ハーレーダビッドソンの電動バイク部門「LiveWire」がSPACで上場へ

Harley-Davidson(ハーレーダビッドソン)は、同社の電動バイク部門であるLiveWire(ライブワイヤー)を、AEA InvestorsとBridge Fund Managementの幹部らが出資するブランク・チェック・カンパニー(白地小切手会社)との合併を通じて上場する。

特別買収目的会社(SPAC)であるAEA-Bridges Impact Corp(ABIC)との契約では、Harley-Davidsonが大部分の所有権を維持し、LiveWireは公開市場から得られる資金を利用できるようになるとともに、台湾のオートバイメーカーKymco(キムコ)を主要パートナーとして迎える。

合併資金はABICが委託されている4億ドル、Harley-Davidsonが出資する1億ドル(約113億6000万円)、およびKymcoからの1億ドルで賄われる。

Harley-Davidsonは新合併会社の約74%を保有する。SPACの株主が17%を保有し、残りの4%をSPACのファウンダーとKymcoが保有する。合併会社の企業評価額は約17億7000万ドル(約2010億8000万円)、契約完了時の資金調達後価値は約23億1000万ドル(約2624億3000万円)。

Harleyは大きい所有権を得ることでは、LiveWireに対する十分な権力と監視能力を持つ。Harley-Davidsonの取締役会長兼社長兼CEOであるJochen Zeitz(ヨッヘン・ツァイツ)氏が新会社の会長に就任する。同氏は契約完了から最大2年間LiveWireのCEOを兼務する。Ryan Morrissey(ライアン・モリッシー)氏がLiveWireの社長に就任する。

新たな資金は、LiveWireの市場開拓戦略、新商品への投資、および世界の製造および流通機能の強化に使用される。新会社、LiveWireは子ども向け全電動バランスバイク(ペダルなし自転車)のSTACYCも取り扱う。その生産能力の一部はKymcoが提供するもので「低コスト生産を通じた主要世界市場と軽二輪およびスクーター分野への参入」を可能にすると、Harleyが投資家向けプレゼンテーションで話した。

契約完了によって、LiveWireは米国発の上場EVオートバイ会社となり、NYSE(ニューヨーク証券取引所)でティッカー・シンボルLVWで取引される。

画像クレジット:Harley-Davidson

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nob Takahashi / facebook