現実の背景に情報を重ねて表示する「拡張現実(AR)」技術を用いたスマホ向けアプリとして一世を風靡した「セカイカメラ」を1月22日にサービス終了した。これにあわせて運営元の頓智ドット株式会社が同日、社名を「株式会社tab」に変更した。セカイカメラの進化版と位置付けるアプリ「tab」を中心に事業展開を加速するため、サービス名と社名を統一した。既存株主のDCM、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、ジャフコの3社と、新たにDBJキャピタル、三菱UFJキャピタルの2社から総額約4億円を調達したことも明らかにした。
tabは、サイトで見つけた「行ってみたい」と思ったスポットを位置情報付きでクリップし、実際にその場所周辺に来た時に通知を受け取れるアプリ。外出先でスマホのカメラをかざすと、カメラ越しに「行ってみたい」場所の方角や距離がわかるAR技術も搭載している。tabは2012年6月にサービスを開始。現在までにダウンロード数は70万件、登録されたクリップ数は350万以上に上るという。同社は昨年12月、tabにリソースを集中するためにセカイカメラを1月22日に終了すると告知していた(関連記事:セカイカメラ終了のお知らせ……開発元・頓智ドット「目指した思想は諦めていない」)。