Eargoがバンド幅とノイキャン機能を改善した新しい補聴器を発売

ベイエリアを拠点とする医療用デバイスのスタートアップ「Eargo」が、同社の補聴器としては第4世代となるNeo HiFiをCESで発表した。創立以来の6年間で同社が学んだことを活かして作られた製品だ。改善されたのは主に音質に関することで、バンド幅が広くなり、風切り音の低減とハウリングのキャンセル機能も向上している。Eargoは、これらの改善がすべて組み合わされて「これまで以上に豊かなサウンドで、さらに自然なリスニング体験」を提供すると説明している。

ほかには、同社の補聴器製品ラインの特徴である「Flexi Palmデザイン」も改善されている。これは補聴器を装着する位置を安定させるために付けられている小さなとげのようなもののことだ。アプリもアップデートされ、さまざまな環境に合わせるための調整が簡単になった。現在はiOS版のみだが、Android版も1月中にはリリースされる予定だ。

この新製品はEargoのサイトからすでに購入できる。2650ドル(約28万8000円)と安価ではないが、月々の分割払いにも対応している。3月からは2950ドル(約32万円)になる。

Eargoは2017年に最初の製品をリリースし、これまでに多額の資金を調達している。2019年3月にはシリーズDで5200万ドル(約56億5000万円)を調達し、これまでの調達金額の合計は1億3560万ドル(約147億円)になった。

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(翻訳:Kaori Koyama)

ほとんど目に見えない補聴器でEargoが58億円超を追加調達

Eargoは究極の消費者向け補聴器ブランドになろうとしている。

小さくてほとんど目に見えないEargoの補聴器は、AirPodsスタイルの充電ケース付きで、聴力低下の汚名返上を手助けする。最新製品のBluetooth経由でカスタマイズ可能なEargo Neo(2550ドル)の発表から1ヶ月後、同社は5200万ドルのシリーズDラウンドを完了し、調達総額は1.35億ドルになった。

最新ラウンドには、新たな出資者であるFuture Fund(オーストラリアの政府出資ファンド)と、NEA、Charles and Helen Schwab Foundation、Nan Fung Life Sciences、Maveronらの既存投資家が参加した。

カリフォルニア州サンノゼ拠点のEargoは、2万人のユーザーを抱え、今回調達した資金を使ってベビーブーム世代をターゲットにした新製品の開発と革新を続けていく。新製品のEargo Neoは同社のハイテク補聴器として3番目のシリーズになる。最初のEargo Plus(1450ドル)は2017年に、次のEargo Max(2150ドル)は翌2018年に発売された。

「これはユーザーに真の変化をもたらす製品だ」とEargo CEO Christian Gormsenが本誌に語った。「私たちには消費者向け補聴器分野のトップブランドになるチャンスがある」

4800万人のアメリカ人、即ち人口の20%が聴力低下に悩まされている。しかし、一部のMedicare Advantageプログラムを除き、保険会社は補聴器を補償していない。価格は高いが(費用のかかる技術を使っている)、Eargoは補聴器をできるだけ求めやすくすること、聴力の低下を認めることは恥ずかしくないというメッセージを送ることを最優先に考えている」

「補聴器を使うのは敗北を認めるように感じる、まるで何かいけないことのように。そんな考えは間違っている。聴力低下は自然なこと、誰にでも起きる」とGormsenは言った。「最大の課題は業界全体の認識。聴力低下に関する知識があまりにも貧弱だ。こんな汚名を着せられた分野をどうやって変えるか? 現在の流通ルートは何もしていない。唯一の方法は教育とコミュニケーションを通じて知らせることだ。

「かなり前進したと考えているが、われわれが目指すのは4800万人のアメリカ人であり、まだほんの始まりにすぎない」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook