DNAの塩基配列決定の効率が向上してより安価になるにつれ、多くの企業がその領域に誕生している。そのうちでも、最近設立されたPhosphorusがFirstMarkの主導でシリーズAで1000万ドルの資金を調達した。
Phosphorusは実はゲノミクスを専門とする企業であるRecombineからのスピンアウトだ。Recombineは昨年、CooperSurgicalに8500万ドルで買収された。
Alexander Bisognano率いるRecombineは医療診断を提供する会社だ。子供を作ろうとしているカップルの遺伝子配列を調べ、それらが生まれてくる子供にどのような影響を与えるかを診断する。これらには先天的疾患や病気に関連した劣性遺伝子の情報などが含まれる。
先の売却に関しては、Recombineは医療テストそのものを、その販路を拡大する目的でCooperSurgicalに売却したが、ソフトウェアのプラットフォームとデータマップは手元に残した。
現在BisognanoはRecombineで得られたデータマップを次のベンチャーであるPhosphorusで利用しようと目論んでいる。
多くの医師や臨床研究者が直面していることなのだが、難しいのは、何かを新規に発見してもそれが本当なのかを確かめるのに必要な十分なサイズのデータセットにアクセスできない、もしくは巨大なデータセットがあっても必要な情報をそこから取り出してくることが出来ない、という点だ。
PhosphorusのFertilityMapを使えば、医師と研究者はPhosphorusの製品を利用して研究を進めることができる。その一方で、不妊治療クリニックやその患者が利用できるのは、得られたデータや、データを解釈し、さらには遺伝子と健康の直接の関連を理解するためのリソースだ。
以下、Phosphorusのウェブサイトからの引用:
これまでの不妊検査ではせいぜい1、2か所の遺伝的要因をチェックするだけでしたが、FertilityMapではもっと大規模な多変数的アプローチを採用しています。検査を行う際は、本人の履歴、これまでの妊娠の有無、家族の病歴などを考慮して、何百もの臨床的変数と何千もの遺伝的変数を解析します。FertilityMapは、予測的アルゴリズムの開発を通じて不妊原因および予後の診断とその治療に関する有用な情報を引き出すもので、妊娠を望む、より多くの家族の手助けになればと考えております。
もっと詳しく知りたい人はPhosphorusのウェブサイトへ。
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(翻訳:Tsubouchi)