インドが日本を抜いて世界第三位のスマートフォン市場となったようだ。今年の第1四半期の数値によるものだ。Strategy Analyticsが最新のレポートで発表している。インドが3位となったのは今回が初めてのことだとのこと。スマートフォン市場の規模での上位2ヵ国は中国とアメリカだ。
インドでは最近流通環境も整い、Apple、Samsung、およびインドローカルのMicromax(Android端末のOEM)などのスマートフォンがいずれも売り上げを伸ばしている。
Strategy Analyticsによるとインドにおける市場の伸びは、全世界平均の4倍にも達しているそうだ。Q1を見てみると、前年比163%で成長している。ちなみに全世界で見てみると、スマートフォンの販売台数の伸びは39%だ。インドは中国(86% YoY)、日本(24% YoY)、アメリカ(19% YoY)のいずれをも、圧倒的に凌駕していることになる。
このインドにおけるスマートフォン売り上げの急成長は当然の帰結といえるのかもしれない。人口は非常に多く、また経済も大きく成長しており、中間層の所得は拡大しつつある。また消費者家電に対する需要も高まりつつある。こうした状況が日本や欧州における飽和状態と相まって、インドの成長が目立つようになってきているわけだ。また、ベンダー側も成長市場に注力しつつあることで成長を支えている意味がある。
各種データの分析サービスを提供しているIDCのレポートによれば、2013年第1四半期での西ヨーロッパにおける市場動向は予想以上に縮小しているのだそうだ。年間で見ると4.2%低下して、出荷数は合計で4360万台となっているとのこと。市場規模の縮小はAppleにも多大な影響を与え、iOSのシェアも下がりつつあるようだ。昨年の第1四半期には25%であった市場シェアが20%にまで減少している様子だ。
但し、ヨーロッパにおけるシェアの減少が、インドにおいても同様の状態にあるというわけではない。むしろインドではシェアを伸ばしているようだ。IDCのデータによれば3月にはインドにおける売り上げシェアを2位に伸ばている。昨年Q4には、地元の小売店を買収してiPhoneの販売を行うようにもなっていて、シェアも15.6%に増加していた。またAppleは、Androidの価格に対抗するために、分割支払いのシステムも導入してシェア拡大につとめている。
しかしそうは言ってもAppleないしSamsungが優位に市場を拡大しているというわけではない。むしろ、国内業者の方が急激な成長を遂げているとのこと。たとえばMicromax、Karbonn、およびSpice(いずれもAndroidのOEMを提供している)などといった国内業者は、年間で200%ないし500%の成長を達成しているのだそうだ。
また、相当に規模の小さな地元ベンダーも、Androidベースのプロダクトを提供することで、Lemon Mobileのように年率で1000%以上の伸びを示しているところもあるようだ。「Androidを登載したプロダクトの開発は盛んに行われており、Androidのシェアは89%にのぼっている」とのことだ。
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(翻訳:Maeda, H)[