Canvaがビデオ編集を導入、2020年に向け大きな計画も

これまでに約2億5000万ドル(約270億円)を調達したデザイン会社のCanvaは12月6日、ビデオ編集ツールなど数々の新機能を発表した。

同社はまた、開発者・ユーザー問わず同じようにCanva上で開発できるCanva Appsを発表した。これまでのところ、Dropbox、Google Drive、PhotoMosh、Instagramは既にCanva Appsスイートに含まれており、起動時に合計30個のアプリが利用可能だ。

ビデオ編集ツールにより、経験がなくても簡単に編集できるほか、ビデオや音楽などのコンテンツライブラリ、ビデオテンプレート、使いやすいアニメーションツールも利用できる。

Canva for Educationの立ち上げにより若いユーザーの獲得も狙っている。完全無料の製品であり、オーストラリアの学校でベータ版としてリリースされた。GSuiteやGoogle Classroomと統合しており、学生が進めるプロジェクトを先生が閲覧・加筆修正できる。

Canva for Desktopの立ち上げも発表した。

組織を経営し機能させるためにデザインの重要性が高まると、成長を阻害する要因となるのは、新しいデザイナーが登場し労働市場に参加するスピードとなる。

Canvaは、非デザイナー向けデザインツールとしての地位を確立した。デザインの経験がほとんど、あるいは全くなくても、何かを美しく簡単に作成できる。ビデオ編集ツールとCanva for Educationの立ち上げによりその特徴が強化され、プラットフォーム自体のユーザーが増えるだけでなく、エコシステムに参加する新しいデザイナーが成熟するための環境が整う。

Canva CEOのMelanie Perkins(メラニー・パーキンス)氏は発表と同時に、同社がPledge 1%に参加し、世界をより良くするために、株式、利益、就業時間、その他の経営資源の1%を社会に還元することも明らかにした。

パーキンス氏が声明で述べた内容は次のとおりだ。

企業は、我々が住む世界を形成する大きな役割を担っている。Pledge 1%は、就業時間、経営資源、製品、株式を活用する素晴らしいプログラムだと思う。「悪いことをしない」という古い格言は今日ではもはや不十分だと考えており、「善きことの力になる」という我々の価値感に沿って行動したい。

興味深いことに、Canvaがデザインの流れの最上位に位置したことによって成長が遅れることはなかった。実際、同社は最近、企業向けの製品を立ち上げ、デザイン部門以外の組織のあらゆる人々が、デザインシステムやブランド美学といった分野で、独自のスライド、プレゼンテーション、素材などを作成できるようにした。

2019年にはCanvaで10億のデザインが作成され、プラットフォームの立ち上げ以来20億のデザインが作成された。

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(翻訳:Mizoguchi)

デザインツールのCanvaが約11億円調達、企業向けバージョン提供へ

オーストラリア拠点のデザインツールメーカーであるCanvaは米国時間1016新たに1000万ドル(約11億円)を調達し、バリュエーションが32億ドル(約3480億円)になったと発表した。5月時点でのバリュエーションは25億ドル(約2720億円)だった。

投資家には、Mary Meeker’s BondGeneral CatalystBessemer Venture PartnersBlackbirdSequoia Chinaが名を連ねる。

新たな資金調達とバリュエーションの発表とともに、Canvaは「Canva for Enterprise」を立ち上げて企業分野にも進出することを明らかにした。

これまでCanvaは、マーケティングやセールスの飾り、ソーシャルメディアの材料、そのほかプロダクトデザインにほとんど関係のないデザインプロダクトを作るための軽量のツールセットをユーザーに提供してきた。というのも、プロダクトデザイナーを除き、ほとんどの組織が使用している材料でブランドの価値を維持するのに苦慮しているからだ。

Canvaは個人ユーザー向けには無料で提供されているが、ブランド価値を維持したいという組織の増大するニーズにはCanva Proで対応してきた。Canva Proはプロダクトのプレミアムバージョンで、月12.95ドルで利用できる。

そしていま同社は、Canva for Enterpriseを立ち上げて組織向けサービスを拡大しようとしている。新しいプロダクトはブランドキット(Design Systemと呼ばれている)を提供するだけでなく、マーケティングとセールスのテンプレート、承認ベースのワークフローを提供する。また、Canvaの膨大な量のデザインライブラリーを隠し、従業員が承認されたブランドアセット、フォント、カラーなどだけにアクセスできるようにする。

Canva for Enterpriseはまた、整頓という要素も備えている。コメントやり取りでのコラボ、チーム作業や役割分担を管理するダッシュボード、チームフォルダーなどが利用できる。

「我々は幸運な立場にある。というのも、マーケットの競争が緩やかになってきているからだ」とCanvaCEOで創業者のMelanie Perkins(メラニー・パーキンス)氏は話す。「消費者が抱える困難についての我々の考え方は、人々がブランドと相容れない考えるものだ。組織内にはかなりの非効率な部分があり、それゆえに人々はCanvaにこのプロダクトを作るよう、文字どおりリクエストしてきた」。

毎月、190カ国超で2000万人以上がCanvaにサインインしていて、同社によるとFortune 50085%の企業がCanvaを利用している。

最終目標は、インターネットとデザインにアクセスする世界中の人がCanvaのプラットフォームを利用するようになることだとパーキンス氏は語った。

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(翻訳:Mizoguchi)

グラフィックデザインのCanvaが新たな資金調達で企業価値2755億円に、

オーストラリア拠点のCanvaはグラフィックデザインプラットフォームを拡充するため、新たに7000万ドルを調達した。今回のラウンドで累計調達額は16600万ドルとなり、企業価値は25億ドル(約2755億円)に達した。

General Catalystと、Mary Meeker氏の初のベンチャーキャピタルファンドのBondが、既存投資家Felicis VenturesBlackbird Capitalとともに今回のラウンドに参加した。CanvaMeeker氏のBondにとって初のポートフォリオ企業となる。

Canvaのチームは、世界の急成長中の企業にみられるコンテンツ、コミュニティ、そしてコマースという3つのトレンドに対応するプラットフォームを築いている」と、SlackAirbnb、そのほか多くの企業に投資してきたMeeker氏は発表文で述べた。「1500万超もの月間アクティブユーザー数というグローバルユーザーベースを抱え、注目せずにはいられないデータ豊富でビジュアルなグラフィックデザインを作成し、共同作業やフィードバックを通じて豊富なデザインを入手できるようにするプラットフォームをCanvaは提供していて、明らかにこの業界でリーダーだ」。

今回のニュースは、Canvaが無料ストックイメージ提供のPexels Pixabay買収し、プレミアムなイメージマーケットプレイスPhotos Unlimited向けの新購読サービスを立ち上げるという発表に続くものだ。しかしながら、新たに調達する資金は、別の新プロダクトCanva Enterpriseに充てられる。このプロダクトは、ブランドのコントロールやコラボレーションを模索している大企業向けのものだ。

2013年に設立されたCanva190カ国にユーザー1500万人を抱える。

「あらゆる職場でCanvaがデフォルトになるのをさらに確固たるものにするために今回の資金を使う。我々は世界中の何百万人というユーザー、そして中小企業から全米上位500社に至るまであらゆる規模の組織を取り込んできた」とCanvaの共同創業者でCEOMelanie Perkins氏は発表文で述べている。

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(翻訳:Mizoguchi)