コアなレトロゲームファンを魅了するメガドライブミニの対抗機Analogue Mega Sg

公式のSega Genesis Mini(日本版は、メガドライブ ミニ)は9月に登場する予定となっている。これは、Super Nintendo(スーファミ)やNES(ファミコン)のMini Classic(ニンテンドークラシックミニ)版をベストセラーにした、レトロゲームのブームに乗ったものだろう。しかし、高精細度テレビにつないでSega Genesisのゲームをプレイできるモダンなハードウェアは、すでに存在する。メガドライブ、マスターシステム、Sega CD(メガCD)にも対応している。

このAnalogue Mega Sgは、同社のリファレンス品質を誇るFPGAベースのレトロゲーム機の3作めとなるもの。昔のゲームを正確に再現することでは定評があるシリーズだ。エミュレーションではないので、遅延がまったくない、比類のないゲームプレイを実現している。出力はフル1080pで、フルHDや4Kのテレビにも接続できる。昔のゲーム機では不可能だったことだ。

価格は189.99ドル(約2万630円)で、純正のSega Genesis Miniの希望価格の約2倍となっている。この価格には、ゲーム機本体、マスターシステム用のカートリッジアダプタ、HDMIケーブル、電源用USBケーブル、さらにユニーバサルタイプのUSB電源アダプタも含まれる。ただし、テレビによっては、USBポートから直接電源を取ることもできるだろう。パッケージには、オリジナルのGenesisと同じように、Sgの底部にSega CD(メガCD)を差し込んで使う際に取り付けるシリコンパッドも含まれている。正面には、オリジナルの有線接続のGenesis(メガドライブ)コントローラをサポートする2つのポートを備えている。このポートには、24.99ドル(日本では4000円前後)で市販されている、8BitDo製のM30ワイヤレスコントローラーを接続して利用することも可能だ。

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NES(ファミコン)に対するNt mini、SNES(スーファミ)に対するSuper Ntと同じように、このMega Sgもパフォーマンスに関しては非常に優れている。私が使っている4KのLG製OLEDテレビにつなぐと、素晴らしい品質のゲーム画面を表示する。さらに、好みに合わせてビデオの出力の設定を何通りかから選択できる。例えば、レトロな感じを醸し出すギザギザした拡大や、古いブラウン管テレビの写りを再現するようなモードもある。

サウンド面も、画質同様に優れている。私が使っているSonosサウンドシステムにつなぐと、「Ecco the Dolphin(エコー・ザ・ドルフィン)」のオープニングテーマは、48KHzの16ビットステレオの素晴らしい音で鳴り響く。同様に、「Sonic(ソニック)」の不気味な電動ノコギリかカミソリがうなるような効果音も、記憶の通りに再現される。もちろん、私が子供のころに古いテレビのスピーカーで聞いたときとは比べものにならないような高スペックで再生されている。

このようなゲーム機に興味を持つ人なら、おそらくセガ用のゲームソフトのカートリッジを、まだ山ほど持っているに違いない。もしそうでないとしても、Mega Sgで遊ぶことができる。このゲーム機には、Sega Genesis(メガドライブ)用の未発売だったゲーム「Hardcore(ハードコア)」が内蔵されているのだ。このゲームは、1994年にはほぼ完成していたのだが、未発売のままとなってしまっていた。そして、Mega Sg用に完成され、「Ultracore(ウルトラコア)」という名前に変更された。本体の電源を入れると表示されるメインメニューから選択して起動することが可能だ。

Analogueは、将来、Mega Sgにさらに多くの機能を追加する予定だ。これにより、カートリッジアダプタを使って、Mark III、Game Gear、Sega MyCard、SG-1000、さらにSC-3000のゲームもプレイできるようになるという。こうしたゲーム機の動作も、すべてAnalogueがMega Sg用に設計したFPGAによってサポートされるので、エミューレーションではなく、ネイティブに実行されることになる。それにより、オリジナルのゲーム体験を忠実に再現することができる

本当にクラシックゲームに凝っていて、正確な再現性が気になってしかたがないという人にとって、これは間違いなく、セガのゲームを現在のテレビでプレイする最高のマシンだ。そして、ただただ、むちゃくちゃ楽しい。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)