Facebookは独自に省エネ性能の高いサーバーを設計したことで莫大な利益を上げているようだ。
今日(米国時間1/28)、CEOのマーク・ザッカーバーグはOpen Computeサミットで「Open Computeデザインにもとづいてインフラを構築することにより、の3年間でわれわれは10億ドル以上の経費節減に成功している」と述べた。
Facebookは2011年4月にOpen Computeプロジェクトをスタートさせた。その後参加者はIT産業全体に広がり、サーバー、データセンターのグリーン化に大きく貢献するようになった。現在のメンバーにはIntel、AMD、Bloomberg、Box、Cumulus Networks、IBM、Microsoftなどが含まれる。
Open Computeプロジェクトは大量のエネルギー節約を実現しているが、それはとりも直さずFacebookが支払う電気料金の節約になっている。ザッカーバーグはサミットの壇上でティム・オライリーと対談し、「昨年だけで40万軒の家庭の年間使用電力、あるいは5万台の自動車に相当するエネルギーを節約できた」と誇らしげに明かした。
最近のアメリカの家庭の月平均間電力使用量は903kW/h、料金はkW/hあたり0.1209ドルということなので、Facebookは年間およそ5200万ドル前後の電力料金を節約できたことになる。
省エネが実現できただけでなく、Open ComputeプロジェクトのおかげFacebookは多数のベンダーから簡単に同一の機器を購入できるようになった。サプライチェーンの多様化はFacebookの調達コストを下げるのに寄与しているはずだ。また優秀なエンジニアをスカウトする際にも有利に働くだろう。
もっと広い観点から見れば、Open Computeはまだインターネットの恩恵に浴していない世界の50億人に安価なデータ・アクセスを提供しようとするInternet.orgのプロジェクトを助けるものだ。世界の人々を助けながらコストを削減し、さらに帝国を強化しようというのがFacebookの目論見だろう。
[画像 The Register, Karl Fruend]
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)