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【多言語・多地域サイトを初めて制作する方へ】サイトの国際展開で抑えておくべきSEO要件
検索ボリュームがないキーワードでSEOを行う必要があるのかという話
半年でカテゴリページへのセッションが338%改善されたアパレルECサイトのSEO事例
URL正規化の方法、、の前に考えるべきこと
主に制作とか開発の仕事をされている方と話していて、URL正規化についての考え方、についてちょっと違うんじゃないのと思うことがあるので書きます。すごく基本的なことなのですが、あまり話題として触れられていないように思ったので。
URLの正規化とは何ぞ、という方にまず解説
検索すればそういう記事はとてもたくさん出てきますが、サッパリでピンと来ませんという人のために、かなり粗いんですけど例えを入れておきますね。まずはイメージから。
例えばSalesforceみたいな基幹システムを色んな人が好き勝手触ってると、いつの間にかどんどんデータが乱れてくることってありますよね。その中でも結構やっかいなのがこういうデータの重複登録問題。
例えばですが、こういう感じですね。こうなってしまうと企業データを検索して新しいデータ入力しようとしたりするときに無駄な確認とか処理が発生しますよね。もちろんトラブルの原因にもなるのでこれはよろしくないです。
で、こういう風に「複数存在してしまっているけど実質同じものはひとつにまとめた方が良いよね」というのがいわゆるSEOの正規化のイメージです。
(補足)
もともと正規化って「”名寄せ”みたいな感じ」って言ったほうが近いものがあるかもしれませんが、SEOの話題としては必ずしも名寄せとは感覚が同じでない場合とかもあるのでそういうことにしておきます。
どっちにしても「1つであるべきデータがバラバラになっていたら管理とか処理にあたって色々不都合ありますよね」ということだと思っていて下さい。
SEOでいうところの正規化について
SEOでいうところの正規化のイメージは、「複数の異なるURLに同じコンテンツが存在する場合、どのURLを検索エンジンが評価すれば良いのかを1つ定めてそこに評価をまとめる」ということです。
検索エンジンも、同じコンテンツなのに別々のURLでそれが返されてしまうと、「どれを見ればいいんだろ?」ということになって正しい処理が行われなかったり、少なくとも無駄な処理をさせることにはなってしまうわけですね。
規模や内容によりますが、あまりにこうした問題がサイト全体で好き勝手に発生しまくっているという状況はSEO上かなりネガティブになり得ることですので、きちんと整備しておくことに越したことはありません。
さてようやく本題です。
まず最初に考えるべきは「重複させないための仕組み」
冒頭の例に戻りますが、ああいう形での重複データがあると、検索して最新状況確認する際に色んなとこに情報が散らばってたりしていて、「誰だよこっち書いた奴、こっちにまとめろよ」みたいなことになるわけですね。
この状態は間違いなく色々不便かつ正しくない状態なので、避けるべきことです。
1つ2つあるだけならまだしも、これが数百とかに渡って大量の重複データがシステム内に存在する、あちこちに情報が散乱してまとまってない、みたいな状態になっていたらもうカオスですよね。
で、この時にその部署の管理者が真っ先に考えるべきことって、「重複が原因で顧客データに不備があってで何かトラブルが発生したときの対応策」とか「重複データをどのデータにまとめるかのルール」ではなくて「重複データが発生しないための仕組み」ですよね。
予めシステム側で上手く照合されるように良い塩梅の条件決めておくとか、オペレーター側での指導や管理の徹底だったりとか、そういうことで問題が起こらないように仕組みを作っておくわけです。
最近LINEマンガでROOKIESを久々に読んだのですが、
「あらかじめ打球を予測していとも簡単に捕る。それが本当のファインプレーだ」
と池辺教頭もおっしゃっていまして、それと同じ理屈です。
コンテンツに対してURLが一意であることが理想
SEOに話を戻します。前の話をURL正規化の話に無理やり帰着させて、「URLがばらけるから正規化しよう」ではなくて「URLがばらけないように作ろう」が先にあるべきだ、という話ですね。
テクニカルに「こうすればいいんです!」みたいな応急処置を積み重ねていくと、後々どこでどんな処理をしていたかとか分からなくなったりリニューアルの際に抜け漏れが発生したり、あまり良いことはありません。
もちろん、www.とか拡張子とか「/」有無とかutm系のパラメータとかそういう当たり前に発生するものはいつも通りの転送やcanonicalなどで正規化処理をする必要がありますので(今回は解説割愛)、そういうもの以外での不要な正規化処理を避けようとすることが大事ということです。
分かりやすい例で言えばクロスカテゴリ(財布(アイテム)×シャネル(ブランド)みたいにあるカテゴリと別のカテゴリとの掛け合わせ)が発生するようなサイトでこういう形を稀に見ます。
こういう仕様でガッチリとシステムを固めてしまうとあまり簡単にはいじれなくなりますので無理やりcanonicalで対応するような処理をする必要が出てきます。
この場合は、複数の可能性が考えられる経路やカテゴリに、クロスカテゴリのURLや商品ページのURLが依存してしまってるのが問題ですね。
これは一例ですが、このように商品のURLはカテゴリや経路に依存しない仕様にしておかないと、というような配慮があれば正規化処理などここではもともと考える必要もなかったわけです。
よほど大規模だったり複雑なサイトでなければ、最初にURLについて考えておけば大抵の問題は回避できるんじゃないかなと思います。それなのに「URLもちゃんと考えておかないと」って考えて設計しようとしている方って意外に少ない気がします。
あるコンテンツに対してURLは一意、が基本
「ひとつのコンテンツに対してURLがひとつ」であるべきで、余計な正規化処理をしなくてよいURLの設計を心がけてみてください。
SEOってサイトとかページとかではなく本質的にはURL単位でクロールされ、URL単位でインデックスに格納され、URL単位で評価が付きます。そういう意味ではURL設計を考慮することは基本的なSEOのひとつです。
仕事柄、色んなエンジニアの方と話す機会ありますが、「URLをどう吐きだすかとか深く考えたことなかったッスねー」という感じの人は (受託開発してるとかメディア運営してるとか関わらず)多かったりします。
特に幅広いコンテンツを扱うとか大量のコンテンツを扱う、とかの場合、このあたりのURLの考慮の有無によって後々余分な処理をするための工期が削減できる、改修や拡張が入った時にも変更が少なくて済む、変更が少なくて済むということは実装ミスによる検索トラフィック損失などのリスクが減らせる、というわけです。
補足:検索エンジンが進化しても機械への配慮はしておく
「Googleも上手く対処できるようになってるから細かいことはあんまり気にしなくていいよ」とはGoogleがよく言っていることで、確かにそうなってきています。しかしここは受け手としては「検索エンジンの技術に合わせることに躍起になってコストかけなくていいよ(Googleが頑張るからさ)」と捉えたいところ。
サイトを作る方は、「それでもサイトを制作する時には(検索エンジンに限らず)機械への配慮を怠らない」と考えるべきと思います。SEOに限って言えば、そうすることで防げる損失がかなり大きい場合も珍しくありません。
ということで、この記事を読んで「へぇそういうこともあるのか」と感じた方は、是非参考にしてみてください。
ヴォラーレ株式会社 土居
SEOで本当によく見る”もったいない”内部リンク設計
SEOといえばコンテンツや外部リンクの話はしょっちゅう出てくるものの、内部リンクをどう作るかみたいな話はあまり出てこないな、という気がしています。今回は実はとても大切な内部リンクの、よくありがちなミスとその対策について見ていきたいと思います。
内部リンクの作り方は大事なのにあまり話題にならない
最近良く、SEOでリンク買うのはダメ→良いコンテンツを作ればいいんだ!という論調の記事を見かけることがありますが、ただコンテンツを充実させればいいというわけではありません。
もし良いコンテンツがあって多くのリンクを集めていたとしても、それを検索エンジンが正しく評価できる設計でサイトが作られていなければ、十分にSEOの効果が発揮されない場合も多くあります。
逆にいえば、ある程度の地盤となるコンテンツやリンクといったSEOの資産があれば、テクニカルな改善によってパフォーマンスは大きく向上します。
その重要な技術のひとつが内部リンクの構築方法です。ユーザーにとって内部リンクはページからページヘ快適に移動するための手段でありナビゲーションですが、SEOの観点からすると
- クローラーがサイト内を巡回するための経路
- サイトの構造やページ毎の意味情報を伝える手段
などの役割を果たします。
検索エンジンはページ内にあるリンクのURLを読み取ってクロール対象を決定します。また、内部リンクも外部リンクと同様、より多くのリンクが集まっているページが評価される仕組みになっています。
サイト内で適切にリンクの受け渡しを行い、重要なページに評価を集めるという施策を行うのは基本なのですが、意外とこのあたりのことをしっかり考えて作られているサイトはそこまで多くないように思います。
この記事では、内部リンクに関して良くみられる、適切とは言えない実装について解説します。
SEOでよく見る”もったいない”内部リンクの事例
現場でよくあるケースとしてはこういうのでしょうか。
- 重要なコンテンツがクロールされにくくなっている
- 検索結果に表示させる必要のないページが大量にインデックス対象になっている
- 重要なページにリンクが集められていない
- アンカーテキストにキーワードが含まれない
- 正規のURLにリンクされていない
以下、順番に見て行きます。
重要なコンテンツがクロールされにくくなっている
例えば、求人検索や物件検索、ホテルの予約などを行うサイトでよくありがちなのがこのパターンです。
検索エンジンは、HTML上にURLが記載され、aタグでリンクされているものはクロールの対象としてページランクを受け渡しますが、Javascriptで構築されたリンクやフォーム形式で取得するコンテンツを必ずしも正しく処理できるとは限りません。
トップページにフォームがポンとおいてあり、ユーザーはそこから目的のページを探せるけれど、静的なリンク(aタグで記述されたリンク)が設置されていないがために検索エンジンはその先のページを上手く把握できないようになっているサイトが多くあります。
※静的なリンクはないけどユーザーはコンテンツを見つけられる形式の例
Javascriptやフォーム形式が悪いということではなく、それだけでは検索エンジン最適化としては不十分ということです。検索流入口としたい(orなり得る)ページを正しくクロール・インデックスしてもらうには、タグでのリンクをきちんと設置する必要があります。
※検索エンジンもユーザーもコンテンツを見つけられる形式の例
※Javascriptやフォームのような形式であってもクローラーがユーザーに近しい動きをし、情報を取得するようにはなっていますが、それは「可能である」ということであって「何も問題がない」ということでは決してありません。この辺りは勘違いされている方が多いポイントですのでご注意ください。
検索結果に表示させる必要のないページが大量にインデックス対象になっている
サイト内のリンクを重要度の低いページにばかり流してしまっている、そもそも必要の無いページをクロールさせたりインデックスさせる要因になってしまっているという課題です。
様々パターンはあるのですが、制作担当者が良かれと思ってやっているのが裏目に出てしまっている例としてよく見るのが、インデックス数を増やすために細かくカテゴリを分けすぎている、などです。
例えば、検索できる求人ページが500あったとして、それを見つけるのに5000個のカテゴリはいらないわけですよね。一概には言えませんが、かなり細かく分けても数百もあれば検索条件としては十分なはずです(それで賄えないものはフリーワードなり他の探し方で補うなどが出来るはず)。
かつては、「インデックスされているページが多いほどSEOには良い」という理屈が実際に成り立ってしまっていた側面があり、その名残でとにかくページを増やすためだけに不要な(中身もなく、検索されることもないし、ユーザーも使用しないような)カテゴリを機械的に作りまくっている、というサイトを見かけます。
“コンテンツの品質”が評価として重要度を増して以降、こうしたほぼ存在意義を持たないページが量産されているようなサイトは検索結果で露出されにくくなっており、インデックスを整理するという意味でも内部リンクのコントロールは重要になっています。
重要なページにリンクを集められていない
先のパターンと表裏一体ではありますが、今度は上位表示されるべきページに対してリンクが集められていないというパターンです。
例えば、パンくずリストひとつを取り上げてみても、末端の詳細ページからいきなりトップページに戻ってしまっていて、SEOにとって重要な中間のカテゴリページにリンクが渡っていないというサイトはよくありますね。
パンくずリストはサイトの構造を検索エンジンが理解するためにシグナルとして使われる要素でもありますので、単に上位ページに戻れるという仕組みだけではなく、サイトの構造やコンテンツの従属関係を正しく伝えられなければなりません。
パンくずリストに限らず、図の良くない例のように重要なページに下位ページからリンクが返されていない場合、複合キーワードとしてヒットしてほしいい重要なキーワードでの評価を高められないため、露出の可能性が大きく下がってしまいます。
ここでも、サイト設計の段階でSEOを考慮しなければ修正がなかなか大変な場合も多いです。
アンカーテキストにキーワードが含まれない
アンカーテキストのキーワードマッチという点で言えばSEO上の重要度は以前よりも下がっているとは言え、特に理由がなければアンカーテキストは極力リンク先のページが何のページかが分かるように記述するべきです。
画像でリンクする場合にはalt属性に代替テキストを記述しなければなりませんが、その場合「画像を外してページを見た場合にどういうテキストでリンクされているか」を考えて代替テキストを作ります。
正規のURLにリンクされていない
www.の有無や拡張子(index.html)やスラッシュ有無など基本的な正規化処理は行われているのに、そのページに対するリンクは正規URLに向けられていないというケースもよく遭遇します。
余計なリダイレクトを挟むことはユーザーにも負担をかけSEO上もプラスにはなりませんので、面倒でもリンク先URLは書き換えておくべきです。
まとめ
以上、SEO実務上よく出会う不適切な内部リンクのパターンをピックアップしてみました。どれも基礎的なお話でしかありませんが、こんなの全て完璧にできているよ、というサイトのほうが少ないのではないでしょうか。
こういったものは、必ずしも技術的に難易度が高いというものではなく、「知っていればそうしていたけど、特に気にしてなかったからそうしなかった」という理由で不適切な実装をされているケースが大半だと認識していますので、それは単純にもったいないですよね。MOTTAINAI。
とはいえ、規模が大きくなりサイトが複雑になればなるほど面倒なことが多いですし、どのページをインデックス対象にするか、どの部分を重要なページとみなしリンクを配分するかなどはサイトによって大きく変わってきますし、一概に「正解」を定義することはできません。
こういったところの微妙なニュアンスなどもセミナー等でコミュニケーションする中で知ってもらおうというような活動もやってます。こういうノウハウ系の記事もちょこちょこと更新していけるよう頑張っていきますので、引き続きよろしくお願いします。
ヴォラーレ株式会社 實川 節朗
titleタグなどのキーワード最適化は「ページの内容」ではなく「検索する人」に合わせて言葉を書く
SEO視点でのキーワードチューニングについて書きます。比較的ライトな話題ですが大切なのに意外に考えられていないことも多かったりするなあと思いますので、というかそう思うことが何度か最近あったので書いてみることにします。自分で言うのも何ですが得意な領域ではありません。
キーワードは「ユーザーが検索に使う言葉」を使う
概要として何が言いたいかと言いますと、「ここはこういうページだからこのキーワードを入れる」「ここにはそういうキーワードを入れるのはちょっと違和感」みたいな感じで行くと、上手くいかないことは結構ありますよね、ということです。
そうではなくて、「このページを検索して探す人というのは(一連の検索行動に)どんな結果を期待している人で」「その人はどういう言葉を使って検索するんでしょうね」ということを考えないと本当はいけないと思うのです。
例:「○○ ランキング」みたいな検索
例えばですけど「結婚指輪 ランキング」という言葉。これ、直接的な検索の意図としては「結婚指輪のブランドの人気ランキングが知りたい」とかなんでしょうけど、このキーワード、ランキング形式とかじゃない普通のブランドサイトをLPとしても結構コンバージョンしますよね。
要はこの人の元のニーズを単純に考えれば「結婚指輪を探してる」人なんですよね。たまたまその手段として「ランキングで比較して調べよう」って思いついたからその検索を行っただけであって。
なので「うちはランキングサイトじゃないからランキングという言葉は要らない」という考え方は、ある意味正しいのかもしれませんが完全に捨ててしまうのはそれはそれでロスになってますよということが言えるはずです。
「このページはこういうページだから」よりも「この検索をする人が何を求めて検索してるのよ」ということを考えたり、CVに直結するようなワードでは「この検索をするような人はコンバージョンするの?しないの?」ということを考えるほうが重要ですよね。
更にその言葉がドンピシャでSEOで上位ヒットさせられるかとかコンテンツが作れるかとかはその後の話であって。(もしドンピシャでなければその言葉を含んだ細かなロングテールの掛け合わせ検索にコンテンツの可能性を探ったり云々)
SEOとリスティング広告の大きな違い
前出の例で言えば、ブランドサイトがランキング形式じゃないのにランキングという言葉にバシッとヒットするようなコンテンツを作るとか考えるというのはそんなに簡単なことではないと思います。こういうのは結構難しいなといつも感じるところです。
個人的に感じるSEOとリスティング広告の一番大きな違いはこういうところだと思ってるんですよね。短期的な云々とか中長期的な視野でとかいうよりも、「キーワードが(受け口となる)ページのテキスト情報に依存する」のがSEOで「ページのテキスト情報に依存せずにキーワードを考えられる」のがリスティング広告で、という感じで。
ですからリスティングで効果のあるキーワード→SEOでそのキーワードで上位表示、という昔からの常套手段的なアプローチですが、無理やりSEOでやろうとすると結構無理やりになったり効率悪くなったりするキーワードも中には含まれることもありますね。
例えば賃貸とかでも「ペット可」とか「保証人不要」とかこういう言葉ってSEMでCV穫れるイメージありますけどSEOでこの単ワードの上位を狙っていくのってそんなに簡単ではないですしね。何も考えなければ「エリア+賃貸」的な掛け合わせにSEOは寄りがちです。
「正しい言葉よりも候補に漏れないこと」
ここから先はどんどん話がそれていくのですが、何年か前にどなたかがブログかツイッターか何かで言ってらっしゃった言葉が印象的で未だに覚えているんですが「文章や言葉として正しいことより、検索結果で候補に漏れないことが大事」という感じのことですね。
確かこの発言自体は広告文の作り方か何かの話題だったと思うのですが、SEOのタイトル付けに関してもこれはほんとその通りだなと思ってまして、自分でSEO考える時には必ず意識するようにしています。日本語として矛盾があっても構わない、多少の羅列でも構わない、とか。助詞を変に使わずに半角スペースで区切る、とか。(もちろんウンザリするような羅列や詰め込みは色々アウトですよ)
※この辺の話題であんまり下手に掘り下げて変なこと言うとSEM專門の人達とかから怒られそうな気がするのでこの辺にしておきます汗
動的なサイトの検索結果ページなどのタイトル付け
「検索に漏れないことが大事」という意味では、動的に吐き出されるテンプレートの中のタイトル設計を見ていても、意外に「カテゴリ名 | ☓☓なら△△ナビ」みたいな感じになっているものも結構多いですが、これは検索という観点から見ても非常に勿体ないことですよね。
弊社のApplivというサイトでも結構な数の一覧ページがありますが、こんな感じで出し分けるようにしています。
実際の「家計簿アプリ一覧ページ」
例えばですが、「家計簿」というジャンルの一覧ページのtitleタグ表記とmetaディスクリプション表記について見てみます。(無料アプリ版ページも合わせて書いておきます)
(デフォルトの一覧ページ)
家計簿 アプリランキング | iPhone/iPadアプリ - Appliv
Applivでは「家計簿」に関連するiPhoneアプリ・iPadアプリを135件紹介しています。 Appliv独自のランキングやユーザーレビュー、アプリ画像などから、人気・おすすめの アプリを探すことができます。
(「無料」で絞り込んだ一覧ページ)
無料 家計簿 アプリランキング | iPhone/iPadアプリ - Appliv
Applivでは「家計簿」に関連する無料iPhoneアプリ・iPadアプリを75件紹介しています。 Appliv独自のランキングやユーザーレビュー、アプリ画像などから、人気・おすすめの アプリを探すことができます。
このような感じのタイトルやメタディスクリプションで今のところやっています。日本語として正しいかどうかは置いておいて、アプリを探す検索の組み合わせでかなり多い「ランキング」「無料」「おすすめ」「人気」などの主要な言葉は全て押さえておきましょうという感じです。もちろん検索結果表記だけでなくページ内でもそういう言葉が必ずでるようには設計しています。
要は「漏れたくない」のです。なのでちょっとキーワードの羅列的な表示であっても、検索結果で目についてクリックしてもらえればそれで良し、としています。
※もちろん絞りこまれた検索になるほど「全てのキーワードが書いてある」を満たさなくても、ある程度意図を満たしそうなものであれば検索にも普通にヒットするのですが、とは言えそれが「敢えて大事な言葉を書かない」理由にはならないと思っています。
勿体無いなあと思う形(例)
例えばよく見るのはこんな形です。同じような一覧ページがあったとして、
(デフォルトの一覧ページ)
家計簿 | Appliv[アプリヴ] - iPhoneアプリ・iPadアプリが探せる、見つかる
家計簿のページです。22196件のアプリレビューと独自のランキングから、あなたが欲しいアプリを探すことが できます。新着アプリもおすすめアプリも、iPhoneアプリ・iPadアプリをお探しならAppliv にお任せください。
(「無料アプリ」の一覧ページ)
家計簿 | 無料アプリ | Appliv[アプリヴ] - iPhoneアプリ・iPadアプリが探せる、見つかる
家計簿のページです。22196件のアプリレビューと独自のランキングから、あなたが欲しいアプリを探すことが できます。新着アプリもおすすめアプリも、iPhoneアプリ・iPadアプリをお探しならAppliv にお任せください。
こんな感じでしょうか。よくあります。こういうのだからヒットしないということはありませんが、掛け合わせ検索への対応はちょっと弱くなると思います。もちろんこのようなタイトル付けですとクリック率が下がることもあるでしょうし。
まとめ
珍しくこういう話を触れましたが、SEOの基本として「(よく検索される)大事な言葉は必ずタイトルや文章内に出現させる」ということはどこの本でも書かれていることですが、システムが絡んだり大きなサイトになったりすると、テクニカルな要件が優先されてこういうところは意外に抜け落ちやすいのかなあなどと思ったりもしています。
また制作する方がそういう要件を必ずしも汲んでサイトをいつも作っているかといえばおそらくそうでないことのほうが圧倒的に多いとは思っていますので、企画する人というかSEOに理解がある方がこういうところはある程度考えてサイトは作った方が良いですよね。
細かなテキストチューニングを行う場合とか、SEOの目標とする主要なキーワードを選ぶとかそういう場合にも、まずは「検索する人が使う言葉」を使って、「検索結果できちんと目にとまる」ことを意識するだけで、比較的大きな改善ができるサイトも多いんじゃないでしょうか。
ヴォラーレ株式会社 土居
おすすめの記事
SEOではページ数より「情報量」+「充実度」
こういう仕事をしていると、WEBサイトの現状を把握するために何かしらのSEO系の調査ツールを使うことがしばしばあります。そういうツールでは被リンク数、タイトルやmeta情報、インデックス数、など様々な数値がまとめて見られるため、ぱぱっと概要を把握するには便利です。ただし、そこで得られる表面的な数値を根拠に何かを話すことはあまりありません。
今回はその中でも「ページ数が少ないので増やす」ということに関してたまたまクライアント様から質問を受けましたので記事にしてみます。
巨大なサイトは確かにビッグキーワードでも上位になりやすい
例えば「賃貸」とか「求人」などのいわゆるビッグキーワードと呼ばれるキーワードで検索すれば、ほとんどが有名どころの巨大ポータルサイトなどが上位にあり、ポッと出の10ページそこそこしかないWEBサイトはいないですね。
この事実だけを見ても分かりますが、ページ数が多いということはもちろん重要なことなのです。ただしそれはあくまでも「検索されたキーワードに対してコンテンツ(=中身)が十分にある」という意味で重要なのであって、たくさんページ数があればいいと言うことは全くありません。
むしろ、メインテーマに無関係なコンテンツや中身がスカスカなページの量がサイトの中で大きな比重を占めてくると、今後はマイナスにも作用すると思っていて良いでしょう。そういうサイトは見かけのページ数は多くても充実しているとは言えません。
ページ数・インデックス数は後からついてくるもの
よく「被リンクは後からついてくるものだ」などという議論がなされます。この議論の本意としては「リンクは本来は増やすものではなく増えるものだ」ということです(もちろん狙ってリンクを増やすというテクニックは重要です)。
「ページ数」という指標も結局はコンテンツを充実させていく結果として増えていくものであって、ページ数が多いからエライ、なんていうことは全くありません。検索されたキーワードに呼応するコンテンツがどれだけあるかどうか?がそもそも重要になります。
上位に表示されたWEBサイト=Googleが選ぶ「ベストアンサー」
別のブログのエントリーでGoogleに評価されやすいコンテンツ設計という記事にも書きましたが、検索エンジンから見てどれが最もユーザーを満足させられそうか?がWEBサイトの評価を決めると考えて良いでしょう。
結局は「検索=リクエスト」であり「検索結果=アンサー」である以上、検索結果の上位はベストアンサー群というわけです。当然そのアンサーを選ぶ基準として被リンクというのは非常に重要な要素なわけですが、土台はやはり中身です。キーワードに見合ったコンテンツがあり、それがテーマ毎に分けて整理されていて、検索エンジンにそれぞれ分かりやすいように表現されている、という状態がまずは基本であって、前提になります。
(参考)
インデックス数を増やすことでSEO対策に効果はありますか?
アンサー度とは
薄い100ページよりは中身の詰まった10ページを
まとめになりますが、ただ増やしただけのコンテンツを排除して、本来ベストなアンサーとなるべきコンテンツを上位に残す為にGoogleのアップデート(パンダ・アップデート)も進んでいますし、仮にそれが日本で本格導入された際にそこまでのインパクトを与えられなかったとしても、いずれは濃いページが残り薄いページは排除される方向に進むのは間違いありません。
※画像はイメージです
こういう感じにならないためにもユーザーの期待にこたえるコンテンツを、テーマをぶらさずにできるだけ多く用意しておいた方が良いでしょう。少し具体性のない漠然とした内容に終始してしまいましたが、次回(か分かりませんがいずれ)は用意したコンテンツをまとめて整理する方法なんかについても書こうと思います。
ヴォラーレ株式会社 土居健太郎
おすすめの記事
内部リンクの構造の変化がアクセス数に与えた影響
今回の記事は内部リンクの最適化がSEO対策上及ぼす効果に関する話題です。SEOで「リンク」と言えば外からのリンク(外部リンク)を指すというイメージもある方もいるかもしれませんが、内部リンク(サイト内リンク)はサイト内で行き来するリンクのことで、ユーザーを受け渡すという意味では大きく価値は変わりません。
内部リンクのSEO対策における重要性
「外部リンクだけではなく、内部リンクも変わらず重要です」というのは簡単ですが、実際にどのような価値があるのかということを言われると、その役割は様々で一口に言うのは難しいです。
こちらで書くと長くなりますので別のブログの関連記事を紹介します。
「検索エンジン最適化」について再考・まとめておく- 天照SEOブログ
私が個人的に別で書いている記事ですが、この中に内部リンクに関する重要事項がかいつまんで話されているので参照下さい。上記記事の言葉を借りて以下に内容を簡単にまとめると、
- ページランクの調整
- リンク階層の調整
- WEBページ間の情報の関連付け
- アンカーテキストで端的にページの主なテーマを示す
という内容になっています。詳細はこちらでは割愛しますが、サイト内のナビゲーションという意味だけではなく、SEO対策に於いても色々な意味を持っていると言えます。
内部リンクの改悪・改善が検索流入数に与える影響
約1年半前にオープンし、SEOを弊社で行ってきたとあるクライアントさまのWEBサイトを2011年の春~7月にかけてリニューアルしました。目的は主にUI(ユーザーインターフェース)の改善によるPV(ページビュー)数の増加と直帰率の低下、SEO対策面での強化、その結果としての問合せ数の向上です。
UI・デザイン面での向上をはかるにあたり、少し(見た目上)目立って露出されていた内部リンクを、一旦どのページからも外してみた時期がありました。その関係で、一部のアーカイブのページへの内部リンク(※)が極端に減少しました。それが下記図の①の時期です。
この時期に検索エンジンに関わる変更はそれ以外には行っておらず、その減少が内部リンクの構造の改悪によるものと判断し、その後にそれを修正し、見た目上のストレスにならない位置へとそれを以降しました。また、その他でもそれが下図の②の時期です。
ちょっと見た目には分かりづらい変化ではありますが、実際に数字を見てみると6月中旬から7月上旬にかけて、それまでのアベレージのアクセス数に比べて約10~15%程度(数で言えば約25~40/日 程度)の減少があり、実際に新しいコンテンツを追加した後にそのページが明らかにランキング上位にヒットしなくなったということも実際に見られました。
②以降数日後からは順調に回復し始め、最終的にはその他のUIの改善に伴い更に内部リンクを強化(主にTOPページから下位ページへのリンクの見直し)を行い、つい先日ようやく過去最高の検索流入数(492)をマークしました。2ヵ月前からの推移を見ればそれなりの%での改善が出来ています。
また、PV数もまだまだとは言えリニューアル前後で見れば大分改善しています。
※①の内部リンクは、イメージではブログでいう「タグ」とか「カテゴリ」へのリンクのようなアーカイブに飛ばすリンクのイメージです。
簡単にまとめ
少しざっくりとした内容ではありますが、基本的なことは昔から誰かが言ってきたことで、特に難しいテクニックを使っているわけではなく、重要なページには内部リンクを集めた方がよく、関連性の高い内部リンクは価値があり、アンカーテキストは端的にキーワードで書いた方が分かりやすく、、などということです。
言われてみればどこかで聞いたことがあるようなフレーズですが、やはりSEOと言うとどうしてもそのあたりの意識が飛んでいってしまってテクニックというか小技を頭に描いてしまうのは我々SEO業者の良くないところかもしれませんが、一旦冷静になって考えてみるとちょっとした一部の改善だけで少なくとも数%とか数十%くらいのアクセス改善は行えるのではないかと思います。
内部リンクの最適化は特にページ数が多い、更新が多いなどというWEBサイトでは特に影響力が大きいので、あまりナメてかからない方が良いですね。ご参考までに。
ヴォラーレ株式会社 土居健太郎