テスラがCybertruck製造工場の候補地としてテネシー州ナッシュビルを検討中

Tesla(テスラ)は米国内陸部のテネシー州ナッシュビル当局と、同社のCybertruck(サイバートラック)とクロスオーバー車のModel Yを生産する工場の設置を話し合っている。交渉に詳しい情報筋が明らかにした。

TeslaのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は米国時間3月10日夜に、同社が米国に新たに設けるギガファクトリーの設置場所を「スカウトしている」とツイートした。

「Cybertruckギガファクトリーの場所をスカウトしている。米国中央部になりそうだ」とマスク氏はツイートした。彼はまた「この新ギガファクトリーが東海岸マーケット向けのModel Y生産にも使われる」と付け加えた。最初のModel Yはカリフォルニア州フリーモントのプラントで生産中だ。

マスク氏はツイートでは多くは語らなかった。しかし交渉を知っている情報筋は、さほど多くない候補リストにはナッシュビルが載っていると話した。

テネシー州はすでに電動車両生産のハブになりつつある。昨年、Volkswagen(フォルクスワーゲン)はテネシー州チャタヌーガに置く米国工場の拡大に8億ドル(約840億円)を投じると発表した。電動車両生産の北米拠点となる。発表当時、同社はテネシー州での電動車両生産は2022年に開始すると話した。一方、日産は2013年から同州スマーナで完全電気自動車のLeaf(リーフ)を生産してきた。

テスラはカリフォルニア州フリーモントにある工場でModel S、Model X、Model 3を組み立てている。この工場ではかつて、GMとトヨタの合弁会社NUMMIが操業していたが、テスラが2010年に工場を買収した。最初のModel Sは2012年6月にこの工場で生産された。

テスラはその後バッテリー生産にも注力し、2014年6月にネバダ州リノ近くの土地に最初のギガファクトリーを起工した。その建物はかなり巨大で、面積は190万平方フィート(17万平方m)を超える。そこでテスラはModel 3向けのバッテリーパックや電動モーターを製造している。また、同社はリチウムイオン電池を製造するパナソニックとのジョイントベンチャーも抱えている。

さらにテスラはニューヨーク州バッファローにギガファクトリー2を置き、そこではソーラー電池やモジュールを製造している。2018年には、Teslaは上海に工場を建設することで中国政府と合意した。これは、中国を長らく重要なマーケットと位置付けてきたマスク氏にとってマイルストーンとなった。中国工場は昨年後半にModel 3の生産を開始した。そして最初の納車が1月初旬に始まった。

同社はいま、ベルリン近くに工場を建設するための整地を進めている。完成すれば、ドイツ工場は欧州マーケット向けのModel 3とModel Yを生産することになる。

画像クレジット: Kirsten Korosec

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(翻訳:Mizoguchi

パナソニックがニューヨーク州でのテスラとのJV解消、バッファロー工場でのソーラーパネル製造から撤退

パナソニックは、米国ニューヨーク州バッファローのTesla(テスラ)工場でのソーラーパネル製造を中止し、4年間にわたった電気自動車メーカーとのジョイントベンチャーを終えることを発表した。

Nikkei Asian Reviewが、パナソニックはテスラとの生産契約を打ち切る計画であることを最初に報じた。その後同社はこの決定を説明する声明を発表した。テスラは同誌のコメント要求に応じていない。

パナソニックは、テスラ工場でのソーラーパネル製造工程を5月末までに終了すると語った。同社は9月までに工場を引き上げる予定だ。同社は同工場で約380名を雇用している。該当社員には退職手当が与えられる。両社は協力して、対象社員の中から有資格者を選別して雇用するを説明している。パナソニックによると、テスラは有資格候補者を雇用し、同社のバッファロー工場でソーラーおよびエネルギー製造工程に必要な職に就かせる計画だ。

パナソニックは2016年に、ニューヨーク州バッファローにあるテスラの「ギガファクトリー2」工場でソーラーセルを共同生産する契約を結んだ。同社は工場で必要とする機器のコストを折半すると約束していた。このジョイントベンチャーは2社間の関係を深め、両社はすでにネバダ州リノ近郊のテスラ工場でバッテリーセルを生産する提携を結んでいる。

