ローカルビジネスのための、クリエイティブなデジタルマーケティングの10個のアイデア

現在、あらゆるビジネスがデジタルマーケティングに力を入れており、ローカルビジネスもその対象に漏れません。しかし、一般的には、ローカルビジネスが多くの予算を確保することは難しいと言えるでしょう。そのため、デジタルマーケティングに注力する機会がないケースもあると思いますが、多くの予算を使わずとも、デジタルマーケティングを行うことは可能です。今回は、このようなローカルビジネスを対象としたデジタルマーケティングにおすすめの方法を紹介した、Search Engine Journalの記事を紹介します。

予算が少ないため、デジタルマーケティングで何をしたらよいのか分からない。そんな方のために、あなたのローカルビジネスをオンラインで広めるための、10個のアイデアを紹介しよう。

お気に入りのコーヒーショップ、レストラン、アンティークショップ。あなたは、こうしたお店をどのようにして発見しただろうか?

友人に勧められたのかもしれないし、魅力的な看板に惹かれて一回限りの入店をしたのかもしれないし、その店の素晴らしいマーケティングキャンペーンを目撃したからかもしれない。

たった1つのソーシャルメディアでの広告や、1人のインフルエンサーのブログ記事がローカルビジネスにとって驚くべき効果を発揮することがある。

しかし、これには問題がある。ローカルビジネスの場合、マーケティング活動に割く予算を確保することが難しい場合が多い、ということだ。

大手のチェーン店のように、有名人とのコラボレーションや広告に多くのリソースをつぎ込むことは、非常に難しい。

とはいえ、マーケティングは常に高価であるということにはならない。

よりクリエイティブな発想を活かせばいいのだ。

この記事では、少ない予算、もしくは、無料で行うことができる、ローカルビジネスのためのマーケティングのアイデアを紹介したいと思う。

1.ローカルのインフルエンサーとのコラボレーション

フォロワー数が100万にものぼるインスタグラマーにプロモーションを依頼するほどの予算はないかもしれないが、マイクロインフルエンサーもそれと同等(もしくは、それ以上)の効果をもたらしてくれることもある。

そして、あなたの地域に住んでいるブロガーや業界の専門家ほど、コラボレーションにうってつけの存在はいない。

問題は、そのようなインフルエンサーをどのようにして見つけるか、である。

単純にGoogleで検索するだけでは不十分だ。巨大なアカウントや有名人のみが表示され、マイクロインフルエンサーは表示されないだろう。

また、この目的のために、Google検索で特定の地域に焦点を当てることは難しい。

我々に必要なものは、ソーシャルリスニングのソフトウェアである。

こうしたツールを使うことで、特定のトピックについて語っている、任意のフォロワー数を持つアカウントを発見することができるのだ。

加えて、自身に関連した結果だけを得るために、地域を設定することも可能である。

さらに、フォロワー数の下限と上限を設定した上で、プロフィールを閲覧することも可能だ。

あなたの目的にふさわしいと思われる人物を発見し、連絡を取ってみよう。

彼らを自分のお店に招待してツアーをしたり、無料で製品を提供したり、といったアイデアが生まれるはずだ。

これは、お互いにとって利益を生むコラボレーションである。あなたは彼らのコンテンツ作成を手伝うことになり、彼らはあなたと彼らのオーディエンスをつなげることで、ブランドの認知度を上げてくれる。

Awarioのスクリーンショット(2022年1月)

上級者向けアドバイス:あなたのブランド名でソーシャルリスニングのアラートを設定することができる。これにより、あなたの会社について言及しているインフルエンサーを自然に探すことができるのだ。

あなたのお店に頻繁に訪れるブロガーもいるかも知れない。ただ、あなたがそれを知らないだけなのだ。

このような場合は、彼らとの関係を育むことで、あなたのビジネスに大きな効果をもたらすことができるだろう。

2.地域の物語の中に、あなたのビジネスを組み込む

人は物語が大好きである。

物語を創り、消費する。これは、おそらく、人間の経験の中で最も本質的なものの1つである。

あなたのブランドをより強く覚えてもらうために、あなたのブランドの周辺の物語を作成しよう。

あなたのカフェでいつも同じ席に座り、特定の飲み物を飲んでいるというキャラクターを作ったり、あなたの会社が入っているビルについての素敵な逸話を作成したり、などが考えられる。

また、すべてをゼロから作成しなくて良い場合もあるだろう。街の歴史を少し調べるだけで、思いもよらない興味深い物語を発見できるかもしれない。

その地域の歴史家に話を聞いたり、博物館に行ってみたりすると、より多くの顧客を導いてくれる何かを発見できるかもしれない。

Tripadvisorのスクリーンショット(2022年1月)

物語の準備が整えば、あとはそれにあなたのビジネスを組み込むだけである。

Webサイトのディスクリプション、ソーシャルメディア、レビューサイトなどにも記載しよう。

また、こうした物語を発信するためのソーシャルアカウントの開設や、ブログ記事の作成も効果的だろう。

あなたが発信する、すべてのマーケティングメッセージに組み込むことを忘れずに。そうすれば、人々の記憶により強く残るはずだ。

3.あなたの街についての、検索エンジンフレンドリーなコンテンツを作成する

ローカルSEOはより多くの顧客を獲得するための優れた方法である。まず、あなたのWebサイトに多くのトラフィックをもたらし、次に、あなたの店に実際に足を運んでもらえる。

しかし、これはあらゆるビジネスが行うべきことである。そのため、クリエイティブなマーケティングアイデアとは言えないだろう。

多くの企業が、「家具 購入 ナッシュビル」のように、最も明確なリクエストに対してWebサイトを最適化する傾向がある。

ここで言うコンテンツは、よりエンターテイメントの要素が多いコンテンツである。その目的は、地域に住む人や観光客にあなたの地域を紹介し、それと同時にあなたのビジネスを宣伝する、ということである。

この2つの目的は、ソーシャルメディアでの投稿、ブログ記事、動画、などで表現されるべきものだ。

この場合、リストタイプのコンテンツが適したコンテンツであろう。

例えば、あなたの地域の「コーヒーショップベスト5」という記事は、あなたのビジネスについての話題を自然に含め、潜在顧客に価値を与える、素晴らしい方法と言える。

もちろん、競合他社を宣伝することは避けたいため、異なる種類のビジネスを紹介できるようなトピックを選択すべきだ。

例えば、デートスポットについての記事であれば、カフェ、美術館、観光地などを1つにまとめ、その中で自身のレストランだけを紹介するといったことも可能となる。

milwaukeemom.comのスクリーンショット(2022年1月)

タイミングも非常に大事である。

ホリデーマーケティングはより多くの注目を集めるための効果的な方法と言えるだろう。

ホリデー(休日)に関連した製品やアクティビティを提供し、「(休日の名前)に(地域名)で家族とすべきこと」といったガイド記事を公開するのだ。

これは、検索エンジンと潜在顧客の両方にとって喜ばしい記事となるはずだ。

4.地域のFacebookグループに参加し、参加者と関わりを持つ

Facebookのスクリーンショット(2022年1月)

Facebookのグループは、まさに、あなたのオーディエンスが集まる場所である。

あなたの地域のFacebookグループに参加することで、一石二鳥の効果を得られる。つまり、あなたの顧客について知ることができ、それと同時に、あなたのビジネスを宣伝することもできるのだ。

Facebookグループでのプロモーションにおける最大のルールは、あまりセールス目的にならないこと、である。

例えば、1日おきに、割引情報や新しいクーポンの情報などを投稿することは避けよう。

こうしたスパム的な行為が許容範囲内であっても、そこにいる人達があなたのビジネスに興味を持ってもらうことは、まずないだろう。

その代わりにすべきことは、自然にビジネスの話ができるよう、会話に参加することである。

個人のアカウントでこっそりと行うことも可能だが、より本質的な方法として、あなたがビジネスオーナーであることを隠さずに参加することも可能だ。

優れた方法としては、彼らにとって本当に価値のあるものを提供することだろう。

例えば、書店のオーナーである場合、その地域に住む、より多くの人にあなたの書店を知ってもらいたいはずだ。

そこで、読書会への参加に興味があるか、また、どのような本を読みたいと思うか、などを尋ねてみてもいい。

また、本に関連した話題である必要もない。話題は何でもよく、例えば、店内に犬を連れて入ってもよいか、などでも構わない。

ここでの目的は注目を集めることではあるが、議論を呼ぶようなトピックは避けるべきだ。

話題にはなるだろうが、多くの人を遠ざける結果となってしまうだろう。

5.「地域性」をデジタルマーケティングに活用する

ローカルビジネスであることは、大手のチェーン店にはない利点を本質的に備えている。大手の場合、店舗が至るところに存在するため、特定のロケーションに特化することが難しいのである。

この利点を活かし、地域に密着した広告を作成することが可能となる。

ここでは、あなたの地域の人々をターゲットとした広告を作成する上でのいくつかのヒントを挙げてみよう。

  • Search Consoleを活用し、インプレッションの引き金となるものに基づき、新しい広告グループを作成する
  • 広告内に郵便番号や住所を記載し、それを目立たせる
  • 広告内に店舗への距離を記載する

6.すべてのレビューに気を配る

現在、レビューを求めたり、Yelpであなたのビジネスをモニタリングすることは、クリエイティブなアイデアとは言えない。

しかし、多くのローカルビジネスが見過ごしていることは、あなたのビジネスについて語られている場所は、レビューサイトのみではないということだ。

レビューという点においては、ソーシャルメディア、ブログ、フォーラムなども同等に重要なのである。

今日、家族や友人であったとしても、ソーシャルメディアのアカウントを持っている人は、オーディエンスを持っているということだ。

そして、彼らはあなたのビジネスについての意見を投稿するかもしれない。

あなたのことをタグ付けし、それをあなたが目撃すれば、それは幸運と言える。しかし、タグ付けされていなかったり、通知が多すぎるために見過ごしてしまった場合は、どうだろうか?

Twitter1:

ポジティブな投稿の場合、再投稿や将来のマーケティングに使える素材としての保存など、マーケティングの機会を逸してしまっている。

ネガティブな投稿の場合、それを無視してしまうことで、風評利害を受けるリスクがある。

ソーシャルメディアのモリタリングツールを活用し、レビューが集まるプラットフォームやその他の場所で、あなたのビジネスについて言及された場合、すぐに気がつくようにしておこう。

また、GoogleアラートTweetdeckなど、無料のツールを組み合わせるという方法もある。

もしくは、より堅牢なソーシャルリスニングツールを使うことで、リアルタイムの通知、より多くのオンラインソースを対象とする、整理するのに便利なフィルター機能、などを利用することができる。

7.ローカルメディアに連絡する

ほぼすべての街には、ローカルの新聞やオンラインメディアがある。その影響力の大きさに、きっとあなたは驚くだろう。

自身のWebサイトやソーシャルメディア向けのコンテンツを作成する一方で、ローカルメディアとのつながりを作ることも怠らないでおこう。

あなたの地域のローカルビジネスについてのトピックに参加したり、特定のニュースについてローカルビジネスのオーナーとしての意見を提供するのも良いだろう。

また、そうしたWebサイトからリンクを貼ってもらうことは、SEOにとっても良い効果を生むだろう。

さらに、コメントや意見を投稿することで、そのコミュニティにおけるアクティブなメンバーとしての地位を確立し、より多くの注目を集めることができるはずだ。

8.イベントマーケティングに参加する

コミュニティの観点で言うと、可能であれば、地元の人たちに向けたイベントを開催するという手もある。

相互に繋がりを持つ世界を生きている私達にとって、物理店舗に顧客を運ぶことが目的でなくとも、オンラインのイベントを開催することにメリットは存在する。

一番の選択肢は、参加した人々がそれぞれに繋がりをもっていると実感できるイベントを開催することだ。もしかしたら、解決のためにより多くの注目と資金を必要とする問題が、あなたの地域で発生しているかもしれない。その場合、その問題に焦点を当てたチャリティイベントを開催すると良いだろう。

開催するイベントは、Facebookのグループやソーシャルメディアで宣伝すると良い。

イベントの期間は、新しい人々とコミュニケーションを取り、つながりを構築しよう。

こうすることで、参加者は歓迎されていると感じ、再度そのイベントに参加したいと思うことだろう。

またイベントをシリーズで開催したり、定期的に開催したりすることで、長期的なマーケティング効果も期待できる。

9.ソーシャルメディアコンテストの開催

クリスマスは世界で最も人気のあるホリデーと言える。多くの理由を挙げることができるが、そのうちの1つが、ギフトをプレゼントするということだろう。人々はプレゼントが大好きだ。

顧客は、あなたの友人や家族であるというわけではないが、あなたのビジネスの宣伝を目的とし、小さなプレゼントを贈ってみるのもよいだろう。

トラフィックを増加させる方法の1つとして、コンテストの開催が挙げられる。そして、そのコンテストをソーシャルメディアやWebサイトで宣伝しよう。

例えば、特定の日に最初にお店に来た20名に対し、商品やサービスを無料で提供する、といった具合だ。

この戦術は、特に新しくオープンしたビジネスにとって有効だろう。

10.ローカルのパートナーシップを形成する

ローカルビジネスのオーナーとして、あなたはその地域の一員であると言える。

その地域の他のローカルビジネスのオーナーと関係を構築してみよう。

そうすることで、相談したり経験を共有したりする相互補助のネットワークを築くことができるだろう。

他のビジネスオーナーと定期的に交流することで、多くの宣伝の機会を得られるだろう。

類似のオーディエンスをターゲットとしながらも、あなたのブランドを完璧に補完し、サポートしてくれるようなローカルのブランドやビジネスを発見できるかもしれない。こうしたビジネスのオーナーに対し、お互いにとって利益となるプロモーションを行うことを検討してみよう。

これは一石二鳥の戦術と言える。自身のブランドの認知を向上させながら、パートナーの好意をうまく活用できるのだ。

こうした関係を築くことで、ローカルビジネスとのネットワークを形成し、あなたにとっての利益を提供してくれるコミュニティの一員となれるだろう。

まずは、ソーシャルメディアで他のローカルビジネスのオーナーとの関わりを持つことから始めよう。

両者の製品を対象とした共同キャンペーンを行ったり、各店舗でお互いの宣伝をしたり、一緒にイベントを開催したりすることができるだろう。

今回の記事で紹介した10個のアドバイスが、あなたのローカルビジネスの出発点となることを期待している。

自身の強みとリソースをうまく活用しよう。コミュニティのパワーは、広告に投資することよりも、ずっと大きな効果を得られることもあるのだ。

地域に根ざしたビジネスの場合、その地域の人々との交流は重要なポイントであると言えます。その対象は顧客のみならず、その地域の他のローカルビジネスのオーナーも含まれるでしょう。コロナの影響で物理的に関わりを持つことが難しい場面も多いですが、今回の記事で紹介されているように、強固なコミュニティを形成することでビジネスの機会を発見できれば、それは優れたデジタルマーケティングになると感じました。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「10 Creative Digital Marketing Ideas For Local Businesses」を翻訳した内容です。

投稿 ローカルビジネスのための、クリエイティブなデジタルマーケティングの10個のアイデアSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

検索結果とマップパックを独占する、12の実績のあるローカルSEOのアドバイス

ユーザー行動の変化やモバイルデバイスの普及もあり、「近くの」何かを探す検索行動は日々増加していると思われます。いわゆるローカルSEOの範疇となりますが、Googleの検索結果も進化し続け、完全に無視はできない存在となっています。通常のSEOと同様、ローカルSEOにも様々なベストプラクティスが存在しますが、確実に押さえておきたいポイントをまとめた、Search Engine Journalの記事を紹介させていただきます。

競争が激化している今日の検索結果においては、ローカル検索での強力な露出は今までにないほど重要となっている。この記事で紹介する12のローカルSEOのアドバイスは、きっとあなたのお役に立てるはずだ。

特に、物理店舗を構えるビジネスでは、検索結果における露出の重要性は今まで以上に高まっている。

レストラン、小売店などのローカルビジネスにとって、あなたの商品やサービスを探している潜在顧客を獲得することは非常に重要である。

コロナウイルスは我々のビジネスのあり方を大きく変容させ、顧客による情報のニーズは高まるばかりだ。ローカルでの露出を高めることは、売上の発生と新規顧客へのリーチにとって、なくてはならないものとなっている。

しかし、自身のローカルリストが最適化されているかどうか、どのように判断すれば良いだろう。

以下に、私が実践している12のローカルSEOの戦術をご紹介する。あなたのビジネスの検索での露出向上に、きっと役立つはずだ。

ローカル検索のプラットフォーム

Moz、Yext、RIO、RenderSEO、Chatmeter、SweetIQなど、あなたの予算に合うローカル検索のプラットフォームはたくさんある。

プラットフォームを活用することで、リストの管理が非常に楽になる。いわゆるNAP(Name、Address、Phone number)と呼ばれる、店名・住所・電話番号の管理も含まれる。重複したデータの管理も含め、正確で一貫したデータを数百あるローカル検索エンジンやディレクトリサービスに提供しよう。

こうした管理を手動で行うことはとても時間がかかり、退屈な作業となってしまう。また、ローカル検索のエコシステムに対し、不正確な情報を提供してしまうことになるだろう。

備考:ECサイトの場合、Googleの新しい機能であるSWIS(See What is in your Stores)を活用してみるといい。

これは、Googleマイビジネスに在庫の現況を伝えることで可能となる。

日々、あなたの商品やサービスを探している顧客に対し、画像、Googele Shopping、GoogleマップなどのGoogleのプロパティで、商品リストに在庫状況を表示させることができる。

これに対応するプラットフォームの数は限られているが、無料である今のうちに試してみる価値はあるだろう。

構造化データの活用

Googleによるコンテンツの理解において、構造化データは非常に重要である。また、クリック数、表示回数、コンバージョン数の増加も期待できる。

この原則は、ローカル検索にもあてはまる

そのため、「local business」、「geocoordinates」、「postal address」、「reviews」などの構造化データを実装することは非常に重要であり、パフォーマンス向上の手助けとなる。

Googleマイビジネスの最適化

Googleマイビジネスを活用し、最適化していないのであれば、あなたの商品やサービスが重要な場所で表示される機会を逃していることを意味する。

Googleマイビジネスの最適化には、写真、メニュー、説明、サービス内容など、可能な限りの情報を入力することが含まれる。

適切なカテゴリに自身のビジネスを掲載していないブランドは多く存在する。

例えば、ピザ屋の場合、レストランとダイニングの両方に掲載することが可能だ。

これは、ローカル検索の最適化における、最重要項目の1つだ。メニューや説明などの情報をしっかりと記載するための時間を作ろう。

加えて、情報は常に最新の状態を保つことが重要だ。

例えば、「近くのタイ料理」と検索し、レビューが高く、営業時間内のレストランを探したとしよう。しかし、実際に車で行ってみたところ、一時的に閉店していた。このような場合、ユーザー体験は悪いものとなってしまうだろう。

このレストランが営業を再開したとしても、もう一度行こうという気が起きないかもしれない。

このように、店舗側がローカル検索の情報を更新し、一時的に休業していることを潜在顧客に明確に伝えることは、とても重要なのである。

テイクアウトに対応している場合は、ローカル検索を活用し、ダイニングルームは閉まっているがキッチンは営業している旨を顧客に伝えることができる。

加えて、Googleは店舗の営業状況をGoogleマップ上に表示することを開始している。

1店舗に複数の部門がある大規模な小売店の場合、下記のようにGoogleマイビジネスを活用し、それぞれの営業時間を表示させることができる。

必要に応じ、この機能を活用して情報を更新しよう。

  • 営業時間
  • 高齢者向けの営業時間
  • ドライブスルーの営業時間
  • デリバリーの時間
  • テイクアウトの時間
  • 訪問時間
  • 受け取りの時間

また、Googleマイビジネス内のQ&Aにもタイムリーな情報を更新しよう。

  • 休業や営業時間の変更
  • イベントの中止、チケットの払い戻しや交換
  • 電話やメールの件数と予測される遅延
  • 予約時の手続きの変更
  • 健康や安全対策の強化について
  • 提供するサービスの変更内容

イベントステータスの更新

イベントを開催する場合は、eventの構造化データを付与しよう。EventStatusは新しいスキーマのタイプであり、予定されているイベントの現在の状況をユーザーに伝えることができる。

属性は下記の通りだ。

  • EventCancelled:イベントはキャンセルされた。
  • EventMovedOnline:イベントはオンラインに移行された。
  • EventPostponed:イベントは延期され、新しい日程は未定。
  • EventRescheduled:イベントは延期され、新しい日付に更新された。
  • EventScheduled:イベントは予定通り開始される。

イベントの情報は、Webサイトでのマークアップや、Facebookイベント、Eventbrite、Meetupなどの外部ソースを通じて、あなたのビジネスのプロフィールに取り込むことができる。

リスティングの編集

常にリスティングの内容を確認し、特に以下の項目を注意しよう。

  • 営業状況の自動更新(「一時的に閉鎖」など)
  • 営業時間の変更が予定されている場合
  • 属性の変更が予定されている場合
  • ビジネスの詳細の変更が予定されている場合
  • その他、変更が予定されている場合
  • 無効なリスティング

評判の管理

ポジティブなレビューと良いユーザー体験を与えることが、ローカルのマップパックでの上位表示において重要である。ネガティブなレビューでも、ポジティブなレビューであっても、返答をしていないケースが多く見られる。

塗装業者を選んでいる場合、4つ星のレビューが20件、2つ星のレビューが5件あったとしたら、その業者に依頼することをためらうかもしれない。

ユーザーはレビューを信用している。また、ネガティブなレビューを放置しておくと、状況はさらに悪化していまう。

返信をしていれば、その返信が他のユーザーの信頼を高めることにつながり、別のビジネスチャンスが生まれるかもしれない。

備考:ポジティブなレビューも、ネガティブなレビューも、常に内容を確認し、対応しよう。また、自然なレビューを獲得することに注力しよう。加えて、ファーストパーティーのレビューをWebサイトに掲載しよう。

ローカルコンテンツの活用

SEOは、あらゆるデバイスやプラットフォームにおいて、ポジティブな体験を提供することで、エンドユーザーが情報を得る手助けをすることだ。

各地域に適応した、独自の高品質なコンテンツを掲載しよう。ローカルに特化したコンテンツは、近隣の潜在顧客に対する認知度の向上に役立つはずだ。

また、オンページの最適化として、地域固有の用語を含めるようにしよう。こうした情報を記載する対象は、見出し、タイトル、メタデータ、画像のaltテキスト、テキスト情報などが含まれる。

また、コロナウイルスに関連するコンテンツは常に用意しておこう。

エンドユーザーからの信頼を得ることにつながり、素晴らしいレビューの獲得も期待できる。

適切な予防措置をとっていることを伝えることで、顧客が食べ物をピックアップしに来たり、店内で買い物をする場合、より多くの商品やサービスを販売することができるかもしれない。

メッセージを活用した顧客との接点

Googleマイビジネスのアプリをダウンロードし、メッセージ機能をオンにしておき、顧客があなたに連絡が取れる状況にしよう。

電話での対応ができない場合、また、営業時間外の場合、メッセージ機能を活用することで、顧客は必要なサポートを受けることができる。

備考:自動のウェルカムメッセージを用意し、顧客に営業状況を伝えるようにしよう。

トレンドの把握

Googleトレンドをよく確認し、自身のブランドや業界に関連するキーワードやトピックに対し、検索における関心や行動の変化を把握しよう。

自身のビジネスにとって最重要であるキーワードを分析し、それらのキーワードに対し、検索がどのように推移しているかを確認しよう。

そして、Webサイトのパフォーマンスを計測し、ユーザーがコンバージョンするタイミングや、コロナウイルスの影響を考慮に入れ、予測を立て、レポートを作成しよう。

備考:ExplodingTopics.comでは、Googleトレンドのデータをもとに、「爆発的」なトレンドのあるトピックを表示している。市場調査や新規ビジネスの発見に役立つだろう。

音声検索とモバイルへの最適化

ユーザーは常に質問をしている。ユーザーが質問する相手がデジタルアシスタントであっても、あなたのブランドが答えを提供する必要がある。

また、Webサイトに最適化を施し、自身の商品やサービスに関する一般的な質問への回答を提供する必要もある。

掲載する内容のヒントを得るために、サイト内検索のデータやGoogle Analyticsのデータを確認し、ユーザーがどのような質問をしているか、確認しよう。

また、サードパーティー製のツールや、GoogleのPeople Also Askの機能も活用しよう。

さらに、ローカル検索の多くはモバイル端末で行われるため、高品質な画像、コンテンツ、素早いロード時間など、モバイル端末への最適化も怠らないようにしよう。

順位測定とランディングページの作成

ランキングが全て、というわけではない。しかし、ローカル検索の施策に対する効果測定の指標として、有益である。

良いユーザー体験を提供するためのランディングページを用意しよう。そのランディングページは、レスポンシブ対応、ロード時間の短縮、最新のスキーマコード、コールトゥアクション、デザイン要素などに対応すべきだ。

これらの全てが、あなたのブランドの上位表示とコンバージョンの向上に寄与する。

備考:多くのローカルプラットフォームでは、最適化されたランディングページがすでに用意されている。社内で新たにテンプレートを構築する必要がなく、すぐにページを作成することができる。また、ページのホスティングも行ってくれるため、社内のリソースをほとんど必要としないだろう。

リンクが依然として重要であることを忘れべからず

ローカルや一般的なサイト、ブログなどを常に調査し、質の高いリンクを獲得する機会を探そう。

良いコンテンツを保持し、ユーザーからの評価も高いコンテンツからのリンクを獲得することができれば、信頼と信用を得ることにつながる。

ローカルをターゲットとしたリスティング広告やブログからの掲載も検討しよう。

これは、あなたのWebサイトの露出を高めるために、今でも非常に重要な要素である。

ローカルでの存在感を強めることは、競争が激化している現在の状況において、今までにないほど重要となっている。

ユーザーはあなたのブランドに関連する商品やサービスを探している。彼らに対し、あなたの存在を訴求しよう。

今回の記事で紹介したアドバイスに従うことで、検索結果の上位に表示され、ローカル検索を支配することができるだろう。

ローカル検索の領域においては、Googleも次々と新しい機能や表示方法を提供しており、これらの情報は常にキャッチアップしておきたいものです。こうした、新しい機能を実装することで新たな露出を獲得できるかもしれません。また、機能は同一であっても、伝える内容などは時流に即したものにしていきたいです。多少の手間はかかってしまうかもしれませんが、それに対するリターンを考えれば、対応の時間を割くことは無駄ではないと思いました。


この記事は、Search Engine Journal に掲載された「12 Proven Local SEO Tips to Dominate the SERPs and Map Pack」を翻訳した内容です。



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ローカルSEOとは何か?ローカルSEOの基礎知識まとめ

場所や地域を含む検索を対象とした、いわゆるローカルSEO。

Googleマップの進化もあり、特に物理店舗を持つ中小企業にとっては非常に重要な施策と言えます。もちろん、あくまでSEOの範囲であるため、通常のSEOの施策はその効果を発揮すると思いますが、それだけでは不十分なこともまた事実。

今回は、こうしたローカルSEO特有の施策や気をつけるべきポイントについてまとめている、SEMrushからの記事を紹介いたします。

ローカルSEOとは、地域に特化した検索クエリに対し、ビジネス・商品・サービスを最適化させる作業だ。

Google(また、その他の検索エンジン)はIPアドレス(デスクトップ)と位置情報(モバイル)をベースとしたユーザーの位置を用い、彼らに何を表示させるべきかを判断している。

そのため、歯医者・洗車・鍵屋などと検索した場合、検索エンジンはユーザーのロケーションに関連するビジネスを表示させる。

Googleのローカル検索結果

検索結果はローカルのビジネスにとって、2つのメインとなるパートによって構成されている。

  1. 自然検索結果ーWebサイト
  2. ローカルパックーGoogleマイビジネス(Googleマイビジネス)

ユーザーは特定の地域を示す単語を加えることで、異なる地域の検索を行える。

例えば、「ロンドンのホテル(Hotels in London)」といった具合だ。その他の表示機会は、広告・画像・ワンボックスとなり、もちろん、ローカルファインダーやマップも含まれる。

ローカルSEOの作業は、ローカル検索のクエリに対するWebサイトの最適化を含むが、Googleマイビジネスのページの最適化も対象となる。

例外

ローカル検索のクエリに対し、ローカルビジネスを表示させる場合にも例外はある。

この場合、Googleは、ユーザーの位置情報ではなく、ユーザーの検索意図による判断を行う。このケースは、特に「<場所名>のホテル(Hotels in …)」といった検索で起こりうる。

こうした検索でGoogleは、自然検索結果に旅行予約サイトを表示させることが多い。10個のホテルのWebサイトを自然検索結果に並べるのではない。

その地域の複数のホテルから選びたいという検索意図があると、Googleは判断しているのだろう。

ホテル検索では、2018年7月に、ユーザーの位置情報の重視から検索意図への重視へと切り替わっている。2019年7月には、英国での「空港までの送迎」のクエリにおいて、ユーザーの位置情報の重視から検索意図への重視へと切り替えている。

ローカルビジネスのWebサイトは全て予約サイトに取って代わられてしまった。

こうした検索でローカルビジネスを検索結果に表示させるには、ユーザーは「<場所名>の空港までの送迎(Airport Transfers in …)」のように、特定の場所を検索クエリに含めなければならない。

Googleは検索結果を変更することができ、実際、今後も変更されていくだろう。

しかし、ユーザーの位置情報と検索クエリに適合したホテルパックやローカルパック内に、ローカルビジネスのWebサイトをGoogleは今でも表示させている。

ローカルSEOの戦略は、あなたのビジネスのロケーションと顧客の検索意図に適した内容にすべきなのである。

ローカル検索結果

通常、ローカル検索結果はローカルパック(Googleマイビジネス)自然検索結果(Webサイト)によって構成されている。

ローカルSEOの戦略は、そのビジネスのビジビリティを増加させるために、複数の側面を含んでいる。

  • 有料広告:ローカルパックの上部
  • Googleマイビジネス:ローカルパック
  • オーガニック:ローカルパックの下部

ローカルSEOの実践者として、私は自然検索でのビジビリティ(非広告)の提供に集中している。

しかし、ペイド広告を使用するタイミングと機会は常に存在する。例えば、ローカルSEOを開始したばかりで、ローカルパックや自然検索結果に表示されていない場合などが考えられる。

競合サイトが特定の時間に広告を掲載し、あなたのWebサイトの表示が下部に追いやられている場合も該当するだろう。こうした時間帯でも、あなたはWeb上の露出を維持したいはずだ。

全てのローカルパックが平等に作成されているわけではない

Googleは、クエリの性質やビジネスの種類により、ローカルパックの表示を僅かに変更している。

ブランドの場合

レストランの場合

ローカルビジネスの場合

ワンボックスの場合

ホテルの場合

Googleマイビジネス

Googleマイビジネスはナレッジパネルの表示によって、検索結果に直接ブランドの露出を高めてくれる。

Googleは、下記のオプションをGoogleマイビジネスのページに表示させることで、ユーザーがそのビジネスと検索結果画面で直接やり取りが行える機会を増やしている。

  • 予約機能
  • 見積もり請求
  • メッセージの送付

Googleマイビジネスのページが無ければ、ローカル検索とローカルパックの機会の半分を逸していると言える。

Googleマイビジネスのページは、全てのビジネスが持つべき、最も重要なツールの1つである。

Googleマイビジネスのランキング要素

当然ながら、Googleは正確なランキング要素を公表してはいない。

しかし、いくつかの基本的な情報は「Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する」で公開している。

関連性

“関連性とは、ユーザーの検索がローカル リスティングとどの程度一致しているかを示します。

充実したビジネス情報を掲載すると、ビジネスに関するより的確な情報が提供されるため、リスティングとユーザーの検索語句との関連性を高めることができます。”

距離

“距離とは、検索語句で指定された場所から各ビジネス所在地までの距離によって計算されます。

検索語句で場所が指定されていない場合は、検索しているユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算されます。”

知名度

“知名度とは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを示します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、検索結果にはこうした情報が加味されます。

たとえば、多くの人に知られている著名な美術館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。

ビジネスについてのインターネット上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も知名度に影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果の掲載順位に影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、掲載順位が高くなります。”

関連性についてのアドバイス

  1. Googleマイビジネスにおいて、最も適切なカテゴリ、または、サブカテゴリを選択する。
  2. Googleマイビジネスにおいて、正確な説明文を掲載する。メインとなるキーワードやロケーションを含むようにする。
  3. Googleマイビジネス内のビジネス名、所在地、お問い合わせ情報が、Webサイト上の情報とサイテーション(SEMrushのサイテーションツールを推奨)と合致するようにする
  4. 構造化データ(Schema)をWebサイトに組み込む。ここでも、詳細が合致していることを確認する(ローカルSEOのチェックリスト)。

距離についてのアドバイス

距離はWebサイト側が最もコントロールしづらい領域である。全てのユーザーが異なるロケーションで検索を行うからだ。

  1. そのロケーションに実店舗が無いのであれば、実店舗があるロケーションをターゲットとする。
  2. ロケーションをWebサイト上の<title>に含め、適切な箇所であれば、Hタグにも含める。「ABC Taxis – Taxis in Peterborough」や「Jims Plumbing – Emergency Plumbers in Leicester」といった具合だ。
  3. Webサイトに顧客向けの経路案内を提供する。街の規模にもよるが、そのエリアの目立つ場所から3つか4つの経路を記載しよう。
  4. ローカルに特化したコンテンツを作成する。購入を検討しているユーザーを惹きつけるために、ロングテールのキーワードをターゲットとする。

知名度についてのアドバイス

  1. ローカルのサイテーション:自国で権威のある店舗一覧や主要なアグリゲーションサービスに注力する。
  2. あなたのエリア特有の店舗一覧を探す。
  3. あなたのエリアと自国にある、あなたのビジネス領域に特化した店舗一覧を探す。
  4. ローカルの商工会議所や業界団体に登録する。
  5. ローカルのチャリティ:あなたの予算を投下すべきポイントだ。
  6. ローカルの報道機関。特に、チャリティに出資した際など、彼らはこうした話題を好む。
  7. 報道機関や業界団体に対する記事で、顧客の関心を惹く。
  8. Googleマイビジネス、Facebook、業界団体のレビュー。顧客に対し、ニュースレターなどでレビューを依頼する。彼らがレビューを残しやすい状況を整える。
  9. 他のローカルビジネスと共に取り組む。お互いの顧客にとって意味のある形で、それぞれのWebサイトでそれぞれのビジネスを言及する。

何千ものサイテーション(店舗一覧サービスへの登録)を構築することについて警鐘を鳴らしたい。大量の店舗一覧サービスに登録することは控えよう。

低品質な店舗一覧サービスの場合、登録したページが数ヶ月間Googleにインデックスされないこともある。Googleにも、その状況が伝わってしまうだろう。

最も権威があり、最も関連性のあるサービスを選択しよう。

Googleマイビジネスのページを最適化する

あなたがまずすべきことは、Googleマイビジネスのページを作成することだ。

実際に検索する、もしくは、https://www.google.com/business/にアクセスし、すでにGoogleマイビジネスのページを持っているかどうか確認しよう。

Googleマイビジネスはあなたのビジネスの認証を求めてくる。最も一般的な方法は、郵便はがきの送付による認証だ。郵便はがきにはパスワードが記載されており、認証されるために、そのパスワードを入力する必要がある。

他の方法については、Googleがどの程度、そのビジネスがそのロケーションに実在しているかを把握しているかによる。電話、テキストメッセージ、Eメールがそれに該当する。

認証されれば、ダッシュボード内にあなたのアカウントが作成される。モバイルで操作している場合は、Googleマイビジネスのアプリで確認できる。

ビジネスの種類

ビジネスの種類には2つある。

  1. ローカルビジネス。顧客があなたのビジネスを訪れる(所在地を明示する)。
  2. サービスエリアのビジネス。サービスを顧客に提供する(所在地は明示しない)。サービスを提供するエリアや郵便番号を選択する。

メインビジネスの情報

メインビジネスの情報は情報セクション内にある。

下記が入力を必要とする項目だ。

名前(ビジネス名)

・気持ちはわかるが、キーワードを詰め込んではいけない。いずれ問題を引き起こすだろう。また、ビジネス名、所在地、電話番号は一貫させることをお忘れなく。

カテゴリ(ビジネスカテゴリ)

・あらゆる種類のビジネスのカテゴリが用意されているわけではない。あなたのビジネスに最も近いカテゴリとサブカテゴリを選択しよう。
・複数の検索語句に対応するために、競合サイトが何を使用しているか確認しよう。

所在地(ビジネスの所在地)

・ビジネスの正確な所在地を記載しよう。あなたのWebサイトに記載されている所在地と同一としよう。
・マップに表示されるピンが実際の所在地と合致しているか、確認しよう。
・サービスエリアのビジネスの場合、あなたの所在地は表示されないが、あなたがサービスを提供するエリアを選択できる。

時間(営業時間)

・営業時間を設定しよう。
・予約によってのみ行われるビジネスの場合、何も選択しないことをGoogleは勧めている。
・特別な時間帯も追加できる。例えば、夜遅くのショッピングのために営業時間を延長したり、閉店マークを付ける場合などだ。例えば、クリスマスウィークは通常とは異なる営業時間になることもある。

電話番号

・電話番号も複数設定できる。メインの電話番号とサブの電話番号だ。
・コールトラッキングを使用している場合、メインの電話番号にそれを設定しよう。また、ビジネス上でメインとなる番号はサブの電話番号に設定しよう。

略称

・ビジネスの略称を設定することができる。
・これを設定すると、短いURLとレビューへのURLを取得できる。日々のマーケティング活動や、顧客へ直接送付するなど、活用しよう。

Webサイト

・Webサイトのアドレスを追加しよう。
・ここで、UTMトラッキングコードをあなたのWebサイトのアドレスに追加することをお勧めする。これにより、Googleマイビジネスからの訪問をGoogle Analyticsで直接確認することができる。

※例
https://www.example.com/?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=googlemybusiness

・ビジネスの種類によって(予約、アポイント、注文など)他の地域でビジネスを行う場合も、その地域ごとにUTMトラッキングコードを使用できる。

サービス/メニュー

・レストランでなければ、「サービス」セクションが表示されるはずだ。ここでは、あなたが提供するサービスの種類を追加できる。
・レストランの場合、メニューを追加できる。

ハイライト/属性

おそらく、多くのユーザーが困惑し、誤解するセクションだろう。属性を追加することはできず、選択か非選択しかできないのだ。

新しくページを作成する場合、属性は表示されないはずだ。Googleマップをインストールしたユーザーがあなたのビジネスにより多く訪れると、あなたのビジネスについての質問をプッシュ通知する。

その質問へのユーザーからの回答によって属性が追加され、あなたはそれを選択(非選択)することができる。

例外はホテルであり、事前に選択肢が用意されている。

説明文

・ここに大きな機会がある。あなたのビジネスについて、よく考えられた説明文を記載しよう。あなたは誰で、独自性は何で、あなたが提供するものは何か。

Googleマイビジネスのよくあるミスを防ぐ方法も確認しよう。

Googleへの投稿機能

Googleへの投稿機能は2017年7月にローンチされた。

ビジネスのナレッジパネル内で表示される、投稿、イベント、オファー(クーポンや特別なお知らせ)を追加することができる。

Googleの「投稿」は7日間掲載される。

しかし、過去の投稿もユーザーがスクロールすれば見ることができる。イベントやオファーは設定した期日まで表示される。

投稿からの流入は徐々に減少している。Googleはあなたのポストを表示させる位置を実験しており、現在は検索結果に表示されるあなたのリストの最下部に表示されている。

しかし、これは検索結果から直接あなたの顧客へブランディングできる無料の機会である。

また、FacebookやTwitterのようなクローズドなシステムで定期的に投稿しているのであれば、あと5分だけ作業時間を伸ばし、検索結果画面であなたのビジネスを発見してもらうための情報を提供しない手はないはずだ。

また、検索クエリに関連のあるコンテンツを投稿からGoogleが発見した場合、ローカルパックでスニペットに表示する機会も増えている。

GoogleポストにもUTMトラッキングコードを使用することができる。どの投稿がうまくいき、どの投稿がうまくいかないかを判断し、改善を重ねていこう。

写真

  • ランキング要素ではないが、コンバージョンの要素と考えよう。
  • ロゴ(250×250)はナレッジパネルとGoogleへの投稿に表示される。
  • 素晴らしい写真を追加しよう。潜在顧客に対し、コンバージョンとコネクションの構築を手助けしてくれる。
  • 顧客が追加した画像の品質にも気を配ろう。悪い写真は悪い印象を与えてしまう。ダッシュボードからこうした画像をレポートできる。

商品

  • 商品はそれに適したビジネスカテゴリのみ使用できる。
  • 商品はビジネスのナレッジパネル内に表示される。

  • ビジネスオーナーは商品を手動でGoogleマイビジネスに追加し、顧客がそれらを見ることができるようになる。
  • 商品をカテゴライズすることもできる。また、Googleは機械学習により、同様のビジネスをベースに潜在的なカテゴリを学び始めている。

あなたが追加できる項目

  • 画像
  • 商品名
  • 価格帯
  • 商品の説明

Google Website

Googleは小規模のビジネス向けに1ページのWebサイトを作成できるようにしている。

そのWebサイトにはGoogleマイビジネスからの情報を記載する。自身のWebサイトを保有している場合は、このセクションを飛ばしてもよい。もしくは、あなたのビジネスへのサイテーションとして考えてもよいだろう。

質問と回答

質問と回答はGoogleマイビジネスのリスティング内には表示されない。質問と回答は、マップ経由で作成され、ナレッジパネル内に表示される。

Googleマイビジネスのダッシュボードの対象ではないからと行って、このセクションを無視してよいわけではない。

私は、よくある質問と回答を目立たせることを勧めている。この領域で検索をするユーザーの助けとなるためだ。新しい顧客からの質問があれば、いつでも確認する。

Googleマイビジネスと同様のアカウントに付随しているGoogleマップのモバイルアプリがあれば、ユーザーが質問をしたさいに、マップ経由で通知が来る。

レビュー

「より多くのレビューがあれば、より上位に表示される」という逸話を正さなければならない。

レビュー数が少なくとも、ローカルパック内で上位に表示されている例を多く見ているはずだ。レビュー数は、Googleが使用している唯一のシグナルではないのだ。

顧客にレビューを求めたい気持ちは理解できるが、それだけですべてが完結するというものではない。良いレビューにも、悪いレビューにも、誠実にプロフェッショナルとしての回答をしよう。

顧客が簡単にレビューを行えるよう、すぐにアクセスできるURLを用意し、Eメールやニュースレターに使用しよう。

初心者のためのオンサイト・ローカルSEO

自身のビジネスを運営しながら、SEOという新しいスキルを学ぶことは非常に大変だろう。

ここでは、ローカル検索のためのWebサイトの最適化における初心者向けのアドバイスをまとめたいと思う。

SEOについて情報は山程あり、Googleもヘルプ記事を用意している。

複数のロケーションで行うビジネスの場合は、わずかに違うアプローチが必要だ。

サイト上のロケーションを強化する

ローカルSEOの場合、あなたがどのロケーションでビジネスを行っているかを検索エンジンが理解することは非常に重要だ。

サイト内のページ

特定のロケーションでビジネスを行っている場合、検索エンジンと顧客にそれを伝える必要がある。

トップページ

トップページに記載するコピーにはロケーションを含め、可能であればH1タグにも含めよう。

※例
<h1>ボブズ プラミング: ノーサンプトン州の緊急対応可の配管工</h1>
<h1>ハッピー・ポーズは受賞歴のあるノーサンプトン州のドッグ・グルーマーです</h1>

Webサイトであなたのロケーションをしっかりと記述することはSEOの助けとなる。また、あなたのビジネスのロケーションを判断する際、顧客が混乱することもない。

ページタイトル(タイトルタグ)

ページタイトル(検索エンジンでユーザーが目にする箇所)も同様だ。トップページの場合、あなたが主に提供しているサービスの記述を含めよう。

※例
<title>ボブズ プラミング – ノーサンプトン州 緊急対応可 – 24時間受け付け</title>
<title>ハッピー・ポーズ – ノーサンプトン州のドッグ・グルーマー – 受賞歴あり</title>

タイトルの文字数は60文字に収めよう。

メタディスクリプション

メタディスクリプションは、検索結果からあなたのWebサイトに訪問することを顧客に促す役割がある。

※例
ノーサンプトンにある緊急対応可能な配管工です。終日24時間営業しています。パイプの破損から配管の修繕まで対応しています。ボブズ プラミングにぜひお問い合わせを!

ディスクリプションは160文字に収めよう。

内部のページ

内部のページは、あなたのビジネスが提供するサービスや商品についてのページだ。これらのフォーマットはトップページのそれとは僅かに異なる。どのページに顧客が訪れるかはわからないため、ロケーションはしっかりと記載しよう。

※例
<h1>ノーサンプトン州のラジエーターの修理と取り付け</h1>
<title>ラジエーターの修理と取り付け ノーサンプトン州 – ボブズ プラミング</title>

※例
<h1>ハッピー・ポーズのカットとドライヤー ノーサンプトン州</h1>
<title>カットとドライヤー – ドッグ・グルーミング ノーサンプトン州 – ハッピー・ポーズ</title>

商品やサービスについてのよくある質問を記載することは非常に良いだろう。

顧客の疑問に答えながら、検索エンジンに対して十分なキーワードを含んだセマンティックなコンテンツを提供することになるからだ。

サイト全体

ビジネスの所在地やその他関連する情報は、サイト全体のフッターに記載するべきだ。

あなたのロケーション情報を強化するだけでなく、顧客がWebサイトのどのページを閲覧してもビジネスについての詳細を確認することができるからだ。

所在地、電話番号、営業時間、お問い合わせ情報、Googleマイビジネスへのリンクなどを含めよう。

サイト全体にあなたの情報を記載した後は、それらのコンテンツに構造化データをマークアップしよう(ローカルSEOのチェックリストを参照)。

ビジネスサイテーションとローカルリンク

ビジネスのサイテーションやメンション(必ずしもリンクではない)検索エンジンがそのビジネスについての理解とロケーションを把握することの手助けとなる。オンライン上での知名度向上の手助けにもなる。

繰り返しとなるが、数百のサイテーションを構築することが手助けとなるわけではない。より知名度のあるサイトに的を絞るべきだ。サイテーションとローカルリンクの機会となり得るいくつかの例を挙げてみよう。

  • あなたの業界に特化したビジネスのリスト
  • 業界団体や商工議会
  • ディストリビューター
  • サプライヤー
  • そのエリアの補完し合えるビジネス
  • チャリティーやスポンサー
  • ローカルの報道機関

サイト上のローカル化されたコンテンツ

ブログやニュースのセクションは、サイトのメインとなるページでは満足しなかったユーザーに対し、ローカル化されたコンテンツを提供する最適な場所だ。調査段階にいるユーザーを惹きつけることにも役立つだろう。

ボブズプラミング(配管工)を例に挙げてみよう。彼らのラジエーター修理と取り付けについてのページは、修理の基礎知識、修理の種類、新しいラジエーターの取り付け方法などを記載している。

ここで扱っていない内容は、修理や取り付けの際に起こりうる潜在的な問題の重大さについてである。

  • 温度計が壊れた際、ラジエーターを交換すべきか?
  • ラジエーターが最大レベルまで温まらないが、交換すべきか?
  • ノーサンプトンの硬水地域でのラジエーターのメンテナンス

メインの修繕ページでは、修理が必要なケースを数百も記載することはない。そのため、調査段階にいるこうした顧客を惹きつけるために必要な答えや解決策を提供してみよう。

その場合、必ずしも「ブログコンテンツ」である必要はない。ケーススタディ、ポートフォリオ、プロジェクトページなど、購買段階における顧客を惹きつけるには最適な方法だ。

  • 中庭と石の通路 ベックスレイヘルス(ノーサンプトン州)
  • 小屋の建設と芝生 ウェイファー(ノーサンプトン州)

ローカル化されたコンテンツのアイデアは他にもある。ガイド、プレゼンテーション、技術的な情報を集めたシートなど様々だ。

また、SEMrush、Answer the Pubic、Also Askedなどのツールから、ユーザーが検索に使用しているトピック、キーワード、フレーズを探すことができる。

ローカルSEOのアドバイス:まとめ

このビギナーズガイドはあなたのビジネスを正しい道筋に向かわせ、ローカルSEOを構築し改善するためのより深い理解を提供できたはずだ。

覚えておくべき項目

ローカル検索でのあなたの競合サイトをレビューする。あなたが真似ることができる箇所、より良くできる箇所はどこだろうか。

  • Googleマイビジネスのすべての項目を記載し、上記したGoogleマイビジネスのランキング要素を常に意識しよう。
  • Googleの投稿機能を活用しよう。
  • Googleマイビジネスに寄せられた質問に回答しよう。
  • 顧客にレビューを依頼し、レビューを維持し、ネガティブなレビューが誤った方向に向かわないようにしよう。また、Googleマイビジネスでよくある間違いを犯さないようにしよう。
  • 自然検索で必要な量のトラフィックが得られない場合、上位表示されるまでは広告の使用を検討しよう。
  • すべてのページをあなたのロケーションに最適化しよう。ページタイトル、見出し、メタディスクリプションなど、基本的なSEOを疎かにしないこと。
  • サイテーション、リンク、あなたのサイトへの訪問を促すローカル化されたコンテンツのパワーを忘れずに。それら全てが目標へ到達する手助けとなる。

Googleマイビジネスとローカルランキングで苦労しているのであれば、ぜひコメントを寄せて欲しい。

この記事は、SEMrushに掲載された「Local SEO Basics: What Is Local SEO?」を翻訳した内容です。

ローカルSEOにおける一番の課題は、「そのビジネスがローカルSEOに取り組む時間を確保できない」ことにあると思います。

通常のビジネスに割く時間のほうがもちろん重要であるため、なるべく効率的にローカルSEOの施策を行いたいところです。

今回の記事のように重要な課題やポイントをまとめてくれるのは非常に助かりますね。すでにローカルSEOを行っているサイトも、ヌケモレ確認のためのリストとして活用していただければと思います。

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【決定版】ローカルSEOガイド

中・小規模のビジネスにとっても、Webからの流入はビジネスへ影響を与え、事業として無視できない存在であると思います。

いわゆる「ローカルSEO」といわれる領域ですが、通常のSEOとは異なる部分もあり、特別な施策も必要となるでしょう。

今回は、Backlinko社のブライアン氏による、「決定版」と銘打ったローカルSEOのガイドを紹介させていただきます。初めてローカルSEOに取り組む方も、施策の整理として利用する方も、どちらにも有益な内容となっております。

 

※決定版ガイドであるため、非常に長い記事となっております(17,000文字弱)。
ぜひブックマークしていただき、お時間のある時に読んでいただければと思います。

この記事は、2019年のローカルSEOの完全ガイドである。

このガイドを読むことで、以下の項目が学べるだろう。

  • 3パック内での上位表示の方法
  • NAP(Name・Address・Phone number)サイテーションの構築の方法
  • Googleマイビジネスのプロフィールを最適化する方法
  • その他

さあ、始めよう。

チャプター1:ローカルSEOの基礎

このチャプターでは、ローカルSEOの基礎について扱う。

まず、ローカルビジネスにとってSEOがいかに重要かを示す興味深いデータを紹介する。

次に、順位測定の方法を含む、マップパックの解説を行う。

ローカルSEOとは何か

ローカルSEOとは、物理店舗を持つローカルビジネスが、場所を基軸としたキーワード(例:「鍵屋 ニューヨーク」)に対して行う最適化の作業である。

ローカルの検索エンジン最適化は、Webサイトの最適化はもちろん、Googeマイビジネスのプロフィールの最適化も含む。

なぜ、ローカルSEOは重要なのか

大量の統計データをここで披露するつもりはない。

しかし、いくつかの重要なデータを紹介し、ローカルビジネスにとってSEOがいかに重要であるかを示すつもりだ。それぞれ見ていこう。

Google検索の46%が「ローカルインテント」である(Search Engine Roundtable)。

「近くの〇〇(Near me)」は、従来の場所を基軸とした検索よりも、150%の速さで増加している。

Googleの検索結果の29%がローカルパックを表示している(RankRanger)。

スマートフォンで何らかのローカル検索を行ったユーザーの74%が、その日のうちにその店を訪れている(Google)。

上記のデータからもわかるとおり、ローカル検索がSEOの世界に占める割合が非常に大きいことは明らかだろう。

そして、あなたのローカルビジネスの情報を検索者に提供できれば、彼らが数分後にあなたのお店のドアをノックする可能性は十分に考えられるのだ。

マップパック

マップパック(「ローカルパック」とも呼ばれる)は3つのローカルビジネスのリストから成る。

Googleマップから引用された、それぞれのビジネスのロケーション(場所)も表示されている。

  • 緑:Googleマップ
  • 青:ローカルビジネスの検索結果(NAP)
  • オレンジ:自然検索結果

例えば、「床屋 ボストン」と検索した場合、検索結果の上部にマップパックが表示される。

「通常」の検索結果はその下に表示される。

このガイドの後半で、Googleがマップパック内の順位をどのようにつけているかを解説している。

しかし、ここでは、「マップパックは独自のルールが制定されている独自のアルゴリズムが用いられている」ということを覚えておくにとどめてもらいたい。

もちろん、いくつかのランキング要素(例:被リンク)は、ローカル検索結果にも通常の検索結果にも良い影響を与える。

しかし、他の要素(例:NAP)はマップパックの順位においてのみ、重要となる。

1つ、指摘しておきたいことがある。

Googleは特定の街や州を含んだキーワードに対してのみ、ローカル検索結果を表示しているのではない。

ローカル検索のニーズがあるとGoogleが判断した場合は、検索キーワードに明らかなローカルに関連する単語を含んでいなかったとしても、ローカル検索結果を表示させている。

例えば、先日私が「庭師」とニューヨークで検索したところ、Googleはマップパックを検索結果に表示させた。

この事実は、ローカルビジネス用のキーワード調査を行う段階で、非常に重要となる。多くの場合で、「店名 + 場所名」というキーワードの最適化を望むだろう。

多くの場合、「店名」のみのキーワードのほうが、「店名 + 場所名」のキーワードよりも、検索ボリュームは大きくなる。

このことを念頭においた上で、次はローカル検索における順位の測定について見てみよう。

マップパックの順位の測定方法

ローカルSEOの施策の第1段階は、自身がどの位置にいるか、つまり、ベンチマークをすることから始まる。

特に、マップパック内の順位は測定すべきだろう。

世に出ている多くの順位測定ツール(ランクトラッカー)は、マップパックの順位も測定できる。

ここで問題となるのが、ローカルSEOにおいては、検索する場所がとても重要になるということだ。実際、検索する場所が1マイルでも離れた場合、マップパックの内容は全く別物となる。

例えば、ニューヨークの72丁目2番街で「コーヒーショップ」と検索した場合を見てみよう。

こうした検索結果は、検索者が検索を行った場所によってカスタマイズされている。

実際、同じ検索を数マイル離れた場所で行った場合、マップパックの内容は著しく異なるものとなっている(もしくは、同じ結果を異なる順番で表示している)。

もし、単一のロケーション(例:ニューヨーク)の検索のみを測定していた場合、実際に表示されている検索の非常に限られた部分のデータしか集めることしかできない。

そのため、ローカル検索結果においては、とても細かく順位を測定する必要があるのだ。街や対象領域の全体のうち、どこの場所からの検索で表示されるかを把握するためだ。

詳細な検索結果を測定する目的では、Local Falconというツールをおすすめする。

しかし、Local Vikingといったツールでも同様の測定は可能だ。

兎にも角にも。

まず行うべきことは、あなたのビジネス名を選ぶことだ(注:このフィードはGoogleマップから直接引用される。そのため、こうしたツールを使用する場合は、Googleマイビジネスのプロフィールを設定している必要がある)。

次に、測定したい検索キーワードを選ぼう。

最後に、順位を計測する領域を選択しよう。

例えば、5マイル(8km)を半径とした場合、下記のようになる。

7×7のグリッドがセットアップされ、この領域全体におけるデータを得ることができる(このグリッドは15×15に設定することも可能だ)。

順位計測の準備は整った。

ツールがデータを取得した後は、それぞれの場所における順位を示したビジュアルが表示されるようになる。

上記のとおり、街全体のどの場所で多く表示されているかがわかる、非常にインタラクティブなマップが得られる。

この場合では、郊外における検索での表示機会が多いようだ。そして、中心街に行くにつれ、結果が悪くなっていく。

これは必ずしも問題であるとは限らない。

競合他社が、あなたが運営するホテルよりも、中心街に位置していることもある。そのため、こうした地域で行われた検索の場合、競合他社のほうがより関連性が高いとGoogleが判断したのだ。

つまり、こうしたツールを用いることで、あなたが上位に表示「されるべき」場所を特定するのだ。

例えば、とある舗装材ビジネスの場合、1つの場所を除き、街の北部では全て1位を取得している。

この場合、どの競合他社が自分のサイトよりも上位に表示されているかを確認すべきだ。

上記のとおり、競合他社が1位に表示されている。

2位に表示されていることに満足できない場合、競合他社のサイトを見てみよう。また、競合他社の所在地も確認すべきだ。

そして、順位を測定している地図に競合他社の所在地を表示してみれば、「なぜあなたのサイトが1位に表示されていないか」がわかるだろう。

競合他社の所在地のほうが、検索が行われた場所から、非常に近かったのだ。

そのため、この場所での検索の場合、競合他社を1位に表示させているGoogleの判断は、非常に理にかなったものと言えるだろう。

※編集部注

文中で紹介されているのは海外のツールですが、日本で使えるローカルSEOツールには、以下のようなものがあります。

ローカル自然検索の順位

ローカルビジネスを運営しているのであれば、マップパックは上位表示を獲得すべき場所だ。

しかし、通常のローカル検索を完全に無視したいとは思わないだろう

もちろん、通常はローカル検索の自然検索結果は、ローカルパックの下位に表示される。

しかし、「マップパックに表示されないと価値がない」と考えるべきではない。多くのローカル検索が商業的意図を含んでいるため、ローカル検索結果にも表示されることは価値があるのである。

そして、マップパックとは異なり、ローカル検索の自然検索結果は、基本的には安定している。

ローカル検索の自然検索結果に最適化するためには、タイトルやURLにキーワードを含めるなど、従来のオンサイトSEOが必要とされる(基本的な施策はこちらの動画にまとめられている)

被リンクの獲得も必要だ。

ローカル自然検索の順位における独自性は、順位の測定方法にある。「店名 + 地域名」という検索は、ローカル検索の一部にすぎないことを思い出して欲しい。

そのため、「ボストン 床屋」というキーワード以外にも、「床屋」や「近くの床屋」といった検索キーワードでの順位も測定が必要だ。

例えば、ボストン近郊での「近くの床屋」という検索キーワードでの順位を測定したい場合、順位測定ツールの測定地域を設定すればいい。

また、その街の他の場所での順位も測定したい場合、同じキーワードの別の場所での順位を測定すればいい。


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チャプター2:ローカルSEOのキーワード調査

このチャプターでは、ローカルSEOにおけるキーワードを発見する方法を解説する。

幸運にも、ローカルSEOのキーワード調査は、基本的には「1度やれば終わり」というプロセスだ。

ブログとは異なり、常に新しいキーワードを探す必要はない。

だからといって「キーワード調査がローカルSEOにおいて重要ではない」ということではない。実際は非常に重要である。

しかし、多くの場合、最初に取り組むべきことは、人々があなたのローカルビジネスを発見するために用いたキーワードの短いリストの作成となる。

Yelpのサジェスト

これはGoogleのサジェストと同様に機能する。

あなたのローカルビジネスの領域での検索者が、あなたのビジネスを発見するために用いたであろうキーワードを入力してみよう。

そして、サジェストの結果を見てみよう。

Yelpの優れている点は、ユーザーが入力した単語が含まれていないキーワードも表示する点だ。

例えば、「Japanese」と検索した場合、Yelpは「Asian Fusion Food」もサジェストしてくれる。

非常に素晴らしい。

Googleのサジェスト

GoogleのサジェストはローカルSEOにおいても有効だ。

忘れてはいけないことは、「ローカル検索では潜在顧客が実際に使うであろうキーワードでなければならない」ということだ。

例えば、「空調設備(HVAC)」と入力した場合、サジェストは下記となる。

「近くの(near me)」以外、ローカルSEOに適しているキーワードではない。

しかし、「HVAC B」のように、地域名の単語を加えると、ローカルSEOにも適したキーワードが発見できる。

ローカル音声検索

Googleによると、モバイル検索の20%が音声検索であるとのことだ。

20%である。

音声検索と通常検索の大きな違いは、「音声検索はキーワードが長く、自然な言葉に近い」ということだ。

例えば、「グルテンフリー ピザ ブルックリン」というキーワードを考えてみよう。

同じ検索を音声で行った場合、「今営業しているブルックリンにあるグルテンフリーのピザ」といったキーワードになるだろう。

私が知る限り、音声検索のキーワードを調査するツールはない。しかし、今後のプロセスを進めていく上で、忘れてはいけない存在となっている。

Googleキーワードプランナーの「ウェブサイトから開始」

Googleのキーワードプランナーを使うと、特定の地域の検索ボリュームを把握することができる。

そのため、すでに多くのキーワードを保持しているのであれば、その中でどのキーワードが最も良いか、判断するためにはうってつけの機能だ。

しかし、新しいキーワードを調査している段階であれば、「ウェブサイトから開始」の機能をおすすめする。

このページで、競合サイトのURLを入力してみよう。

すると、該当のページに関連した様々なキーワードを提案してくれる。

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チャプター3:ローカルSEOのランキング要素

ここからは、ローカルSEOがどのような仕組みになっているのかを見ていこう。

特に重要となる要素について簡単に解説したい。そして、そうした要素に対する最適化のアドバイスもお伝えする。

さあ、始めよう。

Googleマイビジネスのプロフィール>あなたのWebサイト

昨年、Mozが「ローカル検索のランキング要素調査」を発表した。

この調査結果によると、マップパック内のランキングで最も重要な要素は、Googleマイビジネスのプロフィールであった。

自身のWebサイトももちろん重要だ。ページ内のコンテンツ、サイトに向けられているリンクなどは、マップパックのランキングにも影響する。

しかし、マップパック内のランキングで1位を勝ち取るためには、Googleマイビジネスのプロフィールを素晴らしい内容にする必要がある。

(これが、今回のガイドでGoogleマイビジネスのみを扱っているチャプターを用意した理由だ。具体的な最適化の方法はチャプター4でお伝えする。)

NAP情報は重要

NAP(Name・Address・Phone number)も重要な要素である。

NAP情報はビジネス名、住所、電話番号を表す。

なぜ重要なのか。

GoogleはNAP情報を用いて、あなたのビジネスについての情報が正しいかどうかを確認している。そして、GoogleがNAP情報を確認するケースが多いほど、あなたの住所や電話番号が正しい情報であることに確信をもつことができるのだ。

そのため、評判のあるサイトで一貫したNAP情報が言及されている状況を作ることが必要なのだ。

オンラインでのレビュー

Mozの調査では、「レビューに関連するシグナル」も重要な枠割を果たすとされている。

特に、Googleマイビジネスでのネガティブなレビューは悪影響を与えるとしている。また、Googleはサードパーティのサイト(例:Yelp)でのレビューも使用しているとしている。

つまり、ポジティブなレビューを得ることが良い影響を与えるということだ(レビューをしてもらうことに対するインセンティブを与えることは認められていない)。また、ネガティブなレビューは悪影響を与える。

Mozの調査に参加したあるパネリストは、「レビュー(オーナーの返答も含む)は消費者のビジネスに対する信頼を示すものであり、ビジネスに対する信頼はランキングにおける基盤となる要素だ」と述べている。

つまり、レビュー(ネガティブなレビューも含む)に対する返答は、ローカルSEOの助けとなり得るのだ。

「通常の」SEOもあてはまる

従来のGoogleのランキング要素は、ローカルSEOにも100%あてはまる。

実際、自然検索での順位はローカル検索の順位にも影響するとGoogleも認めている。

ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、SEO の手法もローカル検索結果の最適化に適用できます

つまり、自然検索での順位が良いほど、マップパックでの順位も良くなるのだ。

そのため、コンテンツを作成し、ページを最適化し、被リンクを獲得するといった施策は、ローカルSEOの順位にとっても非常に重要なのである。競合性の高い業界(法律、歯医者など)では特に重要だ。

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チャプター4:Googleマイビジネス

Googleマイビジネスのプロフィールを最適化しよう。

チャプター3で述べたとおり、Googleマイビジネスはローカル検索の順位で非常に重要だ。

Googleマイビジネスの効果を最大限活かしたいのであれば、このチャプターが最適だ。

全てを1000%一貫させる

Googleマイビジネスにおいては、一貫性がとても重要だ。

Googleマイビジネスに記載した内容の全てがWebサイトの内容と合致しているだけでなく、Web上のNAP情報にも一貫性を持たせるべきだ。

Googleマイビジネスの情報が、あなたのWebサイトの内容やYelpなどのサードパーティのサイトの内容と合致していることをGoogleが確認できた場合、Googleは「このビジネスの情報は信頼できる。ローカル情報とも合致する。」と判断することができる。

しかし、Googleマイビジネスとは別の住所がWeb上にあった場合、Googleに対する危険信号となってしまう。

そのため、ビジネス名、住所、電話番号などを変更した場合、新しい情報に素早くアップデートすることが重要となる。また、ローカルビジネスのディレクトリ内の情報もその対象となる。

Googleマイビジネスに書かれている内容がそっくりそのまま、別の場所でも書かれていることを重点的に確認することをおすすめする。

片方では「Avenue」と書かれ、もう片方では「Ave.」と書かれているような状況は、Googleは好まない。

このような状況であっても、郵便配達員がAmazonのパッケージを間違った場所に届けることはないだろう。しかし、Googleに対しては、困惑したシグナルとなってしまうのだ。

可能な限り全てのデータポイントに記載する

Googleはプロフィールの内容をどの程度記載しているか、そのスコアを提供してくれる。

しかし、このスコアは非常に甘いスコアであると考えている。基本的な情報を入力するだけで、高いスコアが与えられてしまうのだ。

そのため、私はこのスコアを基準値として利用している。しかし、競合性の高いキーワードでの上位表示を狙うのであれば、さらなる作業が必要となるだろう。

多くの人が見落としているのが、カテゴリの選択だ。

Googleは、あなたのビジネスが属するトップレベルのカテゴリを選択することを強いている。

また、すでに用意されているカテゴリから選択しなければならない(あなた自身でカテゴリを作成することはできない)。

つまり、多くの人が、追加カテゴリの選択を忘れているのだ。追加カテゴリはキーワードとあなたのビジネスが表示される検索に直接影響する。

すでに追加カテゴリを選択していても、「サービス」と「製品」タブの記載もお勧めする。

こうした情報は、あなたのビジネスが実際に何を販売しているかをGoogleに伝えることになる。そのため、こうした情報をしっかりと記載することは、とても重要なのだ。

ビジネスに関連する重要なデータは常に更新する

開店時間、休日の営業時間など、基本的な情報は正確であり最新であることを常に確認しよう。

こうした情報が順位に直接影響を与えることはないかもしれない。

しかし、誰かがあなたのレストランに訪れ、「閉店」の看板を見たとすると、お腹を空かせたその顧客からネガティブなレビューを受けるかもしれない。

そのため、営業時間を変更した場合は、Googleマイビジネスの情報もしっかりと更新するようにしよう。

より多くのレビューを獲得し、それらに返信する

チャプター3で解説したように、レビューはローカル検索の順位の中でも特に重要な要素のうちの1つである。

言うまでもなく、可能な限りの多くのポジティブなレビューが欲しいはずだ。

そのため、レビューの内容がポジティブであれ、ネガティブであれ、またはその中間であれ、全てのレビューに対して返信することを私は強くお勧めする。

そうしたケアを、潜在顧客(そしてGoogle)が目にすることになる。

レビューへの返信がどんな変化をもたらすか、例を見てみよう。

返信の内容:
アンリ様、長時間お待たせしてしまい、大変申し訳ございませんでした。食事の提供にそれほどの時間をかけるべきではなく、この点に関して謝罪させていただきます。

可能であれば、より詳細の状況を把握したいため、該当のレストランにお電話をいただけないでしょうか。もし、このメッセージが貴方様を驚かせてしまったら申し訳ございません。

フィードバックのご記載、まことにありがとうございます。

もしあなたがこのレストランに行くか検討していれば、こうしたレビューへの返信は、ネガティブなレビューの中でも目を引くことだろう。

Googleマイビジネスのレビューへの返信は、Googleマイビジネスのダッシュボードから行える。

レビューの獲得には、2つ念頭に置くべきことがある。

  1. 顧客へレビューをしてくれることを依頼する(満足してくれた顧客の場合、快く引き受けてくれるだろう)
  2. レビューの記載を非常に簡単な方法にしておく

両方を同時に満たす方法はあるだろうか。

レビューページへのリンクを記載したEメールを送付しよう。

レビューページへのリンクの作成には2つの方法がある。

レビューページへのリンクの作成方法1

このページにアクセスしビジネス名を入力する

すると、あなたのビジネスの「場所ID(Place ID)」を発行してくれる。

そして、その「場所ID」を下記のURLに追加する。

https://search.google.com/local/writereview?placeid=

上記の例を用いた場合、レビューページへのリンクは下記となる。

https://search.google.com/local/writereview?placeid=ChIJ-x3_Q8d544kRkvCvAv2dNqY

上記のリンクをクリックすれば、ユーザーにレビューを残してくれるよう、訴求メッセージが表示される。

レビューページへのリンクの作成方法方法2

Googleマイビジネスにログインし、「クチコミを増やす」カードを表示させる。

すると、顧客に送付するための短いURLを生成してくれる。

非常に便利だ。

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チャプター5:ローカルビジネスのためのオンサイトSEO

この短いチャプターでは、ローカルビジネスのサイトがオンサイトSEOの効果を最大限引き出すための方法を解説する。

タイトルタグやボディの内容を通常のオンサイトSEOのアプローチで最適した後、それらをローカルビジネスのWebサイトにデザインされた方法で採用しよう。

全てのロケーションで独自のコンテンツを作成する

サイト内の全てのページで独自のコンテンツを作成する必要があることは、すでにご存知だろう。

そのため、あなたがボストンとブルックリンでビジネスを展開している場合、それぞれのページのコンテンツは完全に異なる内容であるべきだ。

しかし、重複コンテンツを避ける範囲であれば、物理的にビジネスを展開していない地域のランディングページも作成できることをご存知だろうか。

こうした施策は、マップパックの順位には全く影響しない。

(その地域での順位を獲得したい場合は、その地域でのGoogleマイビジネスのプロフィールが必要となる。)

しかし、複数地域のローカルの自然検索で上位に表示させることは可能だ。そうした地域のユーザーに有益な情報を提供していれば、これらのトラフィックがコンバージョンすることも十分考えられる。

例えば、下記の屋根の修繕サービスは、「ブルックリン」と「ナティック」周辺に最適化したページを作成している。

何が素晴らしいのだろうか。彼らは、ナティックやブルックリン周辺に店舗を構えていないのだ。

しかし、彼らは両方のターゲットキーワードで上位表示を獲得している。

構造化データをローカルSEOのために使用する

ローカルSEOの場合、Schemaのマークアップ(https://schema.org/)は、「やっておいたほうがいい」以上の価値がある。

Schemaには、ローカルSEOの全体的なカテゴリがある。

例えば、住所や電話番号へのマークアップが可能だ。

Googleがマップパック内の順位の決定の際、Schemaに強く依存しているとは思えない(Googleは、こうしたデータをGoogleマイビジネス内のデータとしてすでに保持している)。

しかし、構造化データを正確に実装できる自信があれば、「LocalBusiness」をマークアップすることは、決して悪いことではない。

特に、決定的に助けとなる構造化データは、レビューのマークアップである。

他の検索結果と同様、星型のレビューマークはリッチスニペットとして、ユーザーの目を引くことに役立つ。

(注:Googleは、「LocalBusiness」と「Organization」のレビュースニペットのサポートを停止している。しかし、レビューのマークアップは、コンテンツ、ツール、レシピなど、ローカルビジネスのWebサイト上の他のコンテンツに使用できるのだ)

タイトルタグのクリフハンガーを用いる

私はこのテクニックをFacebook広告の第一人者であるニコラス・カスミス氏より学んだ。

そして、このテクニックがローカルビジネスのサイトでも非常に有効であることを確認している。

このテクニックの考え方は、まず、タイトルタグを強力で利益を生み出すメッセージにする。

このメッセージは、Googleが設定する上限(500-600ピクセル、もしくは、50単語)を超えてしまうようにしよう。

残りのメッセージが検索結果では切り取られてしまうため、続きを読みたいという理由で、クリック数の増加が期待できる。

Backlinkoの読者であるアンドリュー・ホーランド氏は、このテクニックを自身のローカルビジネスのサイトで使用した。

この施策の結果、CTRとランキングが大きく上昇したと、彼は私に伝えてくれている。

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チャプター6:NAPサイテーション

それではローカルSEOの最も困難な領域に目を向けてみよう。NAPサイテーションだ。

NAPサイテーションは被リンクのようなものである。構築は非常に難しいが、とても重要な要素なのだ。

このチャプターでは、ローカルサイテーションを構築する方法を解説する。

NAP監査を行う

NAPのデータは、どの場所で言及されようとも、100%一貫性があることが大事だ。

  • あなたのWebサイト
  • あなたのGoogleマイビジネスのプロフィール
  • ディレクトリサービス

あなたのビジネスが言及されているオンライン上のあらゆる場所が対象だ。

サイテーション関連のツールやサービスは山程ある。私がおすすめするのは、WhiteSparkLoganixだ。しかし、これ以外のツールを選択する方法もある。

何はともあれ、どんなツールやサービスを使用しても、まず用意すべき情報は下記である。

  1. 現在使用している、最新のNAP情報
  2. 過去に使われていたNAP情報(この情報があれば、サイテーションを最新の情報にアップデートすることができる)

この情報があれば、あなたが選択したツールがインターネット上を駆け巡り、あなたのNAP情報を集めてくれるだろう。下記のようなレポートが表示されるはずだ。

不正確なNAP情報を修正する

サイテーションのリストは手にいれた。次に、不正確なNAP情報を探そう。

(長期間経営しているビジネスで、今までに1回もこの作業を行っていない場合は、修正すべきNAP情報の量は非常に多くなるだろう。)

不正確なNAP情報を把握できた後は、可能な限り正確な情報に修正しよう。

私の経験から、不正確なNAP情報は以下の2つに分類することができる。

  1. あなたが変更することが可能なサイテーション(例えば、Yelpでのサイテーション)
  2. 他の誰かが変更しなければならないサイテーション(例えば、ローカルリソースのページでのメンション)

前者の場合、1つ1つを行うと、作業は膨大になってしまう。YextBright Localといったサービスが存在するのは、そのためだ。

他の誰かが変更しなければならないサイテーションは、その相手に対し、フレンドリーなEメールを1つ1つ送付していく必要がある。

下記に例を記載しよう。

メッセージの内容:

ジェシカさん。こんにちは。Backlinko社のブライアンと申します。

今回、私のお店が引っ越ししたことをお伝えするため、メッセージを送付しています。新しい住所は、エバーグリーンテラス742です。

あなたのWebサイトに記載されている私のお店の住所が古い住所のままであることを、本日気が付きました。新しい住所に更新いただければ、非常に幸いです。

Link Intersectを用いて、サイテーション(及びリンク)の獲得機会を発見する

Yelp、FourSquare、Angie’s Listなどでサイテーションを構築した後、何をすべきだろうか。

自身の経験からすると、サイテーションの最適な機会はローカルサイトによってもたらされる。ローカルサイテーションは非常に関連性のあるサイテーションであり、マップパック内のランキングにも強い影響を与える。

また、自身のローカルビジネスの領域にいる別のローカルビジネスに接触することになるため、そうしたサイト経由での訪問者はコンバージョン率も高くなると見込めるだろう。

問題は、「そのようなローカルサイテーションの機会をどのようにして見つけるか」ということだ。

私は、AhrefsのLink Intersectの機能をお勧めする。

名前が指し示すとおり、この機能はリンク構築のために作られた機能だ。しかし、この機能の内容を見てみると、サイテーション構築にも十分に使用できると考えられる。

実際に、同じサイトからリンクとサイテーションの両方を獲得できることもあるのだ。

下記に、この機能の活用方法を記載する。

まず、競合サイトを2~3個選び、ツールに入力しよう。

備考:直接の競合サイトを選ぶ必要はない。あなたのローカルビジネスの領域で展開しているあらゆるビジネスが対象となる。そうしたサイトも、ローカルビジネスのディレクトリサービスでサイテーションを構築しているためである。

次に、最初のステップで入力した競合サイトへリンクを張っているサイトのリストが表示される。

最後に、サイテーション構築の機会を探そう。

リンク獲得の機会の例は下記のような場合だ。

下記のような場合、リンクとサイテーションの両方の獲得が見込まれる。

ここでは、張られるリンクがnofollowであるかどうかは、あまり気にしなくて良い。最終的な目的は、そうしたサイトのページにあなたのビジネスのNAP情報を記載することだ。もしリンクを獲得できれば(それがnofollowであれ)、ボーナスを獲得したと考えるべきだろう。

競合サイトのNAPをリバースエンジニアリングする

NAP監査に使用したツールは、競合サイトにも使用できる。

競合サイトのNAP情報を入力すれば、競合サイトが言及されている場所を特定したリストが手に入る。

自身の経験からすると、この手法はLink Intersectの手法よりもうまくいくことが多い。サイテーションツールの場合、競合サイトへのリンクがあるかどうかは関係ないのだ。

こうしたツールを用いれば、競合サイトのNAP情報を記載したサイトのリストが手に入る。具体的には下記のとおりだ。

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チャプター7:ローカルリンクビルディング

ローカルSEOにおけるリンクビルディングも、通常のリンクビルディングの戦略を適用することができる。

ローカルビジネスでないWebサイトにおけるリンクビルディングは、歯医者、ピザ屋、鍵屋などのローカルビジネスでも有効だ。

状況はより良いとさえ言える。

ローカルビジネスは特定の街や地域と強いつながりがあるため、非ローカルビジネスが得ることのできない被リンクの機会が多数あるのだ。

このチャプターでは、強力なリンクビルディングの機会をご紹介する。

その他のローカルビジネス

多くのローカルビジネスは、その地域のその他のローカルビジネスとつながりがある。

どこかの時点で、Eメールの送付という手段をとらざるをえないが、まずは知人のつながりから始めることをおすすめする。

下記の業者は全てリストアップしよう。

  • 販売代理店
  • サプライヤー
  • 卸売業者
  • 請負業者
  • 近所のビジネス

彼らとは何らかのつながりがあるはずだ。

次に、彼らのWebサイトの中で、あなたのWebサイトへのリンクを設置するにふさわしいページを探そう。

(この作業は多くの人が見落としている)

例えば、下記の舗装業者は、懇意にしているだろう卸業者のサイトへのリンクを設置している。

ローカルの商工会議所

商工会議所はリンクが最も獲得しやすいWebサイトの1つだ。

下記にその例を記載する。

リンクの設置方法は商工会議所による。年間の費用を請求してくる場合もあれば、会員の更新で済む場合もある。

いずれにせよ、非常に関連性のあるリンクのため、ぜひ獲得したいリンクと言えるだろう。

さらに、こうしたリンクにはNAP情報も併記することができる。

備考:テキストのリンクを設置したい場合は、商工会議所に相談してみよう。ここまでこの記事を読み進めている場合は、他の90%のローカルビジネスよりも、ローカルSEOに精通していると言える。

そのため、あなたは彼らに対し、ローカルSEOについての話をすることができるはずだ。商工会議所だけではなく、あなたの領域でのどのローカルビジネスとも、こうした話をしてみよう。

例を挙げてみよう。

ローカルイベントのスポンサー

1つの事実がある。

「多くのローカルイベントはスポンサーを必要としている」ということだ。

こうしたイベントのスポンサーになれば、多くの場合、イベントのWebサイトからあなたのビジネスへのリンクを設置してくれるはずだ。

例えば、とあるNPOが主催する下記のサーカスのページでは、スポンサー企業へのリンクが設置されている。

あなたが送る支援は、現金でなくてもいい。イベントでピザを提供するブースがあるならば、ペパロニピザのLサイズを寄付してみよう。印刷会社の場合、フライヤーの印刷を申し出てもいい。アイデアは無限だ。

ローカルのPR

ローカルの新聞やニュースサイトは、ネタを常に欲している。

もし、興味深いイベント(例えば、アニバーサリーイベントや新規オープンなど)を控えているのであれば、あなた自身がレポーターとなることも可能だ。

注意すべき点は、そうしたイベントの数日前にはニュースサイトに連絡をしておくことだ。彼らにも準備期間が必要だからである。また、イベントの開始前に、その背景などをまとめた資料を提供してあげよう。

もし、イベントの開催が億劫であれば、ローカルストーリーのソースになるという手もある。

こうしたことを発見する一番の方法は何か。それはTwitterだ。

効果的な検索方法を2つご紹介しよう。

  • 「Looking to speak to(〇〇について話してくれる人を探す)」+「街の名前」
  • 「#journorequest」+「地域の名前」

例えば、「Looking to speak to」+「ボストン」と検索した場合、PRの機会は山程発見できる。

さあ、いよいよ最後のチャプターだ。

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チャプター8:上級者向けローカルSEOのポイントと戦略

上級者向けのアドバイス、戦略、戦術のご紹介をもって、この記事を終わりとしよう。

従来のNAP構築やGoogleマイビジネスの最適化以上の戦術ではないかもしれない。

しかし、ランキングへの影響は期待できるはずだ。

サジェストの精査

最適化すべきローカルキーワードを発見する方法だ。

例えば、「Cleaners(掃除機)」と入力すると、非常に多くのサジェストが表示される。

ランディングページの作成に完全に合致するキーワードもあるだろう。

アバウトページにGoogleマップを埋め込む

Googleに対し、その地域であなたがビジネスを行っていることを伝える優れた方法だ。

まず、Googleマップであなたのビジネスを検索しよう。

次に、画面の左上にあるドロップダウンメニューをクリックしよう。そして、「地図を共有または埋め込む」をクリックする。

すると、埋め込み用のコードが表示される。

最後に、このコードをお問い合わせページやアクセスページに埋め込もう。

ファーストビューに地域特有のキーワードを記載する

自身の経験から、この施策はローカルの自然検索に大きく影響すると考えている。

Webサイトの上部の大見出しの箇所に、あなたの地域特有のキーワードを記載するのだ。

例を挙げてみよう。

また、この大見出しにはH1タグを記述することをお勧めする。

いずれにせよ、この施策は、オンページのSEOというよりも、ユーザー体験のための施策だ。

なぜか。

ローカルビジネスを探している検索者があなたのページを訪問した際、その地域であなたがビジネスを行っていることが、すぐに分かるようにするべきだからだ。

下記のような大見出しを見れば、検索者は検索結果画面に戻ってしまい、その地域でビジネスを行っていると100%確信できるページを訪れてしまうだろう。

※見出しの抽象度が高いため、どこでビジネスを行っているのかがわからない

一方で、次のようなタイトルは非常に効果的だ。検索者に、「すばらしい。彼らは明らかにボストンでビジネスを行っている。私は正しい場所にいる。」と思わせよう。

複数キーワードへのタイトルタグの最適化

この施策は昔からある手法だが、ローカルビジネスに対しても効果的だ。

トップページのタイトルタグを最適化しよう。キーワードを2~3個含めるのだ。

例えば、下記のビジネスのトップページは、「サンディエゴ キッチン リモデリング」と「バスルーム リモデリング サンディエゴ」というキーワードに最適化されている。

そして、両方のキーワードで上位5位以内を獲得している。

多くのローカルビジネスは、内部リンクの数が非常に少ないため、この施策は効果的だ。

私が提案してきた多くのローカルビジネスのリンクプロフィールを分析すると、90%以上のリンクが、トップページに向けられていることがわかる。

つまり、トップページからのリンク効果を絞り出すべきだ。そして、周辺のキーワードに最適化することが、その中でも最も効果的な施策の1つなのである。

ローカルの検索者のためにメタディスクリプションを最適化する

ディスクリプションの作成が自然検索のCTRの向上に寄与することは明らかだ。

しかし、下記のようにキーワードを詰め込みすぎている例をよく見かける。

不快感さえ覚えてしまう。

このようなディスクリプションではなく、下記のような内容にすることを強く勧める。

訴求力のあるディスクリプションを作成するには、Google広告のコピー文を参考にしよう。

実際、こうしたコピー文がクリックを発生させているのだから(そうでなければ、そのコピー文の使用を中止するだろう)。そのため、こうしたコピー文を参考にすることは、魅力的なディスクリプションの作成に貢献してくれるだろう。

例えば、「ホテル ニューヨーク(hotel new york)」と検索した場合、3つの広告のうち2つが、「節約(save)」と「価格保証(price guarantee)」という表現を使用している。

あなたのページのディスクリプションにも、ぜひ使用すべきキーワードだろう

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自分のビジネスでローカルSEOを行おう

Backlinkoの読者であり、今回のガイドの作成に協力してくれたジョシュア・バラード氏とアンドリュー・ホランド氏に心から感謝している。

さあ、次はあなたの番だ。

このガイドで紹介したテクニックのうち、あなたが最も試してみたいと思ったテクニックはどれだろうか。

サジェストを使用したキーワード調査だろうか。

ローカルディスクリプションの最適化だろうか。

いずれにせよ、下記にコメントを残していただけると幸いである。
(ぜひ、SNS等で感想をシェアしてください!)

この記事は、BACKLINKOに掲載された「Local SEO: The Definitive Guide」を翻訳した内容です。

「ユーザーにとって有益な情報を届ける」という基本概念はSEOと同一ですが、施策内容については独自性がありますね。

特にGoogleマイビジネスは非常に肝心な施策となるため、決して手を抜かぬようにと、改めて思いました。

ローカルSEOも変化の激しい領域ですが、バラバラの知識を一箇所にまとめてくれている、非常に有用な記事でした。

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なお、noteにてバックナンバーも公開していますので、ぜひ試し読みしていただければと思います。

SEO Japan|note

Googleマイビジネスを最適化し、売上を加速させるための方法

Googleマイビジネスとは、Googleのサービス上でビジネスの情報を掲載し、管理することのできるサービスです。

実店舗を持つ中小ビジネスのデジタルマーケティングにおいて、Googleマイビジネスは非常に重要な施策となるでしょう。ローカルSEOやGoogleマップでの露出にも影響するため、使わない手は無いと言えます。

今回の記事は、Googleマイビジネスの重要性について、アカウント開設の方法から注力すべき機能まで解説したニール・パテル氏の記事をご紹介します。

※注:元の記事が2018年4月公開のものであるため、現在と機能が異なる部分があります。ご了承ください。

数日前、私はとある物を発見し、非常に驚いた。

電話帳だ。

まだ存在していたのか!

実に60%以上のアメリカ人が、ローカルの製品やサービスを調べるために、スマートフォンやタブレットを使用している。そして、その数は上昇する一方だ。

情報は我々の手の届くところにある。

Google検索ですぐに調べられるのに、わざわざ会社の電話番号を電話帳で調べる必要はない。

少し立場を変えてみよう。

同じ状況ではあるが、ビジネスオーナーの立場になって考えてみよう。

  • あなたのユーザーがオンラインであなたのビジネスを調べた際、彼らは何を発見するだろうか。
  • 彼らがあなたのビジネスの電話番号を知りたい場合、すぐに発見できるだろうか。
  • 駐車場の有無を調べたい場合、彼らは簡単にその情報を得られるだろうか。

彼らがWebサイトに訪れる前に、あなたはそれらの情報を彼らに届ける必要がある。

どのようにすればいいのか。

その答えは、Googleマイビジネス(GMB)だ。Googleマイビジネスは、営業時間、レビュー、投稿など、あなたのビジネスに関わる情報を記載することができる。

もちろん、これらの情報はあなたのWebサイトからでも得られるだろう。しかし、Googleマイビジネスにそれらの情報を記載すれば、Google検索、Googleマップ、Google+などを横断してインデックスすることが可能だ。

ユーザーがあなたのビジネスを検索した場合、下記の表示がユーザーを待ち受けている。

また、Googleマイビジネスは、ビジネスについての基本情報を記載する場所というだけではない。

適切に使用すれば、Googleマイビジネスは利益を増やし、ユーザーについての価値ある情報を手にすることができる、強力なツールとなるのだ。

今回の記事ではGoogleマイビジネスの重要性と、より多くの売上を獲得するための最適化の方法を解説したいと思う。

Googleマイビジネスを使う上で、最も多い間違い

まずは現実を直視しよう。Googleは検索を支配している。

Net Marketshare社によれば、あらゆる検索のうち、約80%の検索がGoogleで行われているとのことだ。

一日で35億回の検索が行われているということになる。

しかし、思わぬ落とし穴もある。ユーザーが見ているGoogleの検索結果の1ページ目は、以前とは異なっている。

Google検索のクリック率の調査によると、2ページ目のクリック率が指数関数的に減少していることがわかる。

言い換えれば、ユーザーは自身が必要としているものを検索結果の1ページ目で得ているということだ。

これが、Googleマイビジネスが重要となる理由である。

Googleの1ページ目にあなたのビジネスを表示させる方法は他にもあるが、Googleマイビジネスは非常に重要かつ、簡単に使用することができるツールなのだ。

  • ビジネスについての重要な情報の管理、インデックス、表示
  • 潜在ユーザーとのかかわりと、オンライン上での評判の管理
  • 写真や動画など、ユーザー生成のコンテンツのキュレーション
  • ユーザーがあなたのサイトに辿り着いた経路についての情報

さらに、Googleマイビジネスからのシグナルは、ローカルSEOの戦略で重要な役割を担う。

  • 質問内容:下記の無料で登録できるツールを使用したことがありますか。
  • 回答:Googleマイビジネスの場合、56%が「No」と返答している。

カテゴリ、ビジネスタイトル内のキーワード、距離など、Googleマイビジネスのシグナルが14.7%と最も大きな割合を占めている。

しかし、56%の小売店は、Googleマイビジネスのアカウントを開設していない。

これは驚くべきことだ。なぜなら、Googleの調査によると、「スマートフォンでローカル検索を行ったユーザーの50%が、その日のうちにその店を訪問している」のだから。

Googleマイビジネスを利用するメリットは非常に大きく、アカウント開設も簡単に行える。

まずは、Googleマイビジネスのページにアクセスしよう。
※注:Googleマイビジネスのホームは英語ですが、個別ページは日本語に対応しています。

次に、あなたのビジネスについての基本情報(ビジネス名、住所、電話番号、Webサイト)を入力しよう。

その後、あなたの住所にハガキが届く。そこに書かれているコードを入力することで、アカウントの認証が完了となる。Googleマイビジネスの機能を利用する上で、必要となる作業だ。

会社の情報を追加すれば、ダッシュボードにアクセスでき、その他の情報を記載することができる。

しかし、これで完了ではない。

多くのビジネスがここで間違いを犯してしまう。Googleマイビジネスのアカウントを開設し、簡単な情報を入力した後、放置してしまうのだ。

彼らはお金を机に置いたまま、席を立ってしまっているのだ。

必要なのは、「最適化」である。

アカウントの開設は始まりに過ぎない。Googleマイビジネスを活用する方法は沢山あるのだ。

適切に活用すれば、Googleマイビジネスは売上を増やすことに貢献し、ユーザーのロイヤリティもアップするだろう。

あなたのビジネスの売上を上げるために、必要な最適化の手順を解説しよう。

1.Googleマイビジネスに記載する情報は、正確で、包括的で、最新であるべき

Googleマイビジネスに記載できる情報は複数ある。まずは、核となる情報を記載しよう。

  • ビジネス名
  • 住所
  • 電話番号
  • Webサイト
  • 説明文
  • カテゴリー
  • 属性

Googleマイビジネスはビジネス名、住所、電話番号(いわゆるNAP)の入力を要請する。

これらの情報は、Google検索、Googleマップ、Google+にインデックスされ、ローカルSEOのための土台となる。

ここで記載する情報は、あなたのWebサイトに記載されている情報と合致していなければならない。

それらの情報が”完全に”一致していることを確認すべきだ。

Webサイトにある情報とGoogleマイビジネスにある情報が一致していない場合は、検索順位に悪い影響を与えてしまう。

  • 質問内容:あなたが経験した順位における問題のうち、最もよくある2つの事柄は?
  • 回答:サイテーション、NAP(名前・所在地・電話番号)の不一致が41%と最も高い。
    ※NAP=Name・Address・Phoneの頭文字

住所を入力する際は、Googleマップの座標と正確に一致するようにし、Webサイトに記載されている郵便番号とも一致させる必要がある。

さらに、代表電話やコールセンターの番号とは別に、ローカルの電話番号も記載できればいい。

NAP(名前・所在地・電話番号)を記載した後、非常に重要な2つの情報に着手しよう。カテゴリーと属性だ。

これらの情報を記載することで、ユーザーとGoogleは「あなたがどのようなタイプのビジネスを行っているか」を特定することができるのだ。

カテゴリーと属性を入力する際は、キーワード戦略も考慮したほうが良い(YouTube)。

ただし、注意してほしいことがある。

記載する情報にキーワードを詰め込むことはおすすめしない。

Googleマイビジネスはキーワードの詰め込みを禁止している。Googleは、2016年に、ユーザーがGoogleマイビジネスの説明文を編集する機能を廃止している。そして、より正確な情報を提供するために、属性の機能を導入した。

カテゴリーはあなたのビジネスの領域を特定し、属性はあなたのビジネスやあなたが提供する体験をよりクリアにしてくれる。

自分の会社を正確に分類するため、全部で2,395個あるリストを確認することは、有益な作業と言える。

カテゴリーと属性は特定することが重要だ。例えば、「ネイルサロン」を経営している場合、「化粧品」を選択すべきではない。

属性は、各ビジネスが選択したカテゴリーでは表現できないビジネス内容を、より細かく記載できる機能だ。

  • レストランの場合、中庭やカウンター席はあるか。子連れでも問題ないか。
  • 賃貸住宅の場合、どのような施設が併設されているか。テニスコートやプールはあるか。
  • コーヒーショップの場合、無料Wifiは提供されているか。公共トイレはどうか。

属性を設定することはユーザーの疑問に対する回答である。その結果、ユーザーはあなたのビジネスが提供する内容をより良く理解できるようになる。

基本情報の入力を終えたら、ビジュアル訴求に着手しよう。

あなたのビジネスを探しているユーザーが最初に目にするものはなんだろう。

それは、プロフィールに掲載された画像だ。

写真なしでは、ビジネス情報の入力を完了することはできない。

Synupによる調査では、「写真付きのプロフィールは評判が2倍良くなり、クリック率も35%上昇する」とされている。

Googleマイビジネスは、プロフィール写真、カバー写真、そして動画のアップロードを推奨している。それぞれは下記の目的で表示されることになる。

あなたが作成した高品質なコンテンツ以外に、ユーザーが生成したコンテンツを使用することも可能だ。

誰かがあなたのお店の入り口の素敵な写真を撮ったとしよう。

その写真をプロフィール画像に使用することもできる。「あなたのビジネスにタグ付けされた写真」というオプションから選択できる。

ユーザーが、あなたのビジネスに関する写真を追加してくれれば、ユーザー生成によるコンテンツの豊富なギャラリーを構築することができるだろう。

しかし、ユーザーが彼らの経験を共有する手段は、写真のみとは限らない。

ユーザーは自身の体験談を書くことだってできるのだ。

2.Googleマイビジネスへのレビューを依頼する(そして、そのレビューに対応する)

レビューは、ローカル検索における生命線だ。

非常に簡単な方程式を紹介しよう。

良いレビューの増=売上増。より多くの良いレビューの増=より多くの売上増。

悪いレビューも、あなたにチャンスを与えてくれる存在だ。

ほぼ全ての人が、第三者の意見を好んでいる。90%の人が購入の前にレビューを読む理由はここにある。

しかし、話はそれだけではない。

レビューを検索する頻度は増加傾向にある。2016年の調査では、「53%のユーザーが、月に1回はローカルビジネスの検索を行っている」ということだ。

この数字は、2015年と比較し、10%も上昇している。

  • 質問内容:過去12ヶ月で、ローカルビジネスの発見・検索のためにインターネットを使用した回数をお応えください。
  • 回答:毎月・毎週・一週間に複数回・毎日の回答数を合わせると53%になる。

ユーザーからレビューを獲得するために、何をすべきだろうか。

答えは単純だ。ユーザーにレビューを依頼すればいい。

レビューを依頼することに消極的なサイトもあるが、Googleマイビジネスは積極的に推奨している。また、簡単な手順でユーザーにレビューを記載するためのページへのリンクを送信することができる。

まずは、新しいブラウザのタブで、Googleマップへアクセスしよう。

左上部の検索ボックスで、あなたの会社名を検索しよう。同時に、Googleマイビジネスのダッシュボードに記載されているアドレスと一致していることを確認しよう。

自分のビジネスをクリックした後、左上部のメニューオプションを開こう

「シェア、もしくは、マップの埋め込み」を選択しよう。

「リンクをコピー」をクリックしよう。

このリンクを、Eメールやテキストメッセージで、過去に訪れてくれたユーザーにシェアしよう。

レビューの獲得を始めたら、次に、それらに対応する準備を進めよう。

全てのレビューが対象となる。余すことなく、全てのレビューだ。良いレビューも、悪いレビューも、中立のレビューも。

Googleマイビジネスのダッシュボードを利用して、それぞれのレビューに返信する時間を作ろう。

なぜか。それは、自身が投稿したネガティブなレビューに対しての対応があった場合、44.6%の人が訪問したくなると答えているからだ。

  • 質問内容:ビジネスオーナーがネガティブなレビューに対応している場合、あなたはそのローカルビジネスにどのくらい訪問したくなりますか。
  • 回答:訪問したくなる、との回答は44.6%。

もし、5つ星のレビューを獲得したのであれば、それは、そのユーザーをあなたのビジネスの熱狂的なサポーターへと変える機会を手にしたことになる。

全国規模の企業であれ、ローカルの花屋さんであれ、ユーザーがあなたのブランドとの関わりによって得た経験を把握することは非常に重要なことだ。

もし、ネガティブな内容のレビューを獲得したのであれば、欠点を直す機会を与えられたということだ。ドナトスピザは、オハイオ州のコロンバスの店舗でのレビューを調査し、それをユーザー体験の向上へとつなげている。

もし、中立の3つ星の評価を獲得したのであれば、「どうすればその3つ星を5つ星に変えることができるか」に腐心しよう。

ここまでくれば、カスタマーサービスの領域であると言える。

3.Googleマイビジネスのメッセージを使用し、ユーザーに直接語りかける

GoogleマイビジネスやWebサイトに記載されている内容では欲しい情報が手に入らなかった場合、ユーザーはどのように感じるだろうか。

彼らは、あなたに連絡を取りたいと思うはずだ。それには、どのような方法があるだろうか。

「Googleマイビジネスに記載されている番号に電話をかければよい」と考える人もいるだろう。

しかし、ユーザーは電話することを好んでいないかもしれない。

実際、ある調査では、「90%のリードは、電話ではなくテキストメッセージを好む」という結果が出ている。

マーケティング戦略において、モバイルへのメッセージが非常に効果的であるのは、これが理由だ。

メッセージは、ユーザーのエンゲージメントを高め、売上にも貢献する。

別の調査では、「SMSによるメッセージは、モバイル広告よりもコンバージョン率が高い」という結果が出ている。

表内和訳:「モバイル端末ですぐに商品やサービスを購入する」、「購入するため実店舗に向かう」、「PCやタブレットなど、他のデバイスで商品やサービスを購入する」、「モバイル端末で後ほど商品やサービスを購入する」「予約を取る」「アプリをダウンロードする」の全ての行動において、広告よりもSMSメッセージのほうが高い率となっている。

このような背景を受けて、GoogleはGoogleマイビジネスにメッセージ機能を導入している。

メッセージ機能を利用し、ユーザーと1対1のコミュニケーションを取ろう。質問に答え、コメントに対応し、ユーザーのロイヤリティを向上させるのだ。

Googleマイビジネスのメッセージ機能を使用するには、Googleマイビジネスから直接あなたへSMSを送ることができる設定にする必要がある。

Googleマイビジネスのダッシュボード内の「メッセージを許可する」ボタンをクリックしよう。

次に、使用する電話番号の入力が求められる。

ユーザーは「メッセージ」ボタンをクリックするだけなので、ここで入力した電話番号は公開されるものではないことを覚えておこう。

個人の電話番号を使用したくない場合は、Google Alloを使用するなど、複数の代替手段がある。

電話番号を入力すれば、コードが送付され、番号の認証が求められる。

オン・オフの切り替えでこの機能をコントロールすることができ、必要に応じて電話番号の変更も可能だ。

Googleはあなたの対応時間も計算してくれる。この対応時間は、質問が投稿され、あなたがそれに反応するまでのかかる平均の時間となる。

最後に、「ウェルカムメッセージ」を追加しよう。ユーザーがあなたにメッセージを送付する際、彼らが受信するメッセージ内容となる。

サンプルのメッセージは、「ご連絡いただきまして、ありがとうございます。お客様からのご要望には、迅速な対応を心がけます」といった感じだ。

メッセージ機能の準備はできた。今後、Googleマイビジネスのメッセージボタン経由でユーザーからの質問が送られてくるだろう。

あなたは、テキストメッセージで、それらの質問に直接対応できる。

この機能は、あなたのビジネスとユーザーとの関係をより密接なものにしてくれるだろう。あなたのビジネスはより透明度を持っていると受け止められ、それは、信頼性と売上の増加につながるはずだ。

しかし、このサービスは、情報を積極的に共有しようとするユーザーに対して、有効なサービスである。

Googleは、あなたのビジネスについてのニュースや更新に積極的な興味を持たないユーザーに対するオプションも用意している。

投稿機能がそれにあたる。最適化の方法を探ろう。

4.最新情報をシェアするために投稿機能を活用する

Googleマイビジネスでユーザー生成のコンテンツを管理する方法は上記で説明した。今度は、あなたが作成したコンテンツに注力しよう。

ここで、投稿機能の登場だ。

2017年に、Googleはこの投稿機能を全てのビジネスに開放した。この機能を使用することで、あなたのビジネスについての情報を、様々な形でシェアすることが可能となる。下記に例を挙げてみよう。

  • 複数の商品画像とともに、秋の新作ラインナップを表示する
  • 現在プロモーションに取り組んでいる、近々行われるイベントをアピールする
  • サヨナラホームランを追体験するために、GIFを使用する
  • 直近で会社が成し遂げた功績をテキストで共有する

ブランドのプロモーション施策としては、シアトル・マリナーズが素晴らしい例として挙げられる。

投稿機能はテキスト、写真、GIF、そして下記のようなコールトゥアクションボタンの設置が可能だ。

  • 購入
  • サインアップ
  • 詳細
  • 予約
  • クーポン

Googleマイビジネスのアカウントが認証された後、投稿機能を使用することができる。認証が完了すれば、”投稿”のオプションが、左側のメニューにあらわれるはずだ。

”投稿を作成する”をクリックすれば、テキストと画像が追加できる。

投稿を作成するにあたっては、以下の項目に注意しよう。

  • 1投稿あたり、300単語を記載できる。しかし、コールトゥアクションボタンを表示する場合、デスクトップでもモバイルでも、表示される単語数は60-70となる。
  • コールトゥアクションボタンが表示されていなければ、全てのテキストがモバイルで表示される。
  • 画像は高品質なものを使用すべきだ。Googleは4:3の比率を採用しており、最小サイズは「400px × 300px」となる。※実際は「720px × 720px」のように見受けられます
  • ユーザーに直接語りかけるようにしよう。業界特有の専門用語は避け、ユーザーが興味を持ってくれることを目的としよう。
  • 詳細は後述するが、各投稿の指標をGoogleは提供してくれる。しかし、UTMパラメーターをリンクに設置することはよいアイデアだと言える。

“公開”をクリックすれば、Googleマイビジネスに投稿された内容を確認できる。

準備ができたら、あなたのビジネスを検索した人が投稿を見てくれるのを待とう。

しかし、「ただ待っておけば良い」というものではない。

より短い期間を設定していなければ、投稿は公開後7日間で消えてしまう。そのため、投稿を作成する際には、そのタイミングに特化した内容にすることが重要となる。

適切な戦略を立て、投稿するコンテンツの編集スケジュールを作成しよう。

そうすることで、投稿機能の施策をあなたのマーケティング計画に組み込むことができ、ビジネスへの影響を測定することができるだろう。

5.Googleマイビジネスのインサイトからカスタマーの経路を計測する

他のマーケティング施策と同様、投稿機能の影響を計測することは非常に大事だ。

Googleマイビジネスは、測定機能を備えている。

Googleマイビジネスのインサイト機能では、下記の内容を確認できる。

  • ユーザーがどのようにしてあなたのビジネスを発見したか(ダイレクト検索か、ディスカバリー検索か)
  • Googleのどの場所でユーザーはあなたのビジネスを発見したか(検索か、マップか)
  • Googleマイビジネスの内容でユーザーが取った行動(Webサイトへの訪問、経路のクリック、写真ギャラリーの閲覧、電話をかける)
  • ユーザーが住んでいる場所(経路に関するクエリを元に算出)
  • ユーザーが電話をかけたトータルの回数と時間

最も大事な質問から始めよう。ユーザーはどのようにしてあなたのビジネスを発見したのか。

彼らは2つのタイプの検索を行う。ダイレクト検索ディスカバリー検索だ。

※ダイレクト検索:直接的な検索(指名検索など)
※ディスカバリー検索:間接的な検索(抽象的なワードでの検索)

ダイレクト検索をするユーザーは、すでにあなたの会社について知っていることを意味している。彼らは指名検索などからあなたのビジネスに辿り着いている。

ディスカバリー検索の場合、ビジネスの種類やカテゴリーの検索も含まれており、ビジネス名での検索に限ったものではない。ユーザーがあなたのビジネスに馴染みのない場合に使われる検索方法である。

ユーザーがあなたのビジネスを発見する方法を把握できた。次に、ユーザーは何をしたいのかを理解すべきだ。

  • 彼らはWebサイトを訪問したいのか。
  • 経路を調べたいのか。
  • 電話をかけたいのか。
  • 写真を見たいのか。

UTMパラメーターをリンクに設置することは重要だが、Googleマイビジネスもユーザーの行動についてのレポートを用意している。

ダッシュボードでは、ユーザーが起こしたアクションを計測できる。あなたのGoogleマイビジネスの内容のうち、「どの部分にユーザーが価値を見出しているか」を理解する手助けとなるだろう。

さらに、あなたの競合相手に対するユーザー生成のコンテンツ(特に写真ギャラリー)をベンチマークする機能も備えている。

写真ギャラリーの閲覧数を確認し、競合相手と比較することが可能だ。

これらの情報は全て、ユーザーのコンバージョン経路を計測することに使用でき、あなたのWebサイトを訪問する前にユーザーが取った行動を理解する手段となるだろう。

結論:Googleマイビジネスを活用して、ユーザーに適切な情報提供を行おう

ユーザーがあなたのビジネスを発見する方法は複数ある。しかし、Google検索があなたのWebサイトへの強力な入り口となっていることは疑いようもない。

ユーザーは、あなたを探している。

そんなユーザーに対して、オンラインでの情報提供は十分にできているだろうか。

Googleマイビジネスは、あなたが提供する製品・サービス・体験を求めている潜在ユーザーの目の前に、あなたのビジネスについての情報を提示してくれる。

ローカルSEOへも影響を与える上、レビューや写真を通じてユーザーとのエンゲージメントを獲得する機会を与え、ユーザーのコンバージョン経路についての有益な情報をも与えてくれる。

何より、Googleマイビジネスは無料かつ強力なツールである。使用しない手はないだろう。

Googleマイビジネスのアカウントを開設せず、最適化も行わないということは、高速道路の出口にあなたのレストランの看板を無料で掲載してくれるという提案に対し、「No」と言うようなものだ。

今日から、Googleマイビジネスを開始すべきだろう。

ビジネスにさらなる利益をもたらしてくれるGoogleマイビジネスを、あなたはどのように最適化するだろうか。

この記事は、NEILPATELに掲載された「How to Optimize Google My Business and Leverage It For More Sales」を翻訳した内容です。

記事の内容のように、非常に強力なツールであるGoogleマイビジネス。無料であることもその所以かもしれませんが、重要視されていないサイト運営者も多いのではないでしょうか。

実店舗やローカルSEOに注力しているサイトを持っている場合は、積極的に活用していきましょう。

ローカルSEOのエキスパートに聞いた、Google マイビジネスを活用してローカルSEOを加速させる方法

実店舗を持つビジネスにおいて、地域名を含む検索であるローカルSEOは非常に重要な意味を持ちます。

通常検索はもちろん、Googleマップの検索などでの露出を高めることができれば、自身のビジネスにポジティブな影響を与えるはずです。そうしたローカルSEOにおいて必須となる施策がGoogleマイビジネスの最適化と言えます。

はたして、Googleマイビジネスはどれほど重要な存在なのか。ローカルSEOの権威であるグレッグ・ギフォード氏へのインタビューを記載した、Search Engine Journalの記事をご紹介します。

152回目のSearch Engine Nerdsは、ローカルSEOのエキスパートとして名高い、グレッグ・ギフォード氏へのインタビューをお届けする。

ギフォード氏はGoogleマイビジネスについて語ってくれている。Googleマイビジネスの注目すべき新しい機能や、あなたの助けとなるテクニックなどを披露してくれた。

①今日のローカルSEOにおいて、Googleマイビジネスはどんな位置づけなのか。来年、再来年はどのような立ち位置にいるのだろうか。

グレッグ・ギフォード氏(以下、GG):今日のローカルSEOにおいて、Googleマイビジネスは非常に重要な役割を担っている。ローカルSEOの専門家はマップに表示されるマップパックとその下部に表示される3つの検索結果を特に注目している。

去年末に行われたローカルSEOの調査によると、「マップパックに表示されるための最も大きなシグナルは、Googleマイビジネスの内容に関連している」とのことだ。

ローカライズされた自然検索結果に表示させることはそれほど重要ではないが、それでもなお、重要だ。

ここ半年で、私が各地で公演した内容は、オーディエンスにこう伝えることがメインとなっていた。「ユーザーによるファーストインプレッションは、もはやWebサイトではなく、Googleマイビジネスなのだ」とね。

あなたのGoogleマイビジネスのプロフィール、つまり、あなたのビジネス名やブランド名で検索した際にGoogleの検索結果画面に表示されるナレッジパネルの内容は、新しいホームページと呼ぶにふさわしいものなのだ。

また、様々なカンファレンスで語られている「クリックが発生しない検索」にも関係している。「クリックが発生しない検索」では、ユーザーはあなたのWebサイトへ訪問することがないため、トラフィックやユーザーとの交流が発生しえない。この代表例がGoogleマイビジネスなのだ。

※関連記事:一切クリックされない検索は全体の49%。今後は少数の圧倒的勝者にトラフィックが集中する|SEO Japan

電話番号、住所、経路、写真、ユーザーの声など、かつてはWebサイトでこうした情報を確認していたが、それらの情報は全てGoogleマイビジネスのプロフィールで確認することができるようになっている。

もはやユーザーは、わざわざあなたのWebサイトを訪れる必要がないのだ。

検索エンジンマーケティングにおいて、Googleマイビジネスは今後も重要であり続けるだろうか。

GG:確実に重要だろう。言うまでもなく、Googleはかつてのキーワード対キーワードの検索から脱却することを試みている。現在は、エンティティ基軸の検索プラットホーム(※)と言えるだろう。

※Googleの検索エンジンの技術が、単にキーワード同士のマッチングのような機械的なものではなく、ユーザーニーズへ適合するように進化してきたことを指している。

Googleのデータベースに存在することからも、Googleマイビジネスはエンティティとしての直接的なインターフェイスと言えるのだ。

驚くべきことに、まだ多くのビジネスがGoogleマイビジネスに注力していない。まず必要となる行動は下記の通りだ。

Googleマイビジネスに取り組むことは、ローカル検索で表示される最も重要な要素の一つに取り組むことと同義である。Googleマイビジネスへの注力は疑いようがない。

②WebサイトやSEOに注力する以前に、Googleマイビジネスの内容やレビューに注力すべきだろうか。

GG:それは業界によると思う。私は多くの自動車のディーラーと仕事をしているが、彼らにとってWebサイトは必須となっている。

人生において二番目に大きな買い物をするにあたり、様々な情報をユーザーは必要とする。そのためユーザーはWebサイトを訪れ、彼らが本当に求める商品を探し出すのだ。

しかし、トイレットペーパーを購入する場合、Webサイトは必要とされない。特に音声検索に至っては、「アレクサ、トイレットペーパーを買いたい」と伝えればよい。

別の例として、私の旅行における体験を話したい。私はカンファレンスに出席するために各地を旅しているが、レストランのWebサイトを最後に見たのはいつだっただろうか。

Webサイトを持つレストランは多いが、はたしてどれほどのユーザーがレストランのWebサイトを訪れているだろうか。

なぜなら、ユーザーは検索を行い、そこで表示されるYelpやGoogleの内容を見ればいいのだから。

今ではWebサイトに訪れることなく、検索結果の上部に表示されるGoogleマイビジネスの内容から多くの情報が得られる。メニューを見ることができるし、予約だって可能だ。

そのため、特定の業界において、ユーザーがWebサイトを訪問し内容を確認したいという場合には、Webサイトは必須となる。

しかし、簡単に済ませられる要件がメインである場合は、ユーザーはWebサイトを訪問しない。彼らはGoogleが提供する情報を確認するだけなのだ。

③GoogleマイビジネスとWebサイトの要素の最適化。優先順位はどのようにつければよいか。

GG:業界によるだろう。私は、多くの人が今後もしばらくはWebサイトを保有し続けると思う。

ただ、ユーザーとの関わりはWebサイト以外の場所でも起こっていることを留意すべきだ。そして、その事実がGoogleマイビジネスの重要性を物語っていると言える。

④ユーザーのエンゲージメントにおいて、Googleマイビジネスの核となる機能は何か。

GG:重要な情報は確実に提供すべきだ。つまり、

  • ビジネス名
  • 住所
  • マップでのピン付け
  • 電話番号

これらの情報は、確実に正しく記載すべきだ。

適切なカテゴリを選択する

また、正しいカテゴリを選ぶことも大切だ。あなたのビジネスに関係のあるカテゴリを選ぶことは非常に重要なのだ。

写真のアップロードも忘れないようにしよう。また、確実に必要というわけではないが、動画のアップロードも重要だ。

Googleマイビジネスはレビューが集まる場所でもある。レビューは全てのビジネスが気にかけるべきだ。あなたのビジネスがどう認識されるのか、どこにランクされるのか、といったことだけではなく、顧客があなたのビジネスを訪問するかどうかへも影響を与えるからだ。

マップパックの中で3位に表示されていたとしても、より多くのレビューを獲得しており、スコアも良ければ、多くのユーザーがあなたのWebサイトを訪問したり電話をかけてきたりするだろう。

Q&A機能

また、新しく追加されたQ&A機能についても触れておきたい。多くのビジネスオーナーがその存在すら認識していないが、この情報はトップラインの情報のすぐ下に表示される。

この機能は、コミュニティにいる誰もがあなたのビジネスについて質問することができる。注意すべき点は、コミュニティにいる誰もがその質問に回答できるという点だ。

顧客や潜在顧客から寄せられる質問について、あなたは確実に注意を払う必要がある。

また、ビジネス側ではなく、コミュニティ内の不審者がおかしな回答をする場合だってある。

つまり、GoogleのQ&A機能はカスタマーサービスの領域であり、ビジネスへの評判が集まる場所といえる。細心の注意を払う必要があるだろう。

適切なカテゴリを選んでいないビジネスが多い

GG:カテゴリには10個のスロットがあるが、多くのビジネスが誤ったものを選び、情報を埋めてしまっている。また、本来は選ぶべきではない、異なる業界用のカテゴリも選ぶことができてしまう。

あなたが最初に選ぶ主要カテゴリも大きなウェイトを占めている。そのため、複数のカテゴリに当てはまるビジネスの場合、どのカテゴリに属するか、戦略的に判断する必要がある。

私が先日公開した動画について話してみよう。あなたがフォードのディーラーであり、ダラスのような非常に競争力の高い地域でビジネスを行っていたとする。その場合、主要カテゴリはフォードディーラーを選択すべきだろう。なぜなら、この地域では15~20の別のフォードディーラーと競争しなければならないからだ。

しかし、ワイヨミング州のど真ん中でビジネスを行っているフォードディーラーの場合は状況が異なる。100マイルの範囲の中に別のフォードディーラーは存在しないため、中古車ディーラーを主要カテゴリに選ぶべきだろう。なぜなら、この地域ではあらゆるディーラーと競争する必要があるからだ。

Googleマイビジネスのカテゴリーにおいては、このように複雑な要素が存在する。そのため、重要なこととして覚えておくべきだ。多くのスモールビジネスのオーナーは、マーケティングに精通しているものが近くにいないため、手掛かりすらつかめていない。

⑤Googleマイビジネスへのレビューはどう扱うべきか。

GG:悪い内容のレビューは、その存在が悪である、ということはない。

レビュースコアは4.2~4.5が理想であると、多くの調査が明らかにしている。なぜなら、完璧な5つ星のレビューを獲得した場合、多くのユーザーが、偽のレビューであるという疑いを持つからだ。

完璧な存在などないと、誰もが理解している。そのため、悪いレビューを得ることは悪いことではない。そうしたレビューへの対応が重要となる。

あらゆる人にレビューを求めることを恐れてはならない。私は多くの業界のビジネスオーナーと話をしてきているが、「レビューを求めることはしたくない。悪い内容のレビューが増えてしまうからだ」と述べる者が多い。

レビューを求めることは非常に重要だ。全ての顧客にレビューを求め、彼らがしっかりとレビューを残してくれる環境を整えるべきだ。

ユーザーがGoogleマイビジネスへのレビューを書いてくれるように強制する必要はない。Webサイト内にページを設置すればよいだろう。そして、yourdomain.com/reviewsのように、誰もがわかるURLにすべきだ。そのページには「ご協力ありがとうございます。我々についてあなたがどう感じたか、どうぞお伝え下さい」のようなシンプルなメッセージを記載しよう。

また、レビューを残す場所は複数用意しておくとよい。Google、Facebook、Yelpなど、あなたの業界に関係する全てのレビューサイトを対象とすべきだ。

こうすることでレビューを簡単に依頼することができるし、ユーザーもどこでレビューを書けばよいか、すぐに理解できる。より多くのポジティブなレビューを獲得できるはずだ。

⑥多くの人が注目していない、隠れた宝石のようなものが、Googleマイビジネスの要素に存在するだろうか。

GG:GoogleポストQ&A機能がそれにあたるだろう。比較的新しい機能であり、競争相手から目立つために重要な機能と言える。

Googleポストとは、短文が投稿できる機能であり、プロフィールの下部にサムネイル画像として表示される。ユーザーがクリックすると拡大されるため、より多くのテキストメッセージを書き込める。

全てのビジネスに対し、最低でも週に1回は投稿することを勧めている。Googleポストは7日間表示され、その後、表示が消えてしまうからだ。

Q&Aについてはすでに述べた通りだ。トップラインの情報のすぐ下に表示され、自身の質問を投稿することができる。

Podcastなどの情報まとめ

グレッグ氏のプレゼンテーションはSlideShareから確認できる(英語)。

Search Engine Nerdsのグレッグ・ギフォード氏のポッドキャストを聞くには

  • 完全版はこちらから視聴できる
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過去のエピソードはこちら

この記事は、SearchEngineJournalに掲載された「Boosting Local SEO with Google My Business [PODCAST]」を翻訳した内容です。

Googleマイビジネスの機能や検索結果のレイアウトなど、ローカルSEOはいろいろと変化が激しい領域です。

常に最新の情報をキャッチアップすることは難しいですが、Googleマイビジネスの重要性は、不変であると言えるでしょう。また、いろいろと変化を加えているということは、Googleも特に注力している領域と解釈できるかもしれません。

実店舗を持っているなど、ローカルSEOを重視する必要のあるビジネスでは、Googleマイビジネスの活用が必須となることでしょう。