北京拠点のロボット企業のGeek+がConveycoと提携、北米各地の倉庫で中国製自律移動ロボが動き回る

中国製ロボットがまもなく、北米各地の倉庫のフロアを動き回る姿が見られるようになるだろう。豊富な資金力を持ち、工場や倉庫、サプライチェーンの物流自動化に特化した中国ロボット企業のGeek+は、北米全域で事業を展開している注文処理・配送センターシステムインテグレータであるConveyco(コンベイコ)と戦略的パートナーシップを結び、北米での事業拡大を強化する。

新型コロナウイルスのパンデミックにより世界中の物流サービスが人手不足に直面し、一方ではeコマース販売の増加に対応し、感染予防に着手する中で、倉庫内の反復作業を無人ロボットに置き換えるという急増した需要において、Geek+は大きなチャンスをつかんでいる

今回の提携により、Geek+の自律移動ロボット(ARM)がConveycoの顧客となる北米全域の小売、eコマース、オムニチャンネル、物流分野に提供される。両社は声明の中で、今回の提携はGeek+の海外販売を大幅に促進すると同時に、Conveycoが「さまざまな業界における倉庫や物流業務の効率化、柔軟性の向上、コスト削減を実現する」のに役立つだろうと述べている。

北京を拠点とするGeek+はこれまでに世界中で1万台のロボットを運用し、中国やドイツ、イギリス、アメリカ、日本、香港、シンガポールにオフィスを構え、約800人の従業員を抱えている。同社のクライアントにはNike(ナイキ)、Decathlon(デカスロン)、Walmart(ウォルマート)、Dell(デル)などがある。

Crunchbaseが収集した公開データによると、Geek+は2015年の設立以来、5回の資金調達ラウンドで約3億9000万ドル(約420億円)を調達しており、その中には2018年におこなわれた1億5000万ドル(約160億円)という同社史上最大の資金調達ラウンド(未訳)含まれる。投資家にはWarburg PincusやVertex Ventures、GGV Capitalなどが名を連ねている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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