アシックス、マイクロ波を利用してカスタムミッドソールを15秒で作成

ここ数年のハイテクスニーカーは、Nikeの自動ひも締め靴やAdidasの3Dプリントミッドソールの実験から 生分解性の糸まで目覚ましい発展を見せている。こうした最先端技術競争にはあまり関わってこなかAsicsが、魅力的な新製造プロセスを提供する。

台湾のTayin Research & Development Co.と共同開発したこの新技術は、カスタマイズ性と比較的持続可能な靴製造ソリューションという、衣料業界で共存が難しいとされる2つのコンセプトを提供する。Asicsによると、本方式はマイクロ波が生成する熱を使って様々な材料を溶かし合わせて靴底の中間部分(ミッドソール)を作る。

新技術はまだテスト段階にあり、Asicsはごくわずかな部分を公開しただけだが、計画通りに運べば小売店で展開される可能性はある。同社はどこかの段階で実際のマイクロ波製造装置を店舗に配置して客が自分でカスタムシューズを選べるようする計画だ。これは現在Adidasがニューヨークの旗艦店で行っているカスタマイズと似てなくもないが、加工プロセスは最低15秒で終わるので、店内を見回る時間を著しく減らすことができるはずだ。

これは多くの会社がスニーカーの開発に使おうと研究している3Dプリント方式と比べても大幅な時間短縮だ。また、現在同社が使用しているミッドソール製造技術と比べてエネルギー消費を90%近く削減できる。

今のところAsicsは、上に貼ったチーズの塊のようなビジュアル以上の情報は提供していない。スケーラビリティーもかなり大きな問題だ。将来は「一部のフットウェア店舗」で展開すると同社は言っているが、3Dプリントと同じく、少なくとも当面は限定ノベルティ商品になりそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ランニングシューズメーカーASICSがフィットネスアプリRunkeeperを買収

runkeeperRunkeeperはワークアウトギアカンパニーに買収される最新のフィットネススタートアップとなることになる。このスタートアップの創業者でCEOのJason Jacobsは今日(米国時間2月12日)、ASICSと買収に関する最終的な契約の段階に入ったと発表した。

日本に本社を置くASICSはランニングシューズやランニングウェアのメーカーとして良く知られているが、ランナーのためのトレーニングアプリも持っている。Jacobsは発表の中で、この2社はデジタルトラッキング機能を備えた製品の開発を行う予定だと言った(また、Runkeeperのシューズトラッカー機能によると、アプリのユーザーの中でASICSのシューズが最も人気だとも付け加えた)。

「これら2つの(デジタルフィットネスプラットフォームと世界クラスの製品)を一緒に合わせることで、カスタマーと深い信頼関係を持ち、カスタマーそれぞれにパーソナライズされた方法で対応できる全く新しいフィットネスブランドを構築することが出来る。」と彼は言った。「この展望を一緒に実現出来るASICSとパートナーになることは、非常に理にかなっている。私達は共に、フィットネス体験の中核を担うランニングに深い根を張りフォーカスしている。」

Runkeeperのアプリは独立したプロダクトとして存在し続ける予定で、Jacobsは「エンドユーザーの立場から見たらあまり変わらない」と約束した。

2008年にリリースされたRunkeeperの買収は、ワークアウトギアの大企業がフィットネステクノロジースタートアップに飛びつく他の似た案件に続く形となっている。を追いかけている。8月にはAdidasがオーストラリアのフィットネスアプリメーカーRuntasticを買収した。2015年の初頭にはワークアウトアパレル企業のUnder Armourがフィットネスと健康のトラッカーEndomondoとMyFitnessPalを買収した。

これらの買収は、ASICS、AdidasそしてUnder Armourに、自社のアプリやNike Fuelbandのようなフィットネストラッカー製品シリーズが成功しているNikeと競う方法を与え、そして今後成長するウェアラブル市場への進出にも役立つだろう。

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(翻訳:Kana Shiina)