Flickrが写真ライセンスプログラムMarketplaceの終了を発表

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2年前、FlickrはMarketplaceを開始した、この写真ライセンスサービスは、Flickrユーザーの写真を利用したい大規模なウェブサイトやメディアから、ユーザーが収入を得る手助けをするものだ。

本日そのFlickr Marketplaceの終了が発表された。実際にFlickrがサービスを終了させるまでには数ヶ月の猶予があり、Flickrは利用者が受け取る権利のあるロイヤリティは支払われると発表している。しかしプログラム自身は実質的には終了である。

FlickrはMarketplaceのユーザーに対して、サービス終了についての告知を電子メールで行った。その中では、サービスが合格基準に達していないことを「一貫してフィードバックとして受け続けて来た」ことが述べられている。私たちは開始以来、あまりこのサービスについて耳にして来なかった、これはFlickrの中でそれほどの注目を集めていなかったことを示唆している。一方500pxEyeEmのような競合相手は、この世界で戦うために数百万ドルを調達している。

以下はTechCrunchに転送されてきた電子メールの内容である:

「Flickr Marketplaceライセンスプログラムの、貴重なメンバーである皆さまに感謝致します。この1年以上の間、私たちは皆さまからライセンスとロイヤリティに関する経験について、幾つものフィードバックを頂いて参りました。私たちにご協力して頂いている皆さまのために、より良いMarketplaceを作り上げることが私たちの希望でした、しかし皆さまから継続的にいただくフィードバックによって、まだまだ多くのやるべきことが残されていることを認識致しました。

結果として、私たちはFlickr Marketplaceライセンスプログラムを終了することと致しました。この閉鎖処理は、今後数ヶ月をかけて行われます。すべてのライセンス写真が、当社の配布チャネルから削除された段階で、閉鎖の完了を皆さまにお知らせ致します。それまでは、皆さまの写真はライセンスされた状態を保ったままであり、現在のライセンス条件の下で、皆さまが受け取る権利のあるロイヤリティが支払われます。

本プログラム体験に関するご意見やフィードバックがございましたら、添付の調査票への記入をお願いできれば幸いです。皆さまのご回答は、将来に考えられるライセンス提供に関する意思決定の際に、参考にさせていただきたいと思います。[URLは削除]

Flickr Marketplaceへご参加いただき、ありがとうございました。皆さまのこれからのライセンシングの試みが、実り多いものでありますように。

Sincere regards,
The Marketplace Team | Flickr」

そしてひょっとして、誰かがただ何人かのMarketplaceユーザーに偽の閉鎖メールを送って悪ふざけしているだけなんじゃ?とお考えの方へ:この電子メールが本物であることはFlickrに確認済みである。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

モバイル写真共有アプリEyeEmのバージョン5.0ではプロのツール並の高度な編集機能が

写真共有サービスのEyeEmがそのiOS/Androidアプリのバージョン5.0をリリースした。なんといってもすごいのは、その写真編集機能がさらに充実して、誰が撮った写真でもプロ級の見栄えになってしまうことだ。

とくに新たに加わったOpen Editという機能は、写真を見ながらボタンをタップすると、いろんなパラメータのリストが出る(コントラスト、シャープネス、などなど)。そしてそれらの値を変えるとその写真がどうなるか、が分かる。iOSでは(Androidでももうすぐ)、その設定でほかの写真がどう見えるかを試すこともできる。〔余計な訳注: 気に入ったパラメータセットをセーブできないの?〕

写真編集のためのコントロールが新しくなり、画面下(ランドスケープでは横)にスライダーが二つ出る。ひとつはパラメータのリストをスクロールし、もうひとつは左右にドラッグしてパラメータの値を変える。

誰かの編集結果を自分の写真に適用してみたいときは、そのそれぞれのパラメータの値がどういう結果をもたらすかを、アプリがアニメふうに見せてくれる。そのとき、スライダーの上のボタンの下に、“値はここだよ”を示す小さなシルシが出る。最初の状態に戻すのも簡単だし、どれかのパラメータをさらに強調してみることもできる。

