Google(グーグル)は新しいYouTube MusicでSpotifyやApple Musicに対する巻き返しを図っている。YouTubeの最高プロダクト責任者、Neal Mohan(ニール・モーハン)氏は米国時間10月2日、米国サンフランシスコで開幕したTechCrunch Disruptに登壇し、Discover Mix、New Release Mix、Your Mixというプレイリストを提供することを発表した。この3種類のプレイリストによりYouTube Musicの音楽ストリーミングは高度にパーソナライズされる。
Discover MixはSpotifyのDiscover WeeklyのYouTube Music版だ。これは9月に一部のユーザー向けにベータ版が公開されていることが報じられていた。ただし今後は全てのユーザーが利用できるようになる。他の2つのプレイリストはまだまったく公開されていない。 モーハン氏は次のように述べた。
YouTube Music自体が最初にリリースされたのは数年前だが、その後我々はサブスクリプションサービスのYouTube Premiumを71カ国でスタートさせた。その結果、ユーザーから多数の貴重なフィードバックを得ることができた。
ここで繰り返し教えられたことのひとつは、音楽を愛好する人間と機械学習のコンビによる音楽の発見や推薦をユーザーは大変気に入っているということだった。そこで我々はこの機能をYouTube Musicアプリの中心に据えることにした。
プレイリストの編成にあたってはYouTube Musicにおけるユーザーのリスニング履歴がベースとなる。
モーハン氏によれば、Discover Mixはユーザーの好みに合う新しいアーティストや楽曲を発見することを助ける。一度も聞いたことがないアーティストの楽曲はもちろん、好みのアーティストであってもあまり知られていない楽曲が推薦されることがあるという。
New Release Mixは、SpotifyのYour Release RadarのYouTube Music版で、好みのアーティストの最新の楽曲をチェックし、推薦する。
Your Mixでは、お気にリの楽曲に加えてリスニング傾向に基づいてユーザーの好みに合いそうなまだ聞いていない楽曲もリスト化される。
これらのプレイリストは世界のユーザーをカバーし、毎週アップデートされる。表示するにはホーム画面ならMixed for Youのタグを開く。別の場所から検索することもできる。
なお、今月中に利用可能になるというが、正確な日時はまだ発表されていない。
プレイリストの提供はGoogleが音楽ストリーミングをYouTube MusicとGoogle Play Musicの2本立てからYouTube Musicに一本化しようとする動きの一環だ。YouTube MusicはまだGoogle Play Musicを完全には置き換えておらず、Play Musicアプリもまだ稼働している。しかし今後出荷されるAndroidデバイスではPlay MusicではなくYouTube Musicがデフォルトとなる。
Googleはこれにより、音楽ストリーミングでSpotify、Apple Music、Amazon Music、Pandoraなどのサービスに対する巻き返しを図ろうとしている。
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