Google、Twitterの協力でAPがElection Buzzを提供―米大統領選の現状がリアルタイムでわかる

アメリカ大統領選の予備選前半の山場、スーパー・チューズデーを目前に控え、APはGoogleとTwitterの協力を受けて新しいサイトを開設した。このページを見れば「大統領選について誰が何を言っているか」やそのトレンドが時間ととともにどう変化しているかを簡単に一覧することができる。

簡単にいえばAP Election BuzzはTwitterのデータを利用した大統領選バージョンのGoogleトレンドといってよいだろう。このオンライン・ダッシュボードは特定の候補者を推薦することはしないのはもちろんだが、オンラインの会話でどの候補者が優勢なテーマであるかを示してくれる(うーむ、現状ではトランプだ)。これは有権者の心理がどちらを向いているかを知る上で有益な情報だ。

AP Election Buzzのトップに来るチャートは紫色の折れ線グラフで、政治的テーマに関するGoogle検索の結果を示している。青線はTwitterに投稿された大統領選関連の記事数だ。どちらのチャートもアイオワ州党員集会が開かれた2月1日の数字を100として表示している。またこのツールは昨年8月まで遡って日単位で表示させることができる。

Googleのケースでいば、Political Indexグラフは社内の非党派的データ分析専門家のグループの開発によるものだ。検索対象は候補者、政治家一般、政策、関連ある時事的時間など2016年大統領選に関連あると考えられる多数の要素で、それぞれに統計的な重み付けがされている。1時間ごとにデータはアップデートされ、再計算が行われる。

Screen Shot 2016-03-01 at 11.50.58 AM

Twitterの場合、分析の対象は候補者名、ハッシュタグ、その他大統領選に関連があると考えられるデータだ。グラフのベースとなるのはGoogleの場合と同様、2月
1日だ。

チャートの折れ線が大きく動いた地点にはマークが付けられており、マウスをのせるとその変化を引き起こした政治的事件の見出しを読むことができる。同じ事件でもrGoogleとTwitterでは反応が現れる時間がずれている場合があるのが興味深い。

ダッシュボードには、候補者名および政策テーマ別にGoogle検索とTwitter投稿の結果も表示される。

Screen Shot 2016-03-01 at 11.51.08 AM

Screen Shot 2016-03-01 at 11.51.17 AM

ご覧のようにGoogleとTwitteのデータにはズレがある。ほぼ同様の政治的事件がユーザーの検索行動と意見の投稿にそれぞれ異なった影響を与えていることがみてとれる。多少皮肉な見方をすれば、ある事件をきっかけてTwitter投稿の折れ線が大きく高まると読者はその事件に関心を持つようになり、Goolge検索でさらに詳しく知ろうとするようになるのではないかともいえる。

いずれにせよGoogleとTwitterのデータは同期しないことの方が多い。たとえば過去24時間を見ると、「愛国者法」や「アムネスティ」といったキーワードがGoogleの政治的用語の検索のトップに着ている(それぞれ1%)。他方、Twitterでもっとも議論されたテーマは「エネルギーと環境」だ。

このツールは候補者の成功の可能性を予言するものでjはない。たとえばGoogle検索でバーニー・サンダース候補はヒラリー・クリントン候補より大きな関心を集めていたが、アイオワ州予備選の結果は、僅差とはいえクリントンの勝利だった。

Election BuzzxページはAPによる総合的な大統領選報道の一環だ。デスクトップからもモバイルでもこのページにアクセスすることができる

画像: wavebreakmedia/Shutterstock (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AP通信のTwitterに再び偽ツイート。復旧操作ミスか(修正済み)

間違いは誰にでもある、しかしAPとTwitterのあまりに忠実なフィッシングへのひっかかり方は恥かしい。ご存じの通り、AP通信社のTwitterツイッターアカウントは、昨日フィッシング詐欺のために乗っ取られ、「速報:ホワイトハウスで爆発がありオバマ大統領が負傷」というツイートが発信された。

この結果市場は一時パニックになり、恐怖の数分間世界は闇に包まれた。最近の出来事を踏まえ、ニュース配信の最先端たるAPを信じない理由もなかった。これでAPさえも信じなれないことがわかった。

今日、それがさらに悪化した。今朝8:30頃の数分間、あのツイートが復活した。午前9時時現在、フィードは正常化しつつありフォロワーの数も徐々に増えている。Twitterの担当者がこのアカウントをライブで修正しているに違いない。

ブランドのTwitterアカウントを管理する者は、オンラインでメールを読んだりパスワードを変更したりすべきではない。Twitterのサポート専任者と直接連絡を取り、複数の承認プロセスによって個人認証するべきだ。誰であれAP通信でフィッシングに遭った者は大ばか者であり、このケースではTwitterも、偽ツイートをそのままにしてアカウントをライブに戻したのは大ばかだ。

Twitterの連中はできるだけ早くアカウントを修正しよう焦ったのだろう。私の下品なジョークや写真で埋まっているフィードならそれでもいいかもしれない。しかし、これは市場を動かす力のあるフィードの話だ。

われわれは毎日新しいメディアを信じるよう仕向けられている。その新しいメディアはわれわれの信用を勝ち取る必要がある。メディアの巨人たるAPは、100万人以上に向けて配信するメディアのカギを、大ばか者に渡すべきではなかった。しかし、できるだけ早く最少限の被害で修正されるべきだったことも事実だ。画期的テクノロジーが失敗するたびに、われわれは新しい教訓を学ぶ。しかし、TwitterやAPの学校は休みだったようだ。

アップデート:APのソーシャルメディア編集長がフィードを更新した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)