いろんなフィルタをとっかえひっかえ使ってみることに比べると、Open Editはちょっと手間がかかるけど、いろいろ使ってるうちに写真術の基礎がわかってくる。とても良くできたユーザ体験だし、同社は今でも写真がより一層魅力的に見えるための要素についてアルゴリズムを教育訓練中だから、今後が楽しみだ。

EyeEmが今集めているのはOpen Editで使うデータだけだが、今後のプロの写真家や高度の写真マニアのためのアプリのニューバージョンでは編集例のコレクションを作って、それらをほかの人たちがトライできる。とくに誰もフォローせず、いきなり自分でやりたい人は、アプリが最初から提供している編集例のアルバムの中から選んでもよい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


EyeEmの写真発見アルゴリズムは”何が良い写真か”を学習中

ストック写真(stock photography)といえば、お祭りとか恋人とか々々々々、一般的な題名が付いている平凡な写真の中に、わざとらしい笑顔の人びとが写っているのを、思い出す人が多いだろう。

Getty Imagesから厳選した写真を集めている写真共有サービスEyeEmは、プロの写真と、アマチュアがスマホなどで取るに日常的な写真の、境界をなくそうとしている。今のスマホは、カメラも、そしてものすごく多様な写真共有の方法も、もはやバカに出来ないほどのレベルだ。

EyeEmもストック画像サービスの一つであり、それを収益源にしなければならないから、優秀なアーチストを揃える必要がある。そこで同社は世界を舞台にした写真展示会をオンラインで開催して、人びとに同サービス上の秀作を見せると同時に、FoursquareやHuffington Postとパートナーして、モバイル上におけるプロたちの作品の露出度を高めようとしている。

そして今や、画像の在庫の数が増えすぎてしまった同社は、良い作品を目立たせることを、サーバ上のアルゴリズムでやろうとしている。その開発には、8月に同社が買収したSight.ioの技術が利用されている。CTOのRamzi Rizkによると、その機械学習アルゴリズムは、写真にいちいちタグ付けをしなくても、何が写っているかを見分ける。

このサイトの検索機能を使うと、その成果の一端を見ることができる。たとえば“背景が黒の花”(flowers on black background)で検索すると、そういう写真を山のようにたくさん見せてくれるが、それ的なタグが付いているのは全体の半分にも満たない。こういう機械学習のアルゴリズムは、Googleも、猫が写っているYouTubeビデオをシステムに見つけさせるために使ったことがある。だから、EyeEmが初めて、というわけではない。

アルゴリズムの、物を識別する機能は毎日々々の学習の積み重ねによってますます有能になりつつあるが、EyeEmが今考えているのは、 “良い写真や美しい写真を見分けるアルゴリズム”を作ることだ。Rizkによると、そのアルゴリズムが検討する要素は、何にピントが合い何がぼけているか、写真の上中下や左中右などにそれぞれ何が写っているか、などだ。“美しさ”の方は、数十項目から成る美しさの要素のランク付けをして、ランクの得点の高い写真を、美しい、と判定する。

その得点システムはまだ未完成で、ユーザのエンゲージメント(クラウドソーシング)も利用している。結果は、まだなんとなくおかしい。“女性”(woman)で検索すると、もっとも美しい女性の写真の一つとして、ニッキー・ミナージュの”Anaconda”のカバー写真みたいなポーズをした女性の巨大な写真が、出てきた。

しかしいずれにしてもEyeEmは、ユーザのために写真を選ぶという作業のかなりの部分を、アルゴリズム化しようとしている。そのアルゴリズムが今後磨かれていけば、優秀なプロの写真家がますます信頼し頼りにする写真サービスサイトになるだろう。良い写真が、まさに良い写真として、ユーザに紹介されるのだから。

そしてさらに長期的には、今のようにHuffington PostやGetty Imagesなどに依存することなく、まったく独立のオリジナルな、しかも人気絶大の、ストック写真マーケットプレースになれるかもしれない。今ベータ中のEyeEm Marketは、ユーザが指定した語句にマッチする写真を選ぶだけでなく、ユーザがまさにお金を払いたくなる写真を、見せてくれるようになるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))