エンタメ領域のデジタル化を推進するブロックチェーン企業Gaudiyが3億円を調達

エンタメ領域のデジタル化を推進するブロックチェーン企業Gaudiy、3億円の資金調達を実施

ブロックチェーン技術を活用し、エンタメ領域のデジタル化を推進するGaudiy(ガウディ)は、シリーズAラウンドにおいて3億円の資金調達を発表した。引受先はSTRIVE。日本が誇るIPコンテンツを軸としたグローバル展開や大手企業とのソリューション共創事業の推進に注力し、事業拡大・採用強化を加速する。

Gaudiyは、「ファンと共に、時代を進める。」をミッションに、ブロックチェーン技術などの先端テクノロジーを活用し、エンタメ領域のデジタル化を推進するといったトークンエコノミー事業を展開。日本が誇るIPコンテンツから世界規模のビジネス展開を目指し、漫画やアニメ、ゲーム、スポーツ、アイドル領域を中心としたIPコンテンツのコミュニティサービス事業を展開するほか、大手企業とコミュニティ内外で利用可能なソリューションを共同開発している。

現在、週刊少年ジャンプ(集英社)やソニー・ミュージックエンタテインメント、アニプレックス、大手ゲーム会社、大手スポーツチームなど数十社の日本を代表する大手エンタメ企業と共同事業を開始。すでに複数社にてブロックチェーン技術を活用したBtoCコミュニティサービスを提供しているという。また、サービス開発だけでなく、研究機関や大学教授らと共に、先端的な技術・理論を用いて、実証実験、論文発表を行うなど、R&D事業にも注力。エンタメ領域のデジタル化を推進するブロックチェーン企業Gaudiy、3億円の資金調達を実施

現在、ひとつのIPコンテンツは、ヒットするとそのIPコンテンツを軸にさまざまな企業とゲーム化や映画化、アニメ化、宣伝コラボなどのビジネスを展開している。また多くのIPコンテンツは、コンテンツの提供先である配信サービスやチケッティング、ECなどのプラットフォームを介して顧客接点を持つ体裁を採っている。そのため、IPコンテンツ事業者には直接ユーザーとの接点がなく、ユーザー情報や決済を含むマーケティングデータが蓄積されない状況にある。

これに対してGaudiyは、ブロックチェーン技術を活用したコミュニティサービスを提供し、IPコンテンツ事業者に、直接顧客接点をもつ機会を創出。また、ブロックチェーンを活用したDID(分散型ID)などを活用し、ひとつのIPを軸にビジネスを展開する異なる企業間のサービス連携を実現する。その結果、コミュニティ内外のさまざまな接点で一貫したユーザー体験を提供できる、「IPコンテンツ中心型」の新たな顧客体験とビジネスモデルを創出する。

ファンコミュニティの内外で新しい顧客体験を提供し、ファン国家・ファン経済圏がうまれることで、IPとファンが相互に価値還元する新たな関係性を創出していくとしている。エンタメ領域のデジタル化を推進するブロックチェーン企業Gaudiy、3億円の資金調達を実施

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カテゴリー: ブロックチェーン
タグ: Gaudiy資金調達(用語)日本

Gaudiyが少年ジャンプ「約束のネバーランド」向けにブロックチェーン活用公式コミュニティ提供

Gaudiyが少年ジャンプ「約束のネバーランド」向けにブロックチェーン活用公式コミュニティ提供

エンタテインメント業界のDXを推進するGaudiy(ガウディ)は10月22日、週刊少年ジャンプ(集英社)で連載された人気漫画「約束のネバーランド」において、ブロックチェーン活用の公式コミュニティサービス「みんなのネバーランド」の提供を開始したと発表した。10月2日からすでに開設・運用を行っている。

また、コミュニティサービスの機能として、ブロックチェーンを活用した分散ID管理のシステム「Gaudiy-DID System」を活用した取り組みの検討も開始する。

約束のネバーランドは、2020年7月時点でコミックス累計発行部数2500万部超という週刊少年ジャンプ連載の人気漫画(2020年6月まで連載)。最終20巻が2020年10月2日に発売され、今後は実写映画の公開やアニメ第2期の放送、画集発売や展示会など様々なコンテンツ展開を予定しているという。

