地球から110光年先のスーパーアースに液状の水

氷やガス状の水は私たちの銀河系宇宙でそんなに珍しくはないが、液体の水は極めまれだ。そして、地球に似た太陽系外惑星上の液状およびガス状の水どうだろう?それはまだ、見つかっていなかった、これまでは。天文学者たちはこの、天空の珍獣とも言うべき系外惑星K2-18bを、今や古色蒼然たるハッブル宇宙望遠鏡を使って発見した。

K2-18bは、質量と大きさが地球に近いので「スーパーアース」と呼ばれる。それだけでなく、太陽系の「可住ゾーン、ハビタブルゾーン」に存在し、水を液状に維持できる。それは、110光年先の獅子座の中にある。

スーパーアースや可住域の惑星、それに水のある惑星の数はとても多いけど、この3つの条件が揃った惑星はこれまでなかった。3連勝は今回が初めてだ。

研究者たちはハッブルの過去のデータを使って、K2-18bの太陽の光がその大気を通過するときのスペクトル特性を調べた。彼らは液状ガス状両方の水の証拠を見つけ、それは地球上のような水循環を示唆していた。蒸発、凝縮、などなどの。

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しかしそれは、そこに小さな宇宙人がいるかも云々という話ではない。K2-18bの太陽は赤色矮星で、惑星はその放射を浴び続けている。宇宙望遠鏡科学研究所のHannah Wakeford(ハンナ・ウェイクフォード)はNature誌に「生命や生物が私たちが日頃知ってるようなものだとすると、この世界が生存可能であることはほとんどありえない」とコメントしている。

残念だが、そもそも科学者たちはそれを見つけようとしていたのではない。しかし、地球に似た惑星がハビタブルゾーンにあって地球に似た水循環があることを見つけたのは、本当にすごい。これまで調べた系外惑星の数の少なさから見れば、奇跡に近いのかもしれない。銀河系宇宙だけでも系外惑星はものすごく多いから、K2-18bののような星もまた、意外と多いのかもしれない。

この発見は、別の意味でも興味深い。最近の天文学の研究の多くがそうであるように、これもまた、一般公開されている(2016年から2017年までの)過去データの分析により発見された。そして分析にはオープンソースのアルゴリズムが使われた。つまり、データも研究方法もどちらも、そこらにオープンに存在している。でもそれを使いこなせるためには、本格的な科学的努力を要する。

K2-18bに関しては2つの資料が公開されている。1つはモントリオール大学、もうひとつはユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンからだ。前者は原本が昨日Arxivに掲載され、後者は本日、Nature Astronomy誌に載った。

画像クレジット: ESA/Hubble, M. Kornmesser

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NASAの最新の惑星探索衛星が3つの新世界を見つけた

4月にSpaceXのFalcon 9ロケットに乗って打ち上げられたNASAの惑星探索衛星Transiting Exoplanet Survey Satellite(トランジット系外惑星探索衛星)が、太陽よりも小さくて低温の矮星を軌道を描いて周回する3つの新しい世界を見つけた

新たに見つかった惑星はサイズも温度もまちまちだが、どれも地球より大きく平均温度も高い。温度の計算は彼らが周回している星からの距離とそのエネルギー出力にのみ基づき、大気についてはまだ何も分かっていないので大気の影響はまったく含まれていない。温度が最も低いTOI 270 dは平均温度が摂氏66度で、地球の3倍に近い。

最も遠いTOI 270 dと、最も近いTOI 270 cは、どちらも主にガス状と考えられ、太陽系の中では海王星がそれらに一番似ている。「似ているとは言っても、とても小さいから太陽系には存在しない新しいタイプの惑星だ」とNASAの研究者たちは言っている。

どれも大きさが地球の1.5倍から2倍程度と小さく、惑星としては異例であることが研究者にとって関心の的だ。このTOI 270と呼ばれる矮星系は、今後のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡からきわめて観測しやすい位置にあるので、この観測所が実働に入る2021年以降がさらに一層、研究の好機と見なされている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa