自動車の環境負荷を低減するためにさまざまな取り組みが行われているが、そのクルマが履いているタイヤはどうだろうか?Continental(コンチネンタル)は、それが助けになるかもしれないと考えている。自動車情報サイトRoadshowによると、Continentalは、材料の半分以上が「トレーサブル、再生可能、再生素材」の「Conti GreenConcept」(そう、コンセプトタイヤだ)を発表した。天然ゴム製のトレッドを少しの手間でリニューアルすることも可能だ。それは全く新しいアイデアではないが、再生可能なトレッドは一般的に大型商用トラックに限られていた。3回再生すれば、総走行距離に対してケーシングに使用される材料が通常の半分になる。
原料の約35%は再生可能素材で、タンポポゴム、もみ殻を原料としたケイ酸塩、植物油や樹脂などが使われている。また、17%はペットボトルをリサイクルしたポリエステル繊維、再利用スチール、回収カーボンブラックを使用している。
このデザインによりクルマ自体の効率も向上するはずだ、とContinentalは付け加えた。新しいケーシング、サイドウォール、トレッドパターンにより、GreenConceptは従来のタイヤに比べて約40%軽量化され、約16.5ポンド(約7.5kg)になった。その結果、EUの最高ランクのタイヤに比べて、転がり抵抗が25%減少したという。Continentalの試算によると、EVの航続距離がそれで6%伸びるとのこと。
我々の自家用車にこのタイヤが装着される日はまだそんなに近くないもしれないが、これは単なる思考エクササイズではない。Continentalは2022年からリサイクル技術を段階的に展開する予定で、再生ボトルを使ったタイヤの生産も計画している。
Conti GreenConceptのような取り組みは、Continentalのイメージアップにもつながる。同社は2030年までに最も環境に優しいタイヤメーカーとなり、「遅くとも」2050年までには完全なカーボンニュートラルを実現したいと考えている。しかし、パワートレインだけでなく、多くのコンポーネントが地球に優しくなるような、より全体的なエコカーへのアプローチを示唆している。
編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Jon Fingas(ジョン・フィンガス)氏は、Engadgetのウィークエンドエディター。
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画像クレジット:Continental
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(文:Jon Fingas、翻訳:Aya Nakazato)