フィンランドで元Nokiaの連中がMeeGoを抱えて発足したスタートアップJolla〔発音: “ヨーラ”〕は、独自のモバイルハードウェアとMeeGo由来のSailfish OSを開発していたが、ついにその最初のハンドセットが完成し、そのお姿を同社のWebサイトで披露している。そのデザインは、すっきりとしたエレガントな板状で、そのいちばん目立つ特徴は、裏側が色違いのシェル(外殻)になっていて、全体として表/裏二色のサンドウィッチ状になっていることだ。
シェルの色はユーザが指定できるようだが、それによってSailfishのUIのテーマの色も変わるらしい。この機能のことをJollaは”Other Half”(伴侶)と呼び、“Other Halfが付くことによってJollaに命が通いユニークになる”、と言っている。“不思議なことに、あなたが選んだ色やデザインによってソフトウェアが変わり、あなたの環境、あなたのJollaになる”。ハードウェアとソフトウェアをリンクしている技術の詳細は不明だが、なんとなくNFCが匂う。
取り外し可能で着せ替えのできるシェルは、NokiaのLumia 820を連想させる。このデバイス用にNokiaは3Dプリントのファイルを提供し、3Dプリンタを使えるユーザは自分だけのシェルをデザインしプリントできる。ただしLumia 820の場合、シェルの変化がWindows Phoneのソフトウェアの変化と連動してはいない。
Jollaのハンドセットは定価€399 ($513)で年末に発売される。Jollaは曰く:
発売は2013年の年末を予定しているが、その日程は各地域の需要に合わせて調整する。販売はヨーロッパの国々から始まり、そのほかの国にも広げていく。キャンペーンに参加して予約番号を入手した方は、発売日に付加価値税込み399€でお買い上げいただける。ただし送料や、国や地域による特殊な税等はこの値段に含まれていない。
スペックとしては、画面は4.5インチのEstradeディスプレイ、チップはデュアルコア、4G対応、内部メモリ16GBとmicroSDカードスロット、8MPのオートフォーカスカメラ、ユーザが取り替えられる電池、となる。OSはJollaのSailfish OSだがAndroidのアプリも動かせるのでユーザは助かる。ただしJollaはデベロッパたちに、ネイティブのSailfishアプリを作るよう、勧奨している。
ハードウェアの発表はJollaによる予約販売キャンペーン(先月発表)のスタートでもある。今日(米国時間5/20)から予約を受け付け、出荷は今年のQ4だ。限定版の予約料金は€100または€40で、高い方では特製のOther Halfがもらえる。前金を払わないふつうの予約でも、最初の出荷ぶんの入手は保証される。
問題は、半年以上先に発売される製品に対して人びとの関心をつなぎ止めておくために、Jollaが何をするかだ。クリスマス〜年末商戦ともなれば、Samusungを筆頭に、Android勢も新製品をこぞって出すだろう。
Jollaは今日、ヘルシンキでJolla LoveDayと名付けたイベントを開催している。それは予約販売キャンペーンの一環だが、デザインを今日まで隠しおおせたことも、マーケティング作戦の一環かもしれない。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))