2014年SEOランキング要素レポート – 「コンテンツは王様」の構図が明確に

米国サーチメトリクス社が毎年発表しているGoogleのランキング要素レポート。その詳細を解析し最新の順位決定要素の影響力を探った記事をサーチエンジンランドから。コンテンツが重要といわれる時代ですが、果たしてその真実は? — SEO Japan

searchmetrics-ranking-2014

SearchMetricsが、毎年恒例のSEO ランキング要素レポートの2014年版が完成し、ダウンロードすることが可能になったと告知した。

毎年、SearchMetricsは、この調査結果を公表しているが、2014年版は、100ページ近くに膨れ上がり、また、サイト滞在時間、直帰率、新鮮なリンクの本数等の要素が加えられ、今まで最もボリュームが大きいレポートとなった。

今回の調査では、「コンテンツが本当に王様」として君臨している可能性があることが判明した。SearchMetricsのマーカス・トバーは、コンテンツは「もはやSEOのオマケではなく、中心的な存在に成長した」とレポートの中で指摘している。

それでは、以下にレポート、そして、分析結果を示したチャートを掲載していく。このページからレポートをまるまるダウンロードすることも可能だ。

コンテンツ

  • コンテンツの質とランキングの間には計測可能な相関関係が存在する。この関係は、ワードの共起分析を主にベースとした2点の新しい要素「Proof
    Terms」(証拠となる用語)と「Relevant Terms」(関連する用語)によって、証明されている。
  • コンテンツが長くなる傾向が続いている。
  • 良質な内部リンク構造は不可欠な要素であり、最も軽視されたSEOの要素だと言える。

オンページのテクニカル SEO

  • オンページでは、キーワードが、今でもSEOに対する全体的なコンセプトの大事な部分を占め、タイトル、ディスクリプション、本文のコピー、H1、H2等でのバランスの取れた配置によって表される。言うまでもなく、キーワードスタッフィングは、回避する必要がある。ただし、トピックに対するキーワードを開拓し、総合的なコンテンツを生成するアプローチを目指す明確なトレンドが存在する。
  • サイトスピード(読み込み時間)は、ロボットにとって重要なパフォーマンスの要素である。
  • 良質なサイトアーキテクチャは、効果的なSEOを左右する。

被リンク

  • 被リンクの量、そして、とりわけ品質は、今でも重要だ。
  • キーワードの被リンクの本数は、相関関係は高まっているにも関わらず、減少傾向にある。
  • ブランドに対する被リンクのメカニスズムは、その他のSERPのURLとは異なる働きをするようだ(詳しくは「ブランドの要素」を参照)。

ソーシャルシグナル

  • 昨年と比べ、ソーシャルシグナルと上位のランキングとの相関関係が薄くなったこともあり、昨年から若干変わっている。
  • 平均的な値は少し高くなった。

ユーザーシグナル

  • 上位にランク付けされているサイトでは、クリックスルー率は高く、滞在時間は長い — 当たり前だと思うかもしれないが、多くのURLに特定された平均値を自分のサイトの最適化に対する基準として用いることが可能である。
  • 上位にランク付けされているURLの直帰率は低い。

ブランドの要素

  • 大きなブランドは特別扱いされているように見える。
  • 今年のレポートでは、ブランドの要素、そして、その定義を調整し、複雑化する影響と品質を反映させた。

総合ランキングチャート

searchmetrics-overall

関連する用語/Google+1/被リンクの本数/Facebookのシェアの数/Facebook総合/Facebookのコメント数/Pinterest/被リンクのURLのSEOにおけるビジビリティ/Facebookのいいね!の数/ツイート/rel=nofollowの被リンクの%/証拠となる用語/新たな被リンクの本数/新しいドメインからの被リンクの本数/キーワードの被リンクの%/アンカーとドメインのトップドメインレベルが同じ被リンクの%/内部リンクの本数/ストップワードの被リンクの%/本文内のキーワードの数/HTMLの長さ/テキストの文字の長さ/ワード数/サイトスピード/外部リンク内のキーワード/アンカーテキスト内のワード数/タイトル内のキーワードの位置(文字)/URLの長さ/タイトル内のキーワードの位置(ワード)/内部リンク内のキーワード/外部リンクの本数/同じ国からの被リンクの%/H2/画像の数/H1/ディスクリプション/動画の統合/タイトル内のキーワード/H2内のキーワード/ディスクリプション内のキーワード/URLがサブドメインではない/タイトルの文字数/URL内のキーワード/ドメイン名内のキーワード/AdSenseのブロック/H1内のキーワード/広告リンクの数/AdSense/(AdSenseを除いた)広告リンクの数

スピアマン相関関係 — Googleの検索結果を調査

ソーシャル/被リンク数/オンページ(テクニカル)/オンページ(コンテンツ)

コンテンツのランキング要素:

searchmetrics-onpage

サイトスピード/タイトル内のキーワードの位置(文字)/URLの長さ/タイトル内のキーワードの位置(ワード)/H2/H1/ディスクリプション/動画の統合/タイトル内のキーワード/ディスクリプション内のキーワード/URLがサブドメインではない/URL内のキーワード/Flash/ドメイン名内のキーワード

オンページテクニカルの要素:

Screen Shot 2014-09-08 at 2.19.18 PM

関連する用語/証拠となる用語/内部リンクの本数/本文内のキーワードの数/HTMLの長さ/テキストの文字の長さ/ワード数/外部リンク内のキーワード/センテンスの数/内部リンク内のキーワード/外部リンクの本数/画像の数/H2内のキーワード/フレッシュによる読みやすさ/タイトルの文字数/AdSenseのブロック/H1内のキーワード/広告リンクの本数/AdSense/(AdSenseを除いた)広告リンクの本数/TF-IDF

リンクのランキング要素

searchmetrics-links-factors

被リンクの本数/被リンクのURLのSEOにおけるビジビリティ/rel=nofollowの被リンクの%/新たな被リンクの本数/新しいドメインからの被リンクの本数/キーワードの被リンクの%/アンカーとドメインのトップドメインレベルが同じ被リンクの%/ストップワードの被リンクの%/アンカーテキスト内のワード数/同じ国からの被リンクの%

ソーシャルのランキング要素:

searchmetrics-social-factors

Google +1/Facebookのシェアの数/Facebook総合/Facebookのコメント数/Pinterest/Facebookのいいね!の数/ツイートの本数

インフォグラフィック:

seo-ranking-factors-2014

クリックスルー率/関連する用語/被リンクの本数/Google +1/Facebookのシェアの数/Facebook総合/Facebookのコメントの数/Pinterest/被リンクのURLのSEOにおけるビジビリティ/Facebookのいいね!の数/ツイートの本数/nofollowの被リンクの本数/証拠となる用語/新たな被リンクの本数/新しいドメインからの被リンクの本数/キーワードの被リンクの%/アンカーとドメインのトップレベルドメインが同じ被リンクの%/内部リンクの本数/ストップワードの被リンクの%/本文内のキーワードの数/HTMLの長さ/テキストの文字の長さ/ワード数/サイトスピード/外部リンク内のキーワード/アンカーテキスト内のワード数/タイトル内のキーワードの位置(文字)/URLの長さ/タイトル内のキーワードの位置(ワード)/内部リンク内のキーワード/滞在時間/外部リンクの本数/同じ国からの被リンクの%/H2/画像の数/H1/ディスクリプション/動画の統合/直帰率/タイトル内のキーワード/H2内のキーワード/ディスクリプション内のキーワード/URLがサブドメインではない/タイトルの文字数/URL内のキーワード/ドメイン内のキーワード/AdSenseのブロック/H1内のキーワード/広告リンクの本数/AdSense/(AdSenseを除いた)広告リンクの本数

GoogleのSERPで上位にランク付けされているサイトは、どのような共通点を持つのか、そして、ランキングの低いサイトとどのような違いがあるのか?

この問いに答えるため、SearchMetricsは、特定のサイトの存在と範囲を決め、1万点のキーワードの検索結果を分析し、トップ 30に対して算出した相関関係(スピアマン)とトップ 10を基にした平均値として結果を表した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SearchMetrics Released SEO Ranking Factors For 2014: Content Now Really King?」を翻訳した内容です。

被リンクの数もまだまだ重要要素であることには変わりがないようですね。コンテンツ系要素が上位に入っていますが、それ単体の力なのか、他の要素の影響力なのか(そういうコンテンツが被リンクを受けやすい、など)等、気になる点はありますし、単純に順位だけでは推し量れないレポートですね。もちろん今日のGoogleにおいては、何か特定の要素が圧倒的な影響力を持つ、ということはないのでしょうが。。。ただ最後のインフォグラフィック(クリックすると拡大表示されます)のトップに君臨するクリックスルー率、他の要素に比べて圧倒的でかなり関係あるのかな?という気になりました。この記事や元レポートでもそこまで深く解説されていないのですが、関係が深そうと思いつつ、良く考えると順位が高ければクリック率も自然と高まるのが必然ですし、素直にランキング要素の数値として捉えていいものか、という疑問は残りますが。

いずれにしても、大変貴重でありがたいリアルデータでした。 — SEO Japan

今、知っておくべきリンク構築の7つの常識

コンテンツマーケティングがSEOの中心になってきたといっても、Googleのアルゴリズム上、リンクがウェブサイトの評価の重要指標であることには変わりありません。とはいえ、かつての有料リンクに代表される人任せの手軽なリンク構築が通じていたのは過去の話。今日のリンク構築は、コンテンツマーケティングに負けじと丁寧に時間をかけて取り組んでいく必要があります。そんな最新のリンク構築事情を幾つかの基本ルールにまとめ上げてくれた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

CMO(最高マーケティング責任者)、クライアント、あるいは、クライアントの上司等々…検索を理解してくれない人達と私は仕事をしてきた。

if-you-could-3jo8j0

それは致し方ない。ランキングで1位を獲得する複雑な要素を関係者全員が理解してくれるとは、さすがに期待していない。SEOは、理論としては単純だが、実際の作業は大変であり、また、GoogleがSEO業者を贔屓してくれるわけでもない

しかし、同じことを何度も何度も説明するために、このビジネスを始めたわけではない。そこで、リンク構築とSEOについて、重役の方々に知って欲しい7つのポイントを挙げていく。

1. 上位にランクインするためには今でもリンクが必要

誰が何と言おうと、リンク構築はまだ健在である。情報を探すために、検索エンジンが用いられる限り、そして、検索エンジンがランク付けをリンクに頼る限り(実際に頼っている)、リンク構築が消えることはない。

当然だが、現在のリンク構築の手法は、かつての手法とは大きく異なる。そのため、混乱が生じている可能性がある。ディレクトリへのリスティング、アーティクルマーケティング、そして、ゲスト投稿は、コンテンツマーケティング、自社サイトでのブログの運営、コンテスト、そして、プレゼントに取って代わったのだ。

2. 必要なリンクの本数は不明

100本?10本?それとも、1本?上位にランクアップするために必要な本数を特定することは出来ない。

そもそも、リンク構築に関して、分かっていることは少ない。もちろん、手法、そして、どんな成果を期待できるのか結果に関しては、心得ている。リンクの量よりも、質が重要である点も理解している。しかし、いつリンクの価値が効力を生じるのかを特定することが出来るほど、検索エンジンのアルゴリズムを理解しているわけではない。

1位にランク付けされるために必要なリンクの本数は、ターゲットにするキーワード、自分のサイト、競合者の取り組み、そして、その日のGoogleの気分(と言うのは冗談だが、実は当たっているのかもしれない)に大きく左右される。

3. 良質なコンテンツの隠し場所

「コンテンツは王様」と言うフレーズは、リンク構築のエキスパートを奈落の底に突き落とした。リンクを獲得し、上位にランクインするには、読み、シェアし、リンクを張りたいと思うような良質で、魅力的なコンテンツを用意する必要があることは誰でも知っている。しかし、このコンテンツをどこからか調達する必要があるものの、その場所は、今のところ存在しないことも明白である。

良質なコンテンツを作るには、自分のサイト、そして、ユーザーにとって、適切なコンテンツを特定するために、多くの時間を割く必要がある。その後、自分のサイト、そして、ユーザーのために当該のコンテンツを作成する作業に移る。この作業にも膨大な時間がかかる。Facebookのちょっとした投稿でも、正しい表現を見つけ出すために10-15分を要することがあり、ブログの記事やレポートを作るつもりなら、数時間、数日間、場合によっては、数週間かかることもある。

4. 「ちょっとリンクを入手する」ことが可能な場所は存在しない

ナルニア王国を見つけて欲しい、と言われるようなものだ。また、万が一、このような場所を知っているとしても、誰も明かしたりはしない。

コンテンツと同じように、リンクの獲得は、キーワード、サイト、業界、そして、その他の様々な様子に左右される。リンク構築戦略は、サイトに対して調整することが可能であり、通常は、ゼロの状態から、取り組みをスタートさせることになる。

優秀なリンク構築の専門家は、リンク構築に着手する際に、頼りになる場所を幾つか持っている。この場所、そして、関係の経過を常に追っており、始めに利用する場所を確保していると言えるが、それだけでは、大きなインパクトを与えるには不十分である。

5. ただ単に「リンクを下さい」とお願いすることは出来ない

単刀直入にリンクを求める行為は、赤の他人に「20ドル下さい」と言うようなものだ。リンクを獲得(日本語)するためには、何らかの策を講じる必要がある。優れたコンテンツを作る取り組みが該当することもあるが(No. 3を参照)、リンクの話をする前に、相互的な関係を構築しなければならないことが多い。

アウトリーチ(接触)は、1人にアタックして、1本のリンクを得る類の手法ではない。100名に接触しても、100本のリンクを得られるわけではなく、しかし、だからと言って、資金を無駄に費やすわけではない。弊社のアウトリーチ戦略から浮上する機会は、2つか、3つしかないかもしれないが、海外のリンク構築業者が約束する1000本のリンクよりも(No. 2を参照)、この限られた機会の方が価値は遥かに高い。

6. 時間がかかる

何本リンクを獲得すればよいのか分からないように、上位にランクインするまでに(あるいは、PR3からPR5に到達するまでに)、どれぐらいの時間がかかるのかも、私達には分からない。しかし、経験上、たとえ適度な期待をしていても、それ以上に時間がかかることが多い。

リンク構築は、時間のかかる取り組みであり、検索エンジンが、リンクをインデックスして、評価を行い、オーソリティを特定するまでにも時間がかかる。通常、4ヶ月目に差し掛かると、成果が現れないことを理由に、クライアントは、フラストレーションを抱え始め、リンク構築戦略の効果に懸念を持つようになるが、通常、5-6ヶ月目に入ると、徐々に効果は出てくる。

7. リンク構築をやめるとランキングは下がる

「3ヶ月間にわたってリンク構築を行い、その後、中断し、経過を見ることは出来るだろうか?」

残念ながら、これは無理なお願いである。ジムに3ヶ月間通い、その後、ジム通いを止めた状態で、体重を維持することは出来るだろうか?

リンク構築は、持続/継続的なプロセスであり、目標を達成した時点で切り換えることが可能な「維持モード」は存在しない。検索エンジンは、リスティング、そして、アルゴリズムをコンスタントに再評価しており、リンクとコンテンツを新鮮な状態に保つことしか、検索エンジンに自分のサイトが妥当である点を理解してもらえる方法はない。リンク構築を中断して、1ヶ月間はランキングを維持することが出来る可能性はあるが、何もしないと進歩を台無しにしてしまう

最後に、重役陣にリンク構築について知っておいてもらいたいポイントを他に何かご存知なら、コメント欄で発表してもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「7 Things I Wish Execs Knew About Link Building」を翻訳した内容です。

内容自体はどれも納得、しかし実際にリンク構築を始めてみようと思うと、リンク先の発見からアウトリーチの方法まで勉強すべきことは多くありそうです。結局、コンテンツマーケティングを通じて自然リンクを地道に獲得していく手法が一番効率的な気がしなくもありませんが、その中でリンク構築のテクニックで活用できるものは基本に忠実、かつ発想豊かに活用していきたいですね。 — SEO Japan [G+]

時代の流れに左右されない有効なリンク構築の基礎

人口リンクはもう終わり、これからはコンテンツマーケティングの時代とはいわれるものの、Googleのアルゴリズム上、どうしても無視できないのがリンク構築。今だからこそ改めて考えたいリンク構築のあり方をじっくり考えてみた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

Googleは1998年にサービスを開始して以来、順調に成長し、世界で最も人気の高い検索エンジンになった。shutterstock_178290377-chain-link-old-text 2013年、2兆1610回の検索が行われ、世界の検索市場の67%を占めるまでになった。

成長し、進化を遂げるにつれ、Google検索は、ユーザーの疑問に対する答えを見つけ、問題に対する解決策を発見し、リサーチを実施し、さらには、友達や信頼するアドバイザーからのフィードバック、推奨、そして、提案を得ることが可能な人類史上「最高の秘書」になると言う夢に向けて、順調に前進している。

消費者が、製品やサービスの調査に検索エンジンを利用する機会が増えているため、SEOに力を入れる企業には、大きなチャンスが転がり込んでいる。

役目を期待通りに果たすため、Googleは、ユーザーに提供する価値を基に、コンテンツを格付けしなければならない。Googleは、各種の要素を用いて、検索エンジンのランキングを決めているが、その中でも(今のところ)とりわけ重要なのが被リンクの質と量である。

Googleがリンク構築を嫌う理由

ウェブにおいて、リンクは、事実上、「票」に等しい。良質で、有益で、信頼されるコンテンツは、より多くのリンクを獲得する。満足したユーザー、そして、消費者によって与えられた本物のリンクは、質の高いコンテンツとして認めた証拠である。だからこそ、Googleをはじめとする検索エンジンは、リンクを高く評価しているのだ。

しかし、ウェブサイト、そして、オンラインビジネスの経営者が、積極的にウェブサイトに対する「票」を集めようとすると(リンク構築)、本当の自分よりも良く見せようとしていると受け止められてしまう。そのため、Googleは、特定の方法で、リンク構築を行う人達を嫌うのである。

google-war-links-featured

「適切」なリンク構築の方法、「誤った」方法、そして、「不正」な方法が存在する。 リンクは、収益面での利点を得る上で有益であり、競合者をランキングで上回る効果が見込めるものの、大量のリンクを獲得して、検索エンジンのランキングでトップに立つのは、難しい。適切なタイプのリンクを適切な方法で獲得することが、重要である。

リンク構築は筋肉を増やすようなもの

筋肉をつけたいと仮定する。ステロイドを使えば、身体を大きくして、筋肉の量をすぐに増やすことが出来る。あるいは、定期的な運動、ウェイトトレーニング、そして、しっかりと栄養を取ることで、適切に筋肉を増やす手もある。

1つ目の方法は、瞬発的な勢いをもたらし、その後、身体に危害をもたらす。2つ目のアプローチは、時間はかかるものの、長期的に良い体形を維持し、健康面でのメリットも得られる。

リンク構築は、筋肉をつける行為に似ている。正当なリンクを高い価値を持つサイトから、妥当な期間を経て獲得するのは、大変な取り組みだと思うかもしれない。しかし、このリンクが、検索ランキングに与える影響は、劇的であり、長期に渡って継続される。

近道を利用すれば、短期間に大量のリンクを獲得し、SERPで素早く上位に躍り出る効果はあるかもしれないが、急激にランクが落ちる、あるいは、インデックスから追放されてしまう憂き目に遭う可能性がある。

早い段階で、リンク構築界のベン・ジョンソンランス・アームストロングにはならないように心に決めるべきである。最初から、適切にリンク構築に取り組もう — さもなければ、不適切なリンク構築を行ったため、Googleからペナルティーを受けたJ.C. Pennyと同じ轍を踏むことになるだろう。

複雑化したリンク構築

もう一つ大事な要素がある。スポーツのドーピンング検査とは異なり、Googleは、定期的にルールを変更し、そして、新しいルールを加えている。 妥当、そして、ホワイトハット(適切)だと考えられていた手法が、現在はスパム扱いされている(例: ゲスト投稿)。)

過剰に利用され、スパマーに悪用される可能性があるリンク構築の手法に対しては、検索エンジンは、継続的に再評価し、ウェブサイトのランク付けにおいて、特に価値の高いリンクの種類を切り替えている。

要するに、たとえルールの範囲内であったとしても、過去の取り組みが原因で、ランキングを落とす可能性があるのだ。手動ペナルティーを科されなくても、サイトに集めたリンクが、大幅に価値を下げられ、ランキングを落とし — そして、その結果、収益を失ってしまうこともある。

ウェブサイトのSEOを改善したいなら、様々な選択肢と可能性がある中、安全な取り組みに励み、場所に関わらず、必要な時はいつでも、どんなデバイスを使っていても、確実に顧客に見つけて貰える環境を作り出す必要がある。

策略的な投票は不自然

これから、リンクを構築すると仮定する。上位のウェブサイトを分析して、より高いランクを獲得し、Googleの信頼を得るために何が必要なのかを特定する。しかし、自然なリンク構築をGoogleが望んでいることも忘れてはならない。

ここで、考えてもらいたいことがある。外部のコンテンツとページ — ブログの記事、インフォグラフィック、その他のウェブコンテンツ — にリンクを掲載し、自分のサイトに返るリンクを張るのは、自然だろうか?それとも不自然な行為に該当するだろうか?

次に、反対に、検索エンジンの構築、あるいは、何らかの投票プロセスの設定(選挙キャンペーン等)を自分で行う状況を想像してもらいたい。立場上、ユーザーに信頼のおける、品質の高い情報を裏付けるアルゴリズムを作るために、努力するのではないだろうか?また、重複する偽の票を投じたり、自分自身に票を投じたりして、このプロセスを操作しないように監視するのではないだろうか?

このような票がカウントされないように、全力を尽くすはずだ。あるいは、不可能(違法)にすることも検討するのではないだろうか?投票システムが安全であり、結果が信頼に値することを裏付ける方法を見つける取り組みが、何よりも重要であり、関心が高い。

これは、まさにGoogleが、実現に向けて — 四六時中 — 努力している取り組みである。

コンテンツマーケティングとゲスト投稿: 今後の効果

現在、数あるリンク構築の手法の中で、特に人気が高いのが、コンテンツマーケティグとゲスト投稿だ。まずは、一歩下がり、詳しく検証していこう。

このような手法は、自分自身に票を投じていることにはならないのだろうか?

Googleが進化の過程で、自己リンク構築のメリットを取り除く — 最悪の場合、「不正」行為として、罰を与えることは、常識なのではないだろうか?

リンクのためだけにゲスト投稿を行っているなら、その戦略を考え直した方が良い。役に立つため、問題を解決するため、ニーズを満たすため、もしくは、圧倒的な価値を提供するため、リンクを張りたくなるような質の高いコンテンツを作ると、長期的にさらに有益な効果を得られるだろう。

これは、「闇雲に周りと同じ行動を取り、他の誰かの提案を繰り返していると、SEOの寿命を短くしてしまう」と言う、よくあるケースの一つであり、場合によっては、収益とブランドのイメージを傷つけてしまう可能性がある。

独特なコンテンツを、そして、目立つコンテンツを作ろう。たとえ長時間を要するとしても、適切な取り組みを行うために、時間を割くべきである。このアプローチは、長期的に利益をもたらし、まさに、時代に左右されないSEOとリンク構築の模範と言えるだろう。

勢いを得る、または、「バイラル化」するコンテンツの作成にこだわるべきではない。それよりも、買い手候補を助けるにはどうすればいいのかを真剣に考えてもらいたい。これから投稿する予定のコンテンツから、どのようなメリットを得られるのか、真の価値をどうすれば提供することが出来るのか、良く考えておこう。

良質なコンテンツを作るためには、理想の顧客が何を考えているのか、理解しなければならない。「ユーザーの意図」を正確に特定する必要がある。

  • 問題と願望を特定する。
  • 顧客候補を助ける解決策を考案する。
  • 信頼の置ける、正直な専門家として認識してもらう。
  • 信頼を勝ち取り、製品やサービスを必要とする際、頼りになる人物、または、会社になる。

品質の高いコンテンツ作る取り組みを中心としたSEO戦略を採用すると、ブランドは成長し、自然にユーザーに見てもらえる機会は増えていく。新聞、雑誌、そして、信頼されるブログやウェブサイトになれる確率は高くなる。「トップ 10」リストや「推奨する情報源」のサイトとして取り上げてもらい、より大勢のターゲットのオーディエンスに接触することが可能になる。

「マーケティング」を行うことなく、この成果を得られることが、何よりも嬉しい。良質なコンテンツを作成する上で、次の取り組みが鍵を握る:

  • 解決策を提案する。
  • 有益なコンテンツを提供する。
  • 役に立つ。
  • 信頼を育む。

信頼してもらえなければ、名前を挙げてもらうことも、リンクを張ってもらうことも出来ない。信頼は何よりもまして重要である。リンクを得ることだけが目的なら、中止するべきだ。ウェブサイトのランキングを高めることだけが狙いなら、長期的にランクを維持することは出来ないため、良い戦略とは言い難い。

理想の顧客、そして、関係を構築したいオーディエンスに出会える可能性があるサイトで、記事を投稿するなら、つまり、ゲスト投稿で得られるリンクが、ブランドアウェアネスの改善、知名度の向上、信頼度アップ、リファラートラフィックの増加等のメリットのおまけなら、強力なリンクと考慮されなくなったとしても、ゲスト投稿を行う価値は大いにあると言えるだろう。

薦められないリンク目的のコンテンツ

コンテンツを提供するものの、交換条件としてリンクを要請する場合、自然なリンクに該当するだろうか?

フォーラムの署名からのリンクは、自然なリンクに該当するだろうか?

別の場所で投稿した記事の情報源としてリンクを掲載する場合は、どのように判断されるのだろうか?

プレスリリースはどうだろうか?

独断的な結論を出す必要はないが、このような取り組みが、被リンクの価値を評価しようと試みるGoogle等の検索エンジンが直面する問題を、さらに難しくしていると言う指摘には、納得してもらいたい。

Googleはこの厄介な問題の原因を根絶しなければならない。

この方向性の第一歩として、Google オーサーシップやGoogle+等の取り組みが、検索結果の質の改善に貢献している。自分自身のリンクの価値がなくなり、また、可愛い子猫の写真や笑っている赤ちゃん等の写真を含む無益なリンク(ソーシャルネットワークで勢いを得ることは出来る)が軽視される未来に、Googleが向かっていると仮定しよう。

この未来に残るのが、自然なリンクである。信頼した人が、「マーケティング部門」として送った「票」が、リンクを介して、トラフィックを、そして、リードをもたらす。リンクが「nofollow」かどうかは関係ない。なぜなら、コンテキストが適切だからだ。

そこで、リンクの獲得に走る前に、このポイントをよく考えてもらいたい。

SEOとリンク構築の負の側面shutterstock_160952141-blackhat

分かっていることを挙げていく:

  1. Googleは信頼されている — だからこそ、私達はGoogleを使って、購入する製品、そして、店を決定している。
  2. SERPで上位にランクインすると、適切なトラフィック、そして、売り上げが増える。
  3. 現時点では、会社、そして、ウェブサイトのオーナー側が、ランキングに影響を与えることが出来る(インチキをして、上位に君臨することも可能)。

Googleのガイドラインを違反しても、法律を破ることにはならない。犯罪とは見なされないためだ。イチかバチかのギャンブルと言い換えることも出来る。検索ランキングを操作することで、多額の収益を得られる可能性もある。これが、「ステロイド派」、そして、近道をして、より多くの利益を得る人達を引きつけている要因である。

しかし、Googleの立場になって、考えてもらいたい。製品やサービスを購入する前に、Googleを利用する人は多い。SERPでリストアップされていた結果が、ユーザーの行動に影響を与えるのだ。

Googleは、検索エンジンが、ユーザーの意思決定において、重要な役割を果たしていることを理解している。検索エンジンを調整する優秀なエンジニア達は、特定のキーワードや検索用語のランク付けに影響を与える卑劣な試みを行うことが出来る点を分かっている。Googleのエンジニアは、事業のオーナーが、検索エンジンのランキングを操作する仕組みを監視しており、遅かれ早かれ、スパム丸出しのリンク構築の手法を特定し、価値を引き下げるようになるはずだ。

リンク構築は「悪者」か?

