Snapchatに対するInstagram Storiesの優位性は拡大している。同時にライブビデオを後で再生できる新機能をスタートさせた。Instagram StoriesのDAU(1日当たりアクティブ・ユーザー)は2億5000万人となった。Snapchat Storiesがリリースされたのは2016年の8月だったが、その後昨年10月の1億人、今年1月の1億5000万人、4月の2億人と順調にユーザーを拡大してきた。これに対してSnapchatのDAUはトータルで1億6600万人だ。一方Instagram全体のMAUは7億人だ。
Instagramは私の取材に対して「新しいクリエーティブ・ツールから位置情報までユーザーがいついかなる瞬間も容易に共有できるよう、またフォローしている相手が公開している興味あるコンテンツを発見しやすくするよう努力してきた。その結果、Instagramはアメリカ内外を通じて力強い成長を続けている」と述べた。
Instagramが発表した数字はStoriesの成長がむしろ加速していることを示す。最近2ヶ月の新規ユーザーは5000万人だった。その前に5000万のユーザーを追加するには3ヶ月かかっている。一方Snapchatの成長率は減速している。2016年第2四半期は17.2%だったが、2017年第1四半期には5%にダウンしている。これに対して Instagram Storiesの四半期成長率は25%だ。
Snapchatの株価はInstagramの今朝の発表と同時に下落したがその後持ち直し、下落幅は2.96%に留まった。
Instagram StoriesはSnapchatが欠いている機能にさらに柔軟性を加えた。モバイル・デバイスのカメラからLive videoを公開した後、ユーザーはビデオをただちに消去するか、その後24時間に限って再生できるようにするか選択できる。 ユーザーがLiveビデオの再生を選択した場合、友達はフィードの上部、プロフィール部分に再生ボタンが表示される。
これまでLiveビデオは放映終了後に自動的に削除されていた。これは「その時見なければ見ることができない」というモチベーションを与えていたが、同時にLiveビデオ機能を不便に感じさせる原因でもあった。ビデオを向こう24時間公開できるようになったことは、さらに多くの友達がビデオを見ることができることを意味するのでLiveビデオを利用するユーザーは増えるはずだ。
TwitterのPeriscopeは当初ライブビデオの再生可能な時間と24時間に限っていたが、その後無期限に保存できるよう変更された。Facebook Liveのビデオも同様に恒久的に保存、共有できる。以前のInstagram Liveは放映中に見逃せば、その後は見ることができないという点で独特だった。24時間の再生が可能になったことでStoriesをフォローしている友達はビデオを見るチャンスが増えたことになる。
Instagramがこれほど急速に成長できたことは一方でSnapchatが大きなチャンスを逃したことを意味する。ロサンゼルスのSnapchatがアメリカのティーンエージャーにクールなアプリを提供するのに熱中したことは近視眼的だった。年長のユーザー層には使いにくいものになっただけでなく、海外での成長戦略も欠いていた。もともと国際的に人気が高いInstagramをベースにしたStoriesがさらに使いやすくなったことで、ソーシャルメディアのユーザーは誰もがこのフォーマットを利用することになりそうだ。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)