高級ヘアサロン向けサイネージでインスタのSpark ARを活用した新サービスが登場

THE TOKYO SALON VISION COVER Spark AR

動画マーケティングのニューステクノロジー(ベクトルグループ)は7月2日、ARコンテンツ企画・開発など行うport W.LLCと共同で、Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)提供のAR開発プラットフォーム「SparkAR」を活用した新サービス2種類の提供開始を発表した。

AR新サービスのひとつは、ニューステクノロジー運営の高級ヘアサロン専門サイネージ・メディア「THE TOKYO SALON VISION COVER」と連携したメニューとして採用。美容院に設置されたタブレットに2次元バーコードコードを表示、読み込むと自身のスマートフォンと連動してARが立ち上がり、フィルターを通したAR体験が可能になる。そのまま商品購入ページまで誘導できる。

THE TOKYO SALON VISION COVER Spark AR

もう1点は、インスタグラムのストーリーズでARフィルターを活用した投稿ができるメニュー。インフルエンサーのキャスティングも可能で、オーガニック投稿による拡散も同時に狙えるという。広告配信の場合はフェイスブックのみ配信可能。

ニューステクノロジーによると、ARなど新しいテクノロジーにより、化粧品・スキンケア製品・ファッションアイテムをオンラインで試用・購入できる体験が消費者に急速に浸透しているという。Spark ARの場合では、企業が自社製品関連のオリジナルARフィルターをインスタグラム上でユーザーに提供。プロモーションやトライアルなど、様々なアプローチを開始しているとした。

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Instagram(インスタグラム)の拡張現実フィルターで、いくつかの新しいトリックが使えるようになった。FacebookのSpark ARプラットフォームの最新アップデートのおかげだ。

Spark ARは、昨年のInstagramの非公開ベータから抜け出して以降、デベロッパーが利用できるARフィルターの機能に関して順調にアップデートを続けている。米国時間の5月27日、FacebookはInstagram上のプラットフォームにいくつかの新機能を追加した。これによってクリエイターは、より複雑なフィルターを作成して、ユーザーの気を引くことができる。作成可能となったフィルターとしては、音楽に視覚的に応答するものや、ユーザーのカメラロールにあるメディアにエフェクトをかけることを可能にするものがある。こうした新機能に加えて、FacebookはAR Stickerと呼ぶテンプレートも提供する。クリエイターがARフィルターを簡単にカスタマイズできるようにするものだ。

新しいAR Music機能を使うと、デベロッパーは音楽に反応するフィルターを作ることができる。音楽としては、直接アップロードされたものだけでなく、Instagramの音楽選択ツールによって選択したものや、バックグラウンドで再生されているオーディオも利用可能だ。これはInstagramにとって、かなり有効なものとなるはずだ。イコライザーのようなスタイルの視覚効果をフィルターに組み込んだり、音楽とARをまとめてストーリーに取り入れることをユーザーに促すからだ。

ギャラリー選択ツールをInstagramのフィルターに導入したことで、ユーザーは既存の写真やビデオを選択して、そこに新たにAR効果を加えることも可能となった。Media Libraryを使えば、古い写真やビデオを利用して、その上にフィルターをかけることができる。一方、Gallery Pickerでは、ギャラリーのメディアに合わせて視覚的フィルターを変形できる。これによって、さまざまなカスタマイズが可能となり、1種類のフィルターでも、ユーザーごとに異なった使い方ができるようになる。

これらが、実際にどのように機能するものかは、今回のアップデートを発表したInstagramのブログで確認してほしい。

Facebookは、同社のすべてのプラットフォームにわたって、拡張現実の未来について大風呂敷を広げてきた。しかしこの数年間は、Facebookアプリ内で、カメラを意味のある機能として利用することにさえ苦労してきた。その方面の開発の成果は、もっぱらInstagramに注がれてきた。ただしそれらは、アプリ内のカメラ機能と視覚フィルターの両方に強く依存したからこそ実現できたものだった。今回のアップデートは、以前にも見たことがあるような気がするものながら、ARフィルター効果の有用性に関する根本的な問題に、部分的にでも対処している。その問題とは、何度も使いたくなるほどダイナミックなものではなかったということ。オーディオに連動するエフェクトの導入と、カスタマイズ機能の向上により、ユーザーの創造力しだいで、何度でも新しい命を生み出すようなフィルターを開発できる可能性を、デベロッパーは手にしたと言えるだろう。

今見てきたSpark AR Studioのアップデートは、すでに利用可能となっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

インスタのARフィルタ開発キットをFacebookが公開

FaceApp(フェイスアップ)やSnapchat(スナップチャット)にばかり注目が集まるのは許せない。そうした思いからなのか、Facebook(フェイスブック)は米国時間の8月13日に、これまで限定ベータだったSpark ARを、すべてのデベロッパーに公開し、AR(拡張現実)フィルタを開発してInstagram(インスタグラム)上で共有できるようにすると発表した。

この動きについては、すでに今年はじめのF8の基調講演で発表していた。

Facebookにとって、スマホ用のAR機能自体はとりわけ新しいものではない。すでにマーク・ザッカーバーグ氏が2017年のF8キーノートの前半を費やして、独自のARカメラエフェクトを大々的に吹聴していた。それから2年半後、多くのデベロッパーにもそれを試してみる機会を与える準備が整ったということだろう。

Spark AR Studioで作って共有されたエフェクトをポップアップさせる方法は何とおりもある。Instagram上でエフェクトを共有しているユーザーをフォローしている場合、アプリのカメラセクションにあるユーザーのエフェクトトレイで、そのエフェクトがポップアップ表示される。またInstagramは、ユーザーが新しいフィルターを検索できるようにする新たなEffects Gallery(エフェクトギャラリー)も用意している。Instagramとしては、必ずしもエフェクトギャラリーを中心に据えようとしているわけではない。ユーザーが、Instagramカメラのエフェクトトレイの最後までスクロールすると、ようやく姿を現すので、そこでクリックして起動する。またユーザーは、インスタグラムストーリーに使われているエフェクトを見ることができるようにもなる。これこそが、他のユーザーに対する訴求力を発揮し、Spark ARにいざなう効果を持つものだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)