、クライアント、そして、マーケットの分野によって異なるため、柔軟性を維持し、新しい関係やネットワーキングの機会に気を配ると良いだろう。SEOは、サイトとサイトの間にある関係(リンク)、そして、コンテンツを取り上げてもらう力(ネットワーキング)に左右される。

クライアントのサイトのSEOに取り掛かる際は、既にある程度の地位を築いたサイトに対応することになるため、古い問題を抱えている可能性が高い。また、自分のサイトとは異なり、サイトを完全にコントロールすることは出来ない難しさにも直面する。何らかのアイデアを実行に移す前に、アイデアのメリットを納得してもらう必要がある。受け入れてくれる人もいれば、立場をハッキリさせない人もいれば、拒否する人もいるだろう。より確実なデータ、そして、より信頼できるビジネス上の根拠を提供すれば、納得してもらえる確率は高くなる。

クライアントのサイトにSEOを実施する際に最も重要なことは、秘術やコードで目をくらませるのではなく、SEOが、正真正銘の事業における価値をもたす仕組みを分かってもらう姿勢である。

1. 戦略

クライアントのサイトを最適化する取り組みの第一ステップは、ハイレベルな戦略を構築することだ。

「古きを温めて新しきを知る」 – 孔子

まずは、調査に専念しよう。クライアントの事業、そして、マーケットの現在の位置に関して、学べるものは何でも学ぼう。過去の業績、現状、そして、今後の目標を知ることが重要だ。クライアントをインタビューしよう。クライアントの方が、ビジネスのことを良く理解している。また、深い関心を示せば、きっと喜んでもらえるはずだ。

  • 何を得意としているのか?
  • どの製品、または、サービスが一番売れているのか?
  • どのような製品やサービスを用意しているのか?
  • 競合者と比較して、苦手としている領域はあるのか?
  • どの会社がライバルに該当するのか?
  • どの会社と提携を組んでいるのか?
  • マーケットの部門は変化しているか?変化しているなら、どのように変わりつつあるのか?この変化をチャンスに変える方法を考案することは可能か?
  • 過去、パフォーマンスが良かったのは、そして、良くなかったのは、どのキーワードの分野か?
  • 何を求めているのか?トラフィックを増やそうとしているのか?コンバージョンを増やしたいのか?接触範囲を広げたいのか?何をもって成功とするのか?
  • 他の広告キャンペーンを利用しているのか?利用しているなら、どの領域をターゲットにしているのか?SEOと組み合わせることは可能か?
  • インターネット以外に進出しているか?広告キャンペーンを行っているのか?当該のキャンペーンはどの領域をターゲットにしているのか?SEOと組み合わせることは可能か?

一部のSEOコンサルタントは、出来るだけ多くのキーワードでサイトのランキングを上げることを仕事と考えている。「より多くのキーワードで上位にランクインする」、もしくは、「より多くのトラフィックを獲得する」は、事業、および、マーケティングの目標に左右されるため、計測可能なビジネスの利益にはつながらない可能性がある。既にターゲットにしている具体的な機会に力を入れることで、利益を得られる企業もあれば、より広い範囲への接触を求める企業もある。事業の目標とマーケットの分野を理解した上で、この目標と環境に応じたSEOキャンペーンを策定することが重要なのは、このためだ。

この類の分析は、特定のランキングや競合者のランキングについて話し合う際に、力を発揮する。SEOは、魔法の杖のような存在であり、力を入れていない領域でもクライアントのサイトを1位に引き上げることが出来る、などと期待させるべきではない。たとえSEOによって、このような軌跡が起きたとしても、ビジターはその他のリスティングをクリックして、オファーを比較することが出来てしまうため、クライアントに、大きな利益とは見なしてもらえない可能性がある。

クライアントの市場の分野を出来るだけ理解してもらいたい。クライアントや競合者がまだ満たしていない、変わりつつある要望等、チャンスのある領域を探し出すのだ。顧客の立場で考える必要がある。顧客を探し、質問に答えてもらおう。顧客がインターネットで姿を現す場所にアクセスすると良いだろう。 顧客が用いる言葉とニーズを、インタビューで集めた知識と組み合わせれば、効果的なキーワードとトピックを特定することが出来るはずだ。

