AI活用の水泳コーチングシステム「スマートスイミングレッスンシステム」を全国約100カ所のコナミスポーツクラブが導入へ

AI活用の水泳コーチングシステム「スマートスイミングレッスンシステム」を全国約100カ所のコナミスポーツクラブが導入へソニーネットワークコミュニケーションズは3月29日、映像とAIを活用したスイミングスクール向けコーチングシステム「スマートスイミングレッスンシステム」について、コナミスポーツが導入を決定したと発表した。4月1日より「運動塾デジタルノート」の名称で、コナミスポーツクラブの「運動塾スイミングスクール」で使われる。まずは東京の本店に導入し、2023年3月末までに全国約100店舗に順次導入してゆく。

スマートスイミングレッスンシステムは、撮影と動画編集、クラウドによる配信、コーチ用アプリケーションという技術で構成されている。撮影は、プールの水上と水中に設置した複数台のカメラで行われる。通常は、水面の揺れ、光の反射、屈折などにより難しいとされる泳ぐ人の画像認識と追従を独自開発のAIアルゴリズムで実現した。さらにAIは、複数の水面・水中映像から最適なものを選び出して自動編集を行い、動画コンテンツにまとめる。この映像は、プールサイドに設置したタブレットで自動再生されるため、プールから上がった生徒は、タブレットを操作することなく、すぐに見ることができる。コーチ用のアプリケーションは、レッスン中にも使いやすい画面デザインとなっていて、進級テストでは、動画とともに結果とコメントをまとめて個人用ページに配信できるようになっている。これは保護者の端末にも配信され、親子で共有できる。

ソニーのセンシング技術・AI活用の「スマートスイミングレッスンシステム」を全国約100カ所のコナミスポーツクラブが導入へこのシステムでは、レッスン前に個人ページに配信されるお手本動画での予習が可能であり、レッスン中はコーチがお手本動画を示しながら説明が行えるという特徴がある。自分の泳ぎの映像と合わせることで、生徒は自分の課題を視覚的に理解しやすく、自発的な行動が促されるという。また、上達を実感できるためモチベーションが向上し、積極的な学びにつながるとのことだ。

カメラは、防水対応を施したソニーの小型リモートカメラ(SRG-XP1)が使われている。水中カメラは約4kgという軽量の4Kカメラで、持ち運ぶことも可能。これまで特別な施設でなければ水中撮影は難しかったが、このシステムなら、どのスイミングスクールでも4Kの水中映像の撮影が可能になる。

スマートスイミングレッスンシステムは、2021年5月からルネサンスが運営するジュニアスイミングレッスンに導入され、現在約80店舗に展開されている。そこでは、生徒の意欲向上が見られるほか、コロナ禍で見学ができない保護者からはレッスンの様子が見られることが評価されている。スクール運営者やコーチにも支持されているそうだ。ソニーネットワークコミュニケーションズでは、指導ノウハウのデジタルコンテンツ化やレッスンの品質管理にも役に立つこのシステムを、スイミングスクールのDXを支援するソリューションとして広く展開してゆくと話している。

IoT事業者向け回線・回線管理およびデータプラットフォーム「MEEQ」が複数閉域網に対応

IoT事業者向け回線・回線管理およびデータプラットフォーム「MEEQ」が複数閉域網に対応

ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォームは10月19日、IoT事業者向けの回線・回線管理およびデータプラットフォーム「MEEQ」(ミーク)において、閉域ネットワーク接続を複数運用できる「MEEQ複数閉域」サービスを開始した。

MEEQの閉域ネットワークは、インターネットに接続せず不特定多数からのアクセスを許さない閉域ネットワークと、クラウドやデータセンターとの間に入り、安全な接続を確保してくれるサービス。個人情報や機密情報などの取り扱いに適したネットワークの構築ができる。これまで、業者ごとに1つの閉域ネットワークしか対応できなかったが、「MEQ複数閉域」では複数が扱えるため、IoT事業者は、サービスごとに閉域ネットワークを構築できるようになる。

マルチキャリア対応のMEEQでは、1つの閉域ネットワークに複数の通信キャリアのSIMからアクセスできる。また、閉鎖ネットワークのタイプには、SIM間の折り返し通信のみを許容する「SIMコネクト」、SIMからユーザーのサーバーへインターネットVPNを通じて通信できる「VPNゲートウェイ」、SIMからユーザーのサーバーへ物理回線で通信できる「ダイレクトーゲートウェイ」の3つがある。複数閉域ネットワークとこれらを組み合わせることで、柔軟な閉域ネットワークの構築が可能になるとのことだ。