答えは皆さん自身で出してほしい。個人的には、悪者ではないと思うものの、何を求めているかに、左右されるのではないだろうか?

現状では、自己票、そして、自己レビューをGoogleにカウントさせる方法は数多く存在する。このような手法は、ある程度、アルゴリズムを歪め、検索結果の質に悪い影響を与えてしまう。SEO by the Seaを運営するビル・スロースキ氏が、このようなネット版なりすまし対策の問題について、素晴らしい記事を綴っているので、目を通しておこう。

だからこそ、Googleは、常にアルゴリズムの改善に取り組み、問題を掻き消す方法の特定に力を入れているのだ。この変更から、事業、そして、ウェブサイトが、メリットを得るには、SEOとリンク構築のアプローチを今すぐに最適化する必要がある。経験豊かなSEOコンサルトに相談すると、最も効果が高い。

ストック写真はShutterstock.comの許可を得て利用している。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Link Building Fundamentals To Future-Proof Your Online Business」を翻訳した内容です。

中々に読み応えがある、&考えさせられる記事でした。SEO界隈では、コンテンツマーケティングならぬコンテンツSEOという言葉も流行っているようですが、ともすればリンクを集めるため「だけ」のコンテンツをいかに作るかということに注力がおかれたり、とりあえずロングテール狙いで品質問わず大量のコンテンツを作成するケースも見られるようです。後者の場合は、有料リンクスパムが大量コンテンツスパムに変わっただけの気がしなくもありませんが、前者はコンテンツの有益性や品質と、バイラル性のバランスの兼ね合いが求められる所ですね。

最もバイラル力のあるコンテンツの作成もそれなりに発想と実力が求められるものではありますが、ターゲットユーザーやサイトの特性、ビジネスの種類等との関連性なくしては本質的な効果はないのでしょうけど。とはいえ、たまに猫の動画を紹介して多少のリンクを得ることにそれ程の悪があるとは私には思えませんが。。。などと、SEO業者の飲み会のネタになりそうな話題でした。 — SEO Japan

Googleのパンダアルゴリズムに言及する特許?

先日紹介した「Googleのパンダの生みの親に付与された特を改めて詳細に検証してみた記事をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

Googleに最近付与された、ナブネート・パンダ氏が考案者に名を連ねた特許は、本当にパンダアップデートに言及しているのだろうか?

検索の品質 vs ウェブスパム

私が取り上げたGoogleの特許の多くは、ウェブスパムの問題、そして、検索エンジンが行動を起こして、あるいは、アプローチに従って、検索結果の操作を防ぐ仕組みを説明している。Googleの対応の初期段階の例として、2003年に申請された「操作された記事を特定するメソッドとシステム」が挙げられる。

Is this Google's Panda?

しかし、その一方で、取り上げた特許の大半は、検索エンジンのユーザーが目にする検索結果の品質を改善する技術に触れている。

例えば、Googleの初期の特許(ページランクはスタンフォード大学の特許であり、Googleが所有しているわけではない)は、クエリに対する検索結果の上位に注目し、同じクエリで上位に格付けされている結果からリンクが張られている場合、一部の結果を上位に押し上げる仕組みを説明している。この特許「ローカルの相互的なつながりを基に結果のランクを変更」は、上位のランキングの結果の品質を改善することを目標に掲げていた。

Googleのフレーズベースのインデックス(日本語)に関する特許は、特定のクエリに対して、共起、もしくは、現れる傾向のある意味を持つワードやフレーズに注目し、このフレーズが掲載されているページを押し上げる、もしくは、関連性のある共起する用語の一部を用いたアンカーテキストを介してもたらされる重要度を高める仕組みを描写していた。この2点の特許は、検索の品質をメインに取り上げている。

フレーズベースのインデックスを採用する特許は数多くあり、少なくともそのうちの1つは、1つのページで、統計的に異常な数のワードが共起しているかどうかをチェックして、ウェブスパムの問題に対処している。つまり、フレーズベースのインデックスのアプローチには、ウェブスパムを検知する技術も含まれることになる。

品質に焦点を絞る

ナブネート・パンダ氏とウラディミール・オフィトセロヴ氏に付与された特許「検索結果のランク付け」は、サイトにペナルティーを与える、もしくは、検索結果を操作する試みを特定するよりも、検索結果を改善することに重点を置いている。

この特許は、当該の手法に従う「利点」を1点のみ紹介している:

低い品質のリソースを特定する検索結果は、ユーザーのクエリに対応して返された検索結果の順位において、格下げされることがある。するとユーザー体験は改善される。なぜなら、上位にランク付けされた検索結果は、ユーザーが求める情報のニーズをより多く満たしているためだ。

パンダアップデートが導入される前、Google検索で表示される検索結果の品質を批判する声が多く上がっていた。

幾つか例を紹介する:

2009年12月13日 — 食器洗い機、Googleが自分の尻尾を食べる経緯: ポール・ケドロスキ

Googleは自らのキーワードのテールを喜んで飲み込む蛇になってしまった。利益になる検索 — 電化製品、中皮腫の訴訟、カヤックのレッスン — を特定し、安価に、そして、定期的にコンテンツを量産するだけで良い。ウェブでは、コンテンツを大量生産していても、誰にも気づかれない。

2009年12月13日 — コンテンツファーム: メディア、ブログ、Googleが注意するべき理由: リチャード・マクマナス

Demand Media等のサイトを分析したところ、この手のコンテンツは、どれも表面的であり、深みに欠けていた。wikiHowの創設者、ジャック・ヘリックのように、「魂が欠ける」とまでは言わないものの、確実に熱意、そして、時にトピックに関する知識さえも欠けていることがある。マイケル・アーリントンによるファーストフードの例えは秀逸だ — コンテンツが、手早く、オーダーが入ってから作られる。

2011年1月2日 — Googleがますます役に立たなくなっていく..: アラン・パトリック

今年は、検索結果の1ページ目に表示される結果は、何らかのSEOスパムに該当するようになり、Googleのシステムのスパムが深刻化している — (「関連する」と主張する)広告を提示しつつ、何を売り込むわけでもなく、別のサイト(同じことをしているサイトが多い)を紹介するだけのサイトが目立つ。また、関連するWikipediaのエントリの一部をコピーし、大量の広告を表示する詐欺サイトも多い。

2011年1月3日 — Google家の問題: ジェフ・アットウッド

皆さんと同じように、私もこの戦いではGoogleを応援しており、Googleがアルゴリズムを少しいじって、この記事の主張を杞憂に終わらせてくれることを願っている。それでも、2000年以降、検索の品質が初めて低下する現象が起きており、やや邪な考えが私の中で湧き起っている。アルゴリズムベースの検索が、戦略として失敗した兆候が初めて現れているのだろうか?次世代の検索は、アルゴリズムへの依存を軽減し、ソーシャル化に舵を取るのだろうか?

受け入れるにはあまりにも恐ろしい考えだが、アルゴリズムの心臓が壊れているのかもしれない。

2011年1月27日 — Googleの検索の品質が低下、それとも、エリート主義?: AJ コーン

Googleなら行動に移すことが可能だ。立ち上がって、Demand Mediaのファーストフードコンテンツは、SERPで上位に掲載しないと言うことも出来る。ファーストフードではなく、高級料理を選ぶことが出来る。

しかし、「ユーザー」がこの方針を求めているのだろうか?

品質の改善

引用した上のブログにも表れているように、Googleの結果が壊れ、品質の高い結果を返すよりも、クエリにマッチさせる点をGoogleが重要視していた感は否めない。

このような批判は、Google本社ですら行われ、そして、2011年2月、Googleは、公式ブログで「検索でより質の高いサイトを見つけるため」を投稿し、アップデートの告知を実施した。この変更の影響は、多数の検索に及び、高品質のサイトを浮上させることを明らかに目標に掲げていた:

最終日、または、その前後に、Googleはランキングに大きな変更を加えました — この変更は、クエリの11.8%に影響を与えると見られています — そこで、ユーザーの方々に現状をお伝えしたいと思います。このアップデートは、品質の低いサイト(ユーザーにとって価値が低く、その他のウェブサイトからコンテンツをコピーするサイト、あるいは、単純に有益ではないサイト)のランキングを格下げするために導入されました。同時に、調査、詳細なレポート、意義深い分析等、オリジナルのコンテンツや情報を持つ品質の高いサイトをより上位にランク付けするようになります。

パンダアップデートを確認し、フォーラム等でパンダの影響を受けたサイトに関するスレッドを読み漁り、そして、確実に影響を受けたサイトの調整に取り掛かった後、ナブネート・パンダが申請した特許が、このアップデート、そして、検索結果の品質を改善する試みを説明しているのかどうか、私は大いに気になった。

以下に、この特許に記載されたメソッドをまとめていく:

  • 複数のリソースのグループに対して、グループ内のリソースに向けれた独立したリンクの本数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、言及するクエリの数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、個別のグループ特有の修正要因を特定する。ここで言うグループ特有の修正要因とは、それぞれのグループの独立したリンクの本数と言及するクエリの数に応じて決まる。
  • 複数のリソースの各グループを、当該のグループに対するそれぞれのグループ特有の修正要因と関連付ける。ここでは、それぞれのグループ特有の修正要因は、受信した検索クエリに応じて、グループ内のリソースに対して生成された最初のスコアを修正する。

このように、この特許は、連動する複数のパーツで構成されていると言えるだろう。

1つ目のパーツは、サイトのページに向けられたリンクの本数を確認し、当該のサイトと提携している(共同で所有、または、共同で管理)と見られる被リンクを削除する。もしくは、サイトワイドのリンク等に対して、ページへの独立したリンクの本数を削減する。当該のサイトのページに向けて、どれぐらいの関係のないページやサイトがリンクを張っているのかを把握するために、このプロセスが設けられている可能性は高い。より多くのソースから、より多くの独立したリンクが向けられているページは、質が高いと見られるかもしれない。

2つ目は、ページが、特定の言及するクエリをターゲットにしているかどうかを分析するプロセスである。SEOを実施しているサイトは、サイトの全てのページをランディングページ化する試みを行うこともあるが、コンテンツファームと呼ばれるサイトの多くは、全てのページを使って、収益性の高いクエリ、および、このタイプのクエリの組み合わせをターゲットにする。つまり、コンテンツファームの類のサイトは、多くのクエリを言及する試みを行うページを多く持っていると考えられる。

当該のサイトが分類される異なるグループに対する、独立したリンクのカウントと言及するクエリのカウントは、比率として検討され、独立したリンクの本数と言及するクエリの数の比較が行われる。独立したリンクが多く、言及するクエリの数が少ないと、数値は1を超える。一方、独立したリンクが少なく、言及するクエリの数が多いと、1を下回る。

この数値は、リンクの本数とクエリの数に応じて、各ページが、クエリの用語やフレーズに対するナビゲーションタイプの結果と見られているかどうかで修正されるスコアで乗じる。ナビゲーションタイプの用語やフレーズに近ければ近いほど、この部分のスコアは高くなる。最終的なスコアは、一部の結果のランキングスコアを押し上げる場合もあれば、押し下げる場合もある。

ページよりもグループ

この特許は、多くのランキングアルゴリズムのように特定のページやサイトをターゲットにするのではなく、リソースの「グループ」に注目すると指摘している。グループは、複数の方法で決定されるようだ。グループ内のリソースは、単一のグループのみに盛り込まれる。

グループは、アドレスをベースに決められ、グループ内の全てのリソースが、– http://www.example.comのように、同じドメイン名を持つ可能性がある。あるいは、http://host1.example.comやhttp://host2.example.comのように、ドメインのホストの名前でグループが形成されることもある。

リソースのグループは、各グループに対する言及するクエリの数で分割されると見られる — そのため、各区画には、言及するクエリの数が同程度のリソースのグループが集められると推測される。

このアプローチでは、あるウェブサイトが、複数のグループに分割される、もしくは、複数のウェブサイトを含むグループの一部になると考えられる。グループ内でページをランク付けするため、独立したリンクの本数:言及するクエリの比率は、ナビゲーショナルのシグナルを伴うスコアで乗じ、最終的なランクの特定を行う。

独立したリンクの本数

この特許が、質の高いページを高くランク付けすることを目標に掲げているなら、ページ、または、ページのグループに向けられた独立したリンクの本数に注目する可能性がある。

本特許は、リソースの各グループに対して、– 全てのリンクではなく — グループに向かうリンクの本数をカウントすることもあり得ると指摘している。また、本数がカウントされるリンクは、エクスプレスリンク(クリックして、別のページに導かれる)とは限らず、インプライドリンク(サイテーションと呼ばれることが多い)の本数もカウントされる可能性がある。エクスレプレスリンクは、ある場所へ導くタイプのリンクであり、一方のインプライドリンクは、クリックしても、ユーザーはリンクのターゲットに向かうことが出来るわけではない。

ここで、この特許が、なぜページランクに触れていないのか、と言う疑問が湧いてくる。この計測基準もページランクも、本来ならば、質のシグナルになるはずだが、Googleの全てのシグナルにページランクを盛り込む必要はない。独立したリンクへの依存は、同じサイトから大量のリンクを得るメリット、もしくは、所有者や管理者が同じサイトからリンクを得るメリット、あるいは、他のサイトからサイトワイドリンクを得るメリットを打ち消す効果がある。

独立したリンクとは、リンクのソース、そして、ターゲットが、互いに独立しているケースを指す。また、リンクが掲載されているソースのグループ、そして、ターゲットのグループに対して、互いに独立しているかどうかを確認することが出来る。

あるグループから別のグループへのリンクが独立していないことを特定するには、同じ個人/団体によって所有されている、ホスティングされている、もしくは作られている等、リソースのグループが関連している確率が高いかどうかを判断する試みが含まれると考えられる。

リソースが、似ている、もしくは、同一のコンテンツ、画像、フォーマット、あるいは、CSS等を持っている場合、この類似性は、リソースが独立していない点を示すシグナルになることもあり得る。

あるリソースから、ターゲットのグループに複数のリンクが向けられている場合、このうち独立したリンクとしてカウントされるのは、1本のみである。特許の中では明記されていないものの、こうすることで、サイトワイドリンクが複数回カウントされるのを防ぐ効果が見込まれる。

言及するクエリ

別の言及するグループへ向けられたリンクの本数を分析する試みに加えて、このプロセスは、サイトのページ、そして、各ページがターゲットにしている可能性があるクエリを精査すると見られている。ページがクエリをどの程度満たしているのかを特定する取り組みが行われるのだ。

例えば、用語「example.com」を含む場合、そのページは、このサイトのホームページを言及していると推測することが出来る。検索エンジンのユーザーが、サイトのページを言及するためによく利用する用語が含まれる場合、当該のページを示唆する、言及するクエリを持つと言うことが出来る。この特許は、その他の言及するクエリの例を挙げている:

…example sfとesfが、ユーザーによって、URL「http://www.sf.example.com」を持つリソースを言及するために頻繁に用いられているなら、すなわち、クエリ「example sf news」やクエリ「esf restaurant reviews」は、URLが「http://www.sf.example.com」のリソースを含むグループに対する言及するクエリとしてカウントされる。

ナビゲーションクエリ

記事「ナビゲーションクエリとリソースをGoogleが特定する方法」の中で、Googleが文書を識別するアプローチを使って、クエリに織り込まれた製品やサービスの公式ホームページ等、特定のページを見つけることを望み、ユーザーが入力したクエリのためのページかどうかを特定する仕組みを私は紹介した。

このタイプの問い合わせは、アミット・シンガル氏が、Googleの公式ブログの記事「良質なサイトを作るためのアドバイス」で投げ掛けていた問いと、ある程度、共通していると言えるだろう。このような問いは、例えば、この特許が作成された時点で、分析に組み込まれていた可能性はあるが、特許では、特に触れられていない。

それでは、パンダアップデートを描写する可能性が高い特許を紹介する:

検索結果のランク付け

考案: ナブネート・パンダ、ウラディミール・オフィトセロヴ
付与先: Google
米国特許番号: 8,682,892
付与日: 2014年3月25日
申請日: 2012年9月28日

概要

検索結果をランク付けするための、コンピュータの保存メディアにエンコードされたコンピュータプログラムを含む、メソッド、システム、および、機器。

メソッドの一つは次のような特徴を持つ:

  • 複数のリソースのグループに対して、グループ内のリソースに向けれた独立したリンクの本数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、言及するクエリの数を特定する。
  • 複数のリソースのグループに対して、個別のグループ特有の修正要因を特定する。ここで言うグループ特有の修正要因とは、それぞれのグループの独立したリンクの本数と言及するクエリの数に応じて決まる。
  • 複数のリソースの各グループを、当該のグループに対するそれぞれのグループ特有の修正要因と関連付ける。ここでは、それぞれのグループ特有の修正要因は、受信した検索クエリに応じて、グループ内のリソースに対して生成された最初のスコアを修正する。

見解

Googleが、パンダアルゴリズムを導入した数週間後、もしくは、数ヶ月後にこのアルゴリズムを調整し、また、ベータ期間を通して、多数の変更を加えてきた可能性は強い。

先週、「Googleのパンダの生みの親に付与された特許」(日本語)を投稿して以来、パンダアップデートを描くこの特許に関して、否定的な意見に私は何度も遭遇している。このような意見は、実際に関係するプロセスを詳しく調べることなく、特許で記述されているリンク分析の存在を理由に、この特許は、パンダではなく、ペンギンのアプローチを描いていると主張するものばかりであった。

しかし、独立したリンク、そして、言及するクエリに関連するリンク分析は、サイトの被リンクプロフィールよりも、サイトの品質を計測するための試みに近い。 アミット・シンガル氏による23の問いのような課題を対象にしている可能性がある「ナビゲーションクエリ」の分析もまた、ページの品質を理解する試みの一環だと言えるだろう。

私はこの記事のタイトルで、この特許が本当にパンダアルゴリズムを取り上げているのか問い掛ける形式を採用した。しかし、個人的には、パンダアルゴリズムに言及していると確信している。ただし、実装され、テストされるにつれ、パンダアップデートが、若干異なる方向に進んだ可能性に関しては、否定するつもりはない。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Is This Really the Panda Patent?」を翻訳した内容です。

当時流行っていたコンテンツファームに検索結果を占有させないためのパンダ導入の意味合いもあったわけですが、サイト全体でクエリーの内容まで見ているのは流石ですね。さらにリンクの評価方法も相当複雑化しており中途半端な人口リンクは一瞬にして見抜かれる気配です。Googleのアルゴリズムはパンダに続いてペンギン、ハミングバード、そしてペナルティ強化と、今となってはテクニカルなリンク構築を気にする必要性は余りない状況ではありますが、SEOマニアには気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせてトラフィックを増やす7つの方法

出張明けのSEO Japan記事第一弾は、SEOとコンテンツマーケティングを組み合わせてトラフィックを激増させようという時代のトレンド真っ只中の記事をQuick Sproutから。カリスママーケッターが自ら実証してきたその極意とは? — SEO Japan

peanut butter jelly

コンテンツマーケティングとSEOは、ごはんと梅干のような関係だ。別々に食べても十分に美味しい…

しかし、一緒に食べたらどうなるだろうか? お互いの良さを引き出すはずだ。だからこそ、オニギリの具の中で、梅干しは圧倒的な支持を受けているのだ。一緒に食べると、最高のハーモニーが口の中に広がっていく。

ごはんと梅干のコンビは最強であり、何度も何度も、口の中に運ぶことになる。

質の高い検索トラフィックを増やそうとしているなら、コンテンツマーケティングとSEOの取り組みを組み合わせる必要がある。別々のキャンペーンとして実装しているようでは、組み合わせて実装する場合と比べて、増加することが出来るトラフィックの量は限られてしまう。

また、大企業の場合は、コンテンツマーケティングとSEOが一つの部門で取り扱われるように、組織を改編しなければいけなくなる。

それでは、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる7つの賢い戦略を紹介していく:

作戦その1: Wikipediaでもリンクを張りたくなるぐらいのコンテンツを作成する

Wikipediaはインターネットで最大規模の情報源である。Googleでは、ほとんどの用語で上位にランク付けされており、ウェブで最も人気の高いサイトの一つに数えられる。「Comedy Central」によるマーケティングのプレゼンテーションを見るまでは、私はWikipediaの実力をよく理解していなかった。

Wikipediaは、どれぐらいのトラフィックを生成しているのだろうか?10万人/月を超えるビジターをもたらす。実に衝撃的なデータである。

さらに、Comedy Centralは、Wikipediaからリンクを張られたページには、その他のサイトからリンクがもたらされる傾向があることも把握していた。

それでは、どうすればWikipediaからリンクを獲得することが出来るのだろうか?一番手っ取り早いのは、Wikipediaの被リンク構築を介する方法だ。

Wikipediaはリンク切れを把握しており、これは代わりのページを探すきっかけとなる。

Googleでこのタイプのリンクを発見する方法を伝授しよう:

site:wikipedia.org キーワードを挿入 “リンク切れ”

wikipedia dead link search

次に、検索結果をクリックして、ページで「リンク切れ」を探す。

wikipedia dead link

その後URLをArchive.orgに貼り付けて、同じようなページを自分のサイトで作る — ビジネスに関連しており、ビジターがコンテンツに価値を見出すことが前提。

同じようなページを作ったら、Wikipediaのエントリに戻り、右上の「編集」ボタンをクリックする。

edit wikipedia dead link

編集を行う際は、最初にユーザーアカウントを作り、その他の記事を編集する必要がある。Wikipediaは、ユーザーに自分のサイトへのリンクを追加するだけではなく、その他の記事も編集し、コミュニティに価値を継続的に提供してもらいたいと考えている。

最後に、とっておきの上級者向けのテクニックを教えよう。まず、リンク切れのURLをコピーして、Ahrefsに貼り付けて、リンク切れのページにリンクを張っている全てのサイトを把握する。その後、各サイトに接触し、リンク切れの記事を自分のサイトの記事に置き換えてもらうよう交渉することが出来る。

broken dead link building

この戦略を最大限まで活用したいなら、キーワード、そして、ビジターの視点において、関連性の高いページを作成することに力を入れるべきである。被リンク構築では、貪欲になってしまいがちだが、リンクを幾つか増やすために、大量の関連性の低いページを作る行為だけは絶対に避けてもらいたい。

作戦その2: キーワードのデータに基づいてコンテンツを作成する

キーワードのためにブログの記事を作成するべきではない。ビジターが読みたい記事、そして、ターゲットにしたいキーワードを基に記事を作成するべきである。

検索データの大半が「not provided」でも問題はない。3つのGoogle Analyticsのレポートで提供されているデータを使って、トラフィックをもたらすキーワードを把握することが出来る。

3 google analytics report

ターゲットにするキーワードの一覧を作ったら、このキーワードに関するコンテンツを作成していく — トピックがビジターにメリットを与えることが前提。

実際に自分が運営するサイト「Quick Sprout」で私はこの戦略を実施したことがある。Analyticsでは、Instagramに関連するキーワードが、常連のユーザーを生み出すと言うデータが出ていたため、Instagramのマーケティングに関するブログの記事を作成した。

この記事を投稿してから30日以内に、Instagram関連のキーワードで上位にランクインするようになり、全体的なトラフィックにおいては、マンスリービジターが12万増加した。

instagram traffic

このモデルで大量のトラフィックを獲得する際には、Google Trendsを使って、コンテンツのトピックとなるキーワードを相互参照する取り組みが鍵を握る。 私自身、トレンドになり、サイトと関連するトピックのみを取り上げるようにしている。下火になっているトピックを取り上げても、得られるトラフィックは減少していくだけである。

instagram traffic trend

このような結果を必ず得られるわけではないが、この戦略を丹念に利用していれば、いずれ報われるはずだ。

ただし、この戦略を利用する際に、キーワードを詰め込む行為は避ける必要がある。ランキングに悪い影響が出る恐れがあるためだ。

作戦その3: 大量生産を狙う前に質の高い記事を作る

Googleが生まれたばかりの頃、どんなコンテンツを投稿しても、大勢のビジターを獲得することが可能であった。最終的に、Googleは賢くなり、アルゴリズムは、質の高いコンテンツを上位に格付けし、質の低いコンテンツを沈めることが出来るようになった。

そのため、深く掘り下げた質の高いコンテンツの作成に力を入れるべきである。なぜなら、Googleの検索結果ページの1ページ目に掲載されるコンテンツは、平均で2000ワードを超えるからだ。

word count

事実、Mozは、被リンクが多ければ多いほど、通常は、高くランク付けされるため、分析を行い、被リンク数とワード数との間の相関関係を調査している。

word count moz

以下の図表には、ワード数ごとに、記事に寄せられるリンクの本数が記されている:

link count moz

ご覧のように、ワードの数と被リンクの本数には、明確な相関関係が存在する。このように、上位へのランク付けに貢献するため、詳細な記事を作成する方針を検討してもらいたい。

また、詳細なコンテンツを作成することで、GoogleのIn-depth Articles機能を介して、トラフィックが増える効果も見込める。事実、このサイト(Quicksprout)は、In-depth Articlesを活用して、検索エンジン経由のトラフィックを13.5%増やすことに成功している。

平均で2183ワードの記事に対しては、検索トラフィックが増加し、1000ワード以下の記事には、変化は見られなかった。

質の高い詳細な記事を書くことが出来るようになったら、量を増やすことに狙いを定めよう。それまでは、深く掘り下げた記事を書くことに力を入れるべきである。

作戦その4: FAQを考慮する

QualarooSurvey Monkeyを使えば、訪問者が顧客にコンバートしない理由が明らかになる。以下のような問いを投げ掛けるだけでよい:

  • このページで他にどんな情報があったら良いと思いますか?
  • 製品の購入を見送る理由は何ですか?
  • 製品やサービスに関して、気になることはありますか?

このような問いを尋ねることで、コンバートを妨げる障害を把握することが可能になる。さらに、サポートチームに要請、もしくは、サポートに寄せられたeメールをチェックして、その他の障害を明らかにする手もある。

ビジターが抱える懸念や疑問をリストアップしたら、当該の問いに答えるFAQセクションを作成する取り組みを検討してもらいたい。すると、製品に関するロングテールの用語で、上位にランク付けされるようになる。

大量のトラフィックが転がり込んでくるわけではないものの、得られるトラフィックは、非常に関連性が高く、コンバートする可能性が高い。Crazy Eggのサポートセクションでも同じ手法を利用したところ、ビジターが4108名/月増加した。そのうち、82名が顧客へとコンバートした。

作戦その5: 業界のブログを狙ってゲスト投稿を行う

リンクが多ければ多いほど、ランキングは高くなる。コンテンツマーケティングチームに関連する業界のブログをターゲットにさせることで、適切なトラフィックをもたらす適切なリンクを構築することが可能になる。

私はマーケティングをテーマに掲げる49サイトのブログで、61回ゲスト投稿を行った。 ゲストとして投稿した記事の中で、関連性がある際は、Quick Spourt(自分のサイト)の内部のページにリンクを張った。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込まないように注意してきた。すると、リファラーのトラフィックが増えるだけでなく、検索トラフィックも増加する効果が見られた。

この取り組みをスタートさせてから3ヶ月も経たないうちに、リンクを張った記事の検索トラフィックが22.7%増加した。

適切なトラフィックを増やしたいなら、以下の取り組みを検討してもらいたい:

  • 関連するサイトのみでゲスト投稿を行う。
  • 自分のサイトにリンクを張って、検索エンジンを操作する試みには手を染めない。読者にとってメリットがある時のみ、リンク張る。
  • キーワードリッチなアンカーテキストの利用を避ける。

上記の取り組みに加えて、Googleのガイドラインの範囲内でゲスト投稿を行う方法を説明する動画を見てもらいたい。この動画を見たら、次に、ゲスト投稿の機会を得るためにブロガーに接触する方法に関する動画を確認しよう。

作戦その6: 間接的なコンバージョンに力を入れる

SEOの取り組みを、コンバートしやすいキーワードでトラフィックを得る試みのみに集中させると、得られるトラフィックを自ら制限することになる。理想的な顧客候補のビジターが、ブログを通して問題を解決することが出来るように手を貸すと、すぐにはコンバートしないものの、ブログのトピックに関連するランダムな検索用語からトラフィックを得られるようになる。

例えば、KISSmetrics(私が運営するサイト)では、1000万ドル以上の年間収益を上げるインターネットマーケッターを理想的な顧客としてターゲットに定めている。KISSmetricsでは、分析製品を製品しているものの、ビジターの方々は、SEOやソーシャルメディアマーケティング等のその他の製品にも時間と資金を費やす傾向が見られる。 これは、KISSmetricsブログでは、「競合者のソーシャルメディアのフォロワーを盗む方法」等のトピックをビジターに伝授しているためだ。

その結果、毎月、Googleから新たに34万9335名のビジターを獲得することに成功している。

kissmetrics blog traffic

ビジターの大半はマーケッターであり、通常、すぐにはコンバートしない。通常、3回訪問すると、KISSmetricsの製品を試す決断を下す。なぜなら、このブログのコンテンツを気に入っているためだ。毎月のリードの49 – 72%は、このようにして生まれている。

他のサイトでも同じような現象が起きているようだ。Mozもトラフィックの多くをブログのコンテンツから得ており、間接的に製品の購入へとコンバートさせている。

作戦その7: 相互リンクを忘れずに行う

サイトにコンテンツを加えるだけでは不十分である。コンテンツを相互にリンクしなければならない。TechCrunch、Mashable、そして、Gawker Media等のブログのコンサルタントを務めていた頃、オンページの課題を解決することで、検索トラフィックを増やすことに私は成功した。

相互リンクが行われているページが、最も大きな問題であった。大量のページを持っているなら(やがて持つことになる)、全てのページが確実にインデックスされるようなサイトアーキテクチャを作ることは不可能である。だからこそ、ページを相互にリンクさせる必要があるのだ。

私はMashableでこの取り組みを実施し、内部ページを相互にリンクさせた。今でもMashableは、この手法を利用しており、「Twitter」等の用語でGoogleの1ページ目に掲載される原動力となっている。

twitter rank

ページを相互リンクしておけば、誰でも同じような成果を得られる。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込むと、ダメージをもたらすことがあるので注意してもらいたい。Mashableが、Twitterのページに対して、「ここをクリック」等のテキストを使わずに、アンカーテキスト「Twitter」のみを使ってリンクを張っていたら、現在ほど高い位置にランクインすることは出来なかったかもしれない。

結論

優れたコンテンツマーケッターは、SEOのエキスパートとは異なるスキルを持っている。しかし、一緒に実施することは可能である。事実、コンテンツマーケティングの取り組みとSEOの取り組みを組み合わせると、より早いペースで良質な検索トラフィックを集めることが可能になる。

今回紹介した手法の中で、個人的に特に気に入っているのは、FAQを活用する方法である。割と容易な作業であり、どんな会社も用いることが出来る。また、プログラミングの知識がなくても構わない。このWordPress FAQプラグインを使えば、楽に作ることが可能である。

コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる方法を他に知っているなら、是非、紹介してもらいたい。


この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Smart Ways to Combine Content Marketing with SEO for More Qualified Search Traffic」を翻訳した内容です。

作戦1のニッチながら効果がありそうな手法、誰もがいわれてみれば分かるけど実際にやる人はほとんどいない、でも効果はありそな手法に筆者のオタク度、でなく凄さを感じましたね。残りの内容は定番といえば定番ですが、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせるということ、特に目新しいことでもないですし、本来やるべきことをきちんとできるかという話です。

しかし最初の「おにぎりと梅干」の組み合わせ、アメリカ人がこんなことを?と思いましたが、原文はピーナツバターとゼリーでした。ピーナツバターとイチゴの赤いゼリーが入ったサンドイッチ、アメリカに長年いた私が最後まで理解できなかった食べ物の一つだったので翻訳者の日本人にも腹落ちする改訳はグッドジョブでした。こういう細かなユーザーへの気遣いがコンテンツマーケティング x SEOには大事? — SEO Japan [G+]

Googleのパンダの生みの親に付与された特許

SEO by the Seaの記事紹介が久々になってしまいました。Googleのパンダアップデートが動物のパンダではなく、実はGoogleで働くパンダ氏という名前のエンジニアが考えたアイデアがベースになっているという話は知られていますが、そのパンダ氏が最近取得したというパンダアップデートに関係してる感がある特許の説明を。 — SEO Japan

これまでGoogleが実施したアップデートの中で、特に影響力の強かったアップデートを考えると、パンダアップデートの名前がすぐに挙げられる。パンダアップデートは、2011年2月にリリースされ、検索結果の「12%」に影響を与えていた。Wiredのインタビュー(TED 2011: ファームを憎む「パンダ」: Googleの主席検索エンジニアにQ&A)の中で、Googleのアミット・シンガル氏とマット・カッツ氏は、このアップデートの名称が、アップデートの開発で重要な役割を担ったエンジニアに由来していると答えていた:

Wired.com: このアップデートのコードネームを教えてくれませんか?Search Engine Landのダニー・サリバン氏は、コンテンツファームを明らかにターゲットにしているため「ファーマー」アップデートと呼んでいました。

アミット・シンガル: 社内では、パンダと言う名のエンジニアにちなんで、このアップデートを名付けました。そのため、Googleではビッグパンダと呼んでいます。パンダは重要なスタッフの一人でした。このアップデートを可能にした画期的なアイデアを考案したのが、このエンジニアだったのです。

Googleには、パンダと言う名字を持つエンジニアが数人いる。そして、そのパンダと言う名のエンジニアが綴った作品を調べていくと、興味深い情報が導き出された。しかし、パンダアップデート自体との関連性は見出されなかった。以前、Googleのエンジニア、ナブネート・パンダ氏は、Google Plusのプロフィールページで、以下のメッセージを表示していた:

Navneet Panda includes the Panda Update in his "bragging rights."

Navneet Panda includes the Panda Update in his “bragging rights.”*

自慢する権利: 父親。質の低いコンテンツにペナルティを与えるGoogle パンダアップデートを作成した。

ご覧のようにナブネート・パンダは、パンダアップデートを「自慢する権利」の一つに認定している。

私はパンダ氏が関わるGoogleの特許をチェックしてきたが、その特許が本日Googleに付与された。

検索結果のランク付け
発明: ナブネート・パンダ、ウラディミール・オフィトセロヴ
付与先: Google
米国特許番号: 8,682,892
付与日: 2014年3月25日
申請日: 2012年9月28日

概要

検索結果のランク付けを行うためのメソッド、システム、そして、機器。コンピュータの記録媒体にエンコードされたコンピュータプログラムも含まれる。そのうちのメソッドを挙げていく:

  • 多数のリソースの各グループに対して、グループ内のリソースへの個別の着リンクの本数をそれぞれ特定する。
  • 多数のリソースの各グループに対して、言及するクエリの総数をそれぞれ特定する。
  • 多数のリソースの各グループに対して、それぞれのグループ固有の変更の要因を特定する。ここでは、グループ固有の変更の要因は、当該のグループへの個別のリンクの本数、そして、参照クエリの総数に応じて決まる。
  • 多数のリソースの各グループに対して、グループ固有の変更の要因を関連させる。当該のグループに対するグループ固有の変更の要因は、受け取った検索クエリに応じて、グループ内のリソースに生成された当初のスコアを変更する。

この特許で記述されているプロセスを掘り下げて説明し、その仕組みを理解するには、ある程度時間がかかるが、後ほど取り掛かるつもりだ。この特許の請求範囲と説明のセクションにざっと目を通すと、幾つか興味深い事実が浮かび上がってくる。これは、ナブネート・パンダ氏が初めて申請し、付与を受けた特許ではあるが、現在、特許庁によって審査を受けている他の特許が存在する可能性もある。

この特許は、ページに向けられたリンクの本数、ページを参照するクエリ、そして、クエリに対するナビゲーショナルなクエリとしてページにマッチする度合いを基にページを分類することで、ページのランク付けを行う手法を説明しているのだろう。

*ナブネート・パンダ氏は、この記事が投稿された後、Google Plusのプロフィールから、自分こそが「Google パンダアップデートの父であり、作者である」ことを主張するセクションを削除している。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Google’s Panda Granted a Patent on Ranking Search Results」を翻訳した内容です。

詳細な説明はまた別の機会に、ということですが、最後のプロフィール削除の件が妙に怪しいですね。。。また続報します。 — SEO Japan [G+]

パンダアップデート後でも薦められる3つの外部リンク構築手法

Googleのアルゴリズム進化で日本のSEOで定番だった外部リンク施策が通じなくなった今。とはいえ、まだまだできることはある、ということでサーチエンジンランドから今でも通じる外部リンク施策のアドバイスを。 — SEO Japan

google-matt-cutts-links-1364992271 「このたび、貴サイトの一部ページで、Google のウェブマスター向けガイドラインに違反した手法が使用されている可能性があることが判明しました。」

この通知を受けた企業SEOの担当者は、通常、大きく落ち込むことになる。

SERP内のキーワードのヘッドタームを確認し、ウェブサイトがどこにも見当たらないことに気づく。「グーグルからペナルティーを受けた」ことを悟り、大きなショックを受けるのだ。

リンク構築の難問

グーグルは、ここ数年間、不自然なリンクの取り締まりを強化しており、SEO業界では、「リンク構築はもうダメなのか?」と言う疑問が上がっている。

リンク構築が終わったと考える人達は、「不自然」または「人為的」なリンクのグーグルの定義が、割と範囲が広いことを理由に挙げている:

「Google 検索結果でのサイトのランキングを操作することを意図したリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあります。」

当然ながら、「怪しいリンク」に対するペナルティーは、とても厳しい。スポーツ選手は、ルールを違反したとしても、数試合欠場すれば、競技に復帰することが出来るが、グーグルのウェブマスターガイドラインを違反した会社は、もっと多くのものを失う可能性がある。

事実、一部の企業は、悪名高いグーグルのペナルティーを受けた結果、大幅に収益を減らしている。大規模な小売店、そして、eコマースを運営する企業は、自然な検索からのトラフィックを失うことで、収益が500万ドル経ると見られている。

小さな会社が、この手のペナルティーに直面すると、事業の閉鎖を余儀なくされることがある。繰り返そう。グーグルによって、自業自得であれ、どうであれ、事業の閉鎖に追い込まれる可能性があるのだ。

グーグルが、劣悪なリンクに対して、SEOの担当者に与えた恐怖は、とても大きい。「リンク構築は、もう役に立たなくなったのか?」と考える人がいてもおかしくはない。

リンク構築は

上の疑問に対しては、断固として「リンク構築は終わっていない。リンク構築は、健在だ」と声を大にして答えたい。しかし、慎重に行う必要はある。

ペンギン 2.0に関する最近のレポートのおかげで、保守的なSEO業者は、積極的なリンク構築に反対するかもしれないが、現実として、SERPの1ページ目の大半は、リンクプロフィールのおかげで、その地位を獲得している。

リンクは、検索業界における、グーグルの“弱味”である。グーグルは、検索結果ページでウェブサイトをランク付けする際に、今でもリンクに依存している。

それでは、エンタープライズSEOが、ペナルティーを受けずにリンク構築を行うには、どうすればいいのだろうか?ペナルティーを避けつつ、優れたリンクを活用して、自然に、上位にランクインするためには何をすればいいのだろうか?今回は、三名のリンク構築のエキスパートが薦める、リンク構築の王道を紹介していく。

1. リンク評価を行う

これは、確実に最初に実行する必要がある作業である。リンクの評価には、複数の段階があり、そして、ツールも必要になる。しかし、チャック・プライス氏のアドバイスに従っていれば、リンク評価を完了することが出来る。

リンク評価を実行する方法」の中で、チャック・プライス氏は、リンク評価の全てのステップを分かりやすく説明している。リンク構築を行うつもりかどうかに関わらず、すぐにリンク評価を行うことを薦める – 今後の問題を避ける上で役に立つためだ。

プライス氏は、「最新のリンクをウェブマスターツールからダウンロードする方法」と完全な被リンクプロフィールを手に入れる方法を説明している。この2つの取り組みによって、見直して、削除/無効化を考慮するリンクを特定することが可能になる。その例を挙げていく:

  • グーグルでインデックスされていないドメインからのリンク
  • マルウェアやウイルスの警告を含むウェブサイトからのリンク
  • スパムな、関係のないページ上にあるリンク
  • グーグルのページランクが、グレイバーまたはゼロのページ上のリンク
  • リンクネットワーク経由のリンク
  • サイトワイドのリンク – 特にブログロールとフッターのリンク
  • 有料リンク

2. 関連性を保つ

次の重要なステップは、関連性を確保することだ。関連するリンクを構築する方法に関する良質な記事をケン・ライアンズ氏が投稿している。

当該の記事「リンク構築: 関連性を是が非でも確保せよ」は、とても分かりやすい。ケン・ライアンズ氏は、信頼できるガイド、インフォグラフィック、業界のトレンド、グループインタビュー、業界の賞、ゲスト投稿等、そして、「リンクの購入」を適切なリンク構築戦略として取り上げている。全てのSEOの担当者に読んでもらいたい。

ライアンズ氏は、リンクの関連性を、グーグルが、信頼性を特定し、ターゲットの文書のトピックや前後関係を解釈し、適切な背景で関連する情報を提供し(つまり、関連するクエリの結果)、そして、リンクスパムを区別する方法と描写している。

関連性に関して、同氏は、関連するリンクの戦略において、次のようなアドバイスも提供している:

  • 詳細なレビュー: 注目に値する製品やサービス
  • 無料のツール: 主な目的は、接触をすること
  • コンテンツの収集: 広範な記事 & 週に一度提供するまとめ記事
  • リンク切れリンク構築: オーソリティのレベルが高く、関連するリンクを得る機会を掘り出す
  • ニッチのマイクロサイト: 特定のトピックやニッチに特化したサイト

3. PR戦略を活用する

最後に、詳しく説明されることが少ない取り組みを推奨する: それはPRを使って、リンク構築を行う取り組みである。KoMarketingでオンラインマーケティング部門のディレクターを務める、カシー・ジレット氏が、先日、「リンク構築に利用可能な5つのPR戦略」を投稿していた。

ジレット氏は、コンテンツを探し出し、ピッチを投稿し、ソースを求めている人達を探す – コネクションを作り、潜在的なリンクの機会を発見する上で役に立つ – PRに焦点を絞ったツールを批評している。

同氏は、記者が、ソーシャルメディアを使って、ストーリーを調達している事実を指摘している。検索マーケッターは、この取り組みから、リンク構築を行う大きな機会を得ることが出来る。また、ジレット氏は、分割したレポーターのリストを作成し、データを集めるためのツールを紹介している。

イベントでのインタビューもまた、リンクの源として活用することが出来るかもしれない。ジレット氏は、カンファレンスで、イベントの前、途中、そして、後に出席者にインタビューを求める人達が必ずいるので、インタビューを設定してもらえるかもしれないと述べている。

最後に、記事を投稿する機会をチェックする取り組みをジレット氏は薦めている。この取り組みから、質の高い被リンクを構築する、優れたメソッドを得られるためだ。

今回紹介したクリエイティブなプロの人達おかげで(他にも大勢いる)、リンク構築は、今も健在である。リンクがSEOの基盤になることは、周知の事実である – そのため、今回取り上げた戦略を検討してもらいたい。

これはリンク構築に対する、最も重要な答えではない – しかし、1) リンク評価を行い、2) 関連性を保ち、3) PR戦略を活用する取り組みをリンク構築戦略に盛り込めば、エンタープライズSEOは、失敗しないはずである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is Link Building Dead? 3 Tips For Link Builders Post-Penguin 2.0」を翻訳した内容です。

SEOのベテランにしてみれば「そんなこと分かってるよ!」という話だったかもしれませんし、この作業が面倒故に容易な有料リンクにサイト運営者もSEOサービス提供会社も頼りすぎてきた事実はあると思いますが、今後の外部最適化はこういった作業をいかに効率的に効果的に行えるかということにかかっているのもまた事実です。

私が関わる会社でも最近、社歌をPV配信(お金がないので、全て社員活用の低コスト映像)してみた所、逆にそれがウケたのか、ニコ動でプチブレイクし、社名検索時にもランクインするという快挙を成し遂げました。リード獲得的に良いのか?という話はありますが 汗、コンテンツマーケティング時代の到来とそれをうちのようなベンチャー企業ならともかく一定規模以上の企業で社内稟議を通して実施することの難しさを感じさせる出来事でもありました。 — SEO Japan [G+]

検索順位を決めるSEO要素の進化、過去10年間の歴史

SMX West 2014も無事終了、進化を続けるSEOシーンに改めて休まず勉強を続けることの重要性を感じられずにはいられませんでした。今回はそんな進化を止めない検索結果の順位要素を過去に遡って比較してみてみようという面白い試みをサーチエンジンランドから。SMX Westでも講演したMozのランド・フィッシュキンが毎年発表しているSEOの順位要素データを元になっており、信頼性も高いそうなだけに興味深い内容。今日にいたる検索アルゴリズムの変遷、そして最新アルゴリズムの意味をより深く理解できると思います。 — SEO Japan

懐かしい話をしよう。SEO業界の有名人、ランド・フィッシュキン氏は、2005年に「Search Ranking Factors」(検索ランキングの要素)調査を立ち上げ、2年に1度のペースで、スタッフを交えて、鋭い見解を提供してきた。

8年間を通じた変化を見ていくと、面白いトレンドが浮かび上がってくる。経営陣または投資家に対して、SEOへの投資の必要性を説明することに苦労しているなら、過去を遡った見解が、役に立つ可能性がある。

簡単に背景を説明

誤解しないでもらいたいことがある。この調査には、1年分だけでも大量の情報が詰め込まれており、5年分の調査を簡潔にまとめる取り組みは、大変な労力が要求される。そのため、これは包括的な概要ではなく、「ハイライトのハイライト」と考えてもらいたい。

この調査では、一流のSEOのエキスパートが、様々なSEOの要素のインパクトを点数で評価している。対象となる要素は2年おきに改訂され、改善されているため、調査と調査を直接比較することは、不可能である。そこで、私は2011年と2013年に加えられたデータの相関関係ではなく、調査のデータ自体に注目した。

Mozの取り組みに固執する記事を作成することで、幾つかリスクが生まれる。まず、私がイメージギャラクターのように見えてしまう。しかし、保証しよう。これは広告目的の記事ではない。事実、SEO関連の情報は、Mozだけではなく、様々なサイトから仕入れている。次に、フィッシュキン氏から金銭が供与されているように思われる可能性がある。念のために言っておくが、その気があるなら、いつでも歓迎する。

控えめな見解: 2005年 & 2007年

Moz.comでは、2005年と2007年版のオリジナルの「Search Ranking Factors」調査を見つけることが出来なかった。しかし、Archive.orgで粘っていたところ、情報を見つけることに成功した。SEOの歴史が好きなら、このページをクリックして2005年版を、そして、このページで2007年にアップデートされたバージョン2に目を通してもらいたい。

Original 2005 Search Ranking Factors study by Rand Fishkin.

2005年に初めて実施されたSEOmozの「Search Ranking Factors」調査

2007 v2 Search Ranking Factors study by Rand Fishkin.

2007年に発表された「Search Ranking Factors」のバージョン 2

フィッシュキン氏が、2005年に671名がdel.icio.usでタグ付けし、「精力的にアップデートされた」VaughnsのGoogleのランキング要素リストに肉薄していることを喜んでいる姿を見て、思わず笑ってしまった。今なら、671回シェアしてもらうまでに2分間もかからないだろう。

Rand celebrates 671 del.icio.us tags in 2005.

2005年に671人にdel.icio.usでタグ付けされたことを喜ぶランド・フィッシュキン氏

2005年の調査には、12名の寄稿者(+ フィッシュキン氏)のみが参加していたが、2013年には120名以上に増えている。しかし、初回の調査では、今でも十分に興味深いデータが提供されている。2005年に特定されていた特に重要なランキング要素を以下に挙げていく:

  1. タイトルタグ
  2. リンクのアンカーテキスト
  3. 文書内で利用されているキーワード
  4. 文書のアクセシビリティ
  5. サイト内部のページから文書へのリンクの本数
  6. サイトの主なトピック
  7. リンクを張るページへの外部リンクの本数
  8. トピックのコミュニティでのサイトの人気度
  9. サイトの広範囲でのリンクの人気
  10. キーワードのスパム行為(「害をもたらすランキング要素」)

No.2「リンクのアンカーテキスト」を除く、全ての要素は、今でもある程度な重要な要素として健在である。

また、現在も、タイトルタグに注意する方針は、とても有効であり、キーワードスパムは慎むべきである。このデータに対して、「SEOが常に変化している」ことを示す、励みになる見解だと認識する方もいるかもしれない。しかし、2005年の時点で、今も尚、重要視されている「変わらない」トレンドが現れている — それは、適切なコンテンツ & 適切なリンクだ。

2007年版の上位の要素では、新しい要素が加わり、また、一部の要素に対して、変更が加えられたり、具体的に示されており、若干の変化が見られる:

  1. タイトルタグ内のキーワードの利用
  2. サイトの広範囲でのリンクの人気
  3. 被リンクのアンカーテキスト
  4. サイトの内部リンク構造でのリンクの人気度
  5. サイトの年齢
  6. サイトへの被リンクのトピックの関連性
  7. トピックのコミュニティでのサイトの人気度
  8. 本文のテキストでのキーワードの利用
  9. リンクを張るサイトの広範囲でのリンクの人気度
  10. サイトへの新しい被リンクの割合

リンクに関連する要素が、上位の大半を占めている(Wiepのリンクの価値の要素に関する調査も併せて紹介している)。これは、SEO業界自体が、生まれてから間もなく、有効な手法と無効な手法に関して、様々な考えが存在した時代に、SEO業者に対して、初めて示された有益なアドバイスであった。

このバージョンも、完全一致のアンカーテキストが有効であった時代を反映している。しかし、言うまでもなく、この数年後、Googleが質の低いリンクを取り締まり、完全一致のアンカーテキスト頼みのサイトは、しっぺ返しを食らうことになった。

2009年、2011年 & 2013年: 新たなトレンドが現れる

Mozは、2009年以降の調査を誇りに思っているようだ。2009年、2011年、そして、2013年の調査はMoz.comで簡単に見つけることが出来た。

The 2009 version of Search Ranking Factors, a.k.a. “V3.”

Search Ranking Factorsの2009年版、別名「V3」

Search Ranking Factors 2011 study.

Search Ranking Factors 2011年版

The most up-to-date Search Ranking Factors study from 2013.

Search Ranking Factorsの最新版(2013年)

2009年版2011年版、そして、2013年版の調査の形式は、過去の調査の形式から大幅に進化している。2009年の調査を最後に、総合的なランキング要素のリストが姿を消した。また、2009年版では、トップ 5のみが取り上げられている:

  1. 外部リンクのキーワードに焦点を絞ったアンカーテキスト
  2. 外部リンクの人気度(外部リンクの量/質)
  3. リンクのソースの多様性(固有のルートドメインからのリンクの本数)
  4. タイトルタグ内のキーワードの利用
  5. 信頼されているドメインからリンクの距離に基づくリンクの信頼度(例: TrustRank、Domain mozTrust等)

このデータは、当時、リンク構築が到達した熱狂的なレベルを反映している。このデータを見たら、方法が何であれ、誰でもリソースの大半をリンク構築に注ぎたくなるはずだ。

ドメインレベルでのリンクのオーソリティの基準

リンク構築の要素を具体的な領域に絞ると、面白いトレンドが幾つか見えてくる。 例えば、ブランドに関する事項は、2009年には全く触れられていない。しかし、この調査がリリースされる6ヵ月前に、ヴィンスアップデートの導入が行われていた。しかし、2011年、サイトのリンクプロフィールにおけるブランドの用語の割合は、ドメインレベルでのリンクのオーソリティの基準で8位、そして、2013年には6位に順位を上げていた。

また、ドメンイレベルでは、信頼性 vs 量に関するトレンドが新たに表れていた。2009年、被リンクの信頼のレベルは、ドメインレベルでのリンクの基準で1位に挙げられていた。2011年では3位、そして、2013年では2位であった。しかし、2011年と2013年の調査では、「固有のリンクを張るドメインの量」は、当時、そして、今でも、ドメインのリンクプロフィールの基準として、最も重要視されている。

しかし、ペンギンアップデートが行われ、ペナルティーを受けるサイトが続出しており、このデータは、直観とは相容れない結果となっている。事実、マット・グラット氏による2013年のレポートでのコメントは、上位の調査の結果を疑問視していた — 「Googleは、リンクの量を今まで以上に軽視しているように見える。その結果、重視されるリンクを獲得するインパクトが、さらに大きくなっているような気がする。」

また、リンクの多様性が、2009年の3位から、2011年と2013年には8位に順位を落とす中、トピックに関連するリンクの重要性は、上位を維持していた。

ページレベルでのリンクベースの特徴

完全一致のアンカーテキストは、どのように衰退していったのだろうか。2009年と2011年では1位に輝いていたものの、2013年には13位に大幅に順位を下げている。2013年のリストにいまだに残っていることが意外であったが、今も健在である — 事実、現在でも、完全一致のリンク構築を大々的に行うエージェンシーから距離を置こうとするクライアントに出会うことがある。

再び、「ページに対してリンクを張る固有のドメインの数」が2位に君臨し、シンプルな人気の重要度が浮き彫りになっている。リンクのトピックの関連性は、2009年の6位から、そして、2011年の7位から、2013年には3位に順位を上げており、注目に値する。しかし、このカテゴリーで特に影響力の強い要素の表現に最大のトレンドが反映されている。

2011年、5つの重要なページレベルでのリンクの要素には、軒並み「量」と言うワードが用いられていた。2013年になると、トップ 5には「多様性」、「量」、「トピックの関連性」、「多様性」、そして、「量」と言うワードが並んでいる。量は2013年でも重要視されているものの、その他のリンクの要素も重要と見なされるようになり、ハミングバードによってリンク構築がどのように変化するのか、そして、リンクの本数が、ランキングに今後も大きなインパクトを残すかどうかが問われるようになった。

ソーシャルの計測基準(ページレベル)

ソーシャルの分野に注目せずに、この記事を終えることは出来ない。2011年は、Twitterがソーシャルを制覇しており、この調査のソーシャルの基準を圧倒していた。2013年、Twitterに代わって、Google+が、調査結果を独占していた。

ただし、どう考えても、SEO業界は、検索へのソーシャルのインパクトを推測する取り組みを苦手にしている。例えば、2011年は、調査の参加者によると、Twitterの独り勝ち状態であった。しかし、同じ調査の相関関係のデータは、Facebookの要素が最も影響力が強いと示唆している。 そして、2013年、大勢のSEOのエキスパートが、Google+がランキングに多大な影響を与えると考えていた。しかし、Google自体は、何度もこの指摘を否定していた。

2013年版の調査での2点のコメントに、ソーシャルの現在、そして、未来への影響に対する、SEO業界の不安が集約されている気がする:

ハンナ・スミス氏: 「申し訳ないが、ページレベルのソーシャルの基準が、アルゴリズムで役割を果たしている、と言う指摘を受け入れられるだけの証拠を私は見たことがない。」

トッド・マリコート: 「Googleが、Google+を利用をさらにプッシュし、Google+のネットワークが大きくなると、そして、重要な関連性のデータの源として、信頼することが出来るようになると、さらに多くのソーシャルシグナルをグーグルは採用するようになるのではないだろうか。」

不透明な未来

ソーシャル、さらには、リンクでさえ、ランキングに影響を与えるのかどうか、今でも明確な答えは出されていない。リンク構築は、かつて、SEOの基本戦略であったが、一部の人達にとっては、一日も早く忘れたい苦い思い出となった。しかし、どのような種類の取り組み — リンク構築の取り組みも含む — が今後も利益をもたらすのかに関して、明確な手掛かりを与えている、大きなメタのトレンドが存在する。

「SEOではユーザーに焦点を絞れ」、「SEOの戦略は実際のビジターにメリットを与えなければならない」等の指摘は、至る所に転がっている。このような考えは、失敗や上位にランクインする効果のある取り組みに基づいているわけではない。長続きする検索ランキングの要素は、上位の獲得に有効であり、実際のユーザーにメリットを与える。そして、この要素こそが、今後も長期間に渡って、利益を与えてくれると期待することしか私達には出来ない。

リンク構築、そして、重要なリンクの獲得にも同じことが言える。過去のトレンドに基づくこの見解を考慮すると、今後も重視されるリンク構築では、アルゴリズムだけでなく、人間のユーザーに価値を与えることを意識しなければならないだろう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Fast Is SEO Really Changing? A Look Back At Search Ranking Factors」を翻訳した内容です。

サイト&ページ要素は当然としてもリンクやソーシャル要素の影響の変化が時代毎に出ていましたね。リンク中心のSEOがかつてあれだけもてはやされたのも過去のデータを見るに当然という気もします。ソーシャルに関してはGoogle+の影響力が話題にはなりますが、プラットフォームとしてはFacebookどころかTwitterにも限りなく後れを取っていますし、GoogleもそれをSEO要素に取り入れすぎることへはリスクもあり、かといってFacebookやTwitterがデータ提供してくれるとも限りませんし、非常に悩ましい状況なのでしょうね。記事で締めくくられているように「不透明な未来」ではありますが、「ユーザーに価値を与える」べく地道にコンテンツマーケティング的な努力をしていくしかないのでしょうか。 — SEO Japan [G+]

あなたのSEOを劇的に改善する内部リンク構築戦略

意図的な外部リンク構築がペナルティ発動につながりかねない最近の「リンク構築」事情、中には外部リンク構築への取り組み他自体を全く止めてしまうサイトも増えているようです。外部がダメなら内部リンクの最適化に徹底的に取り組む!なんてサイトがもっと増えてきても良い気がしますが、意外となされていないのが現状だったりも。ということで、今回はサーチエンジンランドから内部リンク構築に関するガイド記事を。正しく行えば必ず集客に貢献するだけに、これを機会にあなたの内部リンク最適化を見直してみては。 — SEO Japan

「リンク構築」と言うワードを聞いた際に、一番初めに思いつくわけではないかもしれない。また、リンク構築において、セクシーな取り組みの一つには、挙げられないだろう。しかし、強固なリンク構築戦略を実行する上で、欠かせない取り組みの一つだと私は確信している。

…と言うことで、今回は、内部リンク構築について説明していく。

一斉に「えー」と言う声が聞こえてきそうだ。

心配する必要はない。アンカーテキストについて、長々と話すわけではない。代わりに、ロジカルな内部リンク構築戦略、そして、肝に銘じておいてもらいたい、より技術的な領域を幾つか挙げていく。

内部リンク構築戦略が重要である理由

SEOは、重要度の異なる多くのパーツで構成される、多角的な取り組みである。内部リンクが一番大事なパーツだと指摘しているわけではないが、確実に大事なパーツの一つに数えられる。

内部リンクは、SEOの取り組みの基盤となる。どのページを最も優先して欲しいのか、そして、どのページとどのページがテーマに関して関連しているのかを、検索エンジンに示すことが出来る。このようなシグナルは、価値、そして、意味をページに反映する上で、検索エンジンにとって、心強い味方になる。そのため、戦略的な内部リンク構築を介して、このシグナルを管理する取り組みを怠ると、検索エンジンの独断に翻弄されることになる。

グーグルがサイトに滞在する限られた時間の中で、どこにランク付けして欲しいのか、そして、どのページを優先しているのかに関して、検索エンジンを混乱させてしまうのは、何よりも悔やまれる。

内部リンクに関するロジカルな考え方

次のように内部リンク構築を見ている人達が多い:

internal linking

私はデザイナーではないので悪しからず。

この場合、「The Hulk」は最も重要なページである — つまり、グーグルにインデックスしてもらい、上位にランク付けしてもらいたいページだ。そのため、リンクを張る行為が論理的であるかどうか、あるいは、背景が一致しているかどうかに関わらず、その他の全てのページから、The Hulkページにリンクを張っている。

その結果、とんでもないことになる。このように内部リンクを構成してしまうと、検索エンジン、そして、ユーザーを混乱させてしまう。数百、もしくは、数千ページでこの方針を採用しているなら、尚更、ダメージは大きい。

その代わりに — あらゆるSEOおよびリンク構築の領域で推薦していることだが — ユーザーがウェブサイトをどのように移動しているのかについて、もっと真剣に考え、現在地に応じて、どの情報を有益と見なすか、考察してもらいたい。例えば、ページ Aの情報は、ページ Bに関連しているだろうか?ページ Aを読む人は、ページ Bも読みたいと思うだろうか?

通常、eコマースサイトは、この取り組みを巧みに実行している。ModClothを例にとって考えてみよう(同社のドレスが好きなこと以外は、このサイトを紹介する理由はない)。

mod-cloth-internal-linking

このページは、同様のスタイルのドレス、最も人気が高いドレス、そして、戻る/購入の情報に向けられた内部リンクを持つ。また、買い物客には、同じ生地、もしくは、カテゴリーの製品をタグを介して、閲覧する選択肢が与えられている。 唯一欠けているのは、ドレスを補うアクセサリ、マッチする靴、宝石、バッグ等の一連のリンクのみである。

ご覧のとおり、ModClothの内部構築戦略は、検索エンジンの結果ページを操作するのではなく、ユーザーに価値を提供することを重要視している。その結果、ユーザーが直感で理解することが可能であり、最も関連するキーワードに対して、最も重要なページを自然に優先する、内部リンクの構造が作られている。

もう一点例を挙げよう。現在、私はウェブサイトのデザイン変更を行っており、提供するサービスを今よりも巧みに提示することを、目標の一つに掲げている。効果的にこの取り組みを行うため、まず、単純に「自分がビジターだったら、そして、User Experince Designのサービスページにアクセスしたら、他に何を見たくなるのか」問い掛けることから始めた。この問いのおかげで、有益で、ロジカルな内部リンクに関する多くの優れたアイデアが生まれた。その一部を以下に挙げていく:

  • ポートフォーリオ: このページで、ビジターは、User Experience Designの仕事のサンプルを容易に確認することが出来る。
  • ケーススタディ: ビジターは、最近のクライアントの成果を確認することで、弊社の仕事の価値を見出すことが出来る。
  • スタッフ: ビジターは、User Experience Designのエキスパートをチェックすることが出来る。
  • 関連するブログの記事: 詳しい情報を求めるビジターのために、User Experience Designに関する詳細な記事、または、ニュース記事を用意しておく。
  • 関連するサービス: このページは、ビジターが検討する可能性のある付随する/関連するサービスのリストを提供する。

その結果、サービスページが、ウェブサイトのその他のセクションとどのように関連しているのかを、明確に理解することが出来るだけでなく、ページに掲載したい情報をリストアップしたことで、デザイナーの仕事が大幅に楽になった。

繰り返すが、検索エンジンに上位にランク付けしてもらいたいページではなく、ユーザーが有益だと考える情報を考慮することで、スパムすることなく、SEOの目標を達成する内部リンク構築戦略を策定することが可能になる。

内部リンクに関する技術面での検討事項

「テクニカルなSEO」に対して、別々に実施する特定のタスクのセットだと言うイメージを持っている人は多い。しかし、実際には、とりわけコンテンツの重複が考慮される領域においては、内部リンク構築戦略に、多くの技術的な領域を盛り込まなければならない。コンテンツの重複に関しては、他のページからリンクを張るページのバージョン、正規化しているページのバージョン、サイトマップ内のページのバージョン、そして、グーグルがインデックスしているページのバージョンが、一貫していなければならない。

実際にホームページで私が直面した問題を介して、このポイントを説明していく — www.352media.comはホームページの理想的なバージョンであった。そのため、このページのその他のバージョン(352media.com、/default、/default.aspx、/Default)から301 リダイレクトを設定して、重複するコンテンツを除去した。

リダイレクトを実装した後、問題は解決されたと私は推測した。しかし、その他のホームページのバージョンが、引き続き、検索結果に表示されていることが判明した。型破りなカノニカルタグがこの問題の原因であった:

  • “www.352media.com” から “www.352media.com/default.aspx”
  • “www.352media.com/default.aspx” から “www.352media.com/Default”

問題は、混乱したシグナルをグーグルに送っていた点である。ホームページの各種のバージョンから、www.352media.comにグーグルを導いていたものの、実際にグーグルがこのページに到達すると、今度は、たった今訪れていたページの方が、コンテンツを読みやすいと伝えていたのだ。

ブログでも同様の問題を抱えていた。グーグルのウェブマスターツールで、投稿/インデックスの比率に食い違いが見られたことで、この問題は明らかになった。ブログの記事にインデックスされたURLが、期待していたURLとは異なるケースが数多く見られたのであった:

  • 望ましいURL: http://www.352media.com/blog/Summing-Up-SEO-September.aspx
  • 実際にインデックスされたURL: http://www.352media.com/blog/post.aspx?id=3d843bb3-76b9-41c3-91b9-c80f92ac75af

さらに調査を行ったところ、再び、グーグルに混乱するシグナルを送っていたことが分かった。内部および外部のリンクにおいて、全て望ましいバージョンのURLを用いていたものの、2つ目のURLが正規化のバージョンだとグーグルに伝えていたため、このURLがインデックスされていたのだ。このように、どれだけ真剣に内部リンクの計画を練ったとしても、テクニカル SEOを戦略に盛り込んでいない状態では、失敗する。

結論

強固な内部リンク構築戦略は、頻繁にキーワードリッチなアンカーテキストを使って、ただ単に最も重要なページにリンクを張る方針を超越している。ユーザーのニーズを考慮し、技術的な面で一貫性を確保することで、自然で、直感的で、尚且つ、コンバージョンの目標と合致する内部リンク構築戦略を策定することが可能になる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、a href=”http://searchengineland.com/”target=”_blank”>Search Engine Landに掲載された「The Hitchhiker’s Guide To Internal Linking Strategy」を翻訳した内容です。

この記事はこの記事で参考にはなりますが、もう一歩具体策に踏み込んでほしかった気もします。実際、上位表示を達成したキーワードフレーズに対して対象コンテンツやページを設定し、適切な内部リンク最適化を行っていくだけでサイトの評価が高ければかなりのランキングアップを実現することも可能と思います。外部リンク対策を意図的にしかけにくい今日、プロアクティブな内部リンク構築がもっと見直されていっても良い気がする最近です。 — SEO Japan [G+]

SEOの過当競争がもたらすオーソリティの肥大化

Googleのアルゴリズム進化で過度なリンク構築手法が大幅に制限されつつある最近のSEO。できればするべきでないとわかっていても、やらざるえないという理由でリンク構築合戦的な装いもあったこれまでの順位争いを冷静に分析した記事を。– SEO Japan


数年前、季節によって収益が大きく変動するクライアントを担当したことがあった – と言うよりも、このクライアントが属する業界では、アグレッシブなリンク構築の手法が必要とされる、季節限定の強烈なラッシュが存在した。同じ分野に、特定のタイプのSEOが過剰に存在する状況であった – 現在、私はこの類の分野をCompetitive Backlink Crossover: CBC(競合する被リンクの重複)と呼んでいる。私が採用された時、次のような状況であった:

  • 同分野の全てのサイトが、2ヶ月間でターゲットのページに対するページのオーソリティが15ポイントも急増するほど、有料リンクを詰め込み、積極的にリンクを買い、借りていた。
  • 同分野の全てのサイトが、短期間で1万ドルを超える予算をリンクの購入に費やしていた – 恐らく、2万 – 3万ドルの間であったと思う。
  • 同分野の全てのサイトが、コストを除き、リンクを獲得する壁がない状態で、競合者が買ったリンクを積極的に買い、全く価値をもたらさずに、オーソリティを肥大化させる現象が起きていた。
  • 同分野の全てのサイトが、借りることで、リンクの大半を構築していた。その結果、多額の資金を投じているものの、純粋なオーソリティの獲得はサイト全体で非常に少なかった。

このような状況に身を置かれたクライアントと関わったのは、この時だけだが、同じような環境 – あるSEOのタイプ、つまり、“競合者分析”のエキスパートのおかげで、極端にオーソリティが肥大化する環境 – に直面するサイトは他にも多く存在するはずである。

この「競合者分析」を行うSEOは、独自の被リンクを獲得するスキルを持っていないことが多く、有料リンク、ディレクトリ、そして、ゲスト投稿等の取り組みによって、その他のサイトからドメインのオーソリティを構築する戦略を採用している。効果は高いものの、「オーソリティの肥大化」は、もともとのサイトのオーナーにダメージを与えることで有効に働く。とりわけ、競合者リサーチのスキルを少しでも持つ別のSEO業者も同じ分野に参入し、競合する被リンクの重複を増やそうとしているなら、尚更マイナスの影響は大きくなる。

このような状況になると、この一見“旨みのある”ドメインオーソリティ/ホームページのオーソリティが、実際のレベルをはるかに超えてしまうことになる – なぜなら、SEO業者なら、全く同じリンクを自動的に模倣することが出来てしまうからだ。そのため、この分野全体が、リンクを吸い上げる行為に走り、名前だけの製品を除き、実際のコンテンツが作られなくなる状態に発展する。そして、アグレッシブな競合者分析が行われている分野で生き残るためには、このプロセスを続けなければならなくなるのだ。

二次的なマーケットの成長

当然だが、この現象で得をするのは、多額の予算を割いて、サイトの価値を維持し、競争に負けないためにリンクの購入に走らなければならないサイトのオーナーではなく、サイトのオーナーにリンクを売る/再現するために仕事(ゲスト投稿)を命じる側の人達である。そのため、メリットは、リンク販売のシステムに流れ(特に旅行、ファイナンス、デザイン)、サイトのオーナーは、価格を上げる一方、コンテンツの作成に対するコストを下げるようになる – 検索エンジンにアピールするためだ。その結果、「高いオーソリティ/ページランク/関連性」と考えるゴミのようなものを得るために必死に争う、流動的で、安定感に欠ける環境が生まれる。言うまでもなく、競合者も同じリンクを獲得していることが原因である。

この「オーソリティの肥大化」のシステムは、他の業界には存在せず、嘆かわしいシステムだと言わざるを得ない。劣悪なリンク、三流のコンテンツ、さらには、SEOの利鞘を少なくしつつあるリンクの売買にプラスに働くシステムで汚染された、薄いインターネットを生み出すからだ。遅かれ早かれ(現在のよに)、マーケットは、「反転」することになる。つまり、賢いアフィリエイト/サイトのオーナーが、同じシステムでウェブサイトを複製しようと試み、より大きなリスクを冒して上位へのランクインを狙う代わりに、競合者分析に力を入れているウェブマスターにリンクを売る行為に焦点を絞る状況である。

ファイナンス業界では、現実にこの現象が起きており、The Yakezieと呼ばれる複雑な個人のファイナンスネットワークによって、事実上、SEO離れが促されている。また、パディー・モーガン氏が、平均的な有料リンクの合計を$285と算出した旅行業界でも同じことが起きている。

モーガン氏が受けた金額は、法外な金額であり、下手な交渉の結果であることを指摘しておく。しかし、交渉スキルを持たない状態で(そして、予算が経営陣に承認されている状態で)、闇雲に有料リンクを求める人が増えると、誰もが軟弱な土台の上に高い建物を作ろうとするシステムが生まれてしまう。

ペンギンさんの登場

「オーソリティの肥大化」、そして、この現象が作り上げたマーケットは、ペンギンアップデートが初めて導入された時、その複雑さ、および、後退する(そして、進化する)運命が明らかになった。グーグルによって、サイトワイドリンクが撃退されると、さらに悪い方向に向かっていくとになった。マーケットの多く、- そして、当該のマーケットを支えていたサイト - が大きなダメージを負ったのだ。

しかし、グーグルの狙いとは裏腹に、ウェブは今でも自己中心的であり、リンクエコノミーは生き残っている – 有償のゲスト投稿、有償のインフォグラフィックの投稿、そして、有償のブログの記事の投稿は、効果的に行い、以前のような堕落した態度を改善して行えば、今後も、少なくとも部分的にグーグルに支持してもらえるはずである。

オーソリティの肥大化も健在であり、“うわべだけ”のブロガーで構成された貪欲なネットワークによって、予算は食いつくされつつある。この現実、そして、現状では、当該の分野を動かす肥大化したオーソリティに身を任せることは出来るものの、ランキングを持続させるための労力は、費やす価値はないと言わざるを得ない。例えば、もともと自分のリンクが掲載されていたウェブサイトが、基礎的な競合者分析のスキルを持つ別のSEO業者に強奪される前に、その価値を確保することに成功している、もしくは、競合者が、競合者リサーチが実施する価値のある戦略であることを理解しているSEO業者を雇うことが出来ないほど、競合するサイトがひどい等、あまりにも多くの要素を自分に有利な状況に導かなければいけないためだ。

現実として、部分的なオーソリティの肥大化が、遅かれ早かれ発生する。「キーワードディレクトリ」の検索は必ず行われるだろう。行わなければ、負けてしまうからだ。それでも、リンクレポートを月末に投稿する際に、あるいは、リンクのリストを使って打ち合わせを行う際に、リンクが今後競合者が獲得する可能性が高いことを理解したところで、前に進めるわけではなく、むしろ、泥沼にはまるだけである。SEOを雇う価値がある分野のウェブサイトにとって、このタイプのリンクは、すぐに明らかにされ – その結果、妥協点に戻るか、もしくは、収益の反転をさらに活性化させ、実際には2人目のリンクを獲得するサイトに損失をもたらすディレクトリに対する価格は、釣り上げられることになる。

オーソリティの肥大化を回避する

SEO業者は、オーソリティの肥大化を回避するため、出来ることは全て実施するべきである。基本的には、怠惰な姿勢が原因で発生する行為である – 競合者/似た分野を楽に吸収してリンクを構築しようとしているのだ。先ほども申し上げた通り、競合者が持つリンクを自分のサイトでも手に入れる行為は、ある程度は、実施するべきである。そして、この行為が既に根付いている分野では、積極的に実施しなければならない。

しかし、その他の分野では、競合者リサーチを介したオーソリティの肥大化は、今のところ起きていない。そして、未来のウェブマスターのROIを重要視するなら、回避するべきである。このような分野のコンテンツは、今でも重要な価値がある。価値がなくても、独自の、真似できない手法でリンクを構築している(スパムに近いとしても)。しかし、特定のタイプのSEO – 競合者リサーチによるリンクの獲得を得意とするSEO – が分野に参入し、同様のSEO業者がさらに集まってくると、ランキングを落とした3位、4位のサイトが、SEOに力を入れ、SEO業者を雇い、利鞘がなくなるまで、オーソリティを肥大化させる、潰し合いが行われる。

このような状況は、明らかに収益を大幅に減らし、たとえ利益が新たなプレイヤー(リンクを販売するマーケット等)に動いていても、全く魅力はない – 醜いサイトワイドの有料リンクや、作者の経歴欄のトピックから外れたリンク等。

軟弱なコピー可能なリンクプロフィールではなく、再現不可能なリンクプロフィールを作る

同じように、ある程度関連性のある競合者から補助的なリンクを奪い、新たな分野に反映させるスキルを持つ、優秀なSEOのエキスパートなら、まずは立ち止まって考え直すべきだと私は思う。60を超えるドメインオーソリティを構築し、「こんなにすごいリンクは絶対に手に入らない」と競合者に思わせるようなリンクプロフィールを構築することで、評価、才能、そして、敬意を得たはずである。サイトワイドのブログロールで構成される80以上のドメインオーソリティでは、このうような評価は得られない。同様に、真似することが出来ないリンクを持つサイトに対して感じる劣等感も、この点のリンクプロフィールからは感じられない。

私なら、長期的にクライアントの利鞘を減らすことになる、競合者と被リンクが重複するリンクが90%を占める、退屈で、余分な80のドメインオーソリティよりも、競合者に真似することが出来るリンクが一つもない、ドメインオーソリティが60のサイトをまずは構築する。自分自身の競合者リサーチのスキルを近隣の分野に解放せずに、このルートを辿ることが可能である。多くのリンクを得ることが出来ても、質は低く、短期的に利益を増やす以外はメリットはない。この手法に頼ると、最終的に分野全体からSEOの利益を枯渇させてしまうことになる(そして、その他の分野の収益まで食ってしまう)。

ディレクトリに手っ取り早くリンクを加える方が、簡単だと感じるかもしれないが、後にリンクレポートを振り返り、競合者が全てのページに存在し、あらゆる「関連するブログ」が有料リンクファームのように見えることに気づいた時、後悔するはずである。

SEOのエキスパート(そして、ウェブマスター)は、容易に再現することが出来ない独自のコンテンツを作ることで、現在、そして、今後、最大限の収益を得ることが出来る。これなら、維持することが可能であり、そもそも、楽しいはずだ。もちろん、収益を自分のものにすることが出来る点も嬉しい。競合者からリンクを盗んでも構わないが、競合者に盗まれるリンクを構築する行為だけは止めてほしい


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「Authority Bloat: An SEO Industry Problem」を翻訳した内容です。

これまで有料リンクを購入する際に「皆がやっているからやらないと上がらないので仕方なくやる」という建前というか本音が存在していたのもまた事実と思いますし、そんな時代を懐かしく思い起こさせる記事でした。今でも多少はそういう面もあると思いますが、今後部隊をコンテンツマーケティングに変えて同種の争いが行われていくのでしょうか? — SEO Japan [G+]

知ったかぶりのSEOのアドバイスに気をつけろ

自称SEOの専門家は無数にいますが、皆が皆自分でSEOのテクニックを日々実験しアルゴリズムを体感した上でSEOを語っている人は限られるかもしれません。本やネットで得た知識や、多少のサイト運営経験やクライアント仕事で「百戦錬磨のベテラン」のごとく語れる強心臓の持ち主はともかくとして、日々SEOを自ら実践しているSEOエキスパートでも常にアルゴリズムが進化し続けるGoogleを前に何事も絶対とはいいきれないもどかしさを感じることはあるでしょう。ある程度の経験を積んでこれば世の中に溢れるSEO情報を見た際に自分の感覚である程度物事を判断できるようになるとは思いますが、初心者であれば海外情報派のSEOプロや実戦勝負のアフィリエイター含めて様々な情報が溢れるこの世界、一体何をどこまで信じていいのかわからない、という方も多いでしょう。今回はSEO Bookから世の中に溢れるSEOに関するアドバイスを正しく読み解くための記事を。 — SEO Japan

SEOが生まれて間もない頃は、大勢の専門家が、ブラックボックステストを実行し、検索エンジンが見返りを与えるページを確かめていた。

ブラックボックステストは、IT業界で用いられる専門用語であり、機械やコンピュータプログラムの内部の仕組みに関する知識を必要とするタイプのテストではない。どちらかと言うと、システムが、入力に対してどのように反応するのかを見るためのテストである。

そのため、長年の間、SEOとは、テストを行い、検索エンジンの反応を見る取り組みであった。ランキングが高くなれば、SEOの担当者は、相関関係と因果関係が等しいと推測し、ランキングを上げたと思われる原因の手法を大幅に増やす。当該のトリックが、繰り返し実行することが出来るなら、因果関係に関して、少なくとも、検索エンジンが新しいアルゴリズムのコードを導入し、ブラックボックステストの段階に後戻りさせるまでは、確固たる結論を導き出すことが可能であった。

ただし、すべてのSEOの関係者が、テスト段階に戻ったわけではない。一部のSEO業者は、自分では、ほとんどテストを行わず、その他の業者に依存している。その結果、SEO業界では、「真実」だと思われる事柄に関して、誤解を招きやすい環境が生まれ — 多くの誤った情報が、絶対的な真実と考えられるようになるまで、至る所で繰り返されるようになった。例えば、「有料リンクが、危険をもたらす」と言う指摘がある…確かにダメージを与える可能性はあるが、有料リンクを利用していない方が、より大きなダメージを受ける可能性もある…すべてケースバイケースである。

テストしている手法の状態を正確に把握することは出来ないため、SEOのテストは、確実な結果をもたらすわけではない。つまり、テストしているトリックが、今後も持続するとは限らない。例えば、リンクを増やしたところ、ランキングが上がったものの、テストしている最中に、グーグルが導入していた新しいエンゲージメントのアルゴリズム等、別の要因によって、ランキングが上がった可能性もある。そのことを知らなかっただけだ。

以前は、このテストを実施するのは、遥かに楽だった。アップデートが規則的なスケジュールで行われていたためだ。次回のアップデートが行われるまでは、アルゴリズムは変化しないとある程度推測することが出来るため、因果関係が、今よりも明白であった。サーチエンジンランドを運営するダニー・サリバン氏は、2013年の年明けに、Mozで検索の歴史を分かりやすく説明していた:

歴史を振り返ると、SEOのテストが徐々に難しくなった理由が見えてくる。以前と比べると、見つけ出す必要がある不確定要素の数が遥かに多くなったのだ。また、検索エンジンは、賢くなった。SEO関係者によるブラックボックステストを妨げるには、ターゲットを動かし続ける手法が有効である。 ひっきりなしにコードの変更を行い、黙っていればよい。あるいは、ある領域で行った小さなコードの変更を大々的に発表しつつ、重要な変更を別の場所で実施して、無駄な努力をさせる手もある。

これが今日のSEOを巡る状況だ。

しかし…ここから文句のコーナー :)

バカバカしいにも程がある、と表現せざるを得ないSEOの専門家達がいる。

最近、私はある記事に遭遇した。ただし、記事にリンクを張るつもりはない。なぜなら、リンクを張ると、不安を拡散させる人達に見返りを与えてしまうためだ。また、悪口を言うことは、重要ではない。この記事は、一つのタイプのサイトから、幾つまでならリンクを得ても「安全」なのかを指摘していた。

問題は、反対の証拠を容易に発見することが出来る点である。この記事のケースでは、SERPにざっと目を通すだけで、サイトのタイプ YからX本以上のリンクを獲得しているものの、上位にランクインしているサイトを見つけることが出来る。すると、この指摘は何だったのか?と言う疑問が湧く。上位にランクインしているサイトは、「安全ではない」のだろうか?大勢のSEOの専門家は、善意でアドバイスを提供している。グーグルの公式の推奨事項を繰り返していることも多い。しかし、その結果、反対の証拠が巷に溢れている場合、アドバイスを受けた人達を騙してしまうことになる。

今日のSEO業界を一言で表すなら、「リンクの被害妄想」がピッタリだ。

実際に起きていること

実際に効果のあるリンク構築の取り組みに関しては、絶対的なルールはほとんど存在しない。様々な分野の1位のサイトの被リンクプロフィールを確認すれば、ある一定の法則に気がつくはずだ….

それは、一定の法則が存在しない法則である。

一部のサイトは、明らかに自動キャンペーンからリンクを獲得しているものの、ランキングに影響を与えているようには見えない。その一方で、信頼できるリンクばかりを集めているものの、下位に沈んでいるサイトがある。何が重要なのか?何が重要ではないのか?他にどんな要素がカウントされているのか?質問に答えてもらうことでしか、正確に事態を把握することは出来ない。

グーグルは、週末に幾つかの大きなリンクネットワークを葬ったと言われている。グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、Anglo Rankの名前を具体的に挙げていた

それでは、リンクネットワークを利用しても効果がないなら、なぜ、グーグルは、リンクネットワークを葬ったことを強調しているのだろうか?それは、リンクネットワークが有効だからだ。何でそんなことが言えるのだろうか?多くの利益が出る分野のSERP、そして、企業が進出していない分野(つまり、メジャーなブランドに独占されていない分野)のSERPをチェックすれば、すぐにアグレッシブなリンクネットワークは見つかるものの、「正当」な被リンクのプロフィールは、なかなか見当たらない。

当然、ブランドのサイトなら、デジタルマーケティングにおいて、もっと理想的なアプローチを取ることが出来るため、アグレッシブなリンクネットワークからは、リンクを向けてもらいたくないはずだ。しかし、このような証拠を目にすると、一部のSEOの関係者が惜しみなく提供しているアドバイスが空っぽに見えてしまう。このようなアドバイスは、憶測に基づいているのだろうか?それとも、グーグルの推奨事項を繰り返しているのだろうか?もしくは、テストの結果を根拠としているのだろうか?リンクネットワークの効果があるか、あるいは、効果はないものの、ランキングには影響を与えないのだろう。さもなければ、このようなサイトが上位にランクインすることはない。

この手のアドバイスは、無料で提供されている。それもそのはずだと私は思う。

リスク管理

要はリスクの問題である。

このタイプのサイトは、最終的にペナルティーを受ける可能性があるのだろうか?その可能性はある。しかし、「使い捨てのドメイン」アプローチを用いるサイトは、リンクを獲得するためなら、どんな手も使う。なぜなら、上位にランクインしないことが、リスクに該当するためだ。ペナルティーを受けることは、ゲームオーバーではなく、仕事を行う上での危険に過ぎない。

ブランドにとってドメインが重要なら、「SEO」の定義によるが、SEOから距離を取った方がいいかもしれない。デジタルマーケティングの大半は、従来の考え方(アルゴリズムを意識して最適化を積極的行って、上位にランクインさせる)においては、SEOに当たらない。デジタルマーケティングの多くの領域は、人に対する最適化をベースとしており、SEOを二次的なメリットと考えている。もちろん、この考え方に問題があるわけではない。実際に、多くのサイトにとって理想的なアプローチであり、事実、私達も推奨している。大半のサイトは、この一連の流れのどこかに帰着する。しかし、どこに流れ着くのであれ、必ず管理するべきマーケティングのリスクが存在する。「パフォーマンスが良くない」をリスクと見なす考えは、軽視されている気がする。

アドバイスに従う前に、実際のSERPで起きていることを確認し、その後、リスクを評価するべきである。SEOの関係者が何らかのルールを提案したら、効果があるように見えるケース、そして、効果がないように見えるケースを探し出すと良いだろう(後者の方が面白い)。直に問い合わせ、そして、テストを行うことで、貴重なSEOの見解が得られるのだ。

SEOには、芸術の要素と科学の要素が存在する。テストすることは出来るが、あくまでも一定の範囲内である。テストを越えた未知の部分には、芸術の要素が対応する。この芸術を巧みに実施する取り組みは、現実と証拠のない事実を見極める上で有効である。

そのためには、経験が必要である。

しかし、事実を確認していれば、何が正しいのか、自ずと見えてくるはずだ :)


この記事は、SEO Bookに掲載された「Beware of SEO Truthiness」を翻訳した内容です。

特にリンク構築においては常にペナルティのリスクもありますし、多少なりとも意図的なリンク施策を行っていく上で、様々な考察がネット上に溢れているだけに、悩ましいところではあります。グレーゾーンの安全圏レベルで取り組んでおくのが無難とは思いますが、そもそもそれがどこまでかを判断するにもそれなりの経験と知識がいりますよね。なんというか、実用的というより考えるきっかけをくれるような記事ではありましたが、自ら経験を積むしかないという結論は私の前段のコメントと一緒になってしまい、楽な道はない、という話でもありました。 — SEO Japan [G+]

SEOのリンク構築を助けてくれる7種の支援者たち

有料リンク等、あからさまな外部リンクによる上位表示が壊滅的に難しくなった今日のGoogle、そうはいってもリンク構築が重要なSEO施策の1つであることには変わりありません。アイデアを捻ってリンクを張ってもらえそうなコンテンツを投入し続けることが王道ではありませんが、実はあなたの周りにはあなたのリンク構築を助けてくれるとても素敵な皆さんがいるかもしれません。そんな素敵なリンク支援者について考えた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

最近のリンク構築は、実際の関係の構築に力を入れており、質の高いリンクを人間関係抜きで獲得する行為は、非常識のように思えてしまう。ディレクトリや記事の投稿等の取り組みが、今でも行われていることは事実だが、結局、人間がその投稿を認可することになるのではないだろうか?

関係の構築は簡単な取り組みではないのかもしれない。しかし、貢献することを望む人達は実在する。その上…既に知り合いになっている可能性もある。つまり、探す場所を分かっているかどうかが、成功を左右する:

1. ブランドのことを話題に取り上げている人達

現在、ブランドに言及しているものの、リンクを取り上げていないサイトを特定する取り組みは、最も基本的なリンク構築の手法の一つに数えられる。なぜなら、当該の人物は既にブランドを取り上げる決断を下しており、ブランドや製品をサイトで取り上げてもらえるように説得する必要はない。また、サイトのオーナーはリンクを加えるだけで良い。

リンクが張られていない言及を探し出す取り組みを取り上げた素晴らしい作品があるので、是非、目を通しておいてもらいたい:

2. ブランドを取り上げたいと望む人達

ウェブ上には、既に20億ページが存在し、その上、ひっきりなしに新たなコンテンツが加えられている。そのため、新たな話題を求めている人達は多い。私もその一人である。そのため…そのブランドに関するストーリーを書きたがっている人物を探すことが、鍵を握る。以下に、主要な手法を幾つか挙げていく:

  • 記事の監視
  • ツイッターの監視
  • HARO(Help a Reporter Out)のクエリ

もっとアイデアが必要なら、「今すぐにリンクを構築する効果のある5つのPR戦略」と「PRでリンクを獲得するための8つのステップ」を読んで、レポーターやブロガーからリンクを獲得する機会を探してもらいたい。

3. 従業員

従業員は、会社が手に入れることが可能なリク構築の資源の中でも、特に有効である。従業員は、(理想では)仕事にやりがいを感じ、会社を愛し、そして、友達に自分の仕事を知ってもらいたいと思っているはずである。従業員にブログを運営させることが出来るなら、記事を複数のプラットフォームでシェアしてくれる可能性は高い。

LinkedIn Sharing

私が昔勤めていた会社では、会社のサイトにリンクを張る方法をeメールで説明していた。このメールでは、次のアイテムが挙げられていた:

  • eメールの署名欄
  • ソーシャルネットワーク
  • 個人のサイト

従業員にブランドを取り上げてもらうには、他にどのような手があるだろうか?以下の記事を確認して、ヒントを学び、刺激を受けてもらいたい:

4. 友達 & 家族

昨年、Scarborough Researchは、自分自身をブロガーと考える母親が、アメリカには390万人存在すると報告していた。現在、グーグルで、「mommy bloggers」(母 ブロガー)を検索すると、800万以上の結果が返ってくる。実際に、皆さんの母親は、そのうちの一人だろうか?あるいは、友達の中に、該当する人がいるだろうか?

友達と家族は、リンク構築において過小評価されている関係である。友達、または、家族であるため、躊躇しているのだろう。しかし、フェイスブックのユーザーは、平均で130人の友達を持ち、リンクトインのユーザーの21%は500-999のコネクションを持っている。友達と家族のつながりは、思っている以上に範囲が広い可能性があるため、遠慮せずに頼むべきである。

Full Infographic at SocialBarrel

SocialBarrelでインフォグラフィック全体を見ることが出来る

また、同じ業界の友達の存在も忘れないでもらいたい。人、そして、関連するコンテンツをシェアする意欲は、検索マーケティング業界の魅力の一つだと個人的には思う。

5. 顧客

個人的に、口コミ、そして、顧客の力は、リンク構築のトピックの中で、特に好きな部類に入る。顧客は、今まで以上に大きな発言力を持っており、その力を使うことを恐れていない。一方の会社側も、顧客に話をしてもらう機会を今まで以上に持っている。

熱狂的なファン」を作るのは大変だが、リンクを遥かに超える大きな見返りを得ることが出来る。以下に参考にしてもらいた記事を幾つか挙げていく:

顧客にブランドについて話してもらい、記事で取り上げてもらうと良い。リンク構築の手法として優れているだけでなく、ビジネスにとっても有効である。

6. ブランドの支持者

顧客および熱狂的なファンと同じように、ブランドの支持者もまた、貢献することを望んでいる。ブランドの支持者は、ブランドに好印象を持っているものの、顧客とは限らない。

例えば、私はMailChimpが大好きだが、現在は、利用していない(過去に利用したことはある)。私は同社のブログ、そして、会社の雰囲気を良い印象を持っており、マスコットのフレディを尊敬している。MailChimpが、伝えたい情報を持っている時、もしくは、新しい記事を投稿する時、喜んでシェアする。また、他の人達にも躊躇せずに薦める。

Don't dress up Freddie!

フレディにオシャレをさせないで!

ブランドの支持者を特定する方法を知りたい方もいることだろう。ブランドの言及を探す方法と同じ方法で、ブランドを話題に上げている人やコンテンツをシェアしている人を探すことが出来る。Social MentionTopsyFresh Web Explorer、そして、Google+ Ripples等のツールは、この作業を始める上で便利だが、ソーシャルリスニングツールの利用を私は強く薦める。

7. 提携先 & 代理店

クライアントのために外部サイトのキャンペーンを行う際は、基礎的な取り組みから着手する — そのうちの一つが、提携先と代理店への協力要請である。

サービス業界の多くの企業においては、提携先の企業が、新たなビジネスを推進する上で、そして、既存のビジネスを補足する上で、重要な役割を担う。そもそも、すべての分野で専門家になることは出来ないはずである。

既存の提携先を評価する際に実施してもらいたい作業を挙げていく:

  • 既存の提携先のページを持っているかどうか確認する
  • ブログの記事の交換を検討する
  • レビューを求める
  • 協力してイベントを開催する
  • ブログでインタビューする(もしくはハングアウトを開催する)

上述した手法は、リンク構築にプラスの効果をもたらすだけでなく、良好なビジネスの関係を構築する上でも貢献する。

代理店にも同じことが言える。代理店は、製品を売ること、そして、リンクを張ることに協力するはずである。メーカーなら、代理店のウェブサイトの取り扱い品目のセクションをチェックしてみよう。代理店の多くが、メーカーのウェブサイトにリンクを張るはずである。

Line Card Links

その他の協力者

リンク構築に役に立つネットワーク、そして、コネクションを誰もが持っている。友達、家族、あるいは、顧客が、頼む相手として相応しいとは思えないかもしれないが、実際に尋ねてみなければ、分からないこともある。

リンク構築の役に立つ知り合いがいるかどうか考え、今年のリンク構築キャンペーンで良いスタートを切る方法を検討してみよう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The 7 Types Of People Who Want To Help You Build Links」を翻訳した内容です。

いわれてみるとどれも当たり前の候補者たちですが、実際に戦略的に活用しているケースは意外とない気もします。上手に活用すればあなたのサイトの評価もきっと上がるはず・・・? — SEO Japan [G+]

リンク構築は時間の無駄…ではない11の理由

「リンク構築」、、、3年後にはかつて存在した懐かしのSEOワード扱いになりそうな雰囲気ですし、実際、現時点で「終わった」と思っている人も多いかもしれません。リンク構築を無視してひたすらコンテンツ制作に精を出すこともまた1つのやり方ではありますが、SEO業界のベテラン、エリック・ワードによるとまだまだリンク構築に意味もある、ということで、最近のリンク構築終焉説を少し皮肉に捉えた彼の意見を。 — SEO Japan

これ以上、リンクを構築する必要はない。今まで、これほど解放された気分を味わったことはない。自由だ。私はコンテンツを見つけやすくするために、長い年月を費やしてきたが、こんな作業を行う必要がないことに、今まで気がつかなかった。163回に及ぶカンファレンスのプレゼンは何だったのだろうか? — 時間の無駄だ。300本を超える記事、カラム、そして、投稿は何だったのだろうか?– デジタル世界のゴミに過ぎない。ソチオリンピックに向けて、完成させた壮大なプロジェクトは何だったのだろうか? — 今、返金の手続きを取っているところだ。

なぜなら、リンク構築が終焉を迎えたことは、誰が見ても明らかである。また、つい最近、友人であり、仲間であり、時折パネルで議論を交わすマット・カッツ氏(必要以上に非難されることが多い)が、ゲストブログを一蹴し、瀕死状態のリンク構築にとどめを刺した。長年に渡って、グーグルをATMのように扱ってきた事実を、マット・カッツ氏のせいにするべきではない。railroad_link

と言うことなので、今すぐにすべてのリンク構築関連、および、宣伝記事関連のアクティビティを中止しよう。コンテンツにおける使命はたった一つ、

最高のコンテンツを提供する、それだけだ。

最高のコンテンツを提供すれば、その素晴らしさを発見し、シェアしてもらえるようになる — これは、1994年の「作れば、訪れてもらえる」アプローチ、もしくは、2010年の「アプリにすれば、ダウンロードしてもらえる」アプローチの2014年ソーシャル版と言える。いいね、ツイート、ピン、そして、プラスを利用することが出来るのに、リンクをわざわざ使う必要はあるのだろうか?<a href>タグは、作成するのが面倒なだけでなく、不自然なリンクの警告をもたらす可能性もある。

どうにかして、ウェブは、リンクを自ら作り出し、端末にダウンロードをもたらす、素晴らしいと言うよりほかに表現のしようのないコンテンツの優れた集まりに進化した。そこで、リンク構築業者(または、リンクストラテジスト、コンテンツパブリシスト、もしくは、その他の呼称)がもう必要でなくなった点を証明するため、リンクのない世界を明らかにする11点の事実を挙げていく。

1. タイトルに「link building is dead」(リンク構築は終わった)と言うワードが含まれる記事は5300本以上ある。実際に確認してもらいたい: http://goo.gl/YatQDIすべての記事が、間違えているとは考えられない — 少なくとも、5300本のうちの1本は、真実を語っているはずだ。

2. ディレクトリは役に立たない(これは事実とは異なる。意図を持たないディレクトリは確かに役に立たない。しかし、トピックベース、業界ベース、分野ベース、そして、管理の行き届いたディレクトリは、トラフィック、そして、信頼性をサイトにもたらす)。

3. プレスリリースは役に立たない(事実ではない。内容がなく、キーワードアンカーばかりのプレスリリースは、確かに戦力にならない。告知する価値のあるプレスリリースは、信頼されている人物に取り上げられる(そして、リンクを張ってもらえる)可能性はある。これは大きな違いである)。

4. 記事のデータベースは役に立たない(事実ではない。大量のコンテンツを網羅し、質の低い記事ばかりが集められた記事のデータベースは、確かに効果がない。ディレクトリと同じように、トピックベース、業界ベース、分野ベース、そして、管理の行き届いた記事のデータベースは、トラフィックと信頼性を与える)。

5. アンカーテキストは役に立たない (事実ではない。アンカーテキストを持つサイトが、長期間にわたってソースとして信頼されてきた点を示すシグナルを以前から形成しているなら、このソースから発せられるアンカーテキストは、役に立つ可能性が非常に高い。また、このタイプのソースは、コントロールすることは出来ない、と言う特徴を持つ。だからこそ、信頼されるのである。例えば、10年間地球温暖化に関するブログを運営してきた大学教授は、その道のエキスパートである。 このブログの地位は、お金に換えることは出来ない。このブロガーは、その他のソースやサイトにリンクを張ることはあり、「キーワード」と呼ばれても仕方のないテキストを利用することもある。しかし、この人物は、SEOと言うワードを今まで一度も耳にしたことがない。それでも、グーグルは、このソースを無視すると思うだろうか?)

6. リンクネットワークは役に立たない(事実ではない。「リンクネットワーク」の定義に左右される。全国的な団体の州別のウェブサイトを集めたら、リンクネットワークになるのだろうか?その通りである。また、この団体に新たに加わり、サイトを立ち上げ、他のメンバーと同じように、リンクを得たら、リンクネットワークの一員になるのだろうか?一員と見なされる — 当然だ)。

7. ウィジェットは役に立たない(事実ではない。リンクを含むソースコードの組み込みをエンベッド、もしくは、求めるウィジェットは、役に立たない。ただし、このタイプのウィジェットとは異なるタイプのウィジェットもある)。

8. 有料リンクを使うと逮捕される。(事実ではない。この件に関しては、特に説明する必要はない)。

9. ゲスト投稿は役に立たない(事実ではない。このコラムは「ゲスト」投稿に当たるはずである。今まさに、この記事を読んでいるのではないだろうか?)

10. インフォグラフィックは役に立たない事実ではない。あらゆる複雑な統計ベースのデータおよび調査結果が、インフォグラフィックのクリエイターによって、まとめられているだろうか?まだ取り上げられていないものもあるはずだ。しかし、その一方で、電子タバコが、健康に良いことを指摘するインフォグラフィックは、7500点に達しており、効果がないのは当然である)。

11. 大金を支払ってリンク構築を依頼した会社が、今度は、必死で追い求めたリンクを削除するために、大金を要求している(残念ながら、大方、事実である)。

上述した11点の指摘は、事実でもあり、誤ってもいる。この指摘が、問題を解決する上で、どのように役に立つのだろうか?現在のリンク構築の環境下では、すべてニュアンスの問題である。すべて効果があるとも、すべて効果がないとも言うことが出来る — 各種の変化する要素や意図に左右されるためだ。

効果があると考えられているあらゆる手法に、弱点が存在する。反対に、効果がないと考えている手法に、効果のあるシナリオが存在する。前からそうだった。リンク構築のエキスパートは、星の数ほどいるものの、検索は、リンク構築のパズルの一つのピースに過ぎず、どう対応すればいいのか心得ているリンク構築のストラテジストは不足している。

適切なコンテンツ、適切な人物、適切な導入

これから、リンク構築が終焉していない理由を一つ挙げさせてもらう。ソチオリンピックのウェブサイトの奥深くに、教職員向けのコンテンツが埋められている。恐らく、こんなコンテンツがあることに気づかなかったのではないだろうか。あるいは、巨大なナビゲーションメニューを使ったものの、見つからなかったのではないだろうか。そこで、私に白羽の矢が立ったのだ。

もし、リンク構築が必要とされていないなら、もし、リンク構築が滅亡したなら、もし、リンク構築が役に立たないなら、私が送信した接触/リンクの要請用のメールに返信してくれたこの人物は、リンク構築が終わったことを知らなったのだろう。

-------- オリジナルのメッセージ --------
件名: Re: 教職員向けのソチオリンピックの教育コンテンツが公開されました
日時: 2014年1月3日 14:56:14 -0000
From: ...学区
To: エリック・ワード <eric@ericward.com>
ワードさん

ソチオリンピックの教育向けの資料およびレッスン計画に関する情報を送って頂き、ありがとうございました。早速、毎週送信するメールに、この資料へ向かうリンクを加え、学区内の500名以上の教職員にURLを紹介しました。来週も、同じリンクをメールに掲載する予定です。
...学区に連絡を取って頂き、感謝しております。
(名前)
コミュニケーション & ディベロップメント部門ディレクター
...学区
(eメールアドレス)
(電話番号)

ご覧の通り、コンテンツに関する情報を提供したところ、リンクを実際に張ってもらえた。信じられないかもしれないが、これは事実だ。と言うことで、今回のコラムは無視して頂いて結構。それでは、これで失礼する。今から、リンク構築に取り組まなければならないからだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「11 Reasons Link Building Is A Futile Waste Of Time ? And One Big Reason It Isn’t」を翻訳した内容です。

私自身もリンク構築が廃れたとは全く思っていませんが、今までのようなドーピング的なスパムトリックは通じなくなっていますし、リンクの対象となるコンテンツをきちんと整備することが過去以上に大事になっていることは事実です。逆にコンテンツ拡充だけに追われてリンク構築をおろそかにすることは、本来のコンテンツの価値を十分にネット上で活かし切れてないとも思いますし、どちらか一方に触れ過ぎずにバランスよく取り組んでいくことが検索経由のトラフィックを最大化するコツかと思います。 — SEO Japan [G+]

2014年に大きな成果をもたらす11点のSEO戦略

カリスママーケッター(今風にいえばグロースハッカー?)のQuickSprout筆者が送る、10年以上の経験と知識に基づいた極めて有益なSEO記事を。サイトのトラフィックを上げるための、ちょっとした、でも効果的なテクニックが盛り沢山。ウェブマーケティングに長く関わっている人でも目からうろこの内容があるかもしれません。 — SEO Japan

big ideas

グーグルで上位にランク付けされる上で、大事な要素は何か、と問われれば、ほとんどの人が、リンク、コンテンツ、そして、オンページの最適化を挙げる

確かにこの3つの要素は、ランキングに影響を与える。しかし、SEOを11年間に渡って実施してきた経験から言わせてもらうと、SEOの成功を左右するのは、創造力だと思う。私は、試行錯誤を経て、あらゆるサイトのSEOのランクを押し上げる効果のあるトリックを、多数作り上げることに成功した。

SEO業界に11年間在籍している事実に因み、その中から11点の戦略を今回は紹介する。簡単に実行に移すことが出来るものもあれば、時間を要するものもある。しかし、時間を割いて、幾つか実装すれば、検索エンジン経由のトラフィックは増えるはずである。

それでは、早速1つ目の戦略から見ていこう…

戦略 #1: 404エラーページをインデックスされているサイトに導く

404エラーページは、ビジター、そして、検索エンジンに対して、「ページが見つからなかった」旨を伝える。URLを変更したか、あるいは、デザインを変えた際にページを削除した等の理由で、この現象は発生する。

サイトが大きければ大きいほど、404ページの数は多くなる。しかし、一般的な404エラーページを利用する代わりに、次のような面白味のあるページをデザインすることも出来る:

404 ideas

上の404エラーページは、確かに面白いものの、検索エンジンのランキングには、影響を与えることはない。

この状況を修正するため、私は大きなサイトに対して、上のエラーページのように独創的なイメージを使いつつ、サイト内部の25-50点のページに適当にリンクを張る独自のエラーページを用意している。このデザインでは、404が読み込まれる度に、リンクは自動的に変化する仕組みになっている。

こうすることで、インデックスされるページの数が増える。非常に効果が高く、数年前にTechCrunchのSEOを担当した際、404エラーページをこの要領でいじっただけで、30日間で検索エンジン経由のトラフィックを9%高めることにし成功したほどだ。

これは、グーグル内でインデックスされるページが増えれば増えるほど、検索トラフィックを獲得する機会も増えるためだ。

戦略 #2: 恐れずに喧嘩を始める

Zapposは、404エラーページと同じようなコンセプトを用いて、製品対決ページを導入した。Zapposでこのシステムを作ったのは、私の友達であり、インデックスされるページの数を増やし、同社の検索エンジンのトラフィックを引き上げることが目的であった。

zappos product showdown

私の友人は、開発者にこの製品対決ページの作成を依頼した。このページでは、ユーザーは、勝ってほしい製品に票を投じる。

実際には、勝ち負けはない。この製品対決ページは、ページが読み込まれる度に、対決する製品を変えている。こうすることで、インデックスされる内部のページは増えていく。

その結果、検索トラフィックは、10%以上増加した。

戦略 #3: インフォグラフィックを動かす

インフォグラフィックは、コンテンツマーケティングを行う上で有効だが、かつてほどの効果は、見込めない

その理由を説明しよう。

なぜなら、インフォグラフィックは、過去の戦略であるためだ。既に多くのサイトに徹底的に利用されており、同じトピックが何度も用いられている。だからと言って、インフォグラフィックが、トラフィックや被リンクを得る上で、役に立たないわけではない。捻りを利かせる必要があるのだ。

cheetah

このチーターに関するインフォグラフィックには度肝を抜かれた。データの内容がずば抜けて素晴らしいのではなく、特筆すべきは、グラフ内のデータと視覚的なアイテムの動きである。

このコンセプトは、大きな成功を導いている。1170サイトがこのインフォグラフィックにリンクを張っている。たった一つのインフォグラフィックで、ここまで多くのリンクを獲得するのは、容易ではない

動くインフォグラフィックを作ることが出来る人材が周りにいないなら、デザイナーに3Dのインフォグラフィックを作ってもらう手もある:

3d infographic

この3Dのインフォグラフィックデザイナーは、4000ドルの料金を見積もってくれたが、私には少し高過ぎた。しかし、予算があるなら、試す価値はあると言えるだろう。

戦略 #4: 高層ビル作戦

高層ビルの近くを見上げながら、世界で8番目に高い建物は、何メートルあるのか考えたことはあるだろうか?ないはずだ

世界で一番高い建物の高さを思い浮かべることはあっても、2番目、または、3番目以降の建物の高さのことは、気にしないだろう。

人間は、一番大きい、そして、一番良いものを好む習性がある。

高層ビル作戦は、リンク構築向けのコンテンツマーケティングの手法であり、この習性を利用する。

それでは、この作戦の利用方法を手順ごとに説明していくく:

  • ステップ 1: 既に多くのリンクを獲得した他人のコンテンツを探す。グーグル検索、そして、Open Site Explorerを利用すれば、簡単に見つかる。
  • ステップ 2: コンセプトをコピーする。ただし、遥かに質の良いコンテンツを作る必要がある。例えば、自然なリンクを大量に獲得している記事「大きな成果をもたらす捻りを加えた11点のSEO戦略」を見つけたら、「大きな成果をもたらす捻りを加えた101点のSEO戦略」を作成することが可能だ。
  • ステップ #3: 適切な人物に接触する。ブログの記事で言及したウェブサイトとコンテンツをシェアし、また、コンテンツに関してツイートを投稿してもらうと、より多くのトラフィック、および、被リンクを獲得することが出来るようになる。

この作戦の良い例を紹介する: 「55名のSEOのエキスパートが3つの好きなリンク構築ツールを明かす」は、爆発的にヒットし、このサイトの自然なトラフィックは7日間で348%増加した。

348% increase traffic

大規模なコンテンツを作成するために、時間と労力を注ぐことを厭わなければ、高層ビル作戦から大きな成果を得られる。妥協を許さないタイプの作戦であり、二流のコンテンツを作成すると、効果は薄い。

戦略 #5: 特徴を利用して関連するSEOのトラフィックをもたらす

大きければ、大きいほど良い、とは限らない。関連性のないSEOのトラフィックを獲得したところで、顧客どこらか、購読者にもならないため、無駄である。

例えば 私は以前「how to get more Instagram followers」(インスタグラムでフォロワーを増やす方法)に関連するキーフレーズで、グーグルから、12万人/月のビジターを獲得したことがある。

instagram traffic

このキーフレーズでのランキングが落ちても、eメールの購読者数は変化しなかった。そして、収益も落ちなかった。

要するに、インスタグラムに関連するキーワードから得たトラフィックは、コンバートしなかったのだ。なぜなら、理想の顧客は、このキーワードを検索していなかった、あるいは、インスタグラムのフォロワーを獲得する方法に関心を持っていなかったためだ。

無益なSEOのトラフィックを生成しないように、まずは、ユーザーの特徴を把握する必要がある。以下に幾つかユーザーの特徴の例を挙げていく:

personas

理想の顧客が、Techie(コンピュータに精通する人物)なら、コンテンツで、キーワードで、そして、全体的なメッセージで、マイクのような人物に狙いを定めるべきである。例えば、mobile phone(携帯電話)を探しているとすると仮定すると、マイクなら「mobile phone」とグーグルで検索するようなことはしない。代わりに、「Nokia Lumia camera resolution」(ノキア ルミナ カメラ 解像度)で検索をかけるはずだ。Techieは、通常、製品を購入する前に、具体的な情報を探すため、この違いは非常に大きい。

一方、理想の顧客が、コストに敏感なのジェフようなタイプなら(画像右)、ジェフが検索するであろうキーワードに狙いを絞るべきである。携帯電話を買おうとしているなら、ジェフなら「ノキア ルミナ カメラ 解像度」で検索をかけるのではなく、「値引き スマートフォン」で検索を行う。

Quick Sproutのトラフィックが増え始めたのは、2013年の1月である。2013年、過去数年と比べ、私はより多くの時間と資金をコンテンツに投資してきた。しかし、2012年にも同じような取り組みを実施していた。それでも、Quick Sproutの読者の特徴を理解していなかったため、過去の取り組みは全て失敗していた。

過去数年、私は一般的なマーケティングのアドバイスを記事で取り上げることが多かった。なぜなら、私のサイトの平均的な読者は、オンラインマーケッターだと思っていたためだ。しかし、ビジターに対して調査を行ったところ、読者の68.8%が、マーケティングの手法を学ぶ意欲を持つ、会社の経営者であることが判明した。

この点が分かってからは、コンテンツを作成する方法を変更するようにした。誰でも理解し、実行に移すことが可能な手順を追ったアドバイスを提供するようになった。また、理論よりも戦略にターゲットを絞ったコンテンツを作成するよう心掛けた。このタイプのコンテンツの方が、過去のコンテンツと比べて、会社の経営者にとって、メリットが大きいためだ。

その結果、トラフィックは、過去1年と比べ、152.42%増加し、ページビューは259.62%増加した。

traffic comparison

読者の特徴を活用したいなら、時間を割いて、理想の顧客を理解することだ。顧客が、会計士か、あるいは、マーケッターかを把握するだけでは、不十分である。出来るだけ細かい特徴を理解する必要がある。例えば、KISSmetricsの理想な顧客の特徴を以下に挙げていく:

  • マーケティング部門のバイスプレジデント、マーケティングの責任者、あるいは、マーケティング部門のマネージャー
  • SaaSまたはeコマース会社の従業員
  • 年間の売り上げが1000万ドルを超える会社の従業員

上述の基準に当てはまる人物をターゲットに絞ると、製品を購入し、顧客として留まる可能性が高い、顧客候補が残ることになる。

戦略 #6: クリックスルーに対する最適化を行う

ランキングが高ければ高いほど、得られる検索のトラフィックは多くなる点は周知の事実である。そのため、恐らく、ランキングの改善に関しては、既に着手しているのではないだろうか。しかし、クリックスルー率を最適化する取り組みを行ったことはあるだろうか?

検索エンジンの結果ページで、リスティングを見てもらったからと言って、クリックしてもらえるわけではない。

ウェブマスターツールを使って、具体的なキーワードに対するランキングとクリックスルー率を確認することが出来る。

google webmaster tools

上位にランクインしているキーワードを分析することで、改善の余地がある領域を探し出すことが出来る。通常、クリックスルー率が30%なら、順調だと言えるだろう。40%を超えているなら、文句のつけようがない。

私は、63点のグーグルのウェブマスターツールのアカウントを分析し、以下のワードが、とりわけクリックスルー率が高い点に気づいた:

  1. How to
  2. [リスト関連の数字]
  3. 無料
  4. You
  5. アドバイス
  6. ブログ 記事
  7. なぜ
  8. 最高
  9. 手法
  10. 優れた

タイトルタグとメタデスクリプションで、上のワードを利用して、A/Bテストを幾つか行えば、クリックスルー率を最大限に高めることが出来るかもしれない。

また、オーサーシップを介して、クリックスルー率を高める手法もある。以前と比べると、効果は低くなってしまったが、それでも、記事の隣に顔写真を載せることで、目立たせる効果が見込める。

google authorship

コンテンツをベースとしたサイトを運営していなくても、構造化データのマークアップを活用することは可能だ。レビュー、評価、そして、リッチスニペットに至るまで、schema.orgを使えば、可能性は無限大である。

戦略 #7: 頼む、借りる、または、盗む

メリットを得るため、コンテンツを作らなければならないとは、誰も言っていない。事実、Mashableでは、他人のインフォグラフィックをサイトで利用する傾向が見られる。

当然、作品の提供元にはリンクを張っているものの、当該のクリエイターよりも、多くのソーシャルシェア、そして、トラフィックを獲得すると言う、興味深い現象が起きている。

landing page infographic

私はKISSmetricsで同様のコンセプトを試してみた。 Formstackと言う会社から、ランディングページのインフォグラフィックを拝借した。もちろん、この会社にリンクを張り、功績を認めていた。さらに、重複するコンテンツの問題を避けるため、インフォグラフィックの周りに独自のテキストを加えた。

数週間後、「借り物」のインフォグラフィックインフォグラフィックは、1910回ツイートされ、1400回いいね!されていることが判明した。自分達が作ったわけではないコンテンツにしては、悪くないスタッツである。

この戦略は、テキストベースのコンテンツには向いていない。重複するコンテンツの問題を起こす可能性があるためだ。一方、画像や動画のコンテンツを借り、前後に独自のテキストを加えておけば、それなりの結果を残すのではないだろうか。また、忘れずに、作品の提供元にリンクを張っておく必要がある。この作業を怠ると、著作権問題に発展することもある。

戦略 #8: 早ければ早いほど良し

ウェブサイトが読み込まれる速さが、グーグルのランキングに影響を与えることは、あまり知られていない。グーグルは、なかなか読み込まれないサイトを上位にランク付けすると、検索エンジンとして、グーグルを利用するユーザーが減ることに気づいている。

そのため、グーグルは、ウェブサイトの読み込みにかかる時間を改善する手助けをする無料サービス、Page Speedをリリースした。

  • グーグルは、読み込みが0.5秒間遅くなった結果、トラフィックは20%減少した
  • アマゾンのサイトは、読み込みが0.1秒間遅くなった結果、収益の1%を失った…毎年数十億ドルの収益を上げる会社にとっては、大きな痛手である
  • ヤフー!のサイトは、読み込み0.4秒間遅くなった結果、トラフィックが9%減った。

影響を受けるのは、大きなサイトだけではない。Judy’s Bookは、より多くのCPUのパワーとメモリを持つサーバーに切りかえたところ、検索エンジン経由のトラフィックが、20%増加した。メモリのキャッシュを介して、ウェブページの読み込みがスピードアップし、30日以内に、検索トラフィックが20%増加すると言うボーナスを得た。

load time

読み込みの時間が何秒なのか、または、改善するにはどうすればいいのか分からないなら、ここにURLを入力すれば、ウェブサイトをスピードアップさせる上での推奨事項を挙げてもらえる。

戦略 # 9: コンテンツの長さはランキングに影響を与える

グーグルのSERPの1ページ目にランクインしている、ウェブページの平均ワード数をご存知だろうか?

500ワード?1,000ワード?あるいは、1,500ワードだろうか? 実は、2,000ワード以上である。長文のコンテンツがページ 1を制しているのだ。

word count

上の画像のチャートには、ワード数が多ければ多いほど、トップに近づく傾向が表れている。

要するに、次の2つのポイントが重要になる:

  1. 大量のコンテンツを次から次へと繰り出す代わりに、質の高いコンテンツを作る作業に専念するべきである — 詳細で、誤字脱字が少なく、いつまでも新鮮なコンテンツ、つまり、今から5年後、さらには、10年後に読んでも、有益なコンテンツが必要とされている
  2. 詳細なコンテンツが増えてきたら、In-Depth Article(インデプスアーティクル)アルゴリズムを活用するべきである。このタイプのコンテンツは、検索結果ページの詳細なコンテンツを展示する特別な領域で取り上げてもらえる。

実際に、インデプスアーティクル(詳細な記事)アップデートを活用したところ、30日間で、検索エンジン経由のトラフィックが、13.15%も増加した。

in-depth articles

schema.orgが定めるこのルールに従うか、もしくは、このワードプレスのプラグインを利用すれば、このアルゴリズムを利用することが出来る。 グーグルは、広範なキーワードを持つウェブページのみを上位にランク付けすることが多い。例えば、KISSmetricsは、キーフレーズ「SEO」で、インデプスのセクションに取り上げてもらっている。

in-depth articles results

ただし、大量のコンテンツを持っていない場合、トラフィックの増加はあまり期待できない。2000ワード以上の詳細なコンテンツを多数持っていることが、この戦略を有効に活用する上で、理想的な状態だと言えるだろう。

戦略 #10: レスポンシブデザインはモバイルのトラフィックを増やす

モバイルの利用は、デスクトップの利用よりも遥かに早いペースで増え続けているものの、私のサイトの多くでは、モバイルデバイスやタブレットデバイスのトラフィックは、全体の10%を下回っているため、必ずしも、モバイルを活用する必要があると感じたことはなかった。

しかし、KimberlySnyder.netでテストを行った結果、レスポンシブ、または、モバイルフレンドリーなデザインの重要性をまざまざと見せつけられてしまった。このサイトのトラフィックの多くは、デスクトップを経由しているものの、サイトのデザイン変更を行う際に、タブレットでも、モバイルデバイスでも問題なく動くように、レスポンシブを取り入れる決断を下した。

responsive design

レスポンシブデザインを導入したところ、モバイルおよびタブレットのトラフィックは、全体の18%から、56.7%に大幅にアップした。しかも、レスポンシブデザインを立ち上げてから、たった45日間で、これほどの結果が表れていた。

mobile traffic

同じような成果を求めているなら、レスポンシブデザインを導入しよう。ハイスピードでモバイルデータの接続を行えるユーザーは少ないため、デスクトップサイトの必要最低限な機能を持つ、早く読み込まれるデザインが必要になる。

戦略 #11: ツールはコンテンツマーケティングをしのぐ

何を介して、ウェブサイトは多くのリンクを獲得しているのだろうか?コンテンツマーケティング、と言う答えが大半を占めるはずである。この答えは正しいものの、リンク構築の形式として、最も優れているとは断言できない。

事実、マーケットで無料のツールをリリースした方が、最終的により多くの被リンクとトラフィックを獲得することが出来る点が判明している。つまり、コンテンツマーケティングよりも、資金の投じ先として向いているのだ

tool traffic

Quick Sproutで無料ツールをリリースした結果、次の成果を得ることに成功した:

  • ビジター一人当たりのページビューが、1.8ページから、2.35ページに増えた。
  • 直帰率が、74%から、63%に下がった。
  • サイトの滞在時間が、2分10秒から、3分10秒に増えた。
  • ビジターのロイヤルティが上がった。

多くのビジターとリンクをもたらす無料ツールをリリースする際は、使いやすく、需要が高いツールを作ることが肝要である。当該の業界で、特に好調の会社を見れば、リリースするべきツールが何か見えてくるはずだ。

例えばWoorankMozから、私はツールのコンセプトを学んだ。多額の収益を同社にもたらしていた機能を取り上げ、無料でリリースした。

ツールのリリースは、とても効果が高いため、2週間以内に、ソーシャルメディア分析、および、競合者分析レポートをQuick Sproutのツールセットに加え、全て無料で提供する予定である。

結論

今回提供したSEOの戦略集を気に入ってもらえただろうか?ここで言及した11点の変更の中には、実行に手間がかかるものもあるが、大きな成果をもたらしてくれるはずだ。

本気でランキングを高くしたいなら、私と同じ過ちを犯さないでもらいたい。他の人達と同じことをする方針は薦められない。やがて濫用され、効果がなくなるためだ。

現在の検索業界で結果を出すためには、創造力が必要になる。既成概念にとらわれず考えることが出来れば、上位にランクインすることが出来るはずだ。

結果に直結する捻りを加えたSEO戦略が他にあれば、是非コメント欄で発表してもらいたい


この記事は、Quick Sproutに掲載された「11 SEO Changes That Will Give You Big Results」を翻訳した内容です。

具体的な数字を入れているのが一事例とはいえ説得力が上がりますね。日々のSEO、コンテンツマーケティングの質を高めるために効果がありそうな内容ばかりで流石のQuickSprotでした。 — SEO Japan [G+]

2014年に実現したい14点のリンクの誓い

Googleのアルゴリズム&取締り強化で意図的な外部リンク施策がペナルティにつながりかねない最近のSEO。そうはいっても、順位向上にリンクが必要なのもまた限りなく絶対的な事実。余計なトラブルを抱え込まずに被リンク対策に取り組みたいあなたのための2014年版リンク構築のアドバイス集。 — SEO Japan

2013年のリンク構築業界を一言で表すなら、「刺激的」と言う言葉がピッタリである。大きな変化に関しては、大勢のエキスパートが既に語り尽くしているので、ここでは取り上げない。代わりに、2014年の新年の誓い候補となる14点の決意を挙げていく。

1. 被リンクのプロフィールを精査する

リンクレポートを自分で実施したことがないなら、今すぐに実施するべきである。素晴らしいツールが提供されている(独自のデータベースを利用するツールもあれば、他のソースからデータを引き出すツールもある)。人気の高いツールは、有益なものばかりだ。お試しアカウント、無料の1日有効アカウント、あるいは、リンクプロフィールが小さいなら、単純に無料版を利用するだけでも良い。リンクプロフィールが莫大なら、適切な有料のリンク分析ツールの利用を検討してもらいたい。有料ツールは、極めて有益である。

グーグルとビングのウェブマスターツールから情報を得ることは可能だが、検索エンジン以外の情報源を用意しておくと良いだろう。また、リンクを評価する方法も学んでおいてもらいたい。

問題を抱えていると思うなら、あるいは、ペナルティーを与えられたなら、リンクの専門家に相談することを薦める。しかし、プロのようにデータを徹底的に調べることは出来なくても、リンクをリストアップする方法、そして、リンクプロフィールの基本的な分析を行う方法に関しては、すべてのウェブマスターが知っておく必要がある。

以下に、私が利用したことのある人気の高いツールを挙げていく:

2. リンクを常にチェックする

特に疑わしいリンク構築が行われている場合、あっと言う間に、収拾がつかなくなることがある。誰もが、メソッド、そして、関連するリスクを包み隠さずに明らかにしているわけではない — そのため、リンク構築のスタッフが何をしているのか知らない状態で、突然、全く関係のないフォーラムのコメントから、500本のネットワーク化されたリンクが姿を現したなら、さらに1500本のリンクが追加される前に急ブレーキをかけるべきである。 すべてのリンク先を訪問し、詳細に分析する必要はない。しかし、誤った方向に進みつつあるなら、感じ取ることが出来るはずである。

3. グーグルとビングのウェブマスターツールを設定する

ウェブマスターツールのアカウントを作らない状態で、見極めることが出来ない問題に遭遇するウェブマスターは、意外に多い。ウェブマスターツールは、数分間で設定することが可能であり、無料で利用することが出来るので、各サイトにアカウントを用意するべきである。ウェブマスターツールでは、被リンクに関する情報を得ることが可能であり(ただし、全体像としてこの情報に頼ることは出来ない)、また、グーグルで手動ペナルティーを受けた場合、通知してもらえる。ただし、ウェブマスターツールを設定したものの、全くアクセスしない状態は好ましくない。ウェブマスターツールには、サイトを分析する上で役に立つ素晴らしい機能が搭載されている。

4. 店舗/オフィスを持っている利を活かす

フォースクエアとフェイスブックのアカウントを作り、利用するべきである。少なくとも、グーグルとビングの地域のセクションで、会社のアカウントを作成しておこう。

注記: ローカルに真剣に取り組んでいるなら、アンドリュー・ショットランドが綴った「利用するべき5つの信頼されるアカウント」を参考にしてもらいたい。

5. 数字に執着しない

数字を軽視するべきだと薦めているわけではない。それはあまりにも割り切り過ぎであり、誤った見方だと言わざるを得ない。ただし、実際に、数字に過剰に執着するクライアントが存在する。
metrics

サイトが、数字以外のすべての点において、リンクを獲得する価値があると思うなら、行動に移すべきである(ペナルティーを受けているサイトを除く)。全く関係のないPR 4のページからは、ランキングの押上げ以外(もちろん、それはそれで有効ではあるものの、この点だけに固執するのは良くない)、何もメリットが期待することが出来ない。そのため、例えば、ソーシャルネットワークで勢いを得つつあるものの、裏付ける数字を得ていない新しいブログからリンクを得るチャンスがあるなら、是非、リンクを獲得してもらいたい。

6. eメールを接触するために使うなら、巧みに実施する

この誓いは様々な意味を持つ。まず、eメールを受信するのが男性だと仮定するべきではない(事実、私の下には「Sir」を用いるメールが多数寄せられる)。また、全く同じサービスを提供する人物にサービスを提案する必要はない(リンク構築を提案するメールもまた多数寄せられる)。eメールリストへの登録を解除するオプションも忘れずに提供してもらいたい。

eメールによる接触は、現在も主力のメソッドであり、実際に効果は高い。しかし、時間を割いて、接触のメールをパーソナライズし、メールを送る際に相手の時間を無駄遣いしないように細心の注意を払う必要がある。また、二度とメールが送られてこないオプションも用意するべきである。

7. SERPにページがどのように表示されているのか確認する

自分のサイトのSERPのリスティングをクリックしたいと思うだろうか?SERPで2位を獲得しているものの、トラフィックが少ないなら、上下のサイトを確認してみよう。自分のサイトではなく、上下のサイトをクリックしたいと思うだろうか?クリックしたいと思ったなら、何かしら対策を練る必要がある。オーソリティの高いサイトのリンクは、ランキングを高める効果があるものの、ランキングが上がったら、トラフィックも増えるように工夫するべきである。マジシャンではないので、実際に対策を講じなければならない。

8. サイトでゲスト投稿を募集する

eメールを使って、相手のサイトでのゲスト投稿を呼び掛けるだけでなく、自分のサイトでゲスト投稿を募集する、もしくは、サイトでインタビューに応じてもらえるように交渉しよう。すると、若干「利他的」なアプローチとなり、ギブ & テイクの関係が生まれる。事実、他の人達に関心を示すことで、素晴らしいリンクを獲得することに私は成功している。

9. アイデアを出す

私はブレインストーミングを 多用している。アイデアを重要視してもらえた感じると、素晴らしいアイデアが生まれてくる。実際にすべてのアイデアが功を奏するかどうかを心配する必要はない。バカバカしいと思う時こそ、有効なアイデアが生まれるものだ。スタッフの人数が多いなら、オフィス以外の場所で、ブレインストーミングセッションを開催する手もある。外に出ることが出来るなら、是非、実行に移してもらいたい。デスクとは異なる環境に身を置くことで、創造力が高まる場合もある。例えば、コンテンツに関するアイデアを考える、問題や解決策に関して話し合う、接触するための新しい手段やサイトの交流を活発にする方法を提案する等が出来るはずだ。

10. リスクの許容範囲を見直す

自然のリンクを大量にもたらす巨大なサイトを運営していても、悪徳リンク構築サービスを用いているケースも考えられる。今までは、効果があり、一度もペナルティーを課されていないとしても、2013年の大規模な取り締まりを考慮すると、確証は持てない。リンク構築の手法におけるリスクを受け入れられるなら、これ以上とやかく言うつもりはないが、ペナルティーから復帰したばかりであり、問題の元凶となった手法に再び手を出すつもりなら、次に捕まった際は、さらに厳しいペナルティーが待っていることを理解するべきである。

network busted

11. ペナルティーを受けた場合、もしくは、インデックスから除外された場合の対策を練る

フォロワーの多いツイッターであれ、顧客に大々的な最新のプロモーションに関する情報を提供するeメールリストであれ、あるいは、ファンの多いフェイスブックページであれ、どこか別の場所でアピールする必要がある。一時的であれ、インデックスから誤って除外されてしまうこともある。事実、robots.txtファイルで誤ってグーグルをブロックしたため、インデックスから姿を消してしまうサイトは、両手では数えきれないほど多い。何が起きてもおかしくはないので、準備をしておくべきである。

12. ソーシャルメディアを利用するなら、維持する

1年半以上、ツイートを投稿しない企業ほど迷惑な存在はない(この行為よりも迷惑だと思うのは、会社のアカウントで、自分のコンテンツに向かうリンクしかツイートしない行為ぐらいだ)。ソーシャルメディアを利用するつもりなら、適切に利用してもらいたい。話しかけられたら反応し、批判に対応し、そして、注目を集めるだけでなく、注目を返すことに時間を注ごう。また、ブランドに関する発言に目を光らせるべきである。グーグルは、発言の内容をリストアップし、カスタマイズすることが可能な無料のアラートツールを用意している。Talkwalkerのアラートもまた無料であり、グーグルアラートの代わり、または、バックアップとして活躍するはずだ。ブランド、少なくとも、URLを監視してもらいたい。

13. グーグルウェブマスターツールの「その他のリソース」を確認する

グーグルがサービスを閉鎖する行為を嘆く度に、このタブで提供されているツールの素晴らしさを思い出す。例えば、Page Speed Insightsは、たとえ利用料を支払ってでも(実際は無料)使うべきサービスであり、サイトの一部にこのサービスの提案を実施したところ、パフォーマンスが大きく改善された。

other resources

14. 最新の状況に対応する

SEO業界のあらゆる最新情報を消化するのは、とても時間がかかる。しかし、オンラインマーケティングを実施しているなら、– 自分で作業しているのであれ、賃金を支払って代行してもらっているのであれ — 少なくとも基本を押さえておく必要がある。グーグルは、時折、ウェブマスターガイドラインを更新しており、侵害に該当する行為をリストに加えている。そのため、このページをブックマークし、最低でも月に1度は訪問するよう心掛けてもらいたい(特にリンクプログラムのページ)。毎日15分間、メジャーなSEOのサイトのヘッドラインに目を通すか、週に一度のリンクに関するコラムを購読しよう。メジャーなSEOサイトをツイッターでフォローする手もある。

以上、すべて妥当な決意だったのではないだろうか?(あとは私自身のサイトでも、この決意を実現させれば、完璧である)

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「14 Link Resolutions for 2014」を翻訳した内容です。

どれも基本、王道の内容ばかりでつまらないと思う人もいるかもしれませんが、2014年の外部リンク構築は、こういう話なのもまた事実。とはいえ、全く意識的にリンクを獲得する手法が一切語られていないのは実践的でないというか、「理想論はわかったから」といいたくなるのもまた真実。過去に何度も語られてきたような戦略(リンク構築で「コンテンツ・イズ・キング」は絶対か?)や具体的手法(11のクリエイティブなリンク構築戦略これからのSEOに勝利するリンク構築の10手法)から自分なりのリンク獲得法を考え実践していくしかないですかね。 — SEO Japan [G+]

2014年版 SEOの計画書 – 外部リンク構築編

2014年版 SEOの計画書、内部最適化編に続いていよいよ外部リンク構築編を。これまでの意図的な被リンク施策が全く通じなくなったといわれる今日のGoogleですが、それでもやっぱり無視はできない外部リンク対策。2014年にあるべき被リンク構築の姿を探ります。 — SEO Japan

2014-seo-playbookAre you ready for 2014?