文書にまとめよう。書き留めておく必要がある。戦略は、時間の経過とともに変わるが、サイトの現状、そして、目指す位置を描く基本的な合意点を維持するためだ。 事業の目標と一致させ、そして、目標を達成して、採用した戦略が、正真正銘の計測可能な価値を与えることを裏付けてもらいたい。これが、クライアントによるSEO業者の良し悪しの判断基準となり、今後のSEOサービスを維持するか、そして、拡大するかを決める目安となる。

参考になる記事:

- デジタル時代のマーケティング戦略を支える4つの原則
- 5ステップで楽に製品のポジショニングを行う方法[pdf]
- テクノロジーマーケッターよ、マーケティング戦略を文書に残せ

2. サイト監査

一部のサイトは、乱雑で、技術的な問題を持ち、キーワードのチャンスを逸している。
既にあるもの、そして、ないものを数量化する必要がある。

  • Xenu Link SleuthScreaming Frog等のサイトクローラーツールを用いて、URLのリスト、タイトルの情報、リンクの情報、そして、その他のデータを得る。
  • リンク切れを全てリストアップする。
  • 迷子のページをリストアップする。
  • タイトルのないページをリストアップする。
  • 重複するタイトルを持つページをリストアップする。
  • キーワードの組み合わせが弱いページをリストアップする。
  • robots.txtをチェックする。robots.txtファイルを使うと、驚くほど簡単にクロールを拒否することが出来る。

リンク切れは、低品質のシグナルである。Googleにとって低品質かどうかは議論の余地があるが、少なくとも、ユーザーには質が低いと見なされる。リンク切れを定期的にチェックするシステムが存在しないなら、すぐに用意するべきである。迷子のページとは、一つもリンクが向けられていないページを指す。このようなページは、重複しているページの可能性があり、その場合は、削除するべきである。または、リンクを向けて、クロールしてもらい、上位にランクインする可能性を高くする必要がある。ページのタイトルは、それぞれ異なるものを使い、キーワードの用語と一致させ、クリックしてもらうために、魅力的なタイトルを作る必要がある。顧客のニーズに語り掛けるリンクは、魅力的に映る。robots.txtを慎重にチェックして、クロールしてもらう必要がある領域がブロックされていないことを確認しよう。

初期のサイト監査の一環として、Googleのウェブマスターに登録して、問題の存在を確認したり、競合者分析ツールで過去のパフォーマンスをチェックして、トラフィックが激減した時期があるかどうか確かめると良いだろう。ランキング、および、トラフィックが急激に落ちた時期があるなら、ウェブ分析ツールで、時期を特定し、激減した際のデータを分離して、この時期に関連する可能性があるペナルティーを確認してもらいたい。

参考になる記事:

- 被リンク、壊れたページ、破損した画像はSEOの足を引っ張る
- 被リンクを直し、不要なビジターの喪失を阻止する3つの簡単な方法
- Screaming Frogの55通りの利用方法
- Robots.txt入門

3. 競合者分析

この取り組みをサイト監査の一環として行うケースもあるが、競合するサイトの技術的な問題ではなく、どのようにマーケットで位置づけているのか、そして、どのような方法で行っているのかを重視するため、ここでは別々に取り扱う。サイト監査では、通常、技術面での分析が行われる。

この取り組みを行う際に便利な、様々なツールが存在する。私はSpyFuを利用している。このツールのレポートツールの特に有効な機能は、Adwordsのポジションの価値に対して、SEOのポジションの価値を推測する機能だ。すると、ランクを収益で表し、SEOサービスの料金を支払う意味がある点を証明することが可能になる。

このような競合者分析を実施すると、競合するサイトで、どんなコンテンツが良い成績を挙げているのか、どんなコンテンツが勢いを得ているのか分かる。良いパフォーマンスを見せている競合者のコンテンツをリストアップしよう。続いて、リンクが送られている場所を調べ、リストにまとめてもらいたい。その後、競合者の成功を手っ取り早く真似し、拡大していくのだ。

ランキングにおいて競合する「競合者」が、パートナーになり得るケースもある。クライアントと業界が異なるものの、重なる領域で、上位にランク付けされている可能性もある。リンクを得る相手として、仕入れ先として、広告の掲載先として、あるいは、コンテンツを掲載するサイトとして、向いているかもしれない。同分野で上位にランク付けされているものの、直接的な競合者ではないサイトを記録しておこう。

Adwordsのキーワードの価格でランクの価値を推測するツールを使うと、競合者のポジションの価値を推測することが可能になる。クライアントのサイトが、競合者よりも低くランク付けされている場合、ランクを上げるために投じる時間と労力の推定される利益の価値を明らかにすることが出来る。また、改善のスピードを比較して、競合の基準として用いることも可能である。競合者と同じ取り組みを行わなければ、追いつくことは出来ない。SEOに継続的に力を入れ、目に見える成果を得ているなら、同じ取り組みを行う必要があることを示す証拠になる。

参考になる記事:

- 競合者分析 [pdf]
- イラストで説明 – SEO競合者分析の流れ
- 競合者分析: 4つのステップでSEOヒーローになる方法

4. サイトの構造

きちんと整理されたサイトは、ユーザビリティの面でも、そして、SEOの面でも有益である。次にどこに行くべきかが、ユーザーにとって明白なら、エンゲージメント(参加)のスコアに加点される。クライアントが、ユーザビリティのコンサルタントを採用しているなら、協力してもらえる確率が高い。

テーマを中心にサイトを編成すると良いだろう。Googleは、異種混合のページよりも、同様のトピックでまとめられたページを好むことは、各種のケーススタディによって証明されている(以下の動画の1分25秒から視聴しよう)。

  • エラーの処理後のクロールを基に、スプレッドシートを作る。
  • 売り上げが最も多い製品、そして、サービスを特定する。この製品とサービスは、最も目立つ位置に置き、サイトの階層の最も高い場所に配置するべきである。あまり売れていないアイテムやカテゴリー、そして、戦略的に重要ではないアイテムは、低い階層に置く。
  • 分析により、既に多数のトラフィックを獲得しているページは、階層の高い位置に移して、目に触れる機会を増やす必要がある。
  • 季節限定の製品は、買い物のシーズンの前に、注目してもらう必要があり、シーズンが過ぎたら、重要度は低くなる。
  • 出来るだけ、ページを同様のトピックにまとめよう。例: acme.com/blue-widgets/、acme.com/green-widgets/等。
  • 被リンク分析を行い、サイト内部のアンカーテキストが、タイトルとページのコンテンツと一致していることを確認する。

全てのページをスプレッドシートにリストアップしておくと、ページをテーマ別でまとめる上で有効である。同様のコンテンツのディレクトリにまとめることが出来るなら、それに越したことはない。戦略文書を使って、どのページを改善すればいいのか、どのページを追放すればいいのか特定すると良い。内部のページランクスカルプティング — つまり、ページランクを一部のページに流し、その他のリンクにはnofollowを使って、リンクジュースを他のページに転送させない手法に力を入れている人達がいる。Googleは、このアプローチを軽視しているが、重要度の低いページをサイトの構造の低い位置に置きつつ、重要な製品やカテゴリーにサイトワイドでリンクを張り、リンクの価値を流すことは可能だ。収益につながるページを優先し、重要ではないページは左遷しても構わない。

モバイルも重要だ。コンテンツがモバイルデバイスで動かないなら、検索結果でトップにランク付けされても、あまり意味はない。

参考になる記事:

- サイトのアーキテクチャ & 検索エンジンを成功に導く要素
- SEOを考慮したウェブサイトアーキテクチャの最適化(スライドによるプレゼン資料)
- SEOガイド: インフォメーションアーキテクチャ

5. クロール & リダイレクトを有効にする

サイトが十分にクロールされていることを確認してもらいたい。全てのURLが、Googleのインデックスに含まれている点を確認するため、ウェブマスターツール/その他のインデックスレポートツールにサインアップすると良い。

  • サイトマップを登録する
  • 既存のrobots.txtをチェックする。スクリプトリポジトリやその他のドメイン関連のディレクトリ等、重要ではない領域から、robotsを締め出すべきだ。
  • ページを移動する必要があるなら、あるいは、存在しないページへのリンクを持っているなら、ページリダイレクトを使って、整理しておこう。
  • 404エラーが表示されたページをリストアップする。404ページに有益なナビゲーションを用意し、ビジターが「戻る」をクリックしない環境を作る必要がある。

301を使ってページをリダイレクトするメソッドは受け入られている。301は、ページが永遠に場所を移動したことを検索エンジンに伝える。ドメインを変えた際、あるいは、サイトの別のバージョンに向かうリンクを持っている際も、リダイレクトは重宝する。例えば、Googleは、http://www.acme.comhttp://acme.comを別のサイトと見なすため、どちらかのサイトを選び、リダイレクトすることが可能だ。

以下に、301の仕組みを説明する動画を掲載する:

ページのリダイレクトを怠ると、ページに割り当てたリンクジュースをフル活用することが出来なくなる。

参考になる記事:

- サイトマップとは
- 最強ガイド: 301リダイレクト
- クロール & インデックスの基準

6. 被リンク分析

被リンクは、今でもメジャーなランキングの要素である。サイトに向けられている質の高いリンクの数が多ければ多いほど、検索結果で上位にランク付けしてもらえる。しかし、最近では、リンクはサイトにダメージを与えることもある。しかし、全体的なリンクのプロフィールが強い場合、質の低いリンクが幾つかあっても、問題をもたらす可能性は低い。そこで役に立つのが、マット・カッツテストだ。リンクの大半をマット・カッツ氏に見せることは出来るかどうか、考えてみよう。出来ないなら、ペナルティーに関して、リスクの高い戦略を採用していると言えるだろう。自分でサイトを管理しているなら、対応することが出来るものの、クライアントのサイトの場合、対応が難しい。クライアントが、積極的なSEOがもたらすリスクに気づいていない場合は、尚更だ。

  • 既存の被リンクのリストを作る。質が低く見えるリンクを見つけたら、削除を検討する。
  • 全てのリンクが、適切なページに向かっていることを確認する。
  • 主な競合者がリンクを獲得しているサイトをリストアップする。
  • リンクを獲得したいサイトをリストアップする。

リンクの獲得には、直接リンクを掲載するか、もしくは、リンクに値するサイトを作る必要がある。業界のディレクトリ等、一部のサイトでは、料金を支払って、掲載してもらうことが可能だ。リンクを張るターゲットとして、魅力的なサイトにする手もある。

どこから見ても利益目的のサイトにリンクを導くのは、なかなか難しい。事業に関連する慈善事業への出資を検討すると良い。地元の商工会議所からリンクを獲得することも出来る。関連する研究を行う教育機関と関係を構築し、出資する、もしくは、何らかの形で参加することも可能だ。

競合者にリンクを向けているサイトを確認しよう。当該のリンクを、競合者は、どのように手に入れたのだろうか?同じ方法を採用しよう。ホワイトペーパーを利用してリンクを獲得していたなら、同じようにホワイトペーパーを利用する。ニュースがリンクの獲得につながっていたなら、クライアントのサイトでもニュースを利用する。競合者にリンクを与えたと思われる方法を実施するべきだ。その後、結果を評価し、結果に応じて、取り組みを強化/減少させると良いだろう。

また、競合者がリンクを得ていないサイトからもリンクを獲得する必要がある。そこで、求められるリンクのリストを作成しよう。次に、リンクを獲得するための戦略を考案する必要がある。コンテンツの提供、議論への参加、業界ニュースの提供、 インタビュー、あるいは、特集の作成が、リンクをもたらす可能性がある。「何が必要なのか」尋ね、必要なものを与えよう。

