いつでも決済でき、また手数料もかからないことから、少額決済にも有効だとそのメリットをうたっているビットコイン。しかし日本での利用はまだまだこれからという状況で、現在は投資目的の取引が大半を占めるという。ビットコイン取引所「coincheck exchange」を運営するレジュプレスは6月10日、そんな投資目的のビットコイントレーダー向けのサービス「coincheck tradeview」をリリースした。
coincheck tradeviewでは、FXのオンライントレードにあるようなグラフィカルなUIでユーザーのビットコイン運用をサポートする。
レジュプレスによると、coincheck exchangeの月間取引額1.6億円のうち、8割の取引はトレード目的で運用しているユーザーだという。そしてそのユーザーというのは、入金額でいえば上位5%のユーザーで、それぞれ100万円以上入金しているそうだ。tradeviewはそんな高額取引者向けの機能となる。FXトレーダーに馴染みやすい機能やユーザーインターフェースを採用。ビットコインにこれまで触れたことのない新規ユーザーの獲得にもつなげるとする。
tradeviewの利用は無料だが、利用には一定の条件がある。具体的には以下の条件のいずれかをcoincheck exchangeで満たしている必要があるという。
- 合計25万円以上の日本円を入金したユーザー
- 合計20BTC以上のビットコインを入金したユーザー
- これまでに25万円分以上の取引をしたユーザー
tradeviewではこれまで指値注文(レートを指定しての売買)のみだった取引に加え、成行注文(その時点のレートで売買)にも対応する。将来的には海外ビットコイン取引所の売買情報やチャートのテクニカル分析なども追加する予定だ。
マネタイズに関してだが、coincheckではリリース記念で取引手数料が無料(原稿執筆時点)なこともあり、tradeviewのリリースで取引額が増えても同社の利益には直結しないという(レジュプレス取締役の大塚雄介氏)。それよりもまずはビットコインのマーケットを拡大するということに狙いがあるそうだ。
なお大塚氏は国内におけるビットコインサービスを改善すべく、米国ニューヨークに2週間の視察調査に向かうという。クラウドファンディングのReadyForで支援者を募集中だ。