今回は、毎年恒例のSEOの計画書の最終章となる、パート 3をお届けする。パート 1(日本語)では、2014年に、ハミングバードがマーケッターに与える影響、とりわけコンテンツおよびオーソリティに関連する影響を主に取り上げた。パート 2では、コンテンツ、HTML、そして、アーキテクチャを含む、オンページのSEOの要素を最新の情報を交えて、振り返った。

そして、ラストを飾るパート 3では、SEOの関係者が、2014年を迎えるにあたって、考慮する必要のあるオフページの要素を取り上げていく。最後まで楽しんで読んでもらえると嬉しい。

リンク: 品質

リンクに関して、伝えておきたいことはたくさんある。グーグルは、2014年も引き続き、識別する取り組み、そして、ペナルティーを与える取り組みを積極的に行うはずだ。忌憚のない意見を言わせてもらうならば、リンク分析は、さらに精度を増し、検索およびスパム対策チームが持つ「不当に無実のウェブサイトをターゲットにしない」と言う自信は、さらに深まるだろう。

2013年は、「リンク構築が滅亡したと言う主張が、繰り返した行われた1年であった。言い過ぎだと私は思う。人為的な手段や要望に訴えることなく、リンクを促す取り組みは数多く存在する。リンク構築プログラムは、インフルエンサーマーケティングプログラムに組み入れられ、ネットワーキングを重視する動きが見られる。私個人は、リンクを張るかどうかの判断が、完全に相手に委ねられているなら、新しいコンテンツに関するネットワークを通知するeメールを送信すること自体は、問題はないと考えている。

多様性 — つまり各種のソースからリンクが寄せられる — もまた重要である。すべてのリンクが自分のネットワークから向けられているなら、あるいは、同じウェブサイトから何度も何度も寄せられているなら、注意が必要だ。コンテンツを自動化し、編集カレンダーのチェックボックスにチェックを入れるだけの方針は認められない。実際にオーディエンスを増やすことが出来るくらい、積極的にコンテンツを宣伝しなければならない。すると、リンクの多様性は、自ずと実現する傾向が見られる。

既に大量の質の低いリンクを獲得しているウェブサイト(リンク構築サービスを利用したことがあるなら、絶対に調査を行うべきである)を運営し、まだペンギンによるペナルティーを課されていないなら、今後、難しい選択を迫られることになる。今後のアルゴリズムのアップデートにより、サイトが狙われることを恐れ、リンク一掃プログラムを必死に実施すればいいのか、もしくは、何もせずに待てばいいのだろうか?

これは難しい判断であり、プロに相談するべきである。リンクの40%以上が質が低いなら、特に悪質なリンクを削除し、より広範なキャンペーンに従事することを私なら勧める。ただし、40%は科学的な裏付けがあるわけではなく、あくまでも推測である。ウェブサイトを見て、被リンクの40%以上が、質が低いと判断した場合、むしずが走る。

ペナルティーを受けていなくても、リンクを整理する取り組みを積極的に記録するべきである。手動ペナルティーを今後受けた場合、この記録が、既にリハビリに務めている証となり、再審査のプロセスをスピードアップすることが出来るかもしれないからだ。

また、多数の外部のリンクが、同じアンカーテキストを用いているケースも注意する必要がある。これは、他のサイトが、記事のタイトルやタイトルタグを使ってリンクを張ることで、割と自然に発生する。この事例に関しては、基本的に心配する必要はない。危険なのは、個別のキーワードやキーフレーズが不自然に繰り返されているケースだ。これまで、グーグルは、古いリンクを除外する意思は見せていないため、アンカーテキストをリンクスパム分析の一環に盛り込んでもらいたい。

グーグルのリンク否認ツールに関しては、確実にペナルティーを課されている場合を除き、私なら利用を控える。予防策として、オフサイトのリンクのリハビリを行っているなら、必要になった際にすぐに否認ツールに情報を加えることが出来るように、やはり記録を取っておくことを薦める。

リンク: 量

リンクの本数、ドメインのオーソリティ、あるいは、ページのオーソリティについては、昔から「質と量」を重視する傾向がある。この傾向は今後も続く。キーワードにおける競合者よりも、新しく、優れたリンクを早いペースで獲得することが出来ないなら、多くのランキングのバトルで負けを見ることになるだろう。

リンク: 有料

ランキングを上げることを願って、リンクを買う行為は慎んでもらいたい。昨年SEOのカンファレンスに足を運んだなら、リンクの販売業者が、展示フロアから姿を消していた点に気づいたのではないだろうか。この現象には理由がある。グーグルは、トリックを完全に理解している。リンクを買うべきではない。

信頼性: オーソリティ

信頼性は、検索エンジンのランキングの要素、または、一連の要素として、進化し始めている。ドメインエイジ等の昔のシグナルの重要性は、もともと有意義ではなかったため、そして、検索エンジンが、新しく、より質の高いアルゴリズム主体のシグナルを今まで以上に信頼することが出来るようになったため、低下している。

現在、whitehouse.govやadobe.com等の信頼されているサイトからリンクに加え、信頼は、ブランドの知名度や作者の知名度以上の価値を持つようになっている。グーグルとビングは、ブランドのデータベース、そして、このデータベースに新たなにブランドを加える自動的な手段を持っている。ブランドは重要だが、知名度の高さではない。ブランドの強みは、インターネットユーザーが話題に上げ、リンクを張るため、ランキングで上位を獲得することが出来る点である。

ライターに本格的にソーシャルネットワークを駆使するよう指示し、オーサーやパブリッシャーのタグを採用する戦略は、信頼を確立する上で有効である。また、私自身は、信頼されているインフルエンサーを招く、または、雇用して、会社のブログに寄稿してもらう手法を好んでいる。 有料のコンテンツに関して、賛否両論があることは理解している。一つハッキリさせておく。私は、ウェブサイトのスペースを埋めるために、有料のコンテンツを求めることには反対する。しかし、有名なエキスパートに優れたコンテンツを作ってもらい、作品に見合った報酬を与える方針は支持する。

会社のブログの見解として、核となるライターを用意することで、信頼を確立する手もある。一名のスタッフに時間を割いてもらい、優れたコンテンツを作り、ソーシャルメディアで宣伝させると、大勢の寄稿者に順番にコンテンツを投稿してもらうよりも、遥かに効果は高い。オーサー(作者)の信頼は、育てるものであり、信頼が高まると、過去の記事にもこの信頼が反映されるようになる。

信頼: 著作権侵害

そのコンテンツ管理システムは、最新の状態に保たれているだろうか?大半のCMSのアップデートには、乗っ取りと著作権侵害を予防するセキュリティパッチが盛り込まれている。そのため、後れを取ることがないよう注意してもらいたい。

サーバー、または、ウェブサイトがハッキングされた場合、もしくは、マルウェアに感染した場合、すぐにオフラインの状態にして、503ページを提示しよう。こうすることで、サイトが一時的にオフラインの状態であり、間もなく復帰する点を、検索エンジンに伝えることが出来る。万が一、このような状況に遭遇し、ユーザーを守るために、検索エンジンにサイトをブロックされた場合は、問題を解決し、再審査請求を提出するまで、サイトをオンラインの状態に戻すべきではない。無料の検索に関する支援を、グーグルやビングの有料広告の担当者に求めてはいけない、と言うのが鉄則である。ただし、うまくいくかどうかは別として、ウェブサイトの問題を修正し、再びSERPに掲載するプロセスをスピードアップすることが出来るなら、どんなことにも手を出す価値はあり、このルールの例外に該当すると私は考えている。有料検索を用いており、マルウェアを理由にSERPから外されたなら、ウェブサイトを修正した後、広告にも再び仕事をしてもらいたいはずだ。

ソーシャル: つながり & 交流

検索エンジンのランキングの要素としてのソーシャルメディアは、検索エンジンや最適化のエキスパートが大々的にアピールするほどの実力には達していない。ソーシャルメディアは、確かにランキングの要素の一つであり、今後、重要度は高くなるだろう。しかし、近いうちに、ソーシャルがリンクのオーソリティに取って代わることはない。また、この切り換えは、予想していたよりも遅いペースで進んでいると見られている。

フェイスブックのいいね!やシェアの数、ツイッターの言及やリツイート等のソーシャルメディアのスタッツは、上位のランキングと相関関係がある。それでも、検索エンジンの代表者が強調するように、相関関係は、因果関係にはならない。現時点では、人気の高いウェブサイトやインフルエンサーは、ソーシャルの票として、リンクを獲得しており、やはり因果関係には該当しない。

検索エンジンとソーシャルメディアサイトの関係を理解し、この類のサイトで積極的に活動することが肝要である。例えば、グーグルは、グーグル+を運営している。ビングは、ツイッターとフェイスブックと提携している。パーソナライズの結果は、今後もソーシャルネットワークのつながりの影響を受けるはずだ。ユーザーが個人やブランドとつながりを持っている場合、検索エンジンは、ソーシャルメディアのつながりを使って、適切なコンテンツを表示するようになるだろう。

パーソナライゼーション: 国 & 地域

数年前から、世界の検索結果と地域の検索結果に対する注目が高まっている。サブドメインやカントリーコードのトップレベルのドメインを適切に利用する、言語コードを使ってページをタグ付けする、グーグルウェブマスターツールで地域のターゲットを設定する、あるいは、グーグル+とビングの会社向けプレイスに登録する等、世界の結果および地域の結果に対する、様々な最適化の取り組みが存在する。このような取り組みを無視するのは危険である。

ここで再びリンクの話をする。ターゲットにしている地域に関連するサイトからリンクを獲得しているなら、その地域の結果で上位に食い込む可能性が高い。検索エンジンは、ユーザー中心のシグナルを計測する精度を上げており、IPアドレスやサーバーの位置等の要素は、今後さらに影響力を高めていくと見られる。

これは、ソーシャルメディアが、やがて、重要な役割を担うようになる領域だと私は考えている。例えば、ポルトガルで大勢のユーザーが、グーグル+のサークル内に企業 Aを登録しているなら、企業 Aはポルトガル国内の検索結果で登場する可能性は高い。このタイプのシグナルは、サーバーがポルトガル国内に置かれているか、または、ポルトガル語(複数の国が利用している)がウェブサイトで用いられているかどうかよりも、遥かに大きな意味を持つ。

パーソナライゼーション: 履歴

ソーシャルメディアと同様に、過去の履歴は、ランキングの要素として、徐々に頭角を現しつつある。現在、グーグルにログインしている状態で、または、クロームを利用している状態で、ウェブのドキュメントにアクセスすると、そのページ、または、サイトは、今後の検索結果に登場する確率が高くなる。ソーシャルメディアの友達が、あるページを訪問したなら、そのページ、または、サイトは、今後の結果に盛り込まれる可能性は高い。個人の体験に左右されるため、非常に流動的だが、検索エンジンは、この領域において、常に進化を続けていると言えるだろう。

そのため、今後、大勢の人々が訪問するウェブページを信頼するのは、検索エンジンにとって、理に叶った方針だと言えるだろう。データベースに集めた検索の履歴データを使って、容易に評価することが出来るはずだ。

結論

結局、すべてのランキングの要素は、品質、オーソリティ、そして、信頼に行き着く。検索エンジンが、データを集める新たな方法を編み出し、既に持っているデータを評価する能力をレベルアップするにつれ、アルゴリズムが、容易に計測することが可能ではあるものの、あまり役に立たないシグナル(ドメインエイジやサーバーの場所)から、計測するのは難しいものの、より有効なシグナル(ユーザーの場所やオーサーの信頼度)に切り換えるのは、当然の成り行きである。

事実、過去2年間、パンダ、そして、ペンギンをきっかけに、この傾向は既に現れており、検索エンジンが、ポリシーやガイドラインを強制することが出来る環境が整いつつある。 もはや、SEOは、技術的なトリックを用いて、グーグルとビングを出し抜く取り組みではない。オーディエンスを増やし、信頼を獲得し、求められている有益な情報を提供することが、SEOに相当する。

新たなSEOの時代の幕開けだと指摘する人もいれば、SEOの終わりであり、インバウンドマーケティングの黄金期の始まりだと主張する人もいる。いずれにせよ、現在のテクノロジーにより、うまくいく取り組みと失敗する取り組みに関するデータを、今まで以上に得ることが出来る点は、確かである。最終的に、新しい現実を受け入れ、この現実に対して、行動を起こすウェブサイトと企業が成功する。

キーワードのランキングから、リンクの獲得、そして、インフルエンサーの招待に至るまで、何もかもがコンテンツをベースとしているため、私はコンテンツの利用を大々的に支持している。ただし、万能型の戦略など存在しないことを理解してもらいたい。目標と目的を踏まえて、ビジネスにとって最高の取り組みを理解し、実施する必要がある。優れたオンラインマーケティングプログラムのおかげで、SERPで上位にランクインすることが出来るのであり、SEO自体は、優れたオンラインマーケティングを作り上げるわけではないことを肝に銘じておいてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「2014 SEO Playbook: Off-Page Factors」を翻訳した内容です。

今ある外部リンク構築の姿をキレイにまとめてくれた記事でした。結局はコンテンツが重要という話に行きつきそうですが、具体的な手法や日々の取り組みとしてコンテンツ以外にも色々できることはあるのでしょう。特効薬はほぼ皆無、SEOも地道に努力を続けた者だけが勝てる世界になりつつありますね。 — SEO Japan [G+]

2013年に姿を消した5つのSEOの常識

コンテンツ、オーソリティ、セマンティック、、、2014年のSEO戦略の方向性はわかっていても、実際にその具体的戦術を考える上で大事なのがSEOの基本ルール。最近のGoogleの急激な進化と共に既に消え去っていると思われる過去のSEOの常識を再確認した記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

grill-seoSEOの基礎は、過去15年間、大きく変化したことはない。それでは、合言葉「質の高いコンテンツを作り、質の高いリンクを得る」も変化していないのだろうか、あるいは、変わったのだろうか?

今回は、2013年に使命を終え、永遠の眠りについた5つのSEOの「基礎」を挙げていく。いまだに利用しているものがあるなら、今こそ卒業し、2014年に見合う取り組みに改めるべきである。

1. キーワードは検索結果にとって鍵になるワード

2013年に9月23日、グーグル経由のリファラーの文字列内のキーワードが反映されなくなり、「not provided」化が完了すると発表されると、大勢のウェブマスターが一斉に落胆した。しかし、検索において、キーワードではなく、意図が最も重要である点を見過ごしている人達が多い。過去においても、意図は重要であったものの、SEOの関係者は、キーワードを意図の代わりに用いていた。

誰かがキーワード「buy」(買う)を使っているなら、そのビジターは、何かを買おうとしているはずである。これは理に叶った推測である。しかし、検索エンジンのアルゴリズムが進化を遂げる中、平均的な検索エンジンのユーザーは、クエリに「買う」を入れなくてもよい点に気づくようになった。都合よく表示された買い物の結果をクリックする、あるいは、いっそのこと、検索エンジンをスキップし、Nextag等の(買い物)専門の検索エンジンを用いればよい。

まだ信じられないなら、グーグルトレンドを確認してもらいたい。キーワード vs 買う + キーワードを比較すると、製品(キーワード)に対する関心は高まっているものの、製品に「買う」を加える傾向は下火であることが分かる。以下に分かりやすい例、「power tool」(赤)と「buy power tools」(青)を紹介する。その気になれば、このようなデータは容易に掘り起こすことが出来る。

Google Trends for "Buy Power Tools" and "Power Tools"

「Buy Power Tools」と「Power Tools」をグーグルトレンドで確認

2. ジオロケーションのキーワードは重要

サイトを特定の街の検索結果に表示させたい場合は、キーワードを使って街、または、街と州を特定するページを作ればよかった。その結果、次のようなページが、インターネット上に次々と姿を現すことになった:

SERP for a site with geo-located pages

この手法は、「薦められない」どころではなくなった。パンダアルゴリズムに、狙われるようになったのだ。そのため、今後は、地域の認証した住所に対するプロフィール(グーグルプレイス/ページ等)を用意しなければならない。

また、schema.orgのタグ(またはHcard等)を使って、住所をマークアップする作業も求められる。どういう風の吹き回しか、検索エンジンは、オフィスの住所が、ノースカロライナ州のローリーだと、その他の地域よりもこの場所に対して関連性が高いと考えるようになった — クライアントの大半は、ノースカロライナ州の会社ではないにも関わらず。そのため、ここでも常識が通じなくなっている。

この問題がすぐに解決されることを望む。やはり、検索エンジンのユーザーは、さらに経験を積み、街の名前を入力することなく、地域の結果を得る方法を習得しつつあるためだ — ただし、当然ながら、現在の場所とは異なる地域の結果を求めている場合は、話は別である。…少し脱線してしまったようだ。この問題はやがて解決されるとは思うが、今のところ、有益な代わりの解決策は見当たらない。

3. 302 リダイレクトはSEOの役に立つ

かつて、検索エンジンは、四六時中サイトをクロールしているわけではなかったため(現在のように1日に数回ではなかった)、302 リダイレクトがSEO目的で使われることがあった。長期間にわたって維持するつもりではない変更をページに加える際は、302 リダイレクトを投稿して、検索エンジンが、過去のURLに戻る前に、リスティングを変えないように指示していた。

検索エンジンに新しいURLに全ての被リンクを更新してもらいたくないことが、SEOにおける本当の理由であった。この点は、w3.orgでも示唆されている: 「302 Found… リクエストされたリソースは一時的に別のURLに格納されている。リダイレクトは、時折変わることがあるため、クライアントは、今後のリクエストのためにRequest-URIの利用を継続するべきである。Cache-Controlヘッダーフィールド、または、Expiresヘッダーフィールドで指示されている場合のみ、このレスポンスはキャッシュ可能になる。」

その後、今度は、グーグルが、2012年の8月、ジョン・ミューラー氏の発言を通して、302に関する処理を明言した: 「302には今でもページランクを回すことがある。要するに、リダイレクトされたURLを維持し、リダイレクトされたURLのコンテンツを利用する可能性がある。」

2013年では、サイトに質の低いリンクが向けられていることを理由にペナルティーを課されるサイトが増え、実際にこの取り組みの成果が表面化するようになった(特に目立ったのは、302を使って、ページランクの流れを止めようとすることが多いアフィリエイトリンク)。

4. 404 エラーページは期限切れのページに取っておくべき

スパマーの息の根を止めるグーグルの取り組みにおいて、これもウェブマスターにとって迷惑な展開の一つに数えられる。多くのサイトが、コントロールすることの出来ない被リンクに対処し、目的地のページを404または410の結果に向かわせなければならなくなった。グーグルの強制的なペナルティーにより、ウェブ上には大量のリンク切れが発生するようになった。

ユーザー体験においては好ましくないものの、サイトに入ってくるリンクをコントロールすることが出来ないなら、そして、ウェブマスターに削除してもらえないなら、グーグルに再び認めてもらうには、404ページを利用するしかない。質の低いリンクを否認することが出来るとグーグルは言うが、その一方で、リンクを削除するために、まずは努力しなければならないとも言っている — しかも、経験上、スプレッドシートで「反応なし」を立て続けに報告するだけでは、十分な努力とは認めてもらえない。

site: レベルで検索結果を見てみると、この問題がどれだけ大きくなっているのかが、よく分かる — とりわけ、多数のプレスリリースを配信したものの、後になって、そもそもプレスリリースを同時配信した側のウェブマスターからプレッシャーを受け、削除せざるを得なくなったニュースサイトはひどい目に遭っている。

リンク切れは深刻な問題であり、グーグルがさらにこの問題に拍車をかけている。リンク切れの数が、今後の数ヶ月間でどのように変化するのか興味深い。しかし、(今月リリースされたばかりの)この調査結果から、ハッキリとした傾向を見ることが出来る:

Linkrot Study by the Chesapeake Digital Preservation Group - 2013

Chesapeake Digital Preservation Groupが行ったリンク切れ調査 2013年度版

5. 被リンクは害にはならない

これは2012年および2013年に姿を消したSEOの常識の中で、恐らく最も規模が大きいと言えるだろう。2007年10月、Wysz(当時有名なグーグルのスタッフ)は、このように述べていた : 「スパムサイトにリンクを向けられることで、ランクが落ちるのではないか?と心配する必要はない。(大方)サイトにリンクを張る行為をコントロールすることが出来ない点は、グーグルもよく理解している。」

しかし、今週、グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、次のように指摘していた: 「スパムを本気で止めたいなら、少し意地悪に思えるかもしれないが、スパマーを再起不能になるまで叩きのめす必要がある。」このメッセージに対して、「hGn」が分かりやすいコメントを残していた: [グーグル]の実験の巻き添えを食らった犠牲者は、アルゴリズムが止めようとした、あるいは、失望させようしたスパマーだけではない

SEOコンサルタントとしての立場から言わせてもらうなら、徹底的に打ちのめされたのは、何をするのか分からない状態で、スパマーを雇ってしまった会社である。スパマーはとっくに次の犠牲者にターゲットを移している。

と言うわけで、今回は、憂慮すべき2013年のSEOの変化を紹介した。確かに、ビジターが活用し、シェアしたくなるような質の高いコンテンツを作る取り組みは、美しく、利他的で、理想的な目標ではある。しかし、検索エンジン(特にグーグル)が、新たなSEOのベストプラクティスが、意図した通りの効果を発揮するまで、スパマーとの抗争を中断してくれるとは、私にはどうしても思えない。2014年こそは、良い年になることを願っている。

イメージはライセンス契約の下Archology Inc.から利用した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 “Foundations” Of SEO That Were Torched In 2013」を翻訳した内容です。

キーワードやジオロケーションなど消え去った常識と言い切るにはまだ早すぎる気もしますが、そういう流れであることは意識しつつ、今後のSEOに取り組みたいものです。404ページや302リダイレクトも下手に取り扱うと逆効果になりかねないですし、またしかり。しかし最後の「徹底的に打ちのめされたのは、何をするのか分からない状態で、スパマーを雇ってしまった会社である。スパマーはとっくに次の犠牲者にターゲットを移している。」という一言には、ある意味納得できてしまうところが怖すぎます。 — SEO Japan [G+]

Googleがリンクのコンテキストを介してスパムを特定する方法

人口リンクを活用したSEO、Googleにとっては全て「スパム」の一環と見なされ、実際その多くがペナルティや順位下落を受けるようになってきた最近。その中でも様々なリンクスキームを考案して果敢にチャレンジを続ける人もまだまだ多くいるわけですが、、、今回はマニアック度に関してはトップレベルを誇るSEO by the SeaからGoogleがリンクスパムを特定する手法に関しての特許技術を紹介。人口リンクを見破られないためのヒントが隠されているかも、、、って悪用はあくまで自己責任でお願いします。 — SEO Japan

グーグルは、ペンギンアップデートを介して、リンクスパムを、ページに向かうリンクとアンカーテキストを操作する試みと見なし、今までよりも遥かに警戒しているように思える。ペンギンアップデートが導入されたのは、2012年4月24日であった。その際、併せて、公式のグーグルウェブマスターセントラルのブログでは、「良質なサイトをより高く評価するために」が投稿されていた。

この記事は、グーグルのウェブマスターガイドラインを違反するサイトのウェブランキングを下げるために、グーグルが着手している取り組みを紹介している。この記事を作成したのは、グーグルのウェブスパムチームを統括するマット・カッツ氏であった。同氏は記事の中で次のように説明している:

変更の詳細を明かすことは、抜け道をくぐり抜けたサイトが検索結果にあふれ検索ユーザーの利便性を損なう可能性があるためできませんが、ウェブマスターのみなさんにお伝えしたいことは、ユーザーにとって利便性の高い 良質なサイトを作ること(英語)に専念し、ウェブスパムを駆使することなく “ホワイトハット” SEO を心がけてください、ということです。

この記事は、キーワードスタッフィング、「不自然なリンクのパターン」、そして、コンテンツのスピン等、ペンギンがターゲットにする類のウェブスパムを挙げている。先月、私はグーグル、意味不明のフレーズを採点し、ページのランキングを格下げする」の中で、グーグルがコンテンツのスピニング(同意語を用いた書き換え)を特定すると思われる方法を描写した特許を取り上げた。

2004年、グーグルは、検索エンジンが、リンクの前後のワード等、リンクのコンテキストに留意し、リンクのコンテキストを正確に理解することが出来る仕組みを記した特許を申請している。ウェブマスターセントラルのブログの記事で挙げられていた例では、リンクのコンテキストが意味を成さない手口で、リンクが作られる経緯が、例として挙げられた記事の中で明確に示されている:

Examples of link spam from the Google Blog

リンクを介して人為的に文書のランクを水増しする

この特許は、「人為的に文書のランクを水増しして、検索結果の質を下げる」手法を幾つか挙げている:

リンクベースのスパム行為 – この取り組みは、ページのランクを上げるために、大量のリンクを獲得する行為を伴う。グーグルは、リンクファームの例を挙げ、「一部のスパマーは、上位に格付けされている文書の持ち主に料金を支払い、文書内でリンクを張ってもらうことで、自分の文書のランキングを高くしている」と説明している。

アンカーテキストのスパム – 多数のページから、同じアンカーテキストを使って、特定のページに向かうリンクを手に入れ、当該のテキストに対する検索結果のランキングを高くする行為を指す。

グーグル爆弾 – アンカーテキストのスパムにとてもよく似ている。このアプローチは、商業的な利益を得るためではなく、冗談目的、もしくは政治的なメッセージを伝えるために検索結果を破壊することを念頭に置いている。

オンサイトのフレーム化 – 多くのサイトが、「製品」リンク、「募集職種」リンク、「投資家向け」リンク等を使って、サイト上のページを「フレーム」で囲んで、リンクに関連するページのラキングを「人為的に水増し」する試みを行っている。

このような手法に対抗するため、ページ上のリンクの「コンテキスト」に注目し、ページのランキングを下げる、または、上げる手法がこの特許では描かれている。

それでは当該の特許の情報を提供する:

参照のコンテキストに応じたランク付け

発明: アンナ・パターソン、ポール・ハー

付与先: グーグル

米国特許番号: 8,577,893

付与日: 2013年11月5日

申請日: 2004年3月15日

概要

文書に関連するコンテキストに応じて、文書をランク付けするシステム。本システムは、1つ目の文書内の参照情報を特定する。この参照情報は、2つ目の文書に関連する。本システムは、参照情報に関連する1つ目の文書の一部を分析し、この部分からレアなワードを特定し、レアなワードを基にコンテキストの識別子を作成し、その後、このコンテキストの識別子に応じて、2つ目の文書のランク付けを実施する。

この特許の発明者欄には、アンナ・パターソン氏が名を連ねている。パターソン氏は、グーグルのフレーズベースのインデックスに関する特許にも参加している。

リンクのコンテキストに基づくランク付けの仕組み

An example from the patent of window around a link where Google might look to find context identifiers for a link.

検索エンジンがページをクロールする際、ページ上のリンクを特定し、例えば、リンクの前の5つのワード、リンクの後の5つのワード等、リンクを囲むウィンドウのテキストを抽出する可能性がある。上の画像では、アンカーテキスト「SATURN」が用いられたリンクが用いられている。このアンカーテキストの左側には「BEAUTIFUL OF ALL THE PLANETS」、そして、右側には「IS SURROUNDED BY AN ELEGANT」が記されている。

次に、グーグルは、逆文献頻度(IDF)による重みづけの手法や従来の言語学的なモデリングによる手法等のプロセスを使って、既にウェブでインデックスした全ての文書と比較して、 リンクに関連するテキストのそれぞれの部分から「最もレア」だと思われるワードを抽出する。

この場合、左側のウィンドウで最もレアなワードは「PLANET」、右側のウィンドウでは「ELEGANT」が該当する。この特許は、ウィンドウで用いられるワードの数は、5ワード前後であり、また、リンクが掲載されているページの他のコンテンツが用いられる可能性があると指摘している。

また、このプロセスでは、「実在」するワードのみが用いられるようだ。「実在」の判断は、当該のワードが記載されているウェブ上の文書の数で決められる — 例えば、異なる50点の文書に用いられていなければ、実在するとは見なされない。これは、記号や数字を含むテキストの塊が利用されるのを防ぐ効果がある。

同じページにリンクを張る文書が多いケースが考えられるため、このコンテキストのアプローチでは、大量のページからコンテキストの情報をすべて抽出することも考えられる。リンクの近くのワードを含む文書の数が多い場合、コンテキストの情報に文書の数が含まれる。SATURN「土星」は惑星「PLANET」であることを考えると、このページに向かうリンクのアンカーテキスト「SATURN」の傍に「PLANET」が掲載されたリンクが、大量に存在する可能性がある。また、SATURNは、「ELEGANT PLANET」(エレガントな惑星)と評されることが多く、アンカーテキスト「SATURN」を用いる「SATURN」に関するページに向かうリンクの近くに「ELEGANT」が用いられている可能性も高い。

リンクの近くのレアなワードに対する、この「コンテキスト」スコア(この特許では、「コンテキストの識別子」と呼ばれている)は、各リンクに対するスコアを生成するために用いられ、各文書のランキングスコアを判定する。このスコアをつける上で用いられると思われるその他の要素を挙げていく:

  • 文書に向かうリンクの本数
  • 文書にリンクを向けている文書の重要度
  • 文書にリンクを向けている文書の新鮮さ
  • その他の既知のランキングの要素

グーグルウェブマスターセントラルの記事(英語版)で、不自然なリンクのパターンとして挙げられている例を見ると、この例のリンクの周りのワードが、定期的にこのリンクの近くに現れるワードではないことが分かる。

同じコンテキストの識別子が少ないなら、あるいは、疑わしいほど多く存在するなら、リンクが向けられているページに送られるべきランキングの価値は、スルーされることもあり得る。この特許は、この要素をページランクのシグナルとも、ハイパーテキストの関連性のシグナルとも呼んでいないものの、どちらにも属する可能性がある。

このコンテキストの識別子のカウントは、時間の経過と共に計測され、リンクに対して急激にカウントが増えると、特定される仕組みが採用されると見られる。短期間で、同じコンテキストの識別子を含むリンクを複数獲得したページは、疑わしいページと考慮され、リンクを張るページのランキングにおいてカウントされないこともあり得る。反対に、各種の妥当なコンテキストの識別子を持つページは、検索結果において、押し上げられる可能性がある。

教訓

この特許が認められたのは最近だが、申請が行われたのは10年近く前である。グーグルが、この特許で描写されているプロセスを利用したことがあるかどうか、利用したものの、別のアプローチに変えたかどうか、あるいは、今でも利用しているかどうかは不明である。

リンクスパム、アンカーテキストのスパム、グーグル爆弾、フレーム化等、このアプローチが解決を試みる問題は、グーグルが今でも対応に苦戦している問題である。しかし、ペンギンアップデート、そして、ウェブマスターツールでの手動のペナルティの通知等の対策によって、グーグルは積極的に問題の解決に乗り出している。グーグルは、このコンテキストの識別子によるアプローチを、不自然なリンクを特定するために用いているのだろうか?上の例のペンギンのウェブスパムにおいては、有効に働きそうだ。

今後は、リンクの周りのワードにも注意を払うべきなのかもしれない。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「How Google Might Use the Context of Links to Identify Link Spam」を翻訳した内容です。

10年前に申請が行われていた特許だけに、スパム認識技術としてはかなり古めの部類に入るとは思いますし、今ではこの数段上の技術を数多く投入しているとは思いますが、多少の参考にはなったかもしれません。普通に真っ当なSEOのみを行っていれば、この内容を参考にする必要はないわけですが、、、Googleを理解するという意味でも気になる記事ではありました。 — SEO Japan [G+]

Googleアルゴリズムの進化 – ソーシャル、リンク、そして、民主主義

数々のスパム検出アルゴリズムやハミングバードアップデートで進化を続けるGoogleですが、大きな流れでいえばリンクベースの評価基準をよりソーシャルベースの評価基準へと移行させつつある、ということがあるようです。リンクはSEOにより濫用され続けてきた歴史がありますし、ソーシャルメディアの普及でリンクを評価軸の中心に置くのはそもそも良いのか?という話もあります。今回はマット・カッツが今後のGoogleについて語った話を元に筆者がGoogleのアルゴリズムの進化について考えた次世代SEOを占う記事を。 — SEO Japan

ハロウィーンの当日に行ったハングアウトオンエア(HOA)のライブ放送イベントにダニー・サリバンに参加してもらった。このイベントでは、ハミングバード、そして、ソーシャルシグナルに関して、意外な新事実が幾つも明らかになった。このイベントをスコット・スカウクラフト氏が、大事な箇所を5分間の動画に見事にまとめてくれたので(スコットマジックと私は呼んでいる)、是非、視聴してもらいたい:

YouTube Preview Image

整理すると、以前、グーグルは、ソーシャルシグナルをランキングの要素として利用する点に関して、技術的に大きな欠点を抱えていたようだ。しかし、ハミングバードの導入により、グーグルは、(その他のシグナルに加え)ソーシャルシグナルを巧みに処理するためのインフラが整備されたことになる。

これは、先日行った調査で、グーグル+のシェアのリンクがランキングに影響を与えていない点が判明した理由なのかもしれない — しかし、同時に、グーグルプラスがランキングインパクトを与える日が、間近に迫っていることを示唆している可能性もある。

ダニー・サリバンは、HOAで幾つかの比喩を用いていたが、その中でも、米国が誕生した頃の投票制度の例えは特に分かりやすかった。票を投じるためには、資産家の白人の男性でなければならず、民主主義とはほど遠いシステムであった。

時代の流れと共に、白人以外の人種、裕福ではない者、そして、女性にも投票権が与えられるようになった。米国は進化を遂げ、基本的には18歳以上の全ての市民が投票することが出来るようになった。

この民主主義は検索でも行われているのか?

その問いに対して、簡潔な答えを提供する必要があるなら、イエスでもあり、ノーでもあると私は答える(あまり単純ではないが…)。もう少し細かく状況を解説していこう。

今まで、SEOを動かしていたのはリンクであった

これは、大地主の白人男性のみが投票権を得ていたシステムに相当する。ウェブでは、リンクを実装するには、ウェブサイトを持っている必要がある。土地の所有と比べると、大した投資ではないが、それでもある程度の投資が求められる。ソーシャルメディアのアカウントを開設する際の投資と比べると、遥かに犠牲は大きい。

グーグルは、今後、ソーシャルシグナルをランキングの要素として利用するようになる

冒頭の指摘を再び整理すると、次の2つのポイントが浮かび上がってくる:

  1. グーグルは、現在、ソーシャルシグナルを利用していない(または大々的には利用していない)
  2. 今後は利用するつもりである

スパムが支配する世界

これが現実だ。そのため、あるタイプの票を無効にする必要がある。自分自身への投票も無効扱いされる。自分に票を投じるための行為は、認められず、単純にカウントの対象外になる。

当該の分野の専門家の票は重要視されるべきである

あるトピックにおいて、エキスパートと認められる人物であり、そのトピックにおいて、優れたコンテンツを作成したと評価されているなら、当該の人物の意見は、何も知らない人の意見よりも重視されるべきである。リンクベースのアルゴリズムは、常にこの方式を介して、運営されてきた。ソーシャルシグナルにおいても、同じ方式が用いられることになる。

ウェブにおいて、リンクは、社会的証明の最初の形式であった。優れたコンテンツに対して人々(この比喩では、裕福な白人の地主)が票を投じる手段であった。元々のグーグルのアルゴリズムでは、ページランクは、誰がトピックのエキスパートなのかを示す手段であり、リンクのページランクが高ければ高いほど、低いページランクのサイトのリンクよりも、重視されていた。このシステムも時間の経過と共に進化し、関連性が大きな要素として定着した。

ソーシャルメディアの世界では、トピックのエキスパートの評価は、関連するコンテンツが、言及される、シェアされる、そして、+1される等のアクションを介して、決められていく。

ソーシャルでの投票は、労力と関与のレベルがリンクよりも低い

ウェブサイトのオーナーのみが票を投じる世界(ウェブサイトを持っていなければ、リンクを埋め込むことが出来ないため)が民主的とは言えないと指摘することも出来るが、リンクを使ってコンテンツに「票を投じる行為」には、ソーシャルメディアでコンテンツを共有する行為よりも多くの労力、そして、関与が求められる。

Social Media Signals Lack Commitment

票の重み付け

いいね!や+1ボタンのクリック — 労力のレベル(とても低い)関与のレベル(低い)

コンテンツのシェア — 労力のレベル(低い)関与のレベル(並)

リンクの掲載 — 労力のレベル(高い) 関与のレベル(高い)

ウェブサイトのパブリッシャーは、まったく信頼されていない低レベルのサイトから距離を置き、ブランドの評判を守らなければならない。スパム丸出しのアフィリエイトサイトにリンクを張ってしまうと、ターゲットのオーディエンスからの評価は落ちてしまう。ソーシャルメディアでも同じことがいえるが、ソーシャルメディアでのコンテンツの共有は、数分間で消えてしまうものの、ウェブサイトにリンクを張ると(削除するまでは)その場所に残る違いがある。

いずれのシナリオにせよ、ろくでもないサイトにリンクを張る気にはならないが、本当の問題は、曖昧な領域に属する。ソーシャルメディアでコンテンツをシェアする前に、どの程度、当該のコンテンツの質をチェックするだろうか?時間がないものの、何かを推薦したいなら、見たところ質が高そうなコンテンツを見つけたら、さらに数分間を割いて、質を吟味しようと思うだろうか?誰よりも早くシェアしたい欲求が強く、最後のチェックをスキップしてしまうだろうか?用心、そして、努力に影響を与える可能性があるシナリオは、他にも多く考えられる。

このように、曖昧な領域が存在するものの、二流のコンテンツのシェアがもたらすリスクは低い。一方、ウェブサイトでは、低レベルのコンテンツにリンクを張ることで、ブランドおよび評判が被るダメージは大きい。

解決策

あくまでも個人的な意見だが、堂々と発表させてもらう。次のような公式が採用される確率は非常に低いと私は考えている:

Social Signals and Link Signals Together

ソーシャルメディアでの証明のシグナル – シナリオ 1

ウェブリンク、グーグル+でのリンクのシェア、+1 -> ソーシャルシグナルの選別 -> 票

先程申し上げた通り、ソーシャルメディアを介して、ユーザーが投票(シェア、+1、コメント)に投じる投資は、ウェブサイトにリンクを掲載する際の投資とは異なる。そのため、若干、異なる仕組みで、票が処理されるのではいだろうか。次のような仕組みの方が、有効に働くと私は思う:

Social Signals and Link Signals Separately

ソーシャルメディアでの証明のシグナル – シナリオ 2

ウェブリンク -> リンクのシグナルの選別 -> リンクベースの票

グーグル+でのリンクのシェア -> グーグル+でシェアされたリンクの選別 -> グーグル+の票

+1 -> +1の選別 -> +1の票

コメント -> コメントシグナルの選別 -> コメントの票

ソーシャルシグナルの選別を行う仕組みは、シグナルによって大きく異なることを強調するため、2つの表を提供した。「ソーシャル票とリンク票を足して、それで終わり」と言うわけにはいかない。どのような形で投票が行われるにせよ、コンテンツに「票を投じる」人物/ブランド/パブリッシャーの信頼性に応じて、重みづけが行われるはずである。

しかし、上の表には、シグナルによって、ランキングに与える影響が大きく異なる点が反映されていない。特定の種類のシナリオでは、リンクが強い影響力を持ち、ソーシャルシグナルは全くインパクトを与えない(あるいは、その逆)ケースも考えられる。

まとめ

リンクとソーシャルシグナルは、ともに社会的証明の形式の一つだが、どのように動くか、そして、何が関わるのかに関しては、全く異なる。そのため、グーグルが適用する仕組みにも、違いが生じると私は考えている。いずれにしても、多くのプラットフォームで評判を確立し、様々なタイプの社会的証明のシグナルを得ることが、オンラインマーケティングの中心的な取り組みになることに変わりはない。

大きな企業では、大きなスケールで行われる。零細企業では、一部の分野、または、地域のマーケットに絞って、この取り組みが行われる。企業の規模に関係なく、やることは同じである。自分が所属するマーケットで、リーダーとしての地位を確立する必要がある。これは、最終的なゴールである。また、最後になるが、グーグルは、グーグル+のシグナルを何かに対して、カウントする試みを始めようとしているようだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「What Everybody Missed About Hummingbird: Social Signals」を翻訳した内容です。

ソーシャルシグナルの重要性がさらに叫ばれる最近ですが、記事の筆者の分析は中々面白かったですし、なるほどそんなに単純な話ではないことも改めて理解できました。もちろん今の時点でも例えば「いいね!」数が多ければよいものではないことは自明の理ではあるでしょうが、「ソーシャルシグナルが大事(オーソリティに限る)」といわれた時点で、その手のサービスがまた大量に登場し無作為に電話営業され販売されそうなことは容易に想像はついて怖い面もあります。ソーシャルシグナルの場合、現状のリンクペナルティのように外すことも難しそうですし。さらなる混乱を巻き起こさないためにも、Googleも簡単には検索結果に影響力があるとはいえなそうなソーシャルシグナルですが、さて2年後3年後の検索結果にどこまで影響を与えているのか興味深い限りです。 — SEO Japan [G+]

プレスリリースのリンクよりも遥かに大きな問題

プレスリリースをSEOに活用する戦術は、英語圏では一般的な手法として使われてきましたが(日本ではそこまで使われていなかったと思います)、意図的なアンカーテキストリンクを盛り込んだ内容の薄いリリースが大量生産され続けた結果、Googleが公式にプレスリリース内のリンクを実質スパム認定するような見解を述べる始末。質の高いコンテンツを生産することが大事なのはわかっていても、それにはコストも手間もそれなりにかかり、結果も保障されるものではないのもまた事実であり、意図的なリンク構築に頼れないウェブマスターの悩みはつきません。今回はSEO Bookが久々のGoogleとウェブマスターを取り巻くSEO事情に関するエッセイ的記事を。– SEO Japan

ご存知の方も多いかとは思うが、グーグルが、ウェブマスターガイドラインを更新した。

グーグルのガイドラインへの違反にあたる不自然なリンクの例としてよくあるケースを次に紹介します:….他のサイトに配布される記事やプレスリリース内の最適化されたアンカーテキストリンク。

次に例を示します。
市場には多くの婚約指輪が流通しています。結婚式を開くなら、最高の指輪を選ぶべきです。また、ウェディング ドレスを購入する必要もあります。(註:イタリックがアンカーテキストリンク)

とりわけ、グーグルは、他のサイトに配布される記事やプレスリリース内の最適化されたアンカーテキストを用いたリンクに焦点を絞っている。今回もグーグルらしく、若干ルールが曖昧に定められている。「最適化されたアンカーテキスト」とは何を意味するのだろうか?提供されている例では、アンカーテキストにキーワードが含まれており、アンカーテキスト内のキーワードが“最適化”されている。よって、グーグルのガイドラインの違反に当たる。

実に曖昧な表現である。

プレスリリースの変更点を考慮して、グーグルのガイドラインは次のように説明している:

ページランクやグーグルの検索結果でのサイトのランキングを操作することを意図したリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあり、グーグルのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反にあたります。これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます。

SEO目的 – つまりランキングを操作する目的 – で獲得したリンクは、グーグルのガイドラインに違反することになる。

グーグル vs ウェブマスター

あるチャットを紹介する…

このチャットの中で、グーグルのジョン・ミューラー氏は、ウェブマスター側から行動を起こしたなら、それは自然なリンクではないと指摘している。安全を第一に考えているウェブマスターに対して、ミューラー氏は、nofollowの利用を薦めている。

グーグルの方針は一貫しているが、画面に映っていた数名のウェブマスターは、完全に食い違っており、見ていて面白かった。グーグルは、プレスリリース自体は問題視していないものの、グーグルのガイドラインにおいて安全を重要視したいなら、リンクをnofollowにした方が無難である。

その通りだ。SEO目的でリンクを構築するのではなく、純粋なプレスリリースなら、リンクをnofollow化することに異論はないはずだ。

当然である。

しかし、一部のウェブマスターは、実際の自分達の取り組み関して、自覚していないようであった。この点は、質問の内容にも反映されていた。恐らく、「プレスリリース内のキーワードのリンクは、許される」と言う言葉を聞きたかったのだろう。今度もリンク構築の取り組みの一環として、プレスリリースもどきを配信することが出来るためだ。

要点を理解していないとしか私には思えなかった。

私はグーグルの味方なのか?

どちらか一方に肩入れしているわけではない。

もっと大きな問題に注目してもらいたいだけだ。

ウェブマスターの行動の良し悪しが、今後もグーグルによって決められていくなら、いずれ、完全に蚊帳の外に置かれてしまうことになるだろう。グーグルがウェブマスターの味方ではない点は明らかだが – 残念ながら多くのSEO関係者が誤解しているようだ。グーグルは、グーグルの味方である。たまにユーザーの味方だと主張することもある。そして、その言葉に嘘はない。

ウェブマスターは、グーグルにとって、コントロールし、好ましくない場合は排除し、整理し、そして、分類しなければならない存在である。人一倍“アグレッシブ”なウェブマスターに対しては、「友は近くに置き、敵はもっと近くに置く」ポリシーを採用している。

一部のウェブマスター、つまり、SEO業者は、ユーザーのためだけにコンテンツを配信するのではなく、グーグルの収益システムと争っている。SEOは、グーグルの金の卵とも言える、質の高いクリックのトラフィックをもたらす、クリックベースの広告と競合するサービスを提供しているのだ。

SEOが成功を収めると、グーグルに料金を支払う人がいなくなるのは目に見えている。当然 – 代わりにSEOに投資するようになるだろう。そのため、グーグルの立場から見ると、SEO業者は敵であり、コントールしなければならない。私がグーグルでもSEOに「質の高いコンテンツの提供」へと見直しを迫るだろう。

グーグルは、単純にプレスリリースのリンクを無視すればいいのではないだろうか?決して難しいことではない。なぜ公にしたのだろうか?グーグルは、アルゴリズムに関して、ウェブマスターに聞かせたいトピックを除き、徹底した秘密主義を採用している。それでは、なぜグーグルは、ウェブマスターに対して、プレスリリース内のリンクに関する情報を公開する気になったのだろうか?真っ先に浮かぶのは、リンク構築、そして、SEOの効果を弱めるためだ。

巨大なミサイルが、グーグルから発射されている。

ガイドラインに従う人達

グーグルに行動の条件を決めさせると、SEOの戦いから放り出されてしまう可能性がある。

(常に変化する)ガイドラインを守っていると言いつつ、実は違反すると、法的な責任問題に発展する可能性がある。最近、次のような訴訟が進行している:

先週、Seilay & Stewartが、RICO法(違法行為による利益の獲得を罰するアメリカの法律)を根拠に、法律事務所のマーケティングに特化したRainmaker Institute社に対して、$49,000のSEO料金の返還、そして、懲罰的損害賠償を求めて、訴訟を起こした。

…..SEO業者が情報を明らかにしているなら話は別だが、「グーグルのガイドライン違反」が、今後、訴訟に発展しやすくなる可能性は否定できない。

気軽にSEOをキャリアにするべきではないのかもしれない。

この最新のグーグルの取り組みに対して、正当なPRエージェンシー、メディア対応部門、そして、広報は感謝している可能性がある。ここで、ウェブマスターワールドのコメントを紹介する:

大半の正当なPRエージェンシー、メディア担当部門、そして、広報は、グーグルのガイドラインに喜んで従うのではないだろうか?なぜなら、「プレスリリース」が「SEOスパム」になってしまうと、この重要なツールが役に立たなくなってしまうためだ。

本物の広告スポンサーが、広告にページランクの転送を期待していないように、本物のPRエージェンシーもまた、プレスリリースにページランクを転送してもらうことなど期待していない。パブリックリレーションとは、検索結果を操作するのではなく、メディアにメッセージを埋め込む取り組みである。

ただし、プレスリリースが、信頼されていると言い切ることも出来ない。プレスリリースは、SEOが台頭する前から、そもそもあまり評判が高くなかったからだ。それでも、今回の措置により、ライバルは減り、PRエージェンシーは、クライアントのプレスリリースをアピールしやすくなったのではないだろうか。

ターゲットに焦点を合わせるガイドライン

上の動画の中で、グーグルのコアのランキングチームを統括するアミット・シンガル氏が作成した記事が、参考資料として取り上げられていた。2011年に作成された記事であり、最新の情報ではない。この記事は、品質を特定について次のように説明している:

アルゴリズムで用いられている、実際のランキングシグナルを私は公開するわけではない。検索結果を操作されたくないからだ。しかし、グーグルの考え方を知りたいなら、次の問いに答えていけば、グーグルがこの問題をどのような視点で見ているのか、自ずと分かってくるのではないだろうか:

  • その記事に提示されている情報を信頼しますか?
  • その記事は、エキスパート、または当該のトピックを熟知する熱心な人物によって書かれていますか?あるいはそれよりも質が低いですか?
  • そのサイトには、同じ、または同様のトピックで若干異なるキーワードのバリエーションを用いた、重複する、一致する、もしくは余分な記事がありますか?
  • そのトピックは、サイトの読者の紛れもない関心によって選ばれていますか?それとも、検索エンジンで何が上位にランクインするかを推測することで、コンテンツを作成していますか?
  • その記事は、オリジナルのコンテンツや情報、オリジナルのレポート、オリジナルのリサーチ、またはオリジナルの分析を提供していますか?
  • そのページは、検索結果のその他のページと比較して、十分な価値を提供していますか?
  • コンテンツにどのぐらい質の管理を実施していますか?

…等々。グーグルは、常に「品質の高いコンテンツの作成」を重要視している。グーグルのユーザーが、この品質の高いコンテンツを求めている。そして、グーグルのユーザーが求めているものは、同時にグーグルの株主が求めているものでもあるのだ。

もちろん、品質の高いコンテンツを求めること自体は問題ない。質の低いコンテンツを求めている人などいるだろうか?しかし、SEO業界の関係者のほとんどが理解しているように、品質の高いコンテンツを作ったところで、成功が保証されるわけではない。グーグル、そして、ユーザーにとっては、プラスに働くのかもしれないが、パブリッシャーにとっては、不利な環境である。リスクを全て背負うのは、パブリッシャーだけだからだ。

ニューヨークタイムズは、大量のコンテンツを持つボストングローブを、買った当時の金額のよりも大幅に低い金額で売却した。コンテンツの質が高いことは間違いないが、大きな利益をもたらすビジネスとは程遠い。適切なマーケティングを行うことなく、コンテンツばかりに力を入れる戦略は、信頼に欠ける。最近、アマゾンのCEO、ジェフ・ベゾス氏が、ワシントンポストを買収していたが、コンテンツを最優先している可能性は低い。

質の高いコンテンツは、作成コストが高い上、ウェブ広告の手数料が雀の涙しか期待できない点、オーディエンスに見てもらえない点、コンテンツがはぎ取られ、盗まれる点を考慮すると、ウェブマスターが、上位のランクを確保するために、その質の高いコンテンツを売り込むのは致し方ないと思える。その他に一体どんな選択肢があるのだろうか?

SEOを実施しない方がよっぽどリスキーである。

安価なコンテンツファクトリーとして有名なeHowでさえ、購読会員制に移行しようとしている。

さらに大きな問題

グーグルは、ゴールポストを自分の好きな場所に動かすことが出来る。現在行っている取り組みが、今後、グーグルの怒りを買う可能性はある。コンテンツが誰にも見てもらえなくなり、やり直す以外は、他にどうすることも出来ない状況に身を置かれるかもしれないのだ。

このような不測の事態に備えて、計画を練っているだろうか?

Johnonは的確にこの問題を表現している:

大事なことは、現在、検索エンジンから、どれぐらいのトラフィックを獲得しているのか、そして、今後、グーグルがこのトラフィックの流れを遮断した際に、どれだけ準備をしているのかだけである。

グーグルのポリシーとガイドラインの細かいところに気を取られていると、大事なポイントを見失ってしまう。グーグルが、ゴールポストの位置を動かし、トラフィックの流れを断ち切った際に、どれだけ準備が出来ているかが鍵を握る。

グーグルの方針の細部に気を取られていると、本当に、重要なポイントを見過ごしてしまうだろう。

これはリスク管理の問題だ。メインのサイト、または、クライアントのサイトが、グーグルのポリシーの変更に巻き込まれ、大打撃を受けてしまったら、どうなるだろうか?他にもサイトを運営しているだろうか?片方では、積極的にSEOをプッシュし、もう片方では、SEO抜きでサイトを運営しているだろうか?ガイドラインに従い、それで十分だと自分を納得させていくのだろうか?ガイドラインを守るものの、上位にランクインしていないなら、全くオーディエンスの視界には入らないため、ペナルティーを受けたようなものではないだろうか?検索トラフィックをメインコースではなく、ボーナスとして扱っているだろうか?

グーグルのニーズを自分のニーズよりも優先する方針は、慎重に判断してもらいたい。そして、自分のリスクは自分で管理するべきである。


この記事は、SEO BOOKに掲載された「Google: Press Release Links」を翻訳した内容です。

特に結論がある話ではありませんでしたが(いや、あるのか)、集客や収益の多様化が重要とはいえ、SEOはもちろん、検索エンジンに依存しないウェブビジネスは、限りなく一部でしょうし、成功しているウェブビジネスの多くはSEOにトラフィックを相当依存しているケースが多いのもまた事実。もちろん、その多くはペナルティを受ける確率は限りなく低い正攻法のSEOを長年続けてきたサイトとは思いますが、ちょっとしたアルゴリズム更新でがロングテールワードの平均順位が1ページ目から2ページ目に下がるようなことがあれば、トラフィックへの影響は莫大なものがありますよね。特にGoogleが余りに圧倒的な検索プラットフォームとして君臨している今日、わかっていても、どうしようもできない現状のような気もします。無理せず地道にSEO以外のことも考慮しつつコンテンツ作りに励んでいくしかないのでしょうが、ウェブマスターの仕事と悩みは募るばかりです。 — SEO Japan [G+]