どこからスパムになるか


今回のテーマであるが、

どこからがスパムになるか

である。
SEO初心者からよく質問されることである。
その逆にSEOをやり過ぎてわけがわからなくなってしまったり、ペナルティを受けるという経験をした人からも同じような質問を受ける。

  • ページ内のキーワード比率がどれくらいになったらスパムになるか?
  • アンカー内のキーワードはどれだけバラエティを必要とするのか?
  • ページの類似度がどれくらいだと複製ページとみなされてしまうのか?
  • 文字数が何文字以上ないと評価されないのか?

といった質問だ。とてもよくありがちであり、答えもとても簡単だ。

「明確な基準はない」

というだけである。

しかし、こう考えればいい。

「検索エンジンがなかったとしても、そんな作り方をしたか?」
「人間が見たときに不自然ではないか?」

二つの観点で考えれば非常にわかりやすい。
この観点はスパムを判別する場合に役に立つ。

この観点から考えると、上記の4つの質問には明確な答えがないことがわかると思う。
だから、明確な基準がないのである。

さて、ではGoogleはスパムをどうやって判定しているのだろう?

キーワード比率がもしスパムの要因だとするならば、どうやってGoogleは比率を元に、

「このページはスパム」
「このページはスパムではない」

と決めているのか?

我々には正確なところを知ることはできないが、スパムメールの判別に近い原理だと考えられる。
実際にスパムメールの判別で使われている技術は使われているはずだ。

スパムメールを判別する最も原始的な方法は、キーワードによるものだ。
私も昔はこんな方法で会社の公開アドレスに来るメールを自動的にゴミ箱に捨てていた。

例えば、

「Viagra」
「出会い」
「人妻」

こんなキーワードがあるメールは、無条件でゴミ箱行きといった受信ルールを設定することである。
ところが、この方法には2つの問題がある。

  1. 設定キーワードが含まれないスパムメールは抜けてしまう
  2. 設定キーワードが含まれている普通のメールがゴミ箱に行ってしまう

特に後者は問題が大きい。
重要なメールを見落としてしまう可能性があるからだ。

「恩師との出会い」

といった文章があった場合、これもゴミ箱行きとなってしまう。

だからこんな単純な原理ではスパム除去は実現できない。

キーワード比率が何パーセントを超えたらスパムになる。
という考え方は、上記のスパムメールの判別とまるで同じである。
この原理ではあまりに雑で、使い物にならない。

検索キーワードの比率が5%を超えたらスパム確定などという都市伝説もあったが、そんな簡単な原理であるわけがないのだ。

メールの例で考えてみよう。
メールのスパム判別は「ベイズ推定」という手法で行われている。

どういうことかというと、こんな感じである。

全国民から10人がランダムで選ばれて、100メートル走でどの人が勝ちそうか?を予想するといった場合。

  • 年齢
  • 性別
  • 身長
  • 体重
  • 過去に経験したスポーツ
  • 視力
    中略
  • 最終学歴
  • 趣味
  • 好きなファッションブランド
  • 右利き・左利き
  • 出身地

数百に及ぶ情報があらかじめ与えられているとする。
人間が予想する場合は、

20歳の人は80歳の人より
60Kgの人は100kgの人より
陸上経験者はスポーツ経験なしより

それぞれ早いだろう。
といった予想をすることで、当てずっぽうよりははるかに高い確率で当てることができる。

情報の中には、上記の3つのような役立つ情報もあれば、ほとんど役に立たない情報も含まれている。

さて、人間はある程度予想を立てることができるが、コンピューターは全く何が有利なのかを最初は知らない。

しかし、何回もレースを繰り返して行くと、だんだんどの要因が勝率に影響するのか、判別できるようになってくる。
何万回、何十万回と繰り返すと、かなりの確率で当てることができるようになるだろう。

例えば(実際のデータではない)平均と比べてみて

過去のスポーツで陸上経験者は30%有利
年齢は17歳が最も高く、16歳はそれより1%・68歳は85%不利とか
出身地は福井県が3%有利
好きなファッションブランドではアディダスが5%有利
・・・

といったような膨大な統計結果が得られる。
データが積み重なると様々なデータを総合して、かなり高い精度で予想ができるようになる。

これがベイズ推定の大まかな原理である。
検索エンジンも同じ原理での推定をしているであろう。

文章の中のキーワードの比率だけではない。

その全体の中に出現する他のキーワードの出現頻度とか、キーワード間の距離とか、タイトルとか、被リンクページ内のキーワード出現比率とか、アンカーのキーワードとか、文章内での出現位置とか、文字の装飾の有無・種類とか、単語数とか、リンク先のコンテンツの他のページとの重複度とか、・・・

ありとあらゆる分析可能なデータを取得し、総合的にスパムとはどのようなものなのか?
をベイズ推定(などといったほうがよいだろう)を使って推測していると考えられる。

だから、何々がどれくらいだったらスパムになるのか。なんて単純なものではない。

どこからがスパムになるのか?

という質問は愚問で、考えても仕方がないとしか言いようがないのだ。


ベイズ推定はサンプルを多くすれば、高い精度を得ることができる。
Googleはほぼ無限とも言えるほどの文書のサンプルを持ち、分析結果を貯えている。

非常に高い精度でスパムを認識できているはずだ。

しかし、あくまで確率を高めることができるだけであって、この手法では完全にスパムを判別することができない。
メールのスパムフィルターは典型的にそうだが、

間違ってスパムではないと認識することは相対的には大きな問題ではない。
正常なメールをスパムだと認識してしまうことが大きな問題だ。

スパムフィルターはどの値からをスパムとするかの値を変えることができる。

Googleは高い確率でスパムを認識できているはずである。
しかし、誤って価値あるページをスパムと判定してしまうと、利便性の大きな低下、Webマスターからの不信感が大きくなる。
この値をあえて、安全圏のところで止めているのだと私は考えている。

Googleはその気になったらいつでもスパムを根絶やしにすることができる、と思っておいたほうがいいかもしれない。

SEOは簡単であるが楽ではない


SEOを行うために最低限必要なインフラは、
自社でWebサイトのページの更新ができるようにすること。

これだけだ。
今であれば、WordPressなどのCMSを導入すればそれで終わりだ。それだけで準備は完了である。
これだけなら外部へ払う費用は限りなく少なくて済む。

しかし、これだけではスタート地点に立っただけである。
Webサイトは作るだけではなく、手をかけていく必要がある。

作物みたいなものだ。
苗を植えてそのままにしておいてもまず収穫は期待できない。

丹念に育てることによって豊饒な実りを迎えることができる。

Webサイトを育てるということもこれと一緒。
水や肥料を与えることで作物は成長するが、Webサイトは、

「良いコンテンツを与えることで成長する」

のである。
単にコンテンツがありさえすればいいのではない。
良いコンテンツが必要なのだ。

よくありがちなのは、Webサイト内に社長ブログなどを置いて更新しているというケース。
最初はその業界のことについて書いているのだが、ネタ切れしたり面倒になったりして、どうでもいい日常の話題ばかりになってしまう場合が多い。

SEOの目的とは、自社のコンテンツの内容を必要としている人を、検索エンジンを介して自社サイトに集客することだ。
品質の低いコンテンツでは、必要とされる要求を満たせないし、そもそもWebサイトに集客することもできない。

とりあえず義務だからというだけで日々更新しているというのであれば、やめてしまったほうがいい。
ビジネスになんら寄与しないので、時間の無駄である。

こう考えてほしいのだ。

「セミナーや勉強会で大勢の人の前で話したいと思えることか」

もし、そう思える内容であれば、その記事には価値がある。

とは言え、セミナーなどで発表するなど思いもよらない人も多いだろう。
また、PRしたい内容がセミナーを開くことにそぐわない場合もある。
なので、別の表現をしてみることにする。

インターネットにはどうでもいい情報があふれている。
何か物事を発見した人、体験した人が記した情報を、言い回しを変えて記した2次情報が氾濫しており、それをまとめたりさらに加工しただけの3次情報はおびただしい量が存在する。

2次情報や3次情報しかないWebサイトが多い。
何かを知りたくて、ページを読んだときに2次情報を見た場合は、1次情報が記されたページを見たくなる。
2次情報が記されたページは、参考にするかもしれないが多くは忘れられる。

1次情報のあるページをほとんどのユーザーは探し求める。
1次情報を見つけ出し、ユーザーはその内容を深く心にしまい込む。

人々が貴重な時間や、場合によっては会費を払ってセミナーにやってくるのは何故だろう?

成功事例などを実際体験した人から直接話を聞きたいからだ。
1次情報を持っているからそこ金も時間も費やす価値を認める。

インターネットが大きく普及し、誰でも情報にアクセスできるようになり、再編集して発信できるようになった。
それゆえに1次情報の価値は逆に上がっている。
インターネットが普及する前は、1次情報を持っている人しか情報を発信していなかった。
しかし、今は誰でも発信できるゆえに、真の情報の価値が大きく高まっている。

だから、

1次情報を発信しなくてはならない

のである。
1次情報を発信しないのであれば、素人と同じレベルってことだ。
今では素人であっても再編集してある程度書けるので、誰も書いていない内容を書かねばならない。

そのためには、

そのビジネスを熟知している人がコンテンツを作らねばならない。
のだ。
それは会社の社長や、製品を設計している人や、顧客のサポート担当・・・、といった直接ビジネスに関連する人でなければならない。

Web担当者が持っている情報は、それらの人から聞いた2次情報でしかないケースが多い。
それでは人の心に刻み込まれるコンテンツを作ることはできない。

あくまでWebの担当者はサポートができるだけであって、当事者がコンテンツを作らねばならない。

当事者は多忙である。
これらの人にコンテンツを作らせることは、本業の時間を大きく圧迫する。
場合によっては会社の利益を減らすこともあり得るし、そうでなくてもコンテンツ作成に投入すべき人件費は決して少なくない。

SEOは外部へ支払うコストは非常に少ないものの、これに取り組むことは大きな投資であると言っていいだろう。

私の書いているブログであるが、この程度の記事であっても毎回3時間程度はかかっている。
もし、毎日更新ということであれば、1ヶ月に70時間ぐらいはかかる計算だ。
0.5人分ぐらいの人件費であり、しかも計算のベースはパートや一般社員ではなく、ビジネスの中核をなす人材の人件費を想定する必要がある。

SEOで大きく集客を狙うということは、効果が出るまでこの程度の投資を行い続けることである。

技術的な面における難しさはほとんどないものの、非常に難しく、コストが高いといえるのだ。

ペナルティだと決めつける前に考えること


順位が急落してもこのブログのように趣味で運営しているブログであれば、

「まあいいや別に」

って思えるのだが(実際順位下がっても気にしていない)、自社サイトであったり、収益で生活していたりすると平常心を保つのは難しいはずだ。
でもまずは落ち着くことが一番大切である。

Webの専門家であっても、SEOをある程度勉強した人でも判断をよく誤るので注意が必要だ。

基本的には、

スパムSEOをしない限りペナルティを食らうことはない

これが原則だ。
スパムSEOを行ったり、成果報酬型のSEO業者に依頼したのであれば自覚があるはずなので、改めればいいだけの話だ。

問題は何の自覚もない場合である。様々な勘違いが起こりうる。

1.ペナルティでもなんでもない

最もありがちな勘違いである。
一つのキーワードの順位だけを見ていると判断を誤る。

例えば当ブログであるが、一時期SEOというキーワードで24位まで上がったのだが、現在は80位前後でウロウロしている有様だ。


※クリックすると拡大します

しかし、私としては気にもならないし実際まったく問題はない。

さて、こんな時にまず確かめるべきことは2つある。

1)ファインダビリティが悪化しているか

サイトの検索エンジンの評価は、すべてのキーワードでの自サイトの発見のしやすさであり、それを総称して「ファインダビリティ」という。

ファインダビリティの確認は、様々なキーワードでの順位を確認し集計作業を行うのが一般的だ。
しかし、それは面倒であり、単に評価が上がっているか下がっているかを確認するだけであれば、ウェブマスターツールの検索クエリの折れ線グラフを確認だけで充分である。

これは当サイト「SEOとその周辺」の直近1ヶ月の検索クエリの推移だ。

この折れ線が急降下したり、徐々に下がってそのまま上がってこないようならば問題である。
単に一つのキーワードだけが下がっただけで、折れ線グラフが下がってなければ実害はないということだ。

一つのキーワードだけを見ていると、

「木を見て森を見ず」

大局を見誤る。

あと一つ大切なことがある。

検索順位が10位以内に入っているキーワードの順位が50位ぐらい落ちた場合は、重大な問題が起こっていることが多い。
しかし、もともとの検索順位が30番とかそれくらいだった場合、順位が50番ぐらい落ちてもなんら不思議はない。
言うなれば「よくあること」だったりするのだ。

2)順位が上がっていたのはまぐれではないのか

私のブログが「SEO」ってキーワードで20位台まで上がってきた時に、

「これはサイトの実力以上に上がり過ぎなんじゃないか」

こんな新参のどうでもいいSEOブログが(謙遜でもなんでもなくて真面目にそう思っている)20位台とは絶対おかしいと思ったのである。
現在の80位台は同程度の順位のページを見渡してみると、

「まあ、これくらいが相応だな」

って思える。
実力としてこの程度だったというだけの話だ。

2.QDDが発動してしまっただけ

無料ブログなど、他の人も使っているドメインを使っている場合、QDDが発動して順位が急降下する場合がある。
今まで上位表示していたキーワードからの来訪が多かった場合は、ファインダビリティも下がる。

QDDとは検索結果にできる限りバラエティを持たせようとするアルゴリズムの働きのことである。
QDDの働きによって検索上位には、基本的に同一ブログ内で1ページしか表示されない(もっと表示される場合もあるが)。
そのため、同一ブログを利用している、他の人のページが自分のページより上位に来ると順位が急降下する。

ホームページを持ちたい人が 無料ブログを使ってはいけない場合に書いたが、

「基本的に無料ブログはSEOには不向き」

なのだ。アメブロなどは有名人がたくさん利用している。
有名人が自サイトのページと同じテーマで書いてキーワードが一緒だった場合、たいてい検索順位で負けてしまい、検索結果に全く表示されなくなってしまう。

無料ブログでSEOを行うということは、ハンディキャップを背負うことを意味している。

これはペナルティでもなんでもなく、通常のアルゴリズムであり回避する方法もない。
独自ドメインで運用するしかないのだ。

3.自サイトに対する妨害のせいだと思い込む

同業者の妨害などにより、順位を下げられてしまったと思い込む人がいる。

1)スパムリンクを自サイトに貼ることによる逆SEOの可能性を疑う。

逆SEOとは「逆」という言葉がつくことからわかるように、特定のサイトの順位を下げようとする行為である。
ペンギンアップデート以降はこの傾向が顕著で、SEOを少し勉強した人などは、

「これは逆SEOをやられたのだ!」

という間違った結論を導くことが多い。
確かに、スパムリンクを貼ることにより競合サイトの順位を下げることは、原理的に不可能ではない。

しかし、

「めったにない」

ことである。
あなたはおなかが痛くなった時に、

「これは胃ガンだ。」

と真っ先に思うだろうか?
胃ガンである可能性はゼロではないが、まず疑うべきはそこではない。

逆SEOによって順位を下げられるということは、胃ガンの例と一緒で最後に疑うべきことだと言える。

2)コピーページを作られたために順位が下がったと思う。

これもめったにないことだ。
自サイトを丸パクりされた場合に、自サイトの評価が下がることはあるか?

「ない」

と言える。
まるっきり同一のページがあった場合には、Googleは評価を引き下げるといった判断はしない。
同一ページについてはどのページを検索結果に優先して表示させるか?をGoogleは適切に判断しようとするのだ。

だから、パクりサイトの方が自サイトと比べてはるかに元々の評価が高い場合だけが問題となる。

これもQDDの働きによるものだ。
同一コンテンツをたくさん検索結果に表示させることは、検索ユーザーの利便性を損ねるため、1ページしか表示させない。
そのためパクりサイトだけが表示されてしまうのだ。

とは言え、問題になるのはコンテンツを双方の合意のもとで供給するケースがほとんどだ。
例えばBLOGSといった有名サイトに、自サイトのコンテンツが掲載されるようなケースである。
このようなケースはパクリとは言わない。
正しいWebサイトの運用形態であるからだ。

これに対して、スパマーによる丸パクりが問題になるケースはない。
検索をしてみるとわかるが、自サイトの方がスパマーの丸パクりページよりも順位は上であろう。
スパマーのパクりページは検索エンジンからの評価が得られないからだ。

実害はないケースがほとんどである。
万が一パクリページの方が自サイトより検索順位が上になってしまった場合は、Googleが優先すべきページを間違えているのだ。
その場合はDMCAに申請をすることで、パクリページを排除することができる。

参考:著作権違反の全パクリサイトにDMCA侵害申し立てしたら12時間で処理された

4.重複ページがあるためにペナルティを食らったと思う

順位が下がった原因が自サイト内に重複ページがあることによるペナルティだと決めつける人は、SEOをちょっと勉強している人に多い。
だからこそ、重複ページによるペナルティは実にまれなことであることを知っておいたほうがよいのだ。

検索順位が下がる要因と上がらない要因に書いたのだが、重複ページは「検索順位が上がらない要因」に含まれる。
普通にブログなどをやっていれば、重複ページができるのは当然のことである。

同じ記事であっても、

http://www.blog-example.com/kiji-name/

http://www.blog-example.com/2013/05/05/

http://www.blog-example.com/page/5/

といった感じで、Webマスターが普通にサイトを運営すると、こんな感じで複数のURLができることがある。
それをペナルティにするのは非合理なので、Googleはペナルティを課したりしない。

「重複ページがたくさんあるから、ペナルティを課されて順位が下がったのだ」
と推理することは順序が逆なのだ。

Webの販促手法の中でのSEOの位置づけ


図1:AISASモデルの概要

AISASモデルのドーナッツ図

前回の記事で、阿部 圭司氏の新刊「新版 リスティング広告 成功の法則」を取り上げた。

この本の第1章に、消費者行動モデルからみたリスティング広告の位置づけを論じる記述があった。
私はこれを読んで、もっと広くWebでの販促手法全般及び、その中でのSEOの位置づけについて考えてみたくなったのである。

消費者行動モデルについてまずは簡単に書いておこう。
消費者が購入時にたどる行動・心理状況の変遷の説明には様々なモデルがある。
その中でも、インターネットでの行動を説明するには阿部氏も言うように「AISASモデル」が一番しっくりくる。

  1. Attention
    その商品に対する情報を目にして
  2. Interest
    興味が生まれて
  3. Search
    その商品について検索して
  4. Action
    購入する
  5. Share
    使った感想などの情報を共有する

私としては共有された情報を誰かが目にするというプロセスが入るため、5から1はつながると考えている。
特にソーシャルメディアの隆盛によって、5から1への展開が起こりやすくなった。
単に1から5への一方通行ではなく、このプロセスを回転させることでより広く大きく情報が拡散し、多くのコンバージョンつまりActionが得られるようになった。

だから私はこのモデルをループ状に表記している。

4のActionを特に大きく表記している理由は、すごろくのゴールのようなものだからだ。

話は少し変わるのだが、Actionの数はどのように決まるのか?

Action数 = サイトへの集客数 × コンバージョン率

である。
集客数が10,000人でコンバージョン率が1%であればAction数は100だ。

Actionを増やそうと考えたら、集客数を増やすか、コンバージョン率を上げるのいずれかが必要になる。
いずれかを2倍にすれば2倍のアクションが取れることがわかるだろう。

このことを念頭に置いて以下の記述を読んでいただきたい。

図2:AISASモデルの中における販促手法の位置づけ

AISASモデルの中における販促ソリューションの位置づけ

他にもWebの販促手法は数多くあるが、上記を代表的なものとして挙げてみた。

上記販促手法はLPOを除いては集客数を増やす手法であり、どのような経路で集客するかが違う。
(LPOはコンバージョン率を高めるための手法)
そしてもう一つ、決定的に違う点がある。

SEOと検索連動型広告はSearchに関与する。
AISASモデルの考え方では何かを購入する直前に検索という行動を起こす。
つまり、もう購入する意思を固めているユーザーが多いということだ。

コンバージョン率が高い良質なアクセスを集められる特徴がある。

特に検索連動型広告にこの特徴は顕著であり、Actionにつながりうるキーワードだけを選択して広告を出すことが可能だ。
海産物を販売するECサイトのケースであれば、

「タラバガニ 激安」「マグロ 訳あり」

といった、即購入に結びつきそうなキーワードだけを選ぶことができる。
SEOもこれに近いのだが上記のような即購入に結びつきそうで、誰もが思いつくキーワードは激戦であり、狙っても上位表示できるとは限らない。

「タラバガニ 激安」といったキーワードは狙いつつ、もっと競合の少ないニッチなキーワードをまずは手堅く取りにいくことが基本的な戦略となる。
「タラバガニ 脚 安い」「刺身用 タラバガニ 激安」といったニッチなキーワードで、かつActionが取れるキーワードである。

これらのキーワードはアクセス数は少ないが、非常にアクセスの質がよい。
検索連動型広告でもSEOでもまずは狙うべきであり、このような質のいいアクセスを獲得できるのがまずは強みである。

Searchからの集客と比較して、Attention・Interestからのアクセスは質が悪く、Actionにつながる可能性が低い。
ユーザーは以下のような心理的な段階にある。

  1. そのサイトは見たことある
  2. 商品にそのもの興味はないが、コンテンツが好きだ
  3. 買うつもりはないが、商品に興味はある
  4. いずれ買うつもりだが、今は買わない


後ろに行くにしたがって、見込みは高くなっていくが基本的に今購入するユーザーではない。
しかし、

ユーザーは育てることができる

のだ。
単純接触効果という心理学の用語がある。
最初は興味がなくても、何度も目にしていると徐々に好意を持つようになるという意味だ。

ソーシャルメディア運用はまさしくここを狙っているのだが、SEOも同じことが可能だ。

海産物を販売するサイトなのだが、サイト内に海産物の様々なレシピが掲載する。
様々な海産物のレシピを検索するたびに、自サイトが検索結果に表示され、実際に記載されている内容がよかったとすれば。
徐々に認知されるようになり、そして信頼できるサイトとして強く記憶されることになる。

「購入しよう」

と思った時に、ここで買おうかということになるわけだ。
SEOは今すぐ客を集めるだけではなく、顧客を作り出すことも可能なのである。

前述の1~4のプロセスを進行させ、ついにはActionに至らせるのだ。

図3:初期投資・ランニングコスト・運用負荷・技術的難易度・対象・集客数の比較
SEO・検索連動型広告・ディスプレイネットワーク・準抗告・メールマガジン・ソーシャルメディア運用・Facebook広告・LPOの初期投資、ランニングコスト、運用負荷、技術的難易度、対象、集客数の一覧
※SEOには人工リンクによる施策を含まない。SEOはあくまで検索エンジン最適化であり、人工リンクによる不正な順位操作は最適化ではないからである。

どの集客手法にも共通していえるのは、成果を出そうとすると投資、運用負荷、難易度が高くなることだ。
まあ、当然である。金もかけず楽して集客する方法などはないということである。

さて、SEOの位置づけはランニングコストをかけずに、不特定多数のユーザーを集客できることが大きな特徴と言える。
初期投資とコンテンツを作り続ける運用負荷をかけ、ある程度の知識があればかなりの集客が見込める。

※2013/5/6追記
住太陽氏から、SEOはビジネスをよく理解している中核的な人材がコンテンツを作らなければならないため、コストとしては非常に高いというご指摘をいただきました。
外部へ支払うランニングコストはないものの、確かに内部におけるコストは非常に高いのもSEOの特性です。

ソーシャルメディア運用もランニングコストがかからないが、SEOに比べると不特定多数に対する集客に弱く、運用負荷が高い。
そして、図2に示したようにソーシャルメディア運用は、質の良いアクセスを集めることが難しいという大きな欠点がある。
これだけでは販促手法として完結しないのである。


さて、まとめてみよう。
SEOの特徴は、

  • ランニングコストをかけず
  • Actionにつながりやすい質の良いアクセスを集めることができ
  • 顧客を育成することもできる
  • 単体で成り立つ販促手法

である、と言える。

ソーシャルメディアの隆盛により「SEOは死んだ」と言われた時期もあった。

しかし、上記の比較によってもわかる通り、SEOの販促手法としてのポジションは依然としてゆるぎないものである。
大きな技術革新がない限り、SEOは最重要の販促手法であり続けるだろう。

とは言え、他の販促手法にもそれぞれメリットがあり、特徴があるためSEOに固執することは望ましくない。
それぞれの手法の特徴を理解して、最適な販促手法を選択することで最良の効果を得るようにすべきである。

新版 リスティング広告 成功の法則【阿部 圭司著】 リスティングとSEOの本質は同じ


Googleアドワーズ & Yahoo!プロモーション広告 対応 新版 リスティング広告 成功の法則


この本を発売日前にAmazonで予約して、購入したのである。

先日3月1日に「Webマーケティング・リレーセミナー #10『Sexyなリスティング広告プレイヤーになるために…』」で阿部 圭司氏の講演を拝見した。
その時の感想を、リスティングとSEOの違いと共通点に書いたのだが、この時に私はリスティングの思考方法に深く心惹かれたのである。

ちょうどタイムリーに阿部氏の本を手に入れて読んだ。

第一印象は、

自分がリスティングについて余りに無知で、誤った認識を持っていた

ということがわかったことである。
そして、一つの考えが頭の中に芽生えて、読み進めるに従ってその考えは確信に変わった。

リスティングとSEOの本質は完全に同じである

これは私としては近年にない大発見だった。
手法こそ違うが、

「検索エンジンを通じてユーザーに対して行動の変化を引き起こさせる」

という目的が一緒である。
ユーザーの視点、思考方法、感情に立脚して戦略を展開し、キーワードを通じて戦術を展開することも一緒だ。

さて、本書P.62から引用してみよう。

検索連動型広告の中でもとりわけ重要な「キーワードの展開方法」に焦点を当ててみたいと思います。 ~中略~ そのため、想定するターゲットがどのようなキーワードを使って検索行動を行うのかをいかに洗い出せるかが、成功への一つの分岐点と言えます。

まさしく、SEOにもそのまま当てはまる。
「検索連動型広告」という言葉を「SEO」に変えても正しい。
キーワードはSEOにおいても最重要な要素である。

なぜならば、キーワードは情報提供する側(Webマスター)と、情報を欲する側(ユーザー)をつなぐ唯一の接点だからだ。
最重要であるにも関わらず、キーワードの発見方法についてSEOの入門書などでも書いてあることはまずない。

SEOはビッグキーワードの上位表示の技術といった一部の側面ばかりが取り上げられている。そのため、最も重要なキーワードをいかに見出すかがおろそかになっていることが多い。

本書では比較的多くの紙面をキーワードの発見方法について書いている。
徹底したユーザー視点から、どのようなニーズを持ったユーザーが、どのようなキーワードで検索するかについて書いている。

連想法によりキーワードを深化させるといった考え方など、数多くの優れたノウハウがある。

有機野菜
健康志向」「糖尿病」「肥満」
食物アレルギー」「妊娠中食事」「お肌の悩み 食事」

太字の部分が連想法により深化させた部分のキーワード。
キーワードを大から小へと発想していくことにより、ユーザー視点のキーワードを見出すことができるという考え方だ。

このような様々な優れた発想方法が多く記述されている。
SEOに携わるのであれば、多くの気づきが得られるはずである。

キーワードから集客するだけではなく、キャッチフレーズを通じてユーザーの心を動かす部分も一緒だ。
SEOにおいてはtitleやdescriptionの書き方がこれに相当する。
順位ばかりがSEOでは重視されるが、同じ順位であってもtitleやdescriptionの良否によってクリック率は数倍違ってくることもある。

検索順位を上げるのは難しいが、titleやdescriptionを改善することは簡単である。
まずはこちらを改善すべきなのだ。しかも、リスティングの広告文のA/Bテストのように短期間で成果を見比べることが可能だ。
A/Bテストの考え方についても詳しく書いてある。

  • 異なる訴求ポイントをアピールする
    ・1ヶ月で噛めるインプラント
    ・10万円ぽっきりのインプラント
  • 「論理的に訴求する」か「クリエイティブに訴求する」か
    ・短期間で噛めるインプラント わずか一ヶ月程度で噛めるインプラントは東京駅の○○歯科だけ
    ・モテる笑顔を作るインプラント 異性の心を揺さぶる素敵な歯並びになる!無痛麻酔で安心の東京駅の歯科医

広告文は切り口を変えることによって、ユーザーに対し全く違った心を動かす効果を生み出す。
多くのSEO人はこのあたりの心を動かすことに対してあまりに無頓着であると思う。

titleやdescriptionに気を使っている人もたまにいるが、CTRを見て反響を調べて作り替えることまでやっている人はほとんどいないだろう。
順位を上げるのは期間がかかるからテストが難しいが、これはテストに期間がかからない。A/Bテストは可能なのだ。
繰り返していくことにより、さらなる正解の高みを追求し続けていくひたむきさ、これが重要だと思ったのだ。

話題は変わるのだが、リスティングではアクセス解析を読み解くことによる改善を高速に続けていく必要性が書かれている。
辻正浩氏は「SEOのスキルセット/あるいはSEO業界へのお誘い」の記事の中で、

どのような職種ならSEOに向いているのかと考えますと、「アクセス解析」以上の職種は無いのではないでしょうか。

と書いている。

SEOではアクセス解析の結果からの改善はあまり重視されていないといってよいのだが、高レベルのSEOのコンサルタントになるためには必須のスキルである。
アクセス解析を読み解いて改善を続けていくプロセスは、リスティングに比べると遅いものだが必要である。

ある程度のページ数を作り、Webサイトを運営していると、

「どのようなキーワードで集客できているか?」
「どのようなキーワードで集客したユーザーはコンバージョンしているか?」
「直帰率の高いページはどこか?」

ということがアクセス解析から読み解けるようになってくる。これらをコンテンツの改善・増強につなげることがSEOで重要なポイントである。
確かに役に立つと考えられるコンテンツを作ることがSEOであるのだが、

「役に立つと自分が考えていることと、実際に求められていることの乖離」

をアクセス解析から洞察することにより、よりニーズの高いコンテンツ、検索露出の多いキーワードでのコンテンツを作ることができる。そして、検索ニーズに合っていないコンテンツについて内容を改善することも可能になる。

PDCAプロセスはSEOにとっても必要なのだ。


今回はこの本を読んだ感想からリスティングとSEOの共通点を述べてみたが、まさしくリスティングとSEOの本質は共通であるということである。
いずれも検索エンジンを介して、その向こう側にいるユーザーに対して、行動の変容をもたらすための行為だからである。

是非、まだ読まれていない方は手に取って一読されたいと思う次第である。

アルゴリズムなんて言葉は忘れたほうがよい


アルゴリズムにとらわれて過ぎている人が非常に多いと感じる。
だから私はあえて暴論を述べてみたいのである。

アルゴリズムなんて言葉は忘れたほうがよい

とあえて言い切ってみるのだ。

検索エンジンが人間の作るコンテンツの価値を100%正しく認識し、価値に応じた完全に公平なランク付けができる日は永遠に来ない。

これは間違いない。公平なランク付けができる日が来ると考えるのは幻想である。

以前も「検索順位の真実は誰にも分からない」にも書いたが、コンテンツに客観的な価値の大小などありはしないし、そもそもコンピュータが人間の書く文章の内容そのものを理解できるようになるとも思えない。

文章の内容そのものを理解できるようにならないわけなので、人間とは違う価値判断で検索エンジンは順位付けをせざるを得ない。
その人間とは異なる検索エンジンならではの価値判断を「アルゴリズム」という。

人間と異なる検索エンジンの癖(つまりアルゴリズムのこと)を理解し、施策を実施すれば検索順位を高めることはできる。
これまでのSEOとはこの行為を指していたといってよい。

検索エンジンはこのようなことを評価しているのではないか?と仮説を立て、実験を行って実証し、サイトに適用する過程だ。

ここでは文字の色が目立ちやすい色に変更すると、順位にポジティブな影響があるという仮説について考えてみる。

  1. 背景の色が黒、白、赤、灰色といった様々な色別のページをそれぞれ100ページ程度用意する。
  2. それぞれの背景色ページでターゲットとなる文字部分の検索順位を測定しておく。
  3. それぞれのページでターゲットとなる文字部分を、黄色、灰色、赤、白、紫・・・といった具合に変更。
  4. 比較対照のために元々の色と同じになるように該当ターゲット部分を明示的に同じ色に変更。元々本文中の文字色がすべて白であった場合に、
    • ターゲット部分をCSSを使って白に変更する。
    • ターゲット部分をHTMLで白に変更する。

    といったように目には見えないが、変更する作業だけはしておく。
    こうしないと、色を変更したことが順位に影響したのか、それとも該当個所について何らかの書式指定を行ったことが順位に影響したのかわからない。

  5. ターゲット部分の順位の推移を追跡する。
  6. 仮説が正しいか結論を出す。

重要なことは、結論を導く際の思いこみを排除することである。

「背景が黒のページを100ページ作りました。ターゲット部分を灰色、黄色、元々の紫のままにしたページはそれぞれ20ページです。

 紫のまま:上昇ページ 9
      下落ページ 8 
 灰色:  上昇ページ 8
      下落ページ 10
 黄色:  上昇ページ 10
      下落ページ 7

とこのような結果になりました」

仮説を信じようとしている、

「やっぱり黒字に黄色といった目立つ色にすると順位は上がるし、目立たない文字色に変えると順位は下がる」

と思いたくなる。
でもこれはほとんど差がないというレベルである。
結果を検証するときは統計的に検証しなくてはならない。

例えばサイコロが2回連続して同じ目が出た場合を考えよう。
このサイコロは同じ目が出るように細工されていると考えてよいのか?

結論はだめだ。

2回連続して同じ目が出る確率は約16.7%もある。
この程度の結果の偏りはしょっちゅうあることで、単なる偶然の仕業の可能性が高い。

これと上記の検索順位は同じようなものだ。
詳細については面倒なので省くが、単なる偶然の可能性が高いのだ。

これだけ大がかりな実験を行っても、統計的に意義のある結果が導けないことが多いのである。

この実験を行う労力は並大抵ではない。
実験に慣れた人でも、全ての作業を行うために丸1日程度の時間を要するだろう。

実験を行うためにこれほどの価値があるのか?

仮に統計的に有意義な結果が出たとしても、それは現在のGoogleのアルゴリズムがそうなっているというだけだ。
明日も同じ結果になるとは全く限らない。

アルゴリズムを詳細に把握しようとする試みは無駄である。
我々はGoogleのアルゴリズムを知り得ないと考えた方がよい。

アルゴリズムを知ることはできないが、Googleが目指している方向は我々は容易に理解できる。
それは、

検索ユーザーにとっての利便性の向上だ

Googleが人間が理解するようにコンテンツを理解する日は来ないにしても、Googleが目指しているのは人間にとっての利便性の高さと、検索結果の順位が一致するように日々改善を続けている。

それは分かっているのだから、アルゴリズムなんて言葉は忘れてユーザーにとって利便性のあるページを作ればいい。

上記のような実験は、なんら検索ユーザーにとって価値をもたらすものではない。
そんなことをしている暇があったならば、ユーザーのために役に立つコンテンツを何ページも作ることができるだろう。


最後にPRします。

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興味のある方、是非ご参加ください。

検索順位が下がる要因と上がらない要因


今回は主にSEOの基本を知っている人に読んでもらいたい記事である。

SEOにとってネガティブな要因は二種類あるということを言いたいのである。

  • 検索順位が上がりにくくなる要因
  • 検索順位が下がる要因

である。
SEOの基本的な知識を知っている人などは、この二つを混同しているときが多い。
そのため検索順位が大きく下がった場合に、考えるべきポイントを誤るのである。
検索順位が大きく降下したり、あるいは検索結果に全く表示されなくなってしまうといったケースでは、

検索順位が下がる要因

に焦点を当てて考えねばならない。
「検索順位が上がりにくくなる要因」を改善しようとして、その改善に時間を多くの時間を費やしているケースがたまに見られる。
いうなれば的外れな努力なのだ。

普段の状況で、もっと検索順位を上げたいと考える場合には両方を改善する必要があるが、上記のような緊急時には下がる要因を主に考えるべきなのだ。

具体的にこの二つはどのようなもおか?

