セールス向けオンラインミーティングツール「Demodesk」が約2億5000万円を調達

米国時間10月23日、ドイツ・ミュンヘンを拠点とするDemodeskは230万ドル(約2億5000万円)のシード資金を調達したと発表した。同社はオンラインのセールスミーティングの変革を目指す、アーリーステージのスタートアップだ。

画像:Kelvin Murray / Getty Images

投資したのは、GFC、FundersClub、Y Combinator、Kleiner Perkins、そして匿名のエンジェル投資家グループ。DemodeskはY Combinatorの2019年冬学期に参加していた。

CEOで共同創業者のVeronika Riederle(ヴェロニカ・リーデル)氏は「同社のセールスに特化したミーティングツールは、Zoom、WebEx、GoToMeetingなどの汎用的なツールとは異なる」という。「我々は顧客と対面して話す、初のインテリジェントなオンラインミーティングツールを作っている。インサイドセールスやカスタマーサービスに適したツールだ」と説明する。

「画面共有のユニークなアプローチが技術的なポイントのひとつだ」とリーデル氏は語っている。ミーティングソフトウェアはたいていダウンロードが必要だが、Demodeskでは必要ない。リンクをクリックするだけで参加できる。オンラインになった両者がライブの画面を見ながら会話をすることができる。一方的に見せて説明するのではない。

さらに、セールスでスライドプレゼンテーションを使う場合、顧客とセールス担当者には同じライブ画面が表示されるが、プレゼンテーションのノートはセールス担当者にだけ表示される。

リーデル氏は、同社のツールはカスタマーサービスからITのヘルプデスクまでさまざまな場面に使えるが、開発の現段階ではセールスの場面に集中し、その後時間をかけて対象を広げていきたいという。サービスの利用形態はサブスクリプションで、1ユーザー/1カ月あたり19ドル(約2000円)から利用できる。

同社には、Y Combinatorに参加した時点ですでに動作している製品があって有料の顧客がいた。しかしリーデル氏は、Y Combinatorに参加した経験がビジネスの成長に役立ち、100社以上の顧客を獲得できたという。「YCは我々にとってきわめて重要な機会だった。創業者や将来の顧客のネットワークにすぐに参加できたことはとても有意義で、我々が本当の意味でビジネスを発展させる基盤となった」。

同氏はCTOのAlex Popp(アレックス ・ポップ)氏とともに2017年にドイツ・ミュンヘンで同社を創業。今回のシードラウンド以前は、ほぼ自力で会社を立ち上げた。約2億5000万円を調達したことで、人を雇い、製品をさらに発展させ、顧客ベースを広げるためのセールスとマーケティングを進めていくことになるだろう。

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(翻訳:Kaori Koyama)

オンラインミーティングソフトウェアのZoomが、ARとAIをミーティングに持ち込む

Zoomは、その第1回ユーザーカンファレンスZoomtopiaに於いて、人気のミーティングソフトウェアに対する一連の機能拡張を発表した。拡張現実(AR)ミーティングの導入、議事録の自動作成、そしてSlackやFacebook Workplaceを含む様々なパートナーとの完全な統合などが含まれている。

まずARから始めよう。現段階ではまだ限られた機能だが、これはZoomによるミーティングに拡張現実機能を導入した最初のものだ。CEOのEric Yuanによれば、これはオンライン授業を強化することが目的だということだが、課題もある。教師がARのヘルメットを着用する必要があり、現在サポートされているのは(今のところ)Metaのみだということだ。それでもYuanによれば、生徒たちは教師が拡張現実の中に見ているものを何でも見ることができるということだ。例えば、もし教師が太陽系を表現したものの回りを歩くとすれば、それを生徒たちはZoomプラットフォーム上で見ることになる。生徒側が特別な機器を持つ必要はない。

同社はまた、FacebookによるWorkplaceやSlackを含む、一般的なエンタープライズワークフロー/コラボレーションツールとの統合を発表した。これまでもZoomは、Slackと一緒に使うことができていたが、今回はさらに緊密な統合である。ユーザーが単純にSlackの中で”/zoom”と入力するだけで、他のSlackユーザーをミーティングに招待することができる。同様に、Facebook Workplaceの中で”zoom”とタイプすれば、Zoomのライブミーティングが開始される。

同社はまた、人工知能への初めての関心を、記事録の自動作成という形で示した。これによって議事録を人間が記述する必要がなくなり、検索可能な議事録が作成される。AIを使用することで、ミーティング内の全ての発言がテキストに変換される。そして誰の発言だったかも併せて識別される。

オンラインミーティングソフトウェアビジネスは、GoToMeeting(LogMeIn)、BlueJeans Network、Fuze、そしてUber Conferenceといった同種のサービスを提供する会社間での競争が激化している。大手ベンダーもこのマーケットで活動を行っている、例えばFacebook Workplace、Microsoft Teams、Google Hangouts、Cisco WebEx、そしてCisco Sparkなどだ。

興味深いのは、Yuanは、2007年にCiscoに32億ドルで売却されたWebExの、創業者の1人であるということだ。彼の新しい会社は、この1月に発表された1億ドルのラウンドを含み、これまでに1億4500万ドル以上を調達している。

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(翻訳:Sako)

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