当然だが、リンク構築は継続的な取り組みである。サイトが大きくなると、自然にリンクは集まってくる。それ自体が、リンク獲得戦略である。競合者を、重要度、そして、消費者の関心の面で、上回る必要がある。その上で鍵を握るのが、コンテンツ戦略である。業界がリンクを張りたくなるようなコンテンツを用意しているだろうか?持っていないなら、作成しよう。業界がリンクを張りたくなるようなサイトではないなら、利益の追求ではなく、情報に特化したサイトを開設する方法もある。Signal Vs NoiseやBasecampsブログ等、一般的な業界のトピックについて、従業員が記事を投稿するブログを用意している会社もある。このタイプのブログは、完全に利益を追求しているサイトよりも、リンクを得られる可能性が高い。

リンクを追う前に、まずは、どのようなサイトがリンクを受けているのかを把握し、自分のサイトをそのカテゴリーにフィットさせるよう心掛けるべきである。

参考になる記事:

- Link Guruのデブラ・マスタラーに訊く
- 拡大可能なリンク構築の手法
- クリエイティブなリンク構築のアイデア集

7 コンテンツの評価

キーワードのリスト、競合者のランキング、そして、収益の面で特に有益なワードを特定したら、コンテンツを精査し、作り上げる作業に移る。

キーワードの用語を網羅するコンテンツを用意しているだろうか?用意していないなら、作成する必要のあるコンテンツのリストに加えておこう。用語にマッチするコンテンツを持っているなら、同じトピックのクライアントのコンテンツと比べて遜色ないかどうかを確認してもらいたい。 ページを拡大する、もしくは、より詳しい内容にすることは出来るか?サイト内部でより多く/より質の高いリンクを加えることは可能か?動画、オーディオ、画像等、異なるタイプのコンテンツを融合すると、プラスに働くか?

見過ごしているキーワードの領域に対して、コンテンツを作成する必要がある。既に提供されているコンテンツをコピーするのではなく、当該の用語で、最もランキングが高い/最も有益なコンテンツを確認し、どうすればもっと良くすることが出来るのか考えてみよう。組み込む、または、発展させることが可能な最新の業界分析、または、レポートはあるか?新しい情報は人気がある。知らないことを学びたい欲求を人間は持っているためだ。「私も」的なコンテンツも有効ではあるが、チャンスを最大限に活かしているとは言い難い。リンクを獲得する確率が高くなるため、そして、エンゲージメントのレベルが高まるため、既に存在するコンテンツよりも有益なコンテンツを作ってもらいたい。ビジターは、同じ情報を別の場所で得られるなら、躊躇なく移動するはずだ。

キーワードの共起について考えてみよう。狙っているキーワードに対して、容易に関連付けることが出来る用語を探すべきだ。この分析の役に立つ様々なツールが開発されているが、Adwordsのリサーチツールを使えば、自力で探すことが可能である。キーワードに関連するキーワードを確認すると良いだろう。Googleの共起アルゴリズムは、Adwordsと自然検索の双方に対して、同じ動きをする可能性が高い。

また、ビジターがページをどのように利用するのか考えてもらいたい。ページの内容は、容易に判断できるだろうか?ユーザーが次に取るべき行動は、明らかだろうか?ぎっしり詰まったテキスト、そして、気を散らす広告は、サイトの利用の弊害となるため、ユーザビリティが一定の基準を満たしていることを確認しよう。読みやすいサイズのテキストを使い、平均的なビジターが、目を細めなくても読める環境を作るべきである。見出しと段落を使って、分割すると良い。インターネットのユーザーは、正しい情報を見つけたことを確認するため、文章を飛ばし読みする傾向がある。この記事が作成されたのは、10年以上前だが、今でもこの記事の指摘は的を射ている。

参考になる記事:

- コンテンツマーケティング VS SEO
- Google アナリティクスを使ってコンテンツを分析する方法
- コンテンツベースのSEO戦略は失敗する

8. 外部のサイトにリンクを張る

外部にリンクを張っていないサイトは、不自然に映る。Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、以前、次のように指摘していた:

言うまでもなく、Googleは採点方法を調整するタイミングを明かしたりはしない。PageRankを蓄積しているドメインを見つけ出すのは簡単だ。これも、スコアの要素の一つである。ハブ系のスコアを最小限に抑えつつ、オーソリティ系のスコアを高めるために全力を尽くしているなら、その他大勢のサイトとは、一線を画すことになる点を、覚えておいてもらいたい。

  • アウトバウンドリンクを全てリストアップする。
  • アウトバウンドリンクが、補足するかどうか、つまり、同様のトピック/テーマを取り上げているか、または、事業に関連しているかどうかを特定する。
  • 外部サイトにリンクを張っていないページをリストアップする。

外部へのリンクは、品質のシグナルであり、優れたPRの取り組みでもある。ウェブマスターは、被リンクに注目し、どのように言われているのか気になるため、リンクを辿って、サイトを訪問する。クライアントのサイトが比較的新しいなら、これは関係を構築する手法として、有効である。他の会社、そして、人物を高く評価すれば、多くのウェブマスターは、見返りを与えてくれる。

良いリンクは、人間関係を構築する最高の手段となる。

また、サイトのビジターの役にも立つ。やがて、ビジターはサイトを去るため、優れた信頼できるサイトに導くことで、評価アップを勝ち取ろう。ライバルにリンクを張ることが嫌なら、業界のブログ、ニュースサイト等の情報源、もしくは、関係を構築したいサイトにリンクを張るアプローチを検討してもらいたい。競合しない分野の取引先や緊密に関連する会社にリンクを張る手もある。信頼できるサイトもターゲットに挙げておこう。価値の低いサイト、もしくは、リンクスキームの一翼を担うサイトにリンクを向ける行為は慎むべきだ。リンクスキームに加担しているサイトを特定するのは容易ではないが、通常は、リンク交換スキームが用意されているか、ビジターが読む可能性の低い明白な有料リンクが掲載されている。リンクを交換するスキームは避けてもらいたい。リンクネットワークの一員と見られるだけでなく、そもそも、時代遅れである。

参考になる記事:

- 外部のサイトにリンクを張る5つの理由
- リンクと関係のドミノ効果
- リンク構築 101: 過去の関係を利用する

9. 継続する

SEOは、一度実施したら、放置するような取り組みではない。

クライアントに、一度最適化キャンペーンを行えば、効果が永遠に続くなどと期待させるべきではない。虫の良い話に聞こえるかもしれないが、真実である。検索は変化を続け、また、競合者とマーケットは変動するため、SEOを継続的に実施する必要がある。たった1つのマーケティングキャンペーンで事が足りると考えている企業は、滅多にない。 SEO業者にとって大変なのは、あらゆるマーケッターにも共通することだが、継続的な投資が、見返りをもたらす点を証明することだ。

  • 競合者の監視、つまり、競合者のランキングの変動、新たなライバル、戦略の変更をチェックする。効果のある取り組みを特定し、真似する。
  • 分野の監視 – Google トレンド、キーワードのトレンド、フォーラム、ニュースリリースをチェックする。すると、新たなキャンペーンの観点に対するアイデアが生まれる。
  • レポート – クライアントが、料金を払って得た成果を確認することが可能な環境を作る必要がある。
  • 情報の入手 – クライアントは、サイトに変更を加え、新たなマーケッターを採用する。そのため、今後もSEOのアドバイスを必要とする。

クライアントのサイトに対するSEOを語ると、本が1冊出来上がってしまう。実際に、執筆されている。今回は、表面的な部分を取り上げただけだが、有難いことに、各トピックの領域への対処に関する素晴らしい情報が、豊富にインターネット上に溢れている。

人助けをしたいなら、クライアントのサイトのSEOにこれから着手する人達に送るアドバイスをコメント欄で発表してもらいたい。「こんなアドバイスを送って欲しかった!」と言うアドバイスをどしどし送ってあげよう。


この記事は、SEO Bookに掲載された「Guide to Optimizing Client Site 2014」を翻訳した内容です。

追加の参考記事が全て英語なのは仕方ありませんが、SEOを本格的にウェブマーケティングに活用するための導入方法がステップ・バイ・ステップで解説された素晴らしい記事だったと思います。どちらかというと特定キーワードでの順位向上のみに焦点が当てられてきた日本のSEOですが、既存のSEO会社はもちろんウェブマーケティング会社や制作会社がこういったサービスを提供していけるようになれば、日本のSEOのレベルが何段も上がっていきそうですね。 — SEO Japan [G+]

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。