遺伝子テストのColor Genomics(カラー・ゲノミクス)がヘルスケアデータ分析サービスのVerily Life Sciences(ベリーリー・ライフ・サイエンス)と提携し、遺伝子テスト結果のデータはVerilyが運営するBaseline Health Studyの参加者に提供される。VerilyはGoogle(グーグル)の親会社であるAlphabet(アルファベット)のグループに属する商用ライフサイエンス企業だ。両社はこの提携により、各社の製品・サービスの実用度が上がることを期待している。
遺伝子分析は、かかりやすい疾病や先祖に関する情報を教えてくれるなど一般の想像力を強くかき立てるテクノロジーだが、医療の現場で診断に役立てることができるほどの正確さを欠いている場合が多い。またテスト結果が複雑であるため受診者が内容を正しく解釈するのも難しかった。
今回の提携でProject Baseline Healthの参加メンバーは、Colorによる医師の監督による遺伝子テストにアクセスできるだけでなく、Colorが認定した遺伝子専門家の薬剤師、カウンセラーから遺伝子テストの結果について説明を受けられる。これにより、メンバーはガンや心臓疾患などの重大な疾病に関するリスク、薬剤に対する感受性、副作用の可能性などについて正しい知識を得ることができる。
Colorとの提携で同社の遺伝子情報テストが利用可能になったことで、VerilyはBaselineサービスの魅力を高め、メンバーを広く集めるために役立つはずだ。Verilyは現在米国居住者を対象にサービスを提供しているが、世界の人々のヘルスケア情報を広く集め、最新のデータサイエンスによって分析した結果を提供することを目的としている。
Baselineのメンバーは、オンラインで自宅からColorの遺伝子テストを受けられる。具体的には、自宅でサンプルを採取し、Colorに送付すれば数週間でテスト結果が得られるのだ。さらに電話でカウンセリングを受けることもできる。
Colorが提供するカウンセリングは、Baselineプロジェクトのメンバーが遺伝子検査の結果を正しく解釈するために大いに役立つものとVerilyでは期待している。また遺伝子テスト結果はBaselineを共同運営する大学などの研究機関でも利用される。
画像:TEK IMAGE/SCIENCE PHOTO LIBRARY / Getty Images
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)