韓国のホームクリーニングサービスのMisoはY Combinatorのサマークラスに受け入れられ、今後さらに野心的な成長目標を掲げる。同スタートアップの創業者は今週同キャピタルのアクセラレーター・プログラムに参加予定だ。
MisoはHaksu LeeとVictor Chingにより昨年ローンチされ、顧客はアプリとウェブサイトを通じて次の日の清掃を予約することができる。
Chingはソウルに拠点を置く食品配送のスタートアップであるYogiyoで商品部門の最高責任者を務めた。その後Yogiyoは2014年にDelivery Heroに買収された。ChingはYogiyoを去った後、食品配送で得たスキルを使って新しいことを始めようと考えた。
ChingとLeeによると、韓国のホームクリーニングの市場は50億ドルの規模で、韓国で共働きの家庭が増えているせいでその規模は成長し続けているという。同スタートアップは、プレシードの段階で50万ドルを調達したが、現在毎週10パーセントの歳入増を目標値に掲げている。
Misoは現在ソウルとその近郊都市の仁川、京畿道で利用可能であり、大体1万人の顧客がおり、そのうち700人は週に2回以上サービスを利用している。Misoには1000人の清掃員が登録されており約半数には月に2回以上の予約が入る。
Misoは、伝統的なクリーニング会社に変わるサービスとしてローンチした、ソウルを拠点にする幾つかのスタートアップの内の一つだが、その中には昨年シードラウンドで百万ドルを調達したWaHomeやDaeri Jubuなどがある。
通常、清掃会社は会員に会費を求め、少なくとも1週間前以上に予約することを求めていた。また、清掃員はコールセンターまで報告することを義務付けていて、仕事が与えられるまで待つ必要があった。アプリのおかげで清掃員と顧客の両方にとって自由度が増した。
Misoはアプリのユーザーインターフェースとサービスの価格体系を可能な限り単純化することで、他のクリーニングのスタートアップとの差別化を図ろうとしている。同社は伝統的な複雑な料金体系に替わるものとして、現在たった二つのオプション、つまり4時間と8時間のセッション、しか提供していない。多くの既存の代理店においては複雑なアラカルトサービスが採用されており、しかもその料金は基本料金に上乗せして請求される。Misoの顧客も自分のニーズに合った作業を依頼することは出来るが、Misoの清掃員はできるだけ割り当てられた時間内でその要求に応えようとする。
「伝統的に、この業界では4時間と8時間のサービスが提供されてきたが、これまでは家の大きさによっては同じ時間でもより高い金額が請求されていました。私的には、それは納得できません。なぜなら、何れにしても4時間分のサービス料を払っているからです。価格体系の幾つかは、さながら小さいながらもエクセルのスプレッドシートのようです」とChingは言う。
「もし大量の洗濯をしたければ、違った価格表があり、冷蔵庫の清掃も然り。全ては追加料金なのです」Leeが付け加える。「既存の顧客にとってみれば大変煩わしい点であり、我々にとってみればまさにそこをシンプルにしたかったのです」
ビジネスの規模が大きくなるにつれ、Misoの創業者はもっと短い、2時間ほどのセッションを導入したいと考えている。これは小さいアパートに住んでいる人にアピールするだろう。また、当日予約も導入したい考えだ。他のオンデマンドのスタートアップ同様、Misoは成長計画と運営費を持続可能にすることのバランスをとりつつ、一方で契約清掃員が十分予約を貰いMisoのプラットフォームに残るよう取り計らわねばならない。ChingとLeeによると、清掃員は現在、Misoのコミッションを引いた後、大体韓国の最低賃金の60から100パーセントを稼いでいる。(現在、最低賃金は時給6030ウォンであり、それは5.18ドルに相当する。
清掃員はMisoを通じて仕事を受ける前に面接される。また、Uberの様に、同社の顧客は受けたサービスを満点を5つ星として評価する。清掃員の平均評価が高いほど、ますます仕事が舞い込んでくる。
「清掃員が十分仕事を得て、我々のプラットフォームに居ついてくれる、ということに関しては、我々は常に分析を欠かしません」とChingは言う。「その手法を完全にマスターしたとは言いませんが、どこまで行けば大丈夫で、また最初の1、2週間で清掃員がどれくらいのセッションをこなせば我々のサービスに居つくかという事に関しては、明らかにある種の臨界点があるのです」
「それこそが、テクノロジーが企業のイノベーションを手助けできる理由です」と、Leeが付け加えた。「我々は清掃員のスケジュールを予想し、とても効率的に仕事を割り当てることができます。そうすることが我々のプラットフォーム全体の役に立つのです」
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(翻訳:Tsubouchi)