ドローンのメーカーとして世界最大といわれる中国のDJIと、Linuxの人気ディストリビューションUbuntu Linuxを作っている Canonicalが共同で、ドローンに搭載されることだけをねらったコンピュータManifoldを発表した(上図)。
今のところ対象機はDJIのMatrice 100だけなので、Phantomのドローンなどでは使えない。この3300ドルのMatrice 100はDJIの空飛ぶデベロッパプラットホームという位置づけの機種で、Manifoldのようなハードウェアや各種のセンサなどを装着できる。
ManifoldのプロセッサはARM Cortex A-15クワッドコア、それにNVIDIA KeplerベースのGPUがある。GPUはグラフィクス用というより、画像処理や並列処理のためだ。〔OSはUbuntuをプレインストール。Manifoldの仕様等のページ。〕
DJIによると、ドローンがこのクラスのコンピュータを搭載することによって、コンピュータビジョンや深層学習など、最新の人工知能アプリケーションを利用できるようになる。USBとEthernetのポートもあるので、カメラ、大気測定装置、監視装置、多様なセンサなどを接続できる。HEMIポートもあるから、モニタに画像や音声を送るアプリケーションも可能だ。
“Manifoldを搭載したドローンは、新しい時代の、よりスマートで速くて強力な空中プラットホームになる。Manifoldで空中と地上のテクノロジが協働することにより、複雑な問題を解決できる”、とDJIの戦略的パートナーシップ担当部長Michael Perryが、今日の発表声明で述べている。“今後この新しいプラットホーム上でデベロッパコミュニティが作り出すアプリケーションが、楽しみだ”。
なお、デフォルトで搭載されているUbuntu Linuxは、14.04 Long Term Support(LTS)である。