倉庫搬送ロボ開発の中国Geek+が約210億円調達

Amazon(アマゾン)のKivaに似た倉庫搬送ロボットを製造する、北京拠点のスタートアップであるGeek+は、米国時間6月18日の木曜日、シリーズCの資金調達ラウンドで2億ドル(約210億円)以上を調達したと発表した。

これにより、5年前に設立された同社がこれまでに調達した資本金の総額は約3億9000万ドル(約420億円)となった。新ラウンドは2回に分けて行われ、2019年夏にはGGV CapitalとD1 Capital、そして今年初めにはV Fundがリードした。他の出資者にはWarburg Pincus、Redview Capital、Vertex Venturesが含まれている。

同社は物流にあわせたロボティクスソリューションの開発、サービスとしてのロボットの収益化モデルの強化、パートナーシップの拡大を今後も進めていくとしている。

Geek+は中国のロボットソリューションプロバイダーとして、世界で1万台以上のロボットを展開しており、20カ国以上の300社の顧客とプロジェクトにサービスを提供している。

先月、Geek+は北米で事業を展開するオーダーフルフィルメント&ディストリビューションセンターシステムインテグレーターであるConveycoとの提携を発表(未訳記事)し、同社の自律型移動ロボット(ARM)を北米大陸で販売すると発表した。この事業を率いるのは、以前にはアマゾンでKivaロボティクスシステムの機械工学を監督した、米国地域担当COOのMark Messina(マーク・メッシーナ)氏だ。

Geek+の野心的な海外進出は、中国のテクノロジー企業のボイコット(米国務省プレスリリース)を求めるトランプ政権からの継続的な圧力の中で起きた。同社の地元では、Geek+はAlibabaSuning(いずれもGeek+のプレスリリース)のような小売大手と密接に連携し、倉庫での人力によるピッカーの代わりを務めている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

北京拠点のロボット企業のGeek+がConveycoと提携、北米各地の倉庫で中国製自律移動ロボが動き回る

中国製ロボットがまもなく、北米各地の倉庫のフロアを動き回る姿が見られるようになるだろう。豊富な資金力を持ち、工場や倉庫、サプライチェーンの物流自動化に特化した中国ロボット企業のGeek+は、北米全域で事業を展開している注文処理・配送センターシステムインテグレータであるConveyco(コンベイコ)と戦略的パートナーシップを結び、北米での事業拡大を強化する。

新型コロナウイルスのパンデミックにより世界中の物流サービスが人手不足に直面し、一方ではeコマース販売の増加に対応し、感染予防に着手する中で、倉庫内の反復作業を無人ロボットに置き換えるという急増した需要において、Geek+は大きなチャンスをつかんでいる

今回の提携により、Geek+の自律移動ロボット(ARM)がConveycoの顧客となる北米全域の小売、eコマース、オムニチャンネル、物流分野に提供される。両社は声明の中で、今回の提携はGeek+の海外販売を大幅に促進すると同時に、Conveycoが「さまざまな業界における倉庫や物流業務の効率化、柔軟性の向上、コスト削減を実現する」のに役立つだろうと述べている。

北京を拠点とするGeek+はこれまでに世界中で1万台のロボットを運用し、中国やドイツ、イギリス、アメリカ、日本、香港、シンガポールにオフィスを構え、約800人の従業員を抱えている。同社のクライアントにはNike(ナイキ)、Decathlon(デカスロン)、Walmart(ウォルマート)、Dell(デル)などがある。

Crunchbaseが収集した公開データによると、Geek+は2015年の設立以来、5回の資金調達ラウンドで約3億9000万ドル(約420億円)を調達しており、その中には2018年におこなわれた1億5000万ドル(約160億円)という同社史上最大の資金調達ラウンド(未訳)含まれる。投資家にはWarburg PincusやVertex Ventures、GGV Capitalなどが名を連ねている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter