今日(米国時間6/21)、アメリカのFAA(連邦航空局、 Federal Aviation Administration)は 55ポンド〔25kg〕以下の小型ドローンの商用運用に関する規則を発表した。この規則はFAAが商用ドローンの運用者に関して、個別に例外的な許可を与えてきた現状からの最初の大きな進歩となる。これは商用ドローンの操縦士免許の取得に関する手続きも定めている。
全体としてみると、この規則はドローン関係者が望んでいたよりやや厳しい。 新規則では操縦士は常にドローンが目視可能な範囲にとどまる必要がある。これは配達ドローンを含めてドローンのあらゆる遠距離での運用の可能性を否定するものだ。商用ドローンの運用は日中および市民薄明(常用薄明)の時間帯に限って許可される。現在のドローン規制と同様、「ドローンの運用に直接関与していない」人々の上空の飛行を禁止している。
他の制限に関してFAAは 飛行高度を地表から400フィート〔122m〕以下(多くの関係者が望んでいた500フィートより低い)としている。また400フィート以上の高さがある構造物の付近は飛行禁止となる。ドローンはこうした構造物の400フィート以内に近づいてはならない。.また「人口密度の極めて低い地域」を除いて、移動する車両からドローンを運用してはならない。
FAAの規則では、ドローンの操縦にはFAAが定めるRemote Pilot Certificate(遠隔操縦士免許 )の所持、また免許所持者の監督が必要とされる。免許の取得のためには、16歳以上であり、必要な知識を有していることを証明するためのペーパーテストに合格していなければならない。また新たにひ操縦士の免許を取得した者はTSA.〔連邦運輸保安庁〕の審査を受ける。
新規則に対する関係者の反応は全体としては好意的なものだ。 たとえば、有力ドローン・メーカーDJIの規制および法務担当,副社長、Brendan
Schulmanは「これはドローンのような先進的テクノロジーがいかに人々の生活を改善するかを実証する点で歴史的な分岐点といえる。 小型ドローンに関する規則(Small UAS Rule)は企業、農園主、研究者、救難サービス、その他関係者すべてにとって運用のコストとリスクを下げ、適用の可能性を拡大するものだ」と述べている。
新しい規則は、8月末に施行されるものとみられる。
画像: Peter Linehan/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)