この約束のネバーランドにおいて、Gaudiyはブロックチェーン活用の公式コミュニティサービスの提供を10月2日より開始した。

また今回、「約束のネバーランド」とのプロジェクトとともに、Gaudiyが新たに提供開始したブロックチェーン基盤のID管理システム「Gaudiy-DIDシステム」を活用した取り組みについても、検討を開始。同システムは、すでに大手ゲームIPでも導入されており、現在複数社と活用に向けた検討を進めているという。

2018年5月設立のGaudiyは、「IPコンテンツがライフインフラになる『ファン国家』を共創する」をミッションに、エンターテインメント業界にイノベーションを起こす、ブロックチェーンスタートアップ。音楽・ゲーム・マンガ・アニメ・アイドルなど総合エンタテイメント領域のDXを推進し、日本が誇るIPコンテンツから世界規模のビジネス展開を目指している。ファンコミュニティを中心にIPとファンとのトークンエコノミーを形成するとともに、ブロックチェーン技術を中心としたテクノロジーを活用することで、新たなユーザー体験の創出や既存課題の解決に取り組んでいる。

従来IPコンテンツビジネスでは、ひとつのIPを元に、異なる企業がアニメや漫画・ゲーム・映画などのビジネスを展開してきた。また多くの場合、それらコンテンツは動画配信サービス・マンガアプリなど異なる企業が運営するプラットフォームを通して、消費者へ提供されている。

そのため、各企業やサービスが連携する価値提供が難しく、顧客接点を持つプラットフォームやサービス単体で、取得データを元にした個別最適な価値提供に留まってしまっている。この背景には、「サービス間の連携コストの高さ」がある。

具体的には、連携用システムの開発コストに加え、ユーザーの個人情報を扱うセキュリティ面の対策コスト、継続的な追加開発や仕様変更対応などの運用コストが挙げられる。また、それらを複数の企業間で継続的に連携しながら対応し続けることも必要となる。

Gaudiy-DID Systemは、これらコストを大幅に削減し、関連サービス全体の継続的な連携を支援。その結果、これまでのアニメ・ゲーム・マンガなど単体でのサービス提供から、IPコンテンツを中心とした横断的な顧客体験の提供を実現する

またGaudiy-DID Systemは、ブロックチェーン上で構築された分散型ID(DID。Decentralized IDentity)を利用することで、これまでの中央集権的に管理されたIDとは異なり、個人情報を企業ではなくユーザー自身が管理することが可能。秘密鍵を扱えるウォレット機能と組み合わせることで、低コストで情報の連携を実現する。

  • 開発コストの大幅削減: 連携サービス間で新規仕様を実装することなく、ユーザーがメールアドレスを活用して自身の秘密鍵を管理できるウォレット機能と、ブロックチェーン上で個人のアイデンティティを管理する仕組みをSDKとして提供(UnityやJavaScriptなど各種言語に対応)
  • セキュリティ対策コストの削減: ユーザー自身が個人情報を管理。情報漏洩など、サービス提供側におけるプライバシー保護関連の考慮事項を低減し、企業・サービス間での連携に伴う調整・対応のコストを大幅削減
  • ブロックチェーンを使ったデジタル決済インフラ: ブロックチェーン活用の独自決済システムを導入可能。これにより、中間マージンの発生しない決済を、IPコンテンツ業者が提供するアプリやウェブサービス、リアルのイベントに導入できる
  • クロスメディア施策の運用コストを削減: 特定の決済情報やデジタルコンテンツの保有情報について、DIDを基盤に参照可能とすることで、異なるメディア・異なる企業間で相互連携が可能。新規システムを開発することなく、特定のIPコンテンツのクロスメディア施策を実施できる
  • IPコンテンツの経済圏を構築: 高いセキュリティのもとで実現される決済や、コンテンツに対する消費状況のデータを企業間で連携可能。IPコンテンツのファンによる活動に対して報酬を還元するトークンエコノミーを構築できる

Gaudiy-DID Systemは、IPコンテンツ事業者やプラットフォーマー間の連携に留まらず、多様なプレイヤーが連携し、IPを中心とした新たな価値を提供できる世界を目指している。

例えば、飲食店や個人書店などの中小個人事業者が、DIDに紐づくデータを参照した顧客体験を提供したり、保険・不動産・決済事業者などが、DIDに紐づく信用情報を活用した新たなサービスを提供できたりする世界という。Gaudiyでは、IPコンテンツを基軸とした新しい経済圏の創出を、多様なパートナーと連携しながら実現を目指すとしている。

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カテゴリー: ブロックチェーン
タグ: Gaudiy集英社少年ジャンプマンガ約束のネバーランド日本

ブロックチェーンサービスのGaudiyとマンガアプリのコミックスマートがイーサリアム基盤の電子書籍事業を推進

Gaudiy コミックスマート ブロックチェーン イーサリアム 電子書籍

ブロックチェーンスタートアップのGaudiy(ガウディ)、およびマンガアプリ「GANMA!」(ガンマ)を手がけるコミックスマートは7月14日、業務提携を発表した。ブロックチェーン・プラットフォーム「イーサリアム」(Ethereum)と暗号技術を利用した、新たな電子書籍事業を共同推進すると明らかにした。今夏をめどに一般ユーザー向けに実証実験の開始を予定。

現在市場で流通している電子書籍では、書籍データを「所有する権利」ではなく、「読む権利」を購入する仕組みが主流。書籍データは、不正コピー防止のため、DRM(Digital Rights Management:デジタル著作権管理)によって閲覧やコピーなどが制限・管理されており、このDRMは電子書籍を提供する事業者ごとに独自仕様が採用されている。

またこれにより読者(ユーザー)は、事業者指定の端末やビューアー上でのみ閲覧が可能で、書籍データの自由な移動や中古売買が行えない。さらに事業者の都合によりサービス提供が終了した場合は閲覧できなくなる。

これを受けGaudiyとコミックスマートは、電子書籍データの不正コピーを防止しつつ「所有」を実現するため、パブリック・ブロックチェーンであるイーサリアムを技術基盤として活用し、書籍自体の所有権を読者が持てる、自律分散型の流通システムを構築・提供を推進する。

読者は、自ら電子書籍の所有権を管理可能となり、販売者・プラットフォーマーの影響を受けることなく、世界中のマーケットで自由に売買できる。また、個別端末へデータをダウンロードする際に、購入した読者が保有する(公開鍵暗号方式の)秘密鍵で暗号化を行うことで、「データの所有」と「不正コピーの防止」を同時に実現する仕組みを実現する。

今回の「パブリック・ブロックチェーンを活用して所有権の提供」と「書籍データを暗号化した上で各自が所有できる形式」を両立する電子書籍の実現は、世界初の試みとうたっている。さらに電子書籍が二次流通市場で売買された場合でも、作者・出版社など権利保有者に適正な収益が還元される仕組みも実現するという。

Gaudiy コミックスマート ブロックチェーン イーサリアム 電子書籍

同時に今回の「データ所有型電子書籍」では、「読むこと」を超えた新たな電子書籍体験の実現にも取り組んでいく。ブロックチェーン技術のNFT(Non Fungible Token。ノン ファンジブル トークン)を利用し、唯一無二の形で個々の書籍を発行することで、「電子書籍内のコンテンツにのみ作者のサインを入れる」、「初版購入者限定の書籍を販売」、「本編内容の販売後に、追加・変更」など、新たな体験を実現するという。

Gaudiy コミックスマート ブロックチェーン イーサリアム 電子書籍

Gaudiyとコミックスマートのデータ所有型電子書籍は、いわばシリアルナンバー入り書籍のようなイメージ。紙の書籍同様に読者自身が管理可能な一方、作者・出版社側が著作者サイン入り、初版限定バージョン、本編公開後の追加コンテンツなどが可能となることを目指している。

NFTとは、イーサリアムのトークン規格ERC-721準拠など、代替不可能性を備えるトークンを指す。代替不可能性とは、例えばゲームにおける「魔王を倒せる宝石」など、他と代替不可能な独自の特徴を備えるデジタルデータを指す。ノン ファンジブルという概念も存在し、これはゲーム内に存在する一般的な宝石など代替可能なデジタルデータを意味している。

Gaudiyは、ブロックチェーンを中心としたデジタル技術を活用し、エンターテインメント業界で「新たなユーザー体験の創出」と「ビジネスモデルの構築」を目指すスタートアップ企業。漫画やゲーム、アイドルなどの大手エンタメコンテンツ企業を中心にブロックチェーン技術を活用したDX事業やアプリケーション開発を国内外で推進している。

コミックスマートは、「マンガ家の職業価値を向上させ、子供たちの憧れの職業にする」ことをミッションとする、セプテーニ・ホールディングスの連結子会社。インターネット発の優れたマンガ作品作りを目指し、マンガ家の育成・支援およびGANMA!を運営。アプリは累計1400万ダウンロードを突破し、220品以上のオリジナルマンガを掲載している。

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