構造化データを活用しよう! – 2 つのアップデート

Google がウェブサイトのコンテンツを構造的に把握できれば、より的確な、しかも人目を引くコンテンツとして Google ユーザーに提示することができます。たとえば、あるページの商品リスティングやイベント、レシピ、レビューなどが構造化されたデータだとわかると、Google のアルゴリズムは「リッチ スニペット」を追加して検索結果を拡張します。さらにそうしたデータは、 ナレッジグラフ のパネルや Google Now カードに表示されることもありますので、コンテンツについて広く知らせることができます。

今回、構造化データが今までよりもっと簡単に利用できるようになる 2 つのアップデートを紹介します。1 つ目は、データ ハイライターでの 7 種類の新たな構造化データのサポート開始、2 つ目は、新しいツール、構造化データ マークアップ支援ツールの提供開始です。


データ ハイライターが商品、お店やサービス、レビューなどにも対応

データ ハイライター は、ウェブサイトに掲載される構造化データのパターンを簡単なマウス操作で(サイトの HTML を編集しなくても)Google に伝えることができるツールとして、2012 年 12 月(日本語では 2013 年 2 月) に公開されました。 公開時には イベント に関する構造化データのみをサポートしていましたが今回、サイト上のその他の構造化データについてもデータ ハイライターで扱えるようになりました。具体的には、商品地域のお店やサービス記事ソフトウェア アプリケーション映画レストランテレビ番組のエピソード に関する構造化データです。

データ ハイライターを使用するには、ウェブマスター ツール にアクセスしてサイトを選択し、左側の [最適化] をクリックして [データ ハイライター] をクリックします。サイト内の構造化データを含むページ(たとえば、商品ページやイベントの詳細ページなど)の URL を入力し、主要なフィールドをマウス操作で「タグ付け」していきます。




1 つのページに対して行う場合、タグ付けにかかる時間は約 5 分、形式が共通した複数のページに対して行う場合は約 15 分です。タグ付け作業が終わったら、Google で構造化データが正しく認識されているかどうかを確認し、問題がなければ Google に「公開」します。その後しばらくしてサイトが再クロールされると、価格、レビュー、評価などの情報が Google の検索結果とともに表示されるようになります。


構造化データ マークアップ支援ツールの提供開始

データ ハイライターは、サイトの構造化データについて HTML を編集することなく簡単に Google に伝えることができる便利な手段です。しかし、構造化データを含むコンテンツがすべての検索エンジンで正しく認識されるようにするには、結局はウェブページに構造化データ マークアップを直接埋め込む方が望ましいとも言えます。ウェブページの作成者がこの作業を行う際に役立つよう、Google は新しく 構造化データ マークアップ支援ツール の提供を開始します。

このツールもデータ ハイライターと同様に、まずウェブページ(URL または HTML ソース)を指定してから、目的のデータ タイプの主要なプロパティをマウス操作で「タグ付け」します。タグ付けが終わると、microdata 形式のマークアップが追加されたサンプル HTML コードが構造化データ マークアップ支援ツールによって生成されます。このコードをダウンロードして、ウェブサイトに構造化データを実装する際の参考用として使用できます。


Structured Data Markup Helper


構造化データ マークアップ支援ツールは、データ ハイライターがサポートしているすべてのデータ タイプに加えて、Gmail に構造化データを埋め込む(英語) ための数種類のデータ タイプに対応しています。スキーマの詳しいドキュメントについては、schema.org (英語)をご覧ください。

Google では構造化データの機能の拡張を進めています。この 2 つのツールによって、すべてのウェブサイトがこれらの機能を気軽に利用できるようになることを願っています。ご不明な点やご意見・ご感想などありましたら、ウェブマスター ヘルプフォーラム に投稿してください。


Posted by Justin Boyan, Product Manager
Original version: Getting started with structured data

組織のロゴの schema.org マークアップのサポートを開始しました

このたび、Google では組織のロゴについての schema.org マークアップのサポートを開始いたしました。このマークアップによって、組織を象徴する画像とサイトを結び付けることができます。ウェブマスターの皆様は、Google 検索結果で組織のロゴとして使用される画像を指定することができます。

schema.org の Organization マークアップ (英語)を使用すると、使用したいロゴが存在する場所を Google のアルゴリズムに示すことができます。たとえば、ホームページが www.example.com である企業は、ページ上での表示に関わる要素を使用して次のマークアップをホームページに追加できます:

<div itemscope itemtype="http://schema.org/Organization">
  <a itemprop="url" href="http://www.example.com/">Home</a>
  <img itemprop="logo" src="http://www.example.com/logo.png" />
</div>

この例では、「この画像が、(マークアップにも含まれている)ホームページのロゴ画像として指定されており、可能ならば、この画像を Google 検索結果で使用できるものである」ということを Google に示しています。このようなマークアップは、たとえば Google がユーザーのクエリに基づいて右側にナレッジ グラフを表示するときに、他よりも優先してこの画像を表示してほしいという、Google アルゴリズムへの強いシグナルとなります。

ご不明な点がある場合はウェブマスター ヘルプフォーラムからお問い合わせください。

データ ハイライター を利用して、イベント情報を Google 検索に表示させよう

Google ではより便利な検索結果を提供するため、構造化データの活用にますます力を入れています。たとえば、ユーザーが検索結果上でコンテンツを見つけやすいよう、リッチ スニペット などを提供しています。
これまでは、サイトの HTML コードをマークアップする方法しか、Google に構造化データを提供する方法はありませんでした。しかし、ウェブサイトによってはマークアップするのが難しい場合があります。
そこで、Google は、HTML コードを変更する必要がない簡単な方法として、「データ ハイライター」をウェブマスターの皆さまに提供します(英語では既に提供していましたが、この度日本語での提供を開始しました)。現時点では、対応する構造化データはイベント(コンサートやスポーツ イベント、展覧会、ショー、お祭りなど)のみとなっていますが、今後、他のデータ タイプにも対応していく予定です。 データ ハイライターは、HTML コードを変更する必要はなく、クリックするだけで操作できる簡単なツールです。Google ウェブマスター ツールにおいて適切な権限をもっている方であれば、どなたでも使用できます。使い方は、ウェブサイト内にあるイベント情報の載ったページ上で、主要なデータを 1 つ 1 つマウスで選択しハイライトしてタグ付けをするだけです。


複数のイベントを一定の形式で掲載しているページであれば、皆さんがタグ付けしていくうちに、データ ハイライターはその形式を学習し、追加すべきタグの候補を自動的に表示するので、作業のスピードアップが図れます。同様に、一定の形式で書かれたイベント情報が複数ページに渡る場合も、いくつかのページに対してタグ付けを行うと、データ ハイライターは形式の種類を学習し、タグの候補を表示します。通常、手動で 5~10 ページ分のタグ付けをすれば、Google の高度な機械学習アルゴリズムは、サイト内の他の似たページも認識できるようになります。
作業が終わったら、データ ハイライターが現在認識しているすべてのイベント データのサンプルを確認できます。それが正しければ「公開」をクリックします。

それ以降、Google はサイトをクロールしたときに最新版のイベント リストを認識し、それを検索結果の表示対象にします。クロールされたデータは、構造化データ ダッシュボード から調べることができます。クロールされたデータはいつでも確認でき、また、公開を取り消すことができます。

以下の、操作手順を説明する動画をご覧ください。



データ ハイライターの使用を開始するには、ウェブマスター ツール にアクセスしてご自分のサイトを選択し、左のサイドバーにある「最適化」リンクをクリックし、続いて「データ ハイライター」をクリックします。

この記事に関するご質問がありましたら、ヘルプ センターの記事 をお読みいただくか、ウェブマスター ヘルプフォーラム にてお尋ねください。データ ハイライターをぜひご活用ください。

構造化データ テスト ツール のご紹介

Google は、リッチ スニペット テスト ツールの名称を「構造化データ テスト ツール」と改称し、最新版の提供を開始しました。主な改良点は次のとおりです。
  • テスト ツールでのリッチ スニペットの表示方法を改良し、検索結果における表示との統一性を持たせました。
  • 視覚的デザインを一新したことで、Google がどの構造化データをページから抽出できるのか、またそれが検索結果にどのように表示されるのかが、以前よりもわかりやすくなりました。
  • 英語以外の言語でも使用できるようになったため、構造化データを実装したサイトを構築する際、世界各国のウェブマスターの皆さまにご活用いただけるようになりました。
ツールでは下記のように表示されます。


今回新しくなった構造化データ テスト ツールは、アプリケーション商品レシピレビュー など、サポートされているすべてのリッチ スニペットおよび 著者情報 のマークアップなどに対応しています。

新しくなった 構造化データ テスト ツールをぜひお試しください。 ご質問やご意見がありましたら ウェブマスター ヘルプフォーラム までお知らせください。


リッチ スニペットに関するガイドラインを公開しました


検索結果に表示される、テキストのみの従来のスニペットは、Google のウェブ検索結果に表示されているページの内容を簡単に説明する役割を持っています。リッチ スニペット(上図)は、ウェブマスターの皆さんがページに構造化データのマークアップを追加することによって生成され、従来のスニペットに比べより詳しく、充実したページの要約を表示するものです。この度 Google は、リッチ スニペット用に使う構造化データ の良質なマークアップを実装していただくため、ガイドライン を公開しました。

構造化データのマークアップをあなたのサイトに正しく追加していただければ、そのマークアップに基づいたリッチ スニペットがアルゴリズムによって生成されます。マークアップした内容が、ページの内容を正確に表していて、最新の情報であり、またページ上にユーザーが簡単に見つけることができる状態で存在していれば、Google のアルゴリズムがそのページに関するリッチ スニペットを生成・表示する可能性が高まります。

逆に、リッチ スニペットのマークアップが、スパムのような内容を含む場合、誤解を招きやすい内容である場合、あるいはリッチ スニペットを悪用する意図があると思われる場合は、Google のアルゴリズムはそのマークアップを無視し、テキストだけのスニペットを生成する可能性が高くなります。リッチ スニペットはアルゴリズムによって生成されるものですが、ユーザー エクスペリエンスを阻害するような行為を発見した場合、Google には手動で対処する(特定のサイトのリッチ スニペットを無効化するなど)権利があります。

ガイドラインの考え方を理解するのに役立つ、具体的な例をいくつかご紹介しましょう。
  • ある音楽バンドに関するページでは、関連する他のバンドや同じ地域で活動する他のバンドによるコンサートの情報ではなく、そのバンドのコンサートについての情報をマークアップしましょう。
  • 商品を販売しているサイトでは、各ページ上のレビューは、ショップに対するレビューではなく、ページに掲載している商品についてのレビューになっているようにしましょう。
  • 歌詞を提供するサイトでは、マークアップするレビューは、その曲自体の出来栄えではなく、その歌詞の出来栄えに関するものになっているようにしましょう。
全体的な リッチ スニペットの品質に関するガイドライン のほか、Google では ヘルプ センター 上で、特殊なタイプのリッチ スニペットの使用に関するガイドラインも公開しています。この記事に関するコメントやご質問は、ウェブマスター ヘルプフォーラム までお寄せください。