ローカルビジネスのための、クリエイティブなデジタルマーケティングの10個のアイデア

現在、あらゆるビジネスがデジタルマーケティングに力を入れており、ローカルビジネスもその対象に漏れません。しかし、一般的には、ローカルビジネスが多くの予算を確保することは難しいと言えるでしょう。そのため、デジタルマーケティングに注力する機会がないケースもあると思いますが、多くの予算を使わずとも、デジタルマーケティングを行うことは可能です。今回は、このようなローカルビジネスを対象としたデジタルマーケティングにおすすめの方法を紹介した、Search Engine Journalの記事を紹介します。

予算が少ないため、デジタルマーケティングで何をしたらよいのか分からない。そんな方のために、あなたのローカルビジネスをオンラインで広めるための、10個のアイデアを紹介しよう。

お気に入りのコーヒーショップ、レストラン、アンティークショップ。あなたは、こうしたお店をどのようにして発見しただろうか?

友人に勧められたのかもしれないし、魅力的な看板に惹かれて一回限りの入店をしたのかもしれないし、その店の素晴らしいマーケティングキャンペーンを目撃したからかもしれない。

たった1つのソーシャルメディアでの広告や、1人のインフルエンサーのブログ記事がローカルビジネスにとって驚くべき効果を発揮することがある。

しかし、これには問題がある。ローカルビジネスの場合、マーケティング活動に割く予算を確保することが難しい場合が多い、ということだ。

大手のチェーン店のように、有名人とのコラボレーションや広告に多くのリソースをつぎ込むことは、非常に難しい。

とはいえ、マーケティングは常に高価であるということにはならない。

よりクリエイティブな発想を活かせばいいのだ。

この記事では、少ない予算、もしくは、無料で行うことができる、ローカルビジネスのためのマーケティングのアイデアを紹介したいと思う。

1.ローカルのインフルエンサーとのコラボレーション

フォロワー数が100万にものぼるインスタグラマーにプロモーションを依頼するほどの予算はないかもしれないが、マイクロインフルエンサーもそれと同等(もしくは、それ以上)の効果をもたらしてくれることもある。

そして、あなたの地域に住んでいるブロガーや業界の専門家ほど、コラボレーションにうってつけの存在はいない。

問題は、そのようなインフルエンサーをどのようにして見つけるか、である。

単純にGoogleで検索するだけでは不十分だ。巨大なアカウントや有名人のみが表示され、マイクロインフルエンサーは表示されないだろう。

また、この目的のために、Google検索で特定の地域に焦点を当てることは難しい。

我々に必要なものは、ソーシャルリスニングのソフトウェアである。

こうしたツールを使うことで、特定のトピックについて語っている、任意のフォロワー数を持つアカウントを発見することができるのだ。

加えて、自身に関連した結果だけを得るために、地域を設定することも可能である。

さらに、フォロワー数の下限と上限を設定した上で、プロフィールを閲覧することも可能だ。

あなたの目的にふさわしいと思われる人物を発見し、連絡を取ってみよう。

彼らを自分のお店に招待してツアーをしたり、無料で製品を提供したり、といったアイデアが生まれるはずだ。

これは、お互いにとって利益を生むコラボレーションである。あなたは彼らのコンテンツ作成を手伝うことになり、彼らはあなたと彼らのオーディエンスをつなげることで、ブランドの認知度を上げてくれる。

Awarioのスクリーンショット(2022年1月)

上級者向けアドバイス:あなたのブランド名でソーシャルリスニングのアラートを設定することができる。これにより、あなたの会社について言及しているインフルエンサーを自然に探すことができるのだ。

あなたのお店に頻繁に訪れるブロガーもいるかも知れない。ただ、あなたがそれを知らないだけなのだ。

このような場合は、彼らとの関係を育むことで、あなたのビジネスに大きな効果をもたらすことができるだろう。

2.地域の物語の中に、あなたのビジネスを組み込む

人は物語が大好きである。

物語を創り、消費する。これは、おそらく、人間の経験の中で最も本質的なものの1つである。

あなたのブランドをより強く覚えてもらうために、あなたのブランドの周辺の物語を作成しよう。

あなたのカフェでいつも同じ席に座り、特定の飲み物を飲んでいるというキャラクターを作ったり、あなたの会社が入っているビルについての素敵な逸話を作成したり、などが考えられる。

また、すべてをゼロから作成しなくて良い場合もあるだろう。街の歴史を少し調べるだけで、思いもよらない興味深い物語を発見できるかもしれない。

その地域の歴史家に話を聞いたり、博物館に行ってみたりすると、より多くの顧客を導いてくれる何かを発見できるかもしれない。

Tripadvisorのスクリーンショット(2022年1月)

物語の準備が整えば、あとはそれにあなたのビジネスを組み込むだけである。

Webサイトのディスクリプション、ソーシャルメディア、レビューサイトなどにも記載しよう。

また、こうした物語を発信するためのソーシャルアカウントの開設や、ブログ記事の作成も効果的だろう。

あなたが発信する、すべてのマーケティングメッセージに組み込むことを忘れずに。そうすれば、人々の記憶により強く残るはずだ。

3.あなたの街についての、検索エンジンフレンドリーなコンテンツを作成する

ローカルSEOはより多くの顧客を獲得するための優れた方法である。まず、あなたのWebサイトに多くのトラフィックをもたらし、次に、あなたの店に実際に足を運んでもらえる。

しかし、これはあらゆるビジネスが行うべきことである。そのため、クリエイティブなマーケティングアイデアとは言えないだろう。

多くの企業が、「家具 購入 ナッシュビル」のように、最も明確なリクエストに対してWebサイトを最適化する傾向がある。

ここで言うコンテンツは、よりエンターテイメントの要素が多いコンテンツである。その目的は、地域に住む人や観光客にあなたの地域を紹介し、それと同時にあなたのビジネスを宣伝する、ということである。

この2つの目的は、ソーシャルメディアでの投稿、ブログ記事、動画、などで表現されるべきものだ。

この場合、リストタイプのコンテンツが適したコンテンツであろう。

例えば、あなたの地域の「コーヒーショップベスト5」という記事は、あなたのビジネスについての話題を自然に含め、潜在顧客に価値を与える、素晴らしい方法と言える。

もちろん、競合他社を宣伝することは避けたいため、異なる種類のビジネスを紹介できるようなトピックを選択すべきだ。

例えば、デートスポットについての記事であれば、カフェ、美術館、観光地などを1つにまとめ、その中で自身のレストランだけを紹介するといったことも可能となる。

milwaukeemom.comのスクリーンショット(2022年1月)

タイミングも非常に大事である。

ホリデーマーケティングはより多くの注目を集めるための効果的な方法と言えるだろう。

ホリデー(休日)に関連した製品やアクティビティを提供し、「(休日の名前)に(地域名)で家族とすべきこと」といったガイド記事を公開するのだ。

これは、検索エンジンと潜在顧客の両方にとって喜ばしい記事となるはずだ。

4.地域のFacebookグループに参加し、参加者と関わりを持つ

Facebookのスクリーンショット(2022年1月)

Facebookのグループは、まさに、あなたのオーディエンスが集まる場所である。

あなたの地域のFacebookグループに参加することで、一石二鳥の効果を得られる。つまり、あなたの顧客について知ることができ、それと同時に、あなたのビジネスを宣伝することもできるのだ。

