マクアケがクラファン実行者を対象とするファンドを設立、投資1号案件はクラフトチョコレートのMinimal

makuake story brand fund

クラウドファンディングサービス「Makuake」を運営するマクアケは2月4日、「Makuake Story Brand Fund」の立ち上げを発表した。このファンドは、自社サービス上でクラウドファンディングを実施した実行者を対象に、ブランドの成長支援のための投資を行うことを目的としている。ファンドの立ち上げに加え、マクアケはファンドの投資1号案件としてチョコレートブランド「Minimal(ミニマル) – Bean to Bar Chocolate – 」を展開するβaceに出資したことを明らかにした。

「マクアケは『生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現』を理念に掲げています。資金集めといった最初の部分をフォローするだけではなく、ちゃんと残っていくところまでサポートしたいという思いから今回のファンドを設立しました」とマクアケの広報担当者はファンド立ち上げの経緯について話した。

すでにマクアケでは、商品が出来上がる前の段階から企業と組んで商品企画のサポートをしたり、クラウドファンディング実施後も販売、EC展開をサポートするなどの形で「Makuake」実行者を支援してきた。今回のファンドは、さらに中長期的に実行者をサポートするためのものだという。

minimal makuake

今回、投資1号案件に選ばれたβaceは、カカオの仕入れからスペシャルティチョコレートの製造、販売まで自社で一貫して行っている会社だ。2019年4月、βaceはガトーショコラ専門店をオープンするため、Makuakeでクラウドファンディングを行った。目標金額100万円に対し、1600万円以上の資金を集めることに成功した。同年βaceは、応援購入総額、サポーターの数、話題性を加味して優れたプロジェクトを選定するマクアケ主催の「Makuake Award」を受賞している。

マクアケは投資1号案件にβaceを選んだ理由について、βaceが「Makuake Award」の受賞者であり、なおかつ彼らのプロダクトが素晴らしく、ものづくりの理念に共感したことが決め手だったという。βaceへの投資はマイノリティ出資で、投資金額は明らかにしていない。

今後の展開としてはパートナー企業と連携し、「Makuake」実施後の実行者のサポートに力を入れていきたいという。また、今回の出資はチョコレートブランドだったが、投資対象のジャンルは問わず、ハードウェアスタートアップでも、地方のものづくり事業者でも幅広く検討していく考えだと話している。

キヤノンがAIロボットカメラ「PoserShot PICK」をMakuakeでクラウドファンディング中

Canon(キヤノン)は、PowerShot PICKというおもしろいロボットカメラでAIを駆使した未来を探っている。この小さなデバイスは指定された被写体をAIで追い続け音声コマンドを受けつけたり、勝手にスナップや動画を撮ったりする。

Pickはスマート防犯カメラやFacebookのPortalに似ているが、据え置き式ではない。ユーザーがあちこち携帯したりセルフィースティックに取りつけたりすることを想定している。本体はパックのジュースほどの大きさでなので持ち運べることは間違いないが、普通のサイズのポケットに入れるのはちょっと難しい。

キヤノンはPickを通常の小売製品ではなく日本のクラウドファンディングサイト、Makuakeを通じて出資を受けつけるかたちでPICKを販売している。大胆なコンセプトの製品だけにこういうかたちで、賭けをヘッジしているらしい。ともかく当初目標とした100万円のプレッジはすぐに達成。ほぼ10倍の992万円がプレッジされ大人気となっている(とはいえ、Pickの実際の開発コストに比べればほんの一部だろう)。

Powershot Pickはマウンテンバイクに乗った男を置い続ける。「PICK…、ちょっと見ないでくれないか」「デニス、それはできないんだ」(画像クレジット:Canon)

クラウドファンディングのプロモーションビデオでは、PowerShot PICKがさまざまな状況で使用されていることが紹介される。パーティー中に顔認識で人々を撮ったり、自転車に乗っている男性を追跡するかと思えば、キッチンではリモートで起動されクッキングしているユーザーを撮影する。

これは楽しいアイデアだ。ユーザーが設定すればPickはストレートにスナップ写真を撮ってくれる。ビデオブログを撮っているなら、ユーザーがあちこち動き回っても画面にとらえ続ける。ともかく使ってみないと実感できないだろう。

撮像素子はオートフォーカスだがサイズは小さく旧世代のもので、1 / 2.3インチ1200万画素だ。F/2.8ズームレンズと手ブレ補正が組み込まれているため、かなりハードな撮影条件にも対応するだろう。ただしデバイスには再生機能がないため、出来栄えはユーザーに成果が送信されるまでわからない。

デジカメ業界が陥っている死のスパイラル、そこから脱出しようと必死なカメラ会社が考え出したバカげた袋小路デバイスなのか?それとも日頃「あーあ、誰かこれを撮ってくれていたらいいのに」と感じているユーザーのためのスマートかつ使いやすいソリューションなのか?(自動といってもコンパニオンアプリからカメラを操作することはもちろんできる)。

このデバイスで大きなチャンスだと感じるのは、ウェブカメラへの応用だ。ホームオフィスといえばいつも代わり映えしないチープな長方形が表示されるのには飽きてる人も多い。リモートワークが普及して半年以上経つ現在。、我々は「プロフェッショナルに見える」よう演出することをすっかり諦めている(まだ諦めていないなら、そうしてよい頃だ)。キッチンやベランダからリモート会議に参加してもいいだろう。AIでパン、チルトして被写体を追ってくれるスマートウェブカメラはこのリモートワーク時代に天の助けとなる。

キヤノンの実験的デバイスが、大きな実を結ぶことを願っている。そのうち我々は全員がロボットカメラをどこにでも持っていくようになるかもしれない。今のところ少々「気味が悪い」ように聞こえるかもしれないが、数年後にはすっかり当たり前になっているのではないだろうか?

Makuakeにアップされた動画はこちらになる。

 

カテゴリー:ハードウェア
タグ:CanonMakuake

画像クレジット:Canon

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(文:Devin Coldewey、翻訳:滑川海彦@Facebook

猫専用ロギングデバイスCatlog開発のRABOから猫トイレ計量器Catlog Boardが登場、猫様データの一元管理目指す

猫専用首輪型ロギングデバイス「Catlog」(キャトログ)を開発・販売しているRABOは10月5日、第2弾プロダクトとして猫トイレの計量器「Catlog Board」(キャトログボード)を発表。本日より11時より、クラウドファンディング・テストマーケティングサイトの「Makuake」にてプロジェクトを開始した。

先着限定販売は以下のとおり。一軒家や多頭飼いの場合は複数台を割り引き価格で応援購入することが可能だ。

  • Catlog Board×1台:4400円(70名限定、50%オフ)
  • Catlog Board×2台:8800円(50名限定、50%オフ)
  • Catlog Board×3台:1万3000円(20名限定、51%オフ)
  • Catlog Board×4台:1万7000円(10名限定、53%オフ)

先着の応援購入以外にも、100名限定で一般販売予定価格から45%オフの4800円コースも用意されている。

Catlog Boardは、既存の猫トイレの下部に設置することで、猫の体重と尿量、回数を自動記録できる計測器。Catlogと併用すれば、ごはんを食べる、寝ている、くつろいでいる、走っている、歩いている、毛づくろいの6種類の行動とともに、専用スマートフォンアプリで参照可能だ。なおCatlogについては「水飲み」の行動についても最終検証段階に入っており、近日中に利用可能になるという。

詳細は随時追記する。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:RABOCatlogペットMakuake

昆虫テックのムスカが個人向け園芸肥料をMakuakeにて先行販売開始、熊本県菊池市とのアグリ実証実験も開始

ムスカは8月24日、同社のテクノロジーを使って製造した有機肥料を個人向けの園芸肥料として、クラウドファンディングサイトの「Makuake」(サイトは8月24日14時オープン)で先行発売を開始することを明らかにした。

同社の特徴は、約50年間、1200世代の選別交配を重ねたイエバエの幼虫を活用した高効率なバイオマスリサイクルシステム技術を擁する点。通常は最低でも3~4週間かかる糞尿などの肥料化を1週間で処理できるうえ、肥料化にために働いたイエバエの幼虫はそのまま乾燥させてタンパク質が豊富な飼料に転換できる。

現在国内では、年間8000万トン、東京ドーム約61個ぶんにあたる畜産糞尿が出ているほか、食べ残しや売れ残りなどのフードロスは年間640万トンもある。特に問題なのは、年間8000万トンの畜産糞尿の処理過程で発生する温室効果ガス。これは地球温暖化の一因でもある。

畜産糞尿は堆肥化させることが法律で義務付けられているが、堆肥化処理の過程でメタンガスと亜酸化窒素が発生し、それぞれCO2の25倍と300倍の温室効果があるとされている。全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)の調査では国内総放出量の11%と22%におよぶとのこと。ムスカのテクノロジーを使えば、このメタンガスと亜酸化窒素の発生を大幅に抑えられるのが特徴だ。

現在同社は、同社の技術をつぎ込んだ完全閉鎖型の第1号(PoC)プラントの建設を進めているが、コロナ禍などに影響で完成がずれ込んでいるとのこと。そこで、同社の技術の一端を認知してもらうべく、クラウドファンディングによる肥料販売を開始したというわけだ。

5月にはムスカの飼料を利用して宮崎地鶏の地頭鶏を育てている宮崎県の石坂村地鶏牧場を支援するためにオンラインストア「Sustainable Food Market」も開設している。

また同社は、リバネスが主催する熊本県菊池市のアグリ技術実証事業に採択されたことも明らかにし、生産者とムスカ肥料の利用および効果について実証試験を進めていくという。具体的には、地作りおよび減農薬栽培にこだわりを持って野菜などを栽培する生産者と組み、豚糞由来のムスカ肥料を既存の堆肥などの農業資材の代替品として使用。作物の収量、成分、土壌などの変化を分析することで、ムスカ肥料の有効性を科学的な検証を進める。