1.検索順位が上がりにくくなる要因

最も重要な要因として重複コンテンツの問題が挙げられる。
WordPressなどのCMSを使っていたりすると、自然にURLが異なるだけの重複コンテンツができる。
例えばタグページ、日付ページなどだ。

当ブログでいえばこんなページが挙げられる。

http://minnano-seo.com/introduction/post912/

http://minnano-seo.com/date/2013/02/25/

二つのページの内容は全く同じである。
後者のページは前者にcanonicalで正規化するか、noindexを指定してインデックスさせないことが好ましい。
本来そうするべきなのだ。
これをやっていないのは、このブログは単に趣味でやっているからである。
面倒なのでやっていないわけだ。

さて、いささか脱線したのだが、重複コンテンツというものはネガティブな要因ではあるものの、ペナルティを受けるような深刻な問題ではない。

当ブログも重複コンテンツが大量にあり、実際の記事数の3倍程度のページがGoogleにインデックスされている。
それでも顕著な問題は生じていない。
そんなもんである。

とは言え、重複コンテンツは排除したほうが絶対にいい。
WordPressのタグアーカイブや日付アーカイブなどでnoindexにする
この方法などは簡単で細かく設定できるようなのでよいと思う。

KENさんの運営しているRe:veryというSEOブログがあり、「インデックスされているサイトのページ数は多いほうが良い?」の記事中に、重複コンテンツ対策を行った際のアクセスの増減が示されている。

Googleが認識しているインデックス数が減少していくグラフとほぼ逆に、検索エンジン経由のアクセス数がモリモリ上がっているのがわかる。
検索エンジン経由のアクセスが増えたのは、これだけが原因ではないだろうがポジティブな影響があったと考えるのが普通である。

もし業務でサイト運営を行っているならば重複コンテンツ対策は絶対に行うべきなのである。
(私もそのうちやります。そのうち・・・)

2.検索順位が下がる要因

下がる要因は数多く存在し、大きく分けると二つある。
一つがSEOスパムを自覚的に実施しているケース。
もう一つは過剰なSEOを実施しているケースである。

前者であれば対処は容易だ。
自分で行った箇所を自覚しているので、そこを修正すればいいからだ。

後者については対処は難しい。

これに関しては住太陽氏のGoogleガイドライン違反ペナルティの解除方法が参考になるだろう。

私からは一言だけアドバイスをするならば、

「一般ユーザーのつもりになってコンテンツを読んでみるべき」

これを書いておきたい。
SEOを過剰に意識すると、不自然な個所が多数生じてくる。
キーワードの詰め込み過ぎや、検索対象キーワード部分だけを変えたページが多数存在するという場合。
後者については、単なる重複コンテンツではなく、ドアウェイページあるいはゲートウェイページと呼ばれるスパム行為に相当する。これは対応しなくてはならない。

言い換えれば、人間が見て「変だ」と感じる個所をまずすべて修正するべきということである。


さて、今回も最後にまとめてみる。

検索順位を下げる要因と上がりにくくなる要因があり、検索順位が大きく下がった場合は前者の要因を疑わなくてはならない。
下げる要因の中には重複コンテンツは含まれず、それ以外の要因を疑うべきである。

それ以外の要因を特定するのは難しいが、一般ユーザーのつもりになって見たときに不自然だと感じる場所に原因がある可能性が高い。過剰なSEOが不自然だと感じる個所を修正することが、回復の道筋になることが多いのだ。

SEOは基本的には必要であり可能である


スクーというオンライン講座がある。
黒須敏行氏のSEO対策を考える前に考えるべきことというオンライン講座を聴講したのだ。

黒須氏はアルコブログというSEOブログがあるが、ビジネス的な観点からも掘り下げたユニークな分析を行っているため、ご覧になられている方も多いだろう。

講座の話に戻る。

講師から聴講者に対し質問を投げかけ、
聴講者はチャットで答えると、
講師がそれにレスポンスするといった双方向性のある講義だ。

この講義においては黒須氏の問題提議が巧みだった。
単なる1問1答ではなく、聴講者に考えさせる問いとなっていてた。

設問であるが、

ケース1:「bokete」のSEO対策について
ケース2:「MoneyForword」のSEO対策について
ケース3:「テックマネッジ」のSEO対策について
ケース4:「スクー」のSEO対策について

これらサービスについてPRを目的としてSEOを行うべきか?

なかなか練られた良問だと思った。
一度考えてみることをお勧めしたい。

行うべきというケースと行うべきでないケースがあると黒須氏は回答していた。
行うべきでないケースとして「キーワードがない」「検索数が少ない」ためSEOからの集客ができないのが理由として挙げられていた。
私もこれに基本的には深く同意するのだ。

しかし、私は、

SEOは必要であり可能である

と考えておりSEOにはまだまだ可能性があると信じている。
黒須氏に反論するかのように感じられるかもしれないが、そういうわけでは決してない。
氏の考え方は非常に有用であり一般的に正解である。
そもそもこの記事を書いた理由が、黒須氏の講義に深く感銘を受けたためである。

私の考え方が特殊であり、こんな考え方もあると思って読んでいただければ幸いだ。

さて、やっと本題である。

すべてのビジネス上の行為には目的がある。
目的を達成できなければ、その行為には意味がない。

ではSEOの目的とは何だろうか?

SEOの目的は、

必要とするファインダビリティを確保すること

にある。
こう書くとわかりにくいので、言い換えてみよう。

ファインダビリティとは、サイトの見つけやすさと言い換えればよい。

そして、「必要とする」という観点も同じく重要である。
必要としないキーワードで上位表示されても、SEOの目的は達成されない。

一般的にSEOとはビッグキーワードにおける上位表示の技術を指すことが多い。
ビッグキーワードで上位表示されれば、目に触れる回数が多くなるのでファインダビリティは大きく改善するからだ。
しかし、ビッグキーワードでの上位表示が必ずしもSEOの目的と合致しないことには留意すべきだろう。

さて、「必要とするファインダビリティ」とは何だろう?

もう一度言い換えてみる。

Webサイトを作った目的を達成するために
必要な検索結果からの見つけやすさ

のことだ。
Webサイトを作ることには何らかのビジネス上の理由がある。
手間あるいは、費用をかけて作るので何らかの目的が必ずあるはずなのだ。

それは何か?

「会社パンフレットが必要であるのと同じ意味で会社のWebサイトが必要」

こんな会社は多いだろう。
中小企業におけるWebサイトの目的はほとんどこれだと思う。

会社名で検索したときに検索上位、できれば最上位に表示されることがSEOの目的である。
ここまではSEOすべきである。

通常は何もしなくてもこの程度は達成できるのだが、それすら達成できていないケースも散見される。
冗談のような話であるが、

Flashで全コンテンツが作られていたり、
会社概要のページがパンフレットをスキャンした写真になっていてテキスト情報がなかったり、

などという場合もある。
こんなケースでは、社名で検索した場合でも上位表示されなかったりする。

最低限、会社名で検索して上位表示される程度にはSEOを行わなくてはならない。
現在達成できているのならそれ以上のSEOは不要である。

「地域名 + 業種名」で検索したユーザーを集客したいなら、その程度までSEOを行う必要がある。
例)「高田馬場 床屋」「自動車修理 銚子」

ECサイトなどをやっている場合は、取り扱っている品目や効能などで上位表示を目指さなくてはならない。

さて、黒須氏の質問に戻ろう。

自社の商品やサービスをPRするにあたって、検索からの集客が期待できないケースは確かにある。

黒須氏の例ではないが病気で来店できない人のために、自宅や病室を訪問してメガネを作ってくれるサービスがある。
このサービスをPRするケースを想定してみよう。

このようなサービスを表すキーワードの検索の絶対数が少ないため、検索からの集客が難しい。
そもそも訪問してメガネを作ってもらうという発想が一般的ではない。

病院や老人ホームに直接営業するといった手法が最も重要だろう。

しかし、SEOをしても無駄だとは思わない。
方法はないわけではない。

SEOはリスティングと異なり、いくらサイトに集客しても費用が変わらないというメリットがある。
リスティングは今すぐコンバージョンにつながらない客を集めれば集めるほど、費用対効果が悪化する。

しかし、SEOは今すぐでなくても、将来コンバージョンする可能性のあるユーザーなどを集めてもよい。

メガネの例であれば介護の話題や、地元病院内での小話などの中にあるキーワードから集客して、

「なるほど、出張してくれる眼鏡屋ってものが存在するのか」

と、気付きを与えることができる。
そうすれば、そのようなニーズが発生したときに思い出しコンバージョンに至る。

そのためには2つのファインダビリティを確保する必要がある。

  1. 医療・介護などでのキーワードや、地域キーワードでのファインダビリティを高める
    例)「○○病院 入院」「介護 苦労 自宅」「老人ホーム 春日部」
  2. コンバージョンにつながるキーワードでのファインダビリティを高める
    例)「メガネ 在宅 春日部」「出張 メガネ」「メガネ作成 家で」
    1.にて存在を知った人が、後日サイトを再訪する際に検索するであろうキーワードで検索結果への露出をさせる。

この2段階のファインダビリティを高めれば、Webから集客できる可能性は高いと考えているのである。
ここまでの手間をかけずに、SEOによって集客する選択肢は捨てるという戦略は一般的には正解であろう。
しかし、全く無理ではないと考えている次第である。


まとめてみよう。

必要なファインダビリティを確保するためにSEOは必要である。
また、必要なファインダビリティは、Webサイトに何を求めるかによって変化する。

一見してコンバージョンにつながるキーワードが少ない、あるいは検索数が少ないキーワードしかないビジネスであっても、

サイトやビジネスの存在を知ってもらう。
必要になった段階でコンバージョンにつながるキーワードで集客する。

この2段階のファインダビリティを確保することでビジネスにつなげることは可能である。
しかし手間がかかるためこれを行わないことも戦略としては正解である。

ということである。

誰でもちょっと人気になれるブログの書き方8つの方法


広報業務やブランディングのためにブログを運営しているが、文章を書くのは苦手という人は多いだろう。
私自身も子供の頃は、作文が死ぬほど嫌いだった。
原稿用紙2枚の作文がいつまでも書けなくて、泣きそうになりながらいつまでも居残りしていたことを思い出す。

これほど文章を書くのが嫌いであっても、ブログはいくらでも書けるようになる。

どうでもいいことを書くだけではない。
イメージアップにつながったり読者を増やすような有用性のある記事を書ける。

書き方がわからなくて苦しんでいる人には、役に立つと思うので是非読んでいただきたいのである。

では、まとめてみよう。

1.テーマを統一する

ブログのテーマを決めたらテーマから逸脱しないこと。
テーマはニッチであればあるほどよい。
これには3つのメリットがある。

  1. 様々なテーマで書くと固定の読者が増えない
    例えばタラバガニのレシピをテーマとすると決めたら、ずっとそれを書く。
    カニ料理がとりわけ好きといった人は固定読者になってくれる可能性は高いだろう。
  2. その分野の権威になれる
    特定の分野に徐々に詳しくなって、他を圧倒するクオリティの記事を書けるようになる。

    ネットには様々な情報が転がっていて、様々な人がすでに書いているような情報にはあまり価値がない。
    しかし狭く絞ればたいていはその分野で質・量ともにトップレベルになることが可能だ。

  3. 検索エンジンから集客できる
    特定のテーマに絞ってブログ記事を数多く書くと、関連するキーワードで徐々に上位表示されるようになる。

    タラバガニのレシピについて毎回書くと、検索エンジンは、
    「タラバガニのレシピについて詳しいブログだな」
    と認識するようになる。

    そうなればこっちのものである。
    様々なキーワード(例:タラバガニ しゃぶしゃぶ/タラバガニ さばき方/たらばがに 缶詰 美味しいレシピ/タラバガニ うどん)で検索上位に表示されるようになる。
    一つ一つの検索からの来訪は少なくても、ちりも積もれば山になる。のみならず、いつかは「タラバガニ レシピ」といった重要なキーワードで上位に表示されるようになるだろう。

2.自分が面白い・上手いと感じる人の文章をまねる

できる限りまねるのである。
パクリになるのではないか?と気になるかもしれないが、まったくそんなこと考える必要はない。
まねてみるとわかるはずだ。

「同じようには書けない。絶対無理!」

それがあなたの限界であり、個性でもある。
私も作家の文体をひたすらまねて書いてみた時期があって、あまりの隔たりに、

「才能違い過ぎ。無理」

って思ったのだが、そのうち、
違う人間なんだから当たり前だよな。と思った次第である。
それでも、文章のリズムの取り方とか、語の組み立て方などは自然と身についた気がする。
お手本は大事だということだ。

3.結論を端的に先に持ってくる

3.から先はテクニカルな話である。

「私が言いたいのは○○です。
その理由は・・・。」

冒頭から最後まで飽きさせず読ませる自信がなければ、こんな構成にするのが無難である。

ビジネスの現場においては、誰もが時間がない。
だから、先に結論を述べて、理由を後に述べるようにする。
ブログの記事も同じだ。

最後まで読まないと何が書いてあるかわからない文章は、読んで時間を損する可能性があるから読みたくないのである。

4.文を短くする

「。」が来るまで人間の頭はとりあえず文章の全体について、判断することを避け保留状態を保つ。
しかし、あまりに文章が長くなると、保留状態の情報が多すぎて頭の中が飽和してしまう。
長くなったら区切るように工夫するべきだ。

5.不要なことは書かない

書こうか?書くまいか?迷うならば書かないほうがよい。
文章は短くすればするほど、主題が際立ってわかりやすく印象に残るようになる。
「ついでだからこれも書いておこう」
といった内容については、有益である、面白い、わかりやすくなるといったメリットがなければ削るべきだ。

6.あいまいな語彙を極力排除する

「それ」「これ」などの指示代名詞なんかなくても示しているものがわかることが多い。
「そして」「だから」などの接続詞がなくても文章はたいていつながる。
「こと」「もの」は文章の印象があいまいになる。具体的に言い換えるか、省いたほうがよい。
つい楽なので使いがちなのだが、ここは我慢する。

この種の抽象的な意味しか持たない語が多くなると、文章全体が薄い印象になる。
極力省いて文章を書くと引き締まった印象になる。

あいまいな語彙として、

「思う」「ではないか」「と考えられる」

といった推測も極力控えるべきだ。
ビジネスの現場でもそうだろう。

「あんたの推測はいらないから確かな情報をくれ!」

と言われるのが普通だ。
他人のブログを読む人の多くは貴重な時間を割く以上は、確からしい情報から何らかの確信を得たいのだ。

7.漠然とした語彙はたいてい不要

「という」「といった」「こと」「もの」といった漠然とした語彙はたいてい不要。
省けないか?
を考えるとライティング上達のヒントが得られる。

8.抽象的な言葉で強調しない

抽象的な言葉でむやみに強調すると文章がダサくなる。

「すごく美味しいタラバガニをいただいた。」

「すごく」という言葉がついても大して強調されている気がしない。
むしろ稚拙な印象を受ける。

どう美味しいのか?具体的に説明したほうがよい。

「身が締まっていて美味しい」
「とろけるように柔らかく、磯を思わせる香りと凝縮したうまみが素晴らしい」

といった具体的にイメージが湧く表現を使うべき。
グルメ番組でも

「すごく美味しい」

と、何のリアクションもなしに語ったら、番組として成立しない。
ブログでは基本的に文章でしか伝えられないので、文章で表現しなければならない。

具体的に形容することにはもう一つの効用がある。

「すごく美味しいタラバガニ」
と書くよりも、

「磯を思わせる香りと凝縮したうまみが素晴らしいタラバガニ」
と書くほうが、特徴的な語彙が数多く文章の中に含まれる。
特徴的な語彙、言い換えれば専門性が高い語彙が含まれるほど、検索エンジンは検索キーワードに対する適合性が高いと判断して上位に表示させるようになる。

単なる感想文よりも、専門的な論文の方が上位に表示されやすいのはこれが理由である。

できる限り具体的に、その分野の知識を駆使して、濃く、濃く、あくまで濃く書くことで検索エンジンから高く評価されるのだ。


最後に簡単にまとめてみよう。
  • 一つのテーマを深く掘り下げ
  • 自分の理想とする人の文体をまね
  • 結論から先に書き
  • 曖昧だったり抽象的な語彙を省き
  • できる限り具体的に書く

ことによって固定ファンをつかみ、かつ検索エンジンからの集客力をアップすることができるのである。

リスティングとSEOの違いと共通点


SEM-LABOの阿部圭司氏の講演Webマーケティング・リレーセミナー #10 『Sexyなリスティング広告プレイヤーになるために…』 を一番前列の真ん中近くに座って拝聴した。

一言で感想を述べてみるならば、

「感動した」

のである。

リスティングは科学だ

と思った。

講演では具体的なノウハウ論ではなく、リスティングの本質的な考え方について述べていた。
巧みなプレゼンであったが、単に巧みなだけでなく経験に裏付けされた自信と深淵とも言える深みを感じさせられた。

私は、SEOを日々考えて生きているのだが、リスティングというまったく次元の異なる思考方法に触れて、めまいがするほどしびれたのである。
そんなわけで、私はリスティングは不得手であるのだがSEOの違いについて述べてみたく、あえて記事にしてみることにしたのである。

今回のセミナーでは海外SEO情報ブログの鈴木謙一氏が座談会の相手として登壇していた。
SEOとリスティングの違いについて、

  1. リスティング:成果が出るのが早いが、継続的に費用が発生する
  2. SEO:成果が出るのが遅いが、継続に費用はかからない

と対談の中で話されていた。
これは一般的に語られていることであるのだが、非常に大きな違いだ。

両者は運用する担当者に真逆の志向性を要求することに気が付いたのである。
リスティングは科学的、統計的思考が必須だ。SEOは科学である一面もあるのだが、

  • 定量的に効果を予測することが非常に困難
  • 実施手法の多くが科学的な思考と異なる

といった特徴がある。
SEOにおいて最も重要なものは根性と知恵だ。

科学的な思考は必要ではあるものの、重要性が高いものではない。
施策の結果が改善につながったかどうかは、結局わからないことが多い。
しかし、情熱を傾けていればいずれは成果が表れる。

これに比較して、リスティングは冷徹に数字を見て日々改善をはかっていくことが可能であり、そうしなければならない。

阿部氏はPDCAサイクルの話をしていた中で、Pを特に念入りに行い、DCAは超高速で回していかなくてはならないと述べていた。

SEOにおいては、リスティングよりPをとりわけ念入りに行う必要があるが、その後は結果が出るまでひたすらDをやるといったプロセスになる。
決めたことをひたすら愚直にやっていくのがSEOだ。
SEOとリスティングを両方とも高いレベルで運用できるプレーヤーはほとんどいないのは、このような性質の違いのためだと私は思っている。

リスティングは即応的思考、SEOは持久的思考が必要で、正反対の志向性が要求される。

では二者間に共通することはあるのだろうか?
大いにあると思う。

1.限界がある

阿部氏はリスティングはWebの集客の中において、わずかな領域を占めているに過ぎず、限界があると述べていた。
リスティングを担当していると、常にリスティングで集客することだけを考えてしまいがちだが、できないことを知っておくことは重要であると強調していた。

SEOにも限界があり決して万能ではない。
SEO人は何でもSEOの問題として考えがちであるが、SEOで解決できない問題があることを念頭に置いておいたほうがよいことも確かである。
キャンペーンなどで、集客に緊急性が求められるようなケースではSEOが役に立たないことは言うまでもない。
それだけではなく集客に役立つキーワードが非常に少なく、かつ上位表示されている競合サイトが非常に強い場合などもSEOでの集客はあまり期待できない。

参考:超高難易度キーワードでSEO対策する際の考え方 エムスリー研究第2弾医療系求人業界SEO対策研究

限界を知って、ある程度のところで見切りをつけることは重要だ。

2.不利な戦場では戦わない

リスティングで費用が高すぎるキーワードは、SEOにおいては上位表示させるための労力が大きすぎたり、苦労しても上位表示する可能性が低い。 このようなキーワードに深入りすることを避け、勝ち目のあるキーワードで勝負したほうがよい。

3.重要なキーワードの考え方

コンバージョンするキーワード、あるいはPV数の多いキーワードが重要であることはまったく共通である。

4.ユーザーの視点に立って発想する

キャッチコピーからどのように訴求するか? 方法は様々であるが、どのようなユーザーがどのように感じるか? を考えなければ集客効果が上がらない。

5.基本を熟知する
Adwordsのヘルプといった基本的な情報を熟知することが重要というのはSEOも同じである。 ウェブマスター向けガイドラインを熟知することは、SEOを行う上で絶対に必要なことだ。


まとめてみると、リスティングも、SEOも集客の手法であるため共通してマーケティングの発想が必要であるが、違う手法であるため異なったノウハウや思考方法が必要であるということである。