Facebookグループでのプロモーションにおける最大のルールは、あまりセールス目的にならないこと、である。

例えば、1日おきに、割引情報や新しいクーポンの情報などを投稿することは避けよう。

こうしたスパム的な行為が許容範囲内であっても、そこにいる人達があなたのビジネスに興味を持ってもらうことは、まずないだろう。

その代わりにすべきことは、自然にビジネスの話ができるよう、会話に参加することである。

個人のアカウントでこっそりと行うことも可能だが、より本質的な方法として、あなたがビジネスオーナーであることを隠さずに参加することも可能だ。

優れた方法としては、彼らにとって本当に価値のあるものを提供することだろう。

例えば、書店のオーナーである場合、その地域に住む、より多くの人にあなたの書店を知ってもらいたいはずだ。

そこで、読書会への参加に興味があるか、また、どのような本を読みたいと思うか、などを尋ねてみてもいい。

また、本に関連した話題である必要もない。話題は何でもよく、例えば、店内に犬を連れて入ってもよいか、などでも構わない。

ここでの目的は注目を集めることではあるが、議論を呼ぶようなトピックは避けるべきだ。

話題にはなるだろうが、多くの人を遠ざける結果となってしまうだろう。

5.「地域性」をデジタルマーケティングに活用する

ローカルビジネスであることは、大手のチェーン店にはない利点を本質的に備えている。大手の場合、店舗が至るところに存在するため、特定のロケーションに特化することが難しいのである。

この利点を活かし、地域に密着した広告を作成することが可能となる。

ここでは、あなたの地域の人々をターゲットとした広告を作成する上でのいくつかのヒントを挙げてみよう。

  • Search Consoleを活用し、インプレッションの引き金となるものに基づき、新しい広告グループを作成する
  • 広告内に郵便番号や住所を記載し、それを目立たせる
  • 広告内に店舗への距離を記載する

6.すべてのレビューに気を配る

現在、レビューを求めたり、Yelpであなたのビジネスをモニタリングすることは、クリエイティブなアイデアとは言えない。

しかし、多くのローカルビジネスが見過ごしていることは、あなたのビジネスについて語られている場所は、レビューサイトのみではないということだ。

レビューという点においては、ソーシャルメディア、ブログ、フォーラムなども同等に重要なのである。

今日、家族や友人であったとしても、ソーシャルメディアのアカウントを持っている人は、オーディエンスを持っているということだ。

そして、彼らはあなたのビジネスについての意見を投稿するかもしれない。

あなたのことをタグ付けし、それをあなたが目撃すれば、それは幸運と言える。しかし、タグ付けされていなかったり、通知が多すぎるために見過ごしてしまった場合は、どうだろうか?

Twitter1:

ポジティブな投稿の場合、再投稿や将来のマーケティングに使える素材としての保存など、マーケティングの機会を逸してしまっている。

ネガティブな投稿の場合、それを無視してしまうことで、風評利害を受けるリスクがある。

ソーシャルメディアのモリタリングツールを活用し、レビューが集まるプラットフォームやその他の場所で、あなたのビジネスについて言及された場合、すぐに気がつくようにしておこう。

また、GoogleアラートTweetdeckなど、無料のツールを組み合わせるという方法もある。

もしくは、より堅牢なソーシャルリスニングツールを使うことで、リアルタイムの通知、より多くのオンラインソースを対象とする、整理するのに便利なフィルター機能、などを利用することができる。

7.ローカルメディアに連絡する

ほぼすべての街には、ローカルの新聞やオンラインメディアがある。その影響力の大きさに、きっとあなたは驚くだろう。

自身のWebサイトやソーシャルメディア向けのコンテンツを作成する一方で、ローカルメディアとのつながりを作ることも怠らないでおこう。

あなたの地域のローカルビジネスについてのトピックに参加したり、特定のニュースについてローカルビジネスのオーナーとしての意見を提供するのも良いだろう。

また、そうしたWebサイトからリンクを貼ってもらうことは、SEOにとっても良い効果を生むだろう。

さらに、コメントや意見を投稿することで、そのコミュニティにおけるアクティブなメンバーとしての地位を確立し、より多くの注目を集めることができるはずだ。

8.イベントマーケティングに参加する

コミュニティの観点で言うと、可能であれば、地元の人たちに向けたイベントを開催するという手もある。

相互に繋がりを持つ世界を生きている私達にとって、物理店舗に顧客を運ぶことが目的でなくとも、オンラインのイベントを開催することにメリットは存在する。

一番の選択肢は、参加した人々がそれぞれに繋がりをもっていると実感できるイベントを開催することだ。もしかしたら、解決のためにより多くの注目と資金を必要とする問題が、あなたの地域で発生しているかもしれない。その場合、その問題に焦点を当てたチャリティイベントを開催すると良いだろう。

開催するイベントは、Facebookのグループやソーシャルメディアで宣伝すると良い。

イベントの期間は、新しい人々とコミュニケーションを取り、つながりを構築しよう。

こうすることで、参加者は歓迎されていると感じ、再度そのイベントに参加したいと思うことだろう。

またイベントをシリーズで開催したり、定期的に開催したりすることで、長期的なマーケティング効果も期待できる。

9.ソーシャルメディアコンテストの開催

クリスマスは世界で最も人気のあるホリデーと言える。多くの理由を挙げることができるが、そのうちの1つが、ギフトをプレゼントするということだろう。人々はプレゼントが大好きだ。

顧客は、あなたの友人や家族であるというわけではないが、あなたのビジネスの宣伝を目的とし、小さなプレゼントを贈ってみるのもよいだろう。

トラフィックを増加させる方法の1つとして、コンテストの開催が挙げられる。そして、そのコンテストをソーシャルメディアやWebサイトで宣伝しよう。

例えば、特定の日に最初にお店に来た20名に対し、商品やサービスを無料で提供する、といった具合だ。

この戦術は、特に新しくオープンしたビジネスにとって有効だろう。

10.ローカルのパートナーシップを形成する

ローカルビジネスのオーナーとして、あなたはその地域の一員であると言える。

その地域の他のローカルビジネスのオーナーと関係を構築してみよう。

そうすることで、相談したり経験を共有したりする相互補助のネットワークを築くことができるだろう。

他のビジネスオーナーと定期的に交流することで、多くの宣伝の機会を得られるだろう。

類似のオーディエンスをターゲットとしながらも、あなたのブランドを完璧に補完し、サポートしてくれるようなローカルのブランドやビジネスを発見できるかもしれない。こうしたビジネスのオーナーに対し、お互いにとって利益となるプロモーションを行うことを検討してみよう。

これは一石二鳥の戦術と言える。自身のブランドの認知を向上させながら、パートナーの好意をうまく活用できるのだ。

こうした関係を築くことで、ローカルビジネスとのネットワークを形成し、あなたにとっての利益を提供してくれるコミュニティの一員となれるだろう。

まずは、ソーシャルメディアで他のローカルビジネスのオーナーとの関わりを持つことから始めよう。

両者の製品を対象とした共同キャンペーンを行ったり、各店舗でお互いの宣伝をしたり、一緒にイベントを開催したりすることができるだろう。

今回の記事で紹介した10個のアドバイスが、あなたのローカルビジネスの出発点となることを期待している。

自身の強みとリソースをうまく活用しよう。コミュニティのパワーは、広告に投資することよりも、ずっと大きな効果を得られることもあるのだ。

地域に根ざしたビジネスの場合、その地域の人々との交流は重要なポイントであると言えます。その対象は顧客のみならず、その地域の他のローカルビジネスのオーナーも含まれるでしょう。コロナの影響で物理的に関わりを持つことが難しい場面も多いですが、今回の記事で紹介されているように、強固なコミュニティを形成することでビジネスの機会を発見できれば、それは優れたデジタルマーケティングになると感じました。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「10 Creative Digital Marketing Ideas For Local Businesses」を翻訳した内容です。

投稿 ローカルビジネスのための、クリエイティブなデジタルマーケティングの10個のアイデアSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。