世界最大のソーシャルネットワークが、これ以上大きくなることはないだろう。
米国時間2月2日、Metaは第4四半期の決算を発表し、ウォール街を失望させ、株価を急落させた。現在のところFBというティッカーシンボルで取引されている同社の株価は、この数字が出ると20%急落した。
Metaの前四半期は、AppleのiOSのプライバシー変更による広告収入の落ち込みなど予想されていたトレンドの影響もあったが、Metaの中核アプリであるFacebookがもはや、新規ユーザーを惹きつけていないという新たな事実も表面化した。
Facebookの月間アクティブユーザー(MAU)は、2021年第3四半期から第4四半期にかけて29億の横ばいだった。さらにまずいのは、1日のアクティブユーザー(DAU)が同時期に19億3000万から19億2900万に落ちたことだ。成長を最優先することで知られていたFacebookにとって、これは初めてのことだ。
当然だと思えるものもある。Facebookは(穏便な表現をすれば)成熟したプロダクトであり、これから新たにサインアップする人は世界中にそれほど多くはない。そして、同社はこれまでにないほどWhatsAppとInstagramなどアプリの「ファミリー」に力を入れており、それら新プロダクトは、当分の間、飽和しそうにないほどフレッシュなプロダクトだ。
ユーザー数の伸びが鈍化したこの四半期は、これまで「Facebook」として知られていた同社が「メタバース」企業として再ブランド化し、没入型の仮想体験の構築にリソースを振り向ける計画を発表したのと同じ四半期であった。
Metaにとって良いニュースは、同社は依然として世界最大のソーシャルグラフのオーナーであることだ。では、悪いニュースは何だろう。ユーザー数の成長鈍化が予想されていたことだったとしても、それによって、FacebookおよびMetaのいう「アプリファミリー」が、未来の輝かしいビジョンというよりも、過去の遺物のように見えてしまうことだ。
画像クレジット:Sean Gallup/Getty Images
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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)