同社が工場を去る決断を下した背景には、テスラが同社のエネルギー事業を拡大するとともに、州が費用支援する工場に要求される雇用を満たそうとしていることがある。

パナソニック撤退のニュースが伝えられると、テスラは同工場を監督するニューヨーク州の経済開発機関であるEmpire State Developmentに、同社が雇用義務数を超えたことを伝えた。

「テスラはバッファローにおける次期雇用義務数を満たしただけでなく超過したことを本組織に伝えた。本日現在、テスラはバッファローに1500以上、ニューヨーク州のその他の地域に300以上の職を提供している」とEmpire State DevelopmentのHoward Zemsky(ハワード・ゼムスキー)会長が声明で語った

「『パナソニックがグローバルなソーラー製品から撤退する決断を下したことは、テスラの現行の事業にも、バッファローおよびニューヨーク州に対する誓約にも影響しない』とテスラはコメントしている」とゼムスキー氏は語った。

同氏はこれからテスラのデータを検証すると語り、人数にはパナソニックの職は含まれていないことを付け加えた。パナソニックは州から一切の報奨を受けていないと同氏は続けた。

パナソニックはニューヨーク州を去ることになるが、テスラは別のジョイントベンチャーのかたちでネバダ州リノの巨大工場でバッテリーセルを製造する。同社はこの決定について「我が社とテスラのネバダ州における強固な提携関係に何ら影響を与えない」と声明で語った。「両社はテスラのギガファクトリーで行われる電気自動車用バッテリー製造を継続する」とパナソニックは説明した。

この数年、両社の関係がギクシャクしていることを示唆する報道が複数あった。2019年2月にテスラがMaxwell Technologiesを買収したことで、同社が独自のバッテリーセルを開発したがっているという憶測に拍車がかかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

中国工場でのテスラModel 3生産の準備は順調,

Tesla(テスラ)は7月24日、今年末までに上海工場で生産を開始する予定のModel 3の準備が順調に進んでいることを発表した。今年の末という期限はテスラにとって、この先販売を伸ばし高額な輸送コストと関税を避けるためには重要なマイルストーンである。

ギガファクトリー上海(The Gigfactory Shanghai)は「順調に建築が進んでいます」と、テスラは株主に向けた第2四半期報告書の中で報告している。生産の第1段階に備えて、第2四半期には製造機械の工場内への搬入が開始された。

「ギガファクトリー上海の立ち上げのタイミングにもよりますが、2020年6月30日までの12カ月間に、世界で50万台を超える車両の生産をすることを目標として掲げ続けます」と同社は書いている。

テスラは4月24日に提出された第1四半期決算報告書の中では、今年第4四半期の始めまでに量産体制に達することで、世界で50万台の生産を「目指している」と記載していた。「とはいえ、現段階の状況をみると、2020年6月30日までの12カ月の間に、世界で50万台以上の生産を行えるようになる可能性の方が高いでしょう」とも書いていたのだ。

中国工場の生産ラインは、年間15万台の生産能力を持ち、カリフォルニア州フレモントにある工場のModel 3ラインよりも単純化され、より費用対効果の高いものになるだろう。以前テスラは、このModel 3の第2世代ラインは、フレモントのModel 3関連ラインならびにネバダ州スパークスのギガファクトリーに比べて、少なくとも単位あたり50%はコストが下がるだろうと語っていた。

テスラは、販売の勢いを継続するために中国でのセールスに期待している。

「昨年、中国の消費者が中型プレミアムセダンを50万台以上購入したことを考えると、この市場はテスラにとって強力な長期的チャンスをもたらしています」と、同社は水曜日に述べている。

Model 3を現地生産することで、輸送料と関税を削減できる。しかし、それがすべての障害を取り除いてくれるわけではない。

中国での自動車販売は昨年から打撃を受けてきた。回復の最初の兆候は、今月初めに中国乗用車協会が発表した暫定的な数字が、6月の自動車販売台数が、前年同期比で4.9%増の180万台に達したことである。これは、世界最大の市場における2018年5月以来の最初の増加だった。

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(翻訳:sako)