Twitter公式アプリのMac版がMac Catalystアプリとして復活

Twitter(ツイッター)の公式アプリが、Mac Catalyst対応アプリとして米国時間10月10日に公開された。6月にアップルがWWDCでMac Catalystを公式に発表した後、同社はこれを利用してアプリを開発するといち早く表明していた。Mac Catalystは、iPad用アプリをMac版に移植するためのアップルの新しいツールセットで、最新macOS Catalinaに搭載されている。

Mac Catalystは、iOSの開発者がMacのエコシステム向けのソフトウェアを簡単に作れるようにするものだ。開発者は、既存のiOSプロジェクトとソースコードをベースに、Macのネイティブの機能を追加し、タッチ操作をキーボードとマウスの操作に変更することができる。

TwitterはMac Catalystアプリとして登場が待ち望まれていた。Mac Catalystで作られるからという理由だけではない。Twitter社は昨年、Macのデスクトップクライアントを廃止し、デスクトップユーザーに対しTwitterのウェブサイトを使うようにと案内していたからだ。

ウェブではなくネイティブのアプリを使いたいMacユーザーは、TweetDeck、Twitterific 5、Tweetbot 3などの他社製アプリに乗り換えた。TweetDeckはソーシャルメディアの仕事をしている人やパワーユーザー向けのアプリだ。Twitterific 5とTweetbot 3は公式のクライアントアプリの代替に適しているが、有料で余分な機能が多い。

Mac Catalystの新しいTwitterアプリは無料で、Twitterプラットフォームのほかのアプリとエクスペリエンスが一貫している。コードベースを共有しているのでインターフェイスにはなじみがあり、ダークモードにも対応している。ただ、タイムラインがリアルタイムで更新されないことが、ユーザーから多く挙げられている不満のひとつだ。

ほかに不満として挙げられているのは、フルスクリーンで適切に表示されないことや、ツールバーが2段になっているのは収まりが悪いといったことだ。さらにデスクトップクライアントとウェブアプリの不自然な相違点もいくつか指摘されている。

とはいえ、デスクトップに公式アプリが復活したことは、全般に好評だ。指摘されている不満はこれから解決するかもしれないし、そう願いたい。

TwitterアプリはmacOS Catalinaでのみ動作する。おそらく、macOS Catalinaにまだアップデートしていないユーザーもいるだろう。アプリは無料で、Mac App Storeからダウンロードできる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

アップルがmacOS Catalinaを10月にリリース

夏のベータテストの後、Apple(アップル)はまもなく次期macOSバージョンことmacOS Catalina(カタリナ)をリリースする。ただし、Appleの更新されたウェブサイトによればリリースは10月だ。いつものように、アップデートはMac App Storeから無料でダウンロードできる。

このバージョンではメディアの取り扱いが大幅に変更されている。すべてにiTunesを使う代わりに、MusicやPodcasts、そしてTVというそれぞれの役割を分担するアプリが導入される。

MacユーザーはPhotosの大幅アップデートにも気がつくだろう。これはiOS 13から多くの機能が移植されており、写真を日付けや月、年で選別された状態で閲覧できる。また、最高の写真を探すのにAI(人工知能)が利用される。

iPadをMacのセカンドディスプレイとして利用するには、これまでDuet DisplayやLuna Displayなどのアプリが必要だったが、macOS Catalinaでは標準機能で実現可能になる。AirPlayのメニューを開き、デスクトップの拡張としてiPadを選ぶだけだ。この機能はSidecarと呼ばれる。

Appleはまた、アクセシビリティ機能も強化している。例えば、音声を使ってアプリを開いたり、ドロップダウンメニューをクリックしたりとアプリを利用するのがより簡単になる。

さらに興味深いことに、新しいバージョンのmacOSではiPadアプリをデスクトップ向けに移植するProject Catalystという仕組みがある。TwitterやGameloft、Atlassianといったいくつかのデベロッパーは、すでにこの機能を利用することを表明している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter