パスタ調理ロボを開発するドイツ拠点のDaVinci Kitchen、モジュール式でサラダやアジア料理の調理も可能に

ロボット産業は、新型コロナウイルスの感染蔓延の不確実性の中で大きな瞬間を迎えている。確かにこのカテゴリーは数年前から投資の注目ターゲットになっているが、労働問題と伝染に関する懸念により、多くの業種が業務の自動化をじっくりと検討するようになっている。

中でも食事の準備は主要なターゲットになる。これは人間にとって必要不可欠なサービスである一方で、人間の手が食品に直接触れるサービスでもある。ドイツのライプツィヒに拠点を置くDaVinci Kitchen(ダヴィンチ・キッチン)は、イタリアをテーマにしたパスタ料理を調理するモジュール式ロボットキオスクの発売で、この食事の準備をめぐる問題に取り組もうとしている。

2018年、ドイツ拠点のインキュベーターである2b AHEAD Venturesは、食品調理業界の労働力不足をめぐる懸念に対処するため、後のDaVinciになるチームを集めた。

DaVinci KitchenでCTOを務めるIbrahim Elfaramawy(イブラヒム・エルファラマウィ)氏はDisrupt Battlefieldに参加する前の電話で「ケータリング業界は巨大だ」とTechCrunchに語った。「誰もが食事をしなければなりません。私たちのクライアントは、有能な人材を見つけるのに苦労しているのを目の当たりにしています。仕事の環境は厳しくなっているが、残念ながら給料は上がっていません。多くのレストランオーナーは、能力と品質を高めるためのソリューションを探しています。ロボットは24時間365日働くことができます。これは私たちが見ているチャンスであり、多くのクライアントはそれに興奮しています」と続けた。

ロボットの最初の処理内容はパスタに焦点を当てる。エルファラマウィ氏によると、この機械はパスタを作成・調理・提供するまでのすべてを約6分で行うという。2つの料理を同時に調理することもでき、約20~30秒で食器を洗うことも可能だ。

このシステムはモジュール式なので、サラダを含むほかの食材を準備したり、パスタのテーマに合わせてイタリアンをアジア料理に置き換えることもできる。

これまでのところ、DaVinci Kitchenはシードラウンドで約78万ドル(約8200万円)を調達している。出資元は、2b AHEADとライネ(ノルトライン=ヴェストファーレン州ミュンスター行政管区に属するシュタインフルト郡の市)を拠点とする冷凍食品会社のApetito(アペティオ)。同社はまた、170万ドル(約1億8000万円)を目標としたシリーズAラウンドの資金調達中だ。同社の最初のキオスクは、新型コロナウイルスの感染蔓延が同社のサプライチェーンに与える影響に応じて、2020年後半または2021年前半に納入される予定となっている。初期納入には10台が含まれる見込みだ。

同社は、レストランやフードコートをターゲットにしており、ロボットは購入またはリースすることができる。

画像クレジット:DaVinci Kitchen

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(翻訳:TechCrunch Japan)