代替食品のImpossible、ハンバーガーの次は植物由来のソーセージ

今年は Impossible にとって大きな年になりそうだ。サンフランシスコ・ベイエリアの食品スタートアップは、植物由来のハンバーガーで今年業界に参入した。そしてBurger King(バーガーキング)での販売が発表された先週、3億ドルの調達ラウンドを完了した。

この会社の次期製品については、植物由来代替肉の世界に詳しい人にとって驚きではないだろう。Engadgetが同社のレッドウッドシティ本社の裏側で見つけたImpossibleメニューはソーセージだった。

話の流れからして、(イミテーション血液も含めて)そのソーセージが同社のハンバーガーパティと同じ材料で作られている可能性は高いと思われる。実際には、材料の配合は異なり、ジャガイモのタンパク質は完全に除去されている。同社は数多くの異なるレシピを開発中で、そのほとんどが同社の「プラットフォーム」製品を再構成したものだ。モジュールメニューだと考えてもらってもいい。なんといったって、いくつかの中心となる同じ材料をローテーションする方法はTaco Bell(タコベル)などのチェーンで十分うまく機能しているのだから、ヘルスフードでできない理由はない。

発売時期やその他の商品の詳細は未定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソーシャルネットワーク上で贈与社会の萌芽と育成をトライするImpossible.com

Lily Coleは、自分自身に不可能な(impossible)仕事を課したのかもしれない。彼女のImpossible.comとそのiOSアプリは、フランス語のレッスンを受けたい、バンドを作りたい、などなど、どんな願い事でも受け入れて、しかもそれが必ず実現する(と主張する)サービスなのだ。でもこのプロジェクトには、もうひとつの、目に見えない含意があり、それが徐々に優勢になりつつある。Coleは、イギリスでは人気モデルとして有名だが、彼女自身はこれまでずっと、歴史上に存在した贈与社会の性質と、そういう社会における経済(‘贈与経済’)について考えてきた。上のビデオは先週のSXSWで行ったインタビューだが、そこでも彼女はそれについて語っている。

ソーシャルネットワーク上で贈与の文化を育てたい、という願いで創られたImpossible.comは、Coleがケンブリッジ大学の学生時代に書いた論文、“不可能なユートピア(Impossible Utopias)”がその起源だ。この論文は今週ネット上に公開されたが、ユートピアという言葉の元々の意味、すなわち、誰もが自分のやりたいことをできる、誰にもその力がある社会に、迫ろうとしている。

彼女にとって贈与とは、相互性の契機になるものだ。それを大きなスケールで見れば、社会を社会としてまとめる糊になり、自己再生的な経済を作り出す。このアイデアを軸にオンラインのプラットホームを作ることは、きわめて自然に思われた。ネットワークにヴァイラルな性質(口伝え的な性質)があるなら、なおさらだ。

今週Impossibleに、Coleと彼女のチームが作った新しい機能がいくつか加わった(このプロジェクトを作ったのはKwame CorpのKwame Ferreiraだ)。それらは、個人を起点として世界が求めるものを満たそう、というものだ。

これまでのデータから得られた‘もっとも共有された’フィードがあり、‘特集で取り上げた’フィードがある。なんとなく懐かしい‘Love’ボタンを押すと、これまで人気が高かった願い事が現れる。“これを使って、より意味のあるコンテンツを取り出したい”、とColeは言う。

さらに、このモバイルアプリには、類似項の取り出し、通知の強化、ハッシュタグ、などの機能もある。いずれも、願い事をカテゴリーに分類して、それらを濃くし、よく見えるようにし、目立たせることが目的だ、とColeは述べる。

Impossble.comのユーザ体験は、ほとんどimpossibleなほどにシンプルだ。

まず、願い事をポストする。抽象的でなく、現実的な願いの方がよいだろう。そして、待つ。

ぼくはこの前、パンクブルースのバンドを作りたい、とポストしてみた。何も期待せずに。

ところが、友だちだけでなく、ぼくのソーシャルグラフの外からも、いろんなヘルプが寄せられた。

Lily Coleは、ボーカルとしてこんな歌を歌いたい、という願い事をポストした。バンド名は、そのポストから取ることにした。

バンドができあがったら、またお知らせしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))