現在The We Companyとして知られるWeWorkは米国時間8/27、ライバルのコワーキングSpaciousの買収を発表した。ニューヨークに拠点を置く設立3年のSpaciousは日中使用しないレストランをコワーキングスペースに変えるスタートアップで、Convene、Knotel、Industrious、The Yard、The Wing、Alleyのようなニッチなコワーキングスタートアップの1社だ。
Spaciousは、商業用不動産を専門としていたCEOのPreston Pesek(プレストン・ペセック)氏によって2016年に設立された。同社のゴールは、放置された小売店や使用していないレストランを含む未活用の都市スペースを、コワーキングスペースを求めている人のために有効活用することだった。以来、同社はニューヨークとサンフランシスコの何十ものレストランをウィークデイの作業スペースに変えた。
顧客は1日20ドルのパスか、月129ドルの年間メンバーシップでこうしたスペースを利用できる。
レストランの方はこの新たな活用方法で収入を得ることになり、同時にSpaciousのメンバーを客として惹きつけるチャンスを得る。コーヒーショップで作業をしていたかもしれない顧客はSpaciousを好んで使っていた。というのも、WeWorkよりもリーズナブルな価格だったからだ。レストランは夕方になると開店しなければならないので、一部の人は1日の労働の終わりが明確なのを好んでいたかもしれない。
SpaciousチームとワークスペースのラインナップはWeWorkに移る、としている。
「Spaciousのチームと不動産、運営の専門家は、WeWorkが我々のユーザーに働きたい場所を必要な時に提供し続けるのを手伝う」とWeWorkのプロダクト責任者Chris Hill(クリス・ヒル)氏は語った。「WeWorkにSpaciousを迎え入れることを楽しみにしている」と声明文で述べている。
買収の詳細は明らかにされていない。Crunchbaseのデータによると、Baseline Ventures、Redpoint、Lerer Hippeau、August Capital、MetaProp NYC、そしてBoxGroupを含む投資家からSpaciousはこれまでに900万ドル超を調達している。
SpaciousのCEO、Pesek氏のコメントは次の通りだ。
我々がWeWorkファミリーに加わるというニュースをSpaciousコミュニティにお知らせすることを嬉しく思う。
スペースや建物、都市とかかわるかという点に改革をもたらしているテクノロジー面での変化への対応として、初めからSpaciousは物理的な空間の再活性と再プログラム化を模索してきた。
WeWorkとは、仕事、テクノロジー、物理的空間で多くの共通点を見出した。Spaciousのメンバーのために、WeWorkというさらに大きなコミュニティの一部としてサービスを提供し続けられることにワクワクしている。
Spaciousのサービスはウォークインのネットワーク、オンデマンドのワークスペースをスタイリッシュな待遇で提供する。WeWorkに加わることで、世界中のオンデマンドワークプレイスに簡単にアクセスできるようにする。
Spaciousの構築に携わってくれた人に深く感謝したい。素晴らしいチーム、そして利用してくれた顧客、パイオニア的スペース・不動産パートナー、そしてリスクを顧みなかった投資家のみなさん、どうもありがとう。WeWorkとのビッグニュースを共に祝ってもらえると幸いだ。かしこ
Preston Pesek
Spacious CEO
画像クレジット:Spacious
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(翻訳:Mizoguchi)