Confidoなる会社がカスタマイズされたCFD〔差金決済取引商品〕を売って小規模なICOを行った。これは「安全かつtrustlessな(中央集権的発行権限を必要としない)暗号通貨」による払い込みという宣伝だった。ICODropsによればこの会社は目標の40万ドルに近い金を集めとたんにキャッシュを握ったまま消えた。会社のドメインは放棄されたらしく、サーバーには何も残っていない。
ファウンダーは元eBay社員のJoost van Doornという人物らしい(画像参照)。DoornのRedditのConfidoフォーラムへの投稿によると、「われわれは契約から生じる法的な困難に直面している。われわれが署名した契約について弁護士は法的に問題なくリスクも最小限だと保証していた。ここで詳細を明らかにすることはできないし、するつもりはないが、弁護士は間違っていた。大問題になっている」ということだ。
このICOについてのフォーラムのモデレーターは「Joostの性格から考えられないこと…自分にも事情はまったく分からない」と述べている。【略】
ICOあるいは「トークンによる資金調達」は現在大ブームだが、私が取材したファウンダーの多くが深刻な―といっても今回ほどドラスティックな結果をもたらしてはいないが―法律的トラブルに遭遇していた。ファウンダーはICOの手続きを法律的、論理的、セキュリティー的に詳細に見直すことを迫られているようだ。関連する暗号通貨の額、法律や金融の諸規則、財務運営手続きの複雑さなどを考えあわせると、ICOにこういう事故がもっとたびたび起こっていないのが不思議なくらいだ。
今日(米国時間11/21)の時点では会社の創立チームに対してまったく連絡が取れない。トークンはクラッシュ直前に1ドルまで上昇したが、その後無価値になってしまった。ファウンダーが雲隠れ前に集めた37万4000ドルはKraft& Wurgaft, P.C.のエスクロに入っているようだ。
このICOを実施したTokenLotの共同ファウンダー、Eli LewittはMotherboardのインタビューに対して「とんでもないインチキだ」と答えている。.
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)