3DプリントLiberatorピストルの現物、ロンドンの博物館に展示


Liberatorピストルは、その製作者が3Dプリンターを立ち上げて作り上げた際に見出しを飾り、Blurayビデオ1本並みの費用で作られるプラスチック部品による、実際に発射可能な武器の製造を可能にした。今、このDIY 3Dプリンティング歴史上の瞬間が、ロンドンの博物館に所蔵されようとしている。Engadgetが報じた

Cody WilsonのLeberatorは、当初は暴発して本体を半壊させたこともあるが、後のデモでは複数回発射できることを示した。John Biggsが概説記事に書いているように、技術的には誰でもこれは自宅でプリントすることが可能だが、セルフプリントしたバージョンが、オリジナルのLiberatorモデルと同じ歴史を持つとは限らない。

Biggsも指摘しているように、ホームメイド銃は新しいものではない。特にアメリカでは長く定着しているホビーであり、ひとつの歴史を持っている。しかし、旋盤その他の鉄工具とある種の集中力と気概を必要としていた時期と比べて、今や3Dプリンターに費やすちょっとした金とインターネットからファイルをダウンロードする技術を持つそこいらのアマチュアでさえ、ごく簡単に手に負える。

ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で進められているこのプロジェクトは、様々な「現代のデザインプロジェクト」を紹介するものであり、3DプリントされたLiberatorはその代表例だ。作品は9月14~22日まで展示されている。今のところ、Liberatorは市民革命も殺人者の増加も呼び起こしていないが、オリジナル作品を目にすることができれば、今後の成り行によっては、いつの日か孫たちに伝える物語が得られるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


本を3Dプリントで作ることに十分な意味がある, という作例

デザイナーのTom Burtonwoodがデザインした本は、その中に、彼が住むシカゴの博物館/美術館や建築物から採取したテクスチャ(立体組織)がある。その本はアコーディオンのような形をしていて、orihon(折り本)と呼ばれ、だいたいどんな3Dプリンタでも作れる。

彼はこう書いている:

このプロジェクトのきっかけは、シカゴのColumbia CollegeのCenter for Book and Paperから作品を依頼されたことだった。その展覧会のテーマは、“オンデマンド印刷”と“写真集”だったが、それへのぼくの答えがこの“本”だ。

この本は、紙の代わりに3Dプリントされたプラスチックの板を折りたたんだもので、使われているプラスチックの量も多く、相当複雑だ。でもBurtonwoodは、お遊びと実用性をうまく両立させている。多くのアーチストたちにとって、3Dプリントを作品に利用するときの参考になりそうだ。

その本はここでダウンロードできるが、もちろんあなた自身が、彼のテンプレートを利用して怪獣図鑑や市内各地のトイレットの座面集などを3Dプリントで作ってもよい。あるいは、彼がデザインしたペッツ・ディスペンサRMuttを3Dプリントでコピーしてみるのはどうだろう。いずれにしても、クールな作品だね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))