日本人チームが米国で挑戦、「5pm」は今夜のデート限定のマッチングアプリ

5pm

LIP_LOGO日本人2人のチームによるデートアプリ「5pm」が今日、サンフランシスコでサービスを開始した。名称が示す通り、「今日、仕事終わりに素敵な人と、まずはコーヒーでも」という感覚でマッチングをするデートアプリだ。Tinderが典型だけれども、マッチングした後にいろいろとチャットして、その後に日時や場所を決めて会うというのは結構な手間。Tinderは暇つぶしアプリとして使っている人も少なくなくて、実際にデートする人は利用者数に比べて少ないとも聞く。

5pm

5pmはTinderライクなマッチングアプリだが「本日夜」という需要を満たすために、あえて5時からの20分間だけ使えて、リアルタイムマッチングするという設計だそう。Tinder同様に双方が右にスワイプしたらマッチング成立。あとは詳細な時間と場所を決めるだけだ。事実上アプリが使える時間は20分しかなく、この時間帯以外に起動しても意味がない。これは「会う」を実現するまでのアプリの使用時間が極限まで短いUXを目指したデザインなのだそう。マッチングは20マイル(約32km)圏内で近い順に表示される。提示されるカードには顔写真や名前、距離のほか何時から時間があるかが書かれている。日程的に先の予定を合わせるほど会いたくはなくても、夕方この後にということなら、と会うことの障壁を低くできるのではないかというのが仮説だそうだ。この「時限マッチング」がうまくいくようにプロダクトの改善を繰り返して、うまく回れば時間などを調整して他国展開する予定だ。

5pmをリリースしたLipの松村有祐CEOは、サンフランシスコで先行リリースした背景として、先に日本で出してから外に出てダメだったとなるよりも、最初から世界に出して大きく市場を取りたいからという気持ちがあった、という。日本では出会い系サイト規制法の縛りがあって年齢認証が必要ということもあり、βテスト的リリースをしてプロダクトを磨くフェーズにはサンフランシスコのほうが適しているという判断もあったようだ。確かに、サンフランシスコだとみんなTinderに慣れているということはありそう。婚活でもビジネスでもネット上で人と出会うことに抵抗感が少なく、アメリカの3分の1の新婚カップルはオンラインで知り合ったという報告もある。

Lipは「よりよい友人関係の構築」「恋愛機会の創出」、さらに「婚姻率の向上」をミッションに掲げて2014年11月に設立。人工知能研究のバックグラウンドを持つ松村氏と、もともと1人で起業して「純愛専用 両想い確認アプリ one heart」をリリースしていた関口舞氏の男女2人で共同創業。さまざまな実験的アプリを試している中で、2015年1月にベンチャーユナイテッド、サイバーエージェント・ベンチャーズ、千葉功太郎氏、プライマルキャピタル、インキュベイトファンドから資金を調達。シード投資としては少し大きめの資金を得たことから、今後もデザイナやエンジニアを募集してグローバルにプロダクトのリリースをしていくそうだ。

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