画面、カメラ、通信と、スマートフォンの性能はますます良くなっている(イェーイ!)が、バッテリー技術は遅れをとっている(ブー!)。スマートフォンのヘビーユーザーとして、バッテリーが健康状態から容赦なく、恐怖と危険に晒されたすえに消滅していく恐ろしい感覚をあなたは知っている。
最も一般的に解決方法は、充電器かUSBバッテリーパックを持ち歩くことだが、どちらにも欠点がある。バッテリーパックは充電しておく必要があり、電源コンセントは極めて稀だ。AnkerBoxは、「サービスとしての充電器」でこの問題を終わらせようとしている。
AnkerBoxを使うためにユーザーはアプリ(iOSまたはAndroid)をダウンロードする。このアプリ使って充電器を借りたり返却できる。 自転車シェアリングシステムや、すでに稼働中のFuelRodバッテリーパックシステムと良く似ている。
4月15日シアトルでパイロットプログラムを開始した同社は、「シアトルの電池切れ電話をなくす」ことを目標に掲げている。概念実証を行うために、市内で200以上のバー、レストラン、スポーツジム、その他の場所に装置を設置した。
バッテリーパックは比較的大容量(6700 mAh)で、電話機を何回かフル充電できるはずだ。さらにスピードアップするために、AnkerのPowerIQ技術を使って、ユーザーが端末を充電するのに要する時間を短縮しようとしている。
アプリをインストールしたら、AnkerBoxを使って高速30分充電を無料で利用できる。もっと長く充電したいときは、1日当たり1.99ドル払えば、バッテリーパックを持ち出してどこのAnkerBox充電ステーションにでも返却できる。同社の紛失ポリシーは柔軟で、もし充電器を永久に持っていたいか、失くしたときは、30ドル払えば自分のものになる。
シアトルのパイロットプログラムを経て、同社は他の都市への拡大を計画している。どこの場所かは特定しなかったが、ニューヨークとロサンゼルスの名前はあがっていた。
Ankerの名前は、自動車や家庭で使う高速充電器やバッテリーパックで一番よく知られているだろう。新会社のAnkerBoxは、親会社のAnkerが出資したスタートアップだが、ビジネスモデルは異なる。Eコマース志向のB2C顧客ではなく、AnkerBoxはサービスという方式を使ってAnkerの顧客カバー範囲を補う。
充電ステーションを設置する店舗にとって、AnkerBoxは来店者の増加を手助けする役割を果たす。同社はAnkerBoxを無料で設置しているが、現在は店舗との収益分配は行っていない。
平均的消費者にとって出先での充電が、AnkerBoxが離陸できるほど大きな問題であるか、あるいは、人々が ー Anker自身の努力もあって ー 自分の充電器やバッテリーパックを持ち歩いたほうが良いとする判断力を持っているかどうか、今後に注目したい。