今週の東京ゲームショーにMSIからHTC Vive利用のバックパックVR登場

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バックパック式のVR〔仮想現実〕キットというのは、しばらく前から手作りの奇妙なワンオフ・ガジェットの域をを脱し、小規模とはいえ消費者向け製品になりつつある(が、印象はやはり奇妙だ)。かなり有名な製品もいくつか作られた。大手メーカーとしてはHPと台湾の有力メーカー、MSIがこの種の製品のパイオニアだった。

数ヶ月後、去る6月のE3ゲーム・エクスポでVRへ向かう大きなトレンドに加わる形でAlienwareが後続を買って出た(バックパックだから背負って出たというべきか)。 ただしAienwaveがお披露目したハードウェアはまだプロトタイプの状態だった。

当初MSIが発表した製品も低解像度のコンセプトマシンに過ぎず、正直に言えば、そのままでは誰も感心しないような製品だった。

MSIは今週開催される東京ゲームショー2016に先立ってバックパックVRの改良版であるVR Oneを発表した。製品名も新しくなり、デザインも角ばったものに一新された。テザリングのために邪魔な接続ボックスが必要だったが、これは取り除かれている。

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面白いことにバックパック中のノートパソコンぽい部分はHTCのViveチームと協力して製作されたのだという。VRヘッドセットのレースではHTCはすでにMSIと密接に協力してきたからこれは意外ではない。

MSIによれば2個のバッテリーを装備して1.5時間の駆動時間を確保している。さらにホットスワップ・テクノロジーにより片方ずつバッテリーを交換することにより無制限に駆動時間を伸ばせる(バッテリーの残量警告灯が点滅して交換のタイミングを知らせる)。VR OneはGeForce GTX 1グラフィックボードを採用しており、HDMI、Mini Display、Thunderbolt3の各ポートを備える。9本のヒートパイプ、多数の通気口が設けられている。これはゲームパソコンを人体に密着して使用する際に予想されるオーバーヒートを防止する試みだ。

VR Oneの重量は2.2kgでさほどうるさくない冷却ファンを内蔵する。出荷時期、販売価格などの詳細はおって決定される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

プレーヤーが背中に背負って動き回るVR専用機をHPとMSIが開発、ゴーストバスターズみたいに

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出力は、ひたすらヘッドセットに固執している企業が多いようだ。コントローラに関しては、かなり流動的だが、良さそうなソリューションがいくつかある。でも、PCの部分はどうか?

たしかに、多くのコンピューターメーカーがVRブームに乗り遅れまいとして、強力なシステムを作っているが、しかし、デジタルの自由、のようなものを提供するために設計された技術にしては、どれもこれも、牛や馬のようにつながれていて、束縛がきつい。

と考えるのはぼくだけではないようで、MSIとHPの天才たちが、どこにもつながれないポータブルなソリューションとして、どちらも同じことを考えた。そう、映画「ゴーストバスターズ」のように、必要なものを背中に背負えばよいのだ。〔参考: 映画のファンによるコスプレ。〕

昨日(米国時間5/26)、ゲーム専用機Omenシリーズを発表したHPが今日は、VRゲームのためのPCを披露した。それは、プレーヤーが文字通り背中にくくりつけるマシンだ。この、HP Omen X VR PC PackとかOmen X by HP VR PC Packと呼ばれるシステムは、同社にとってまだかなり初期的な形のようだ。まだ詳しい情報はないが、重量は10ポンド足らずで、電池寿命は短いらしい。

HPがこのプロトタイプを披露する前に、MSI Backpack PCという、もっと分かりやすい名前の製品が発表された。これはIntel Core i7プロセッサーとNVIDIA GTX980グラフィクスカードを搭載している。すでに製造ラインに乗っているかのように見えるこのシステムは、今年台北で行われるComputexでデビューする。

スペック以外にも知りたいことは山ほどある。お値段も、もちろん重要だ。どちらのシステムも、VR専用のPCを求める消費者がターゲットのようだけど、そうなると、PCというより一種のコンソール(ゲーム機)のように見えてくる。そして、実際にはどれくらいポータブルなのか、そこが売れ行きを決めるだろう。

バックパックは必ずしも、もっともエレガントなソリューションではないけど、伝統的なPC企業が、伝統的なボックス以外のデザインを考えたのは、おもしろいね。腰痛になりそうな、気もするけど。

出典: CNET

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))