すでにAmazonは、音声リモコンやEchoスピーカーをFire TVとつなぐことでAlexaのボイスコントロールをテレビ利用者に提供している。新発売のFire TV Blasterは、同じハンズフリーのボイスコントロールを、テレビだけでなくサウンドバーやケーブルTVボックス、AVレシーバーなどの周辺機器にも拡張する。
つまり利用者は「アレクサ、テレビを消して」とか「アレクサ、テレビをHDMI 1に切り替えて」などと言うことができる。ボリューム調節や再生もできる。
そして、ほかのテレビ接続機器を持っている人は、「アレクサ、サウンドバーのボリュームを上げて」「アレクサ、ケーブルTVでESPNをつけて」などと言ってこれも手を使わずに制御できる。
Fire TV Blasterは、EchoとFire TVをセットで使っている人が追加して使うことを想定して作られている。どんな組み合わせでもあらゆるデバイスをハンズフリーでコントロールできるというのがコンセプトだ。
Amazonによると、人はリモコンのボタンを押さなくて済むときのほうがAlexaをよく使う。例えば、ハンズフリーのボイスコントロールが使えるFire TV Cubeを使っているユーザーは、(ボタンを押す必要のあるリモコンより)Alexaを8倍よく使う。しかしFire TV Cubeは高価な上にかさばって誰もがリビングルームに置きたくなる美観ではない。加えて、多くの顧客はすでにiFire TV StickなどのFire TVデバイスを持っているのでやりたいのは機能を拡張することだけだ。
そこでFire TV Blasterの出番だ。新デバイスは、Amazon Fire TVがメディアプレーヤー(あるいはTV OS)として戦う相手がRokuだけではなく、リビングルーム全体のコントロールを奪い合う状況の中で登場した。最近Rokuはスマート・サウンドバーとワイヤレスサブウーファーをさまざまな価格帯で発売するなど市場拡大に力を入れている。Amazonも自社のサウンドバーを発売して対抗している。
多くの消費者がデバイスはすべて同じブランドのものを買いたいと思っている。相互にうまく動くように作られていることがわかっているからだ。HomePodとApple TV、Echo StudioとFire TV、Rokuとその専用スピーカーのように。
しかし、一方にはさまざまなメーカーのデバイスを寄せ集めて使っている人たちもたくさんいる。全部を入れ替えなくても、Fire TV Blasterは他社製品ともきちんと一緒に動きながら、そのユーザーをAmazonファミリーに取り込む。
Fire TV Blasterには電源ケーブル(microUSB)、外付け赤外線センサー、IEEE802.11 a/b/g/n 2.4 GHz/5 GHz Wi-Fiがついてくる。対応機種は、Fire TV Stick(第2世代)、w/Alexaボイスリモコン(第1、第2世代)、Fire TV Stick 4K、Fire TV(第3世代)、Fire TV Cube(第1、第2世代)、およびEchoスピーカーまたはスマートディスプレイ全機種。
価格は34.99ドル(約3800円)で、米国、カナダ、英国、およびドイツで12月11日から発売する予定だ。Fire TV 4K、Echo Dotとのバンドルセット、79.99ドル(約8